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宮殿脱出の経緯
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シンとニノンが宮殿を飛び出していった数分後。宮殿に侵入してきた謎の人物達を相手取り、様々な勢力が交戦しているといった状況に陥っていた。部屋の扉を閉め、ケヴィンが外の様子を確認していると、ツバキやアカリを起こしいつでも移動できる準備を整えさせたツクヨが彼の元へとやって来る。
「シン達は?」
「オイゲン氏の指示で、宮殿の外・・・街の様子を見に行きました」
「街の様子?街の方でも何かあったんですか?」
「えぇ。どうやら宮殿の外では警備隊や教団の護衛の方々が何人も行方不明になっているそうです」
突拍子もない報告に、それが本当なのかと疑うツクヨ。街にいる筈の者達からの連絡も途絶えているらしく、宮殿は完全に孤立してしまっているといった状況なのだとケヴィンは語った。
だがそれも、その目で確かめてきた訳ではなく、あくまで調査を行ってきたというオイゲンの報告に過ぎない。もしかしたら街では何事もないかもしれないし、宮殿と同じように襲撃が行われているかもしれない。
どちらにせよ、異変が起きているのなら街へ向かったシンとニノンから何かしらの報告が入る筈だと、ケヴィンは彼に今は身の安全を考えた方がいいとだけアドバイスをした。
すると廊下の方から、更に大きな物音が響いてきた。どうやら方向的にブルースらの部屋の方からのようだ。
「ほっ・・・本当にここは無事なのか?」
「・・・どうでしょう。まだ何も起きてないだけで、もしかしたら・・・」
カメラの映像から目を離しツクヨの方を不安そうな表情を浮かべて見上げるケヴィン。そんな彼の様子に言葉を失っていると、彼らのいる部屋の奥から突然銃声が鳴り響く。
「ッ!?」
「ミアッ!?」
パーティの中で銃をメイン武器にしているのはミアだと知っているツクヨ。すぐにその銃声がミアのものだと思った彼は、部屋の方で何が起こったのかを確認する為駆けつける。
ツクヨが現場に辿り着くまでの間に、一発二発と次々に銃声が鳴り響く。そして短い廊下の先で彼が目にしたのは、不気味な黒い格好をし、素顔を仮面で覆った謎の人物が壁際に追い込まれたミアに腕を伸ばすところだった。
すぐに武器を取り出し抜刀の構えを取るツクヨだったが、ミアのピンチを救ったのは両足に魔力を動力とした、身体能力を強化するガジェットを装備したツバキだった。
飛び回るには狭い部屋の中で見事にガジェットを操作し、魔力を帯びた蹴りで謎の人物の頭部を蹴り飛ばす。
「ッ!?」
「銃弾が効かねぇんなら、コイツの出番だぜぇッ!!」
ツバキもまた、オルレラという街で死霊系の者との戦闘を体験済みだった。その時に地下の研究所で拾ってきていた物が、魔力を蓄積させる鉱石である“魔石“と呼ばれる物だった。
彼はそれをガジェットに組み込むことで、ガジェットを装備した部位による攻撃時に魔力を放つことで、物理的に攻撃の通じない相手にも攻撃を当てる方法を編み出していた。謂わば擬似的なエンチャントに近い代物である。
急旋回し見事に着地を決めたツバキ。彼に吹き飛ばされた謎の人物は、そのまま壁をすり抜け何処かへと消えてしまった。間一髪のところで助けられたミアは、知らぬ間に頼りになる程の戦力になっていたツバキに驚いた様子で感謝を述べる。
「驚いたな・・・。まさかこれ程までに戦えるようになっていようとは・・・」
「甘く見んなよなぁ!?俺だって何度も修羅場は潜り抜けてんだッ!」
とりあえず危機が去ったことに安堵したツクヨは、剣の柄から手を離し何があったのかをミアに尋ねる。どうやらツクヨとケヴィンが会話をしている間に、突如先程の人物が壁をすり抜け襲い掛かってきたのだという。
咄嗟にアカリを庇うように飛び出したミアは、彼女をベッドに突き飛ばし謎の人物の頭部目掛けて銃弾を放った。しかし銃弾は謎の人物には通用せず、そのまま攻撃を仕掛けてきたミアの方へと標的を変え、体勢を崩したミアへ襲い掛かっていたのだそうだ。
アカリ以外の面々は、何かしらの形で実体のない相手との戦闘を行なってきている。ミアもすぐに魔力を込めた銃弾を準備していたところだったが、それをお披露目する前にツバキが自身の成長を見せつけたという訳だった。
「だが、派手に吹き飛ばし過ぎたな。あれじゃぁ死んだかどうか分からんぞ・・・」
「しょうがねぇだろぉ?あんな状況だったんだし」
「何はともあれ、ここも安全ではないようですね。皆さん、すぐに出発の準備を」
「どうするつもりだ?アタシらはここでシン達の帰りを待つんじゃなかったのか?」
ミアの言う通り、当初の予定では宮殿内で自室の守りを固め、外の情報が入ってくるの待つ筈だったが、さっきのような襲撃がいつ行われるか分からなくなった以上、少数で狭いところに集まっているのは危険だと判断したようだ。
「一先ずオイゲン氏のところを目指しましょう。ここでずっと守りを固めているよりも、結界や防衛の術に長けた教団の方々といた方がより安全でしょう。それに緊急事態です。流石の彼らも、部屋で大人しくしてろとは言えないでしょう」
確かに彼らの中に防衛術に長けたスキルを持つ者はいなかった。それなら仮にも護衛隊を称している教団の者達が集まる場所に避難した方が、アカリと紅葉といった戦闘向けではない者達も守りやすい。
既にミアとツクヨの指示で荷物をまとめていた事もあり、部屋を出るのに時間は要らなかった。一行は一丸となり部屋を飛び出すと、廊下に天井にも及ぶほど大きな穴が開いている場面に遭遇する。
そこには、複数の大きな腕が外から崩れた宮殿の天井部を掴み、中央から伸びる一本の手のひらの上に乗るバルトロメオの姿が見えた。
今にも宮殿内から逃げ出そうとするバルトロメオを止めようと、複数の警備員が集まっていた。
「こんな事をして許されると思っているのか!?」
「馬鹿を言えッ!いつまで経っても犯人を捕まえられねぇ無能共がほざいてんじゃねぇよ!」
「勝手な真似を・・・!宮殿の破壊はどうする気だ!?」
「へッ!その気ならウチの大将がいつでも直してやるだろうよ。それまでこの宮殿が健在だったならなぁ~?」
バルトロメオが警備隊を挑発していると、先にその大穴から脱出したであろう何者かの声が聞こえてくる。
「バルトロメオ!その辺にしてすぐに来い。あまり大将を待たせるなよ」
「んで俺がどやされなきゃなんねぇんだよッ・・・!犯人は俺達がぶっ殺しておいてやるよ。今回の事件のことは教団に報告させてもらうからなぁ!?新しい職でも探しておけよ?無能共ぉッ!!」
散々煽り散らした後に、バルトロメオは大きな腕と共に宮殿の外へと消えていった。ブルースらを取り逃した警備隊は、その姿を何もできずその場で唖然として見ていたが、そんな暇を与えぬと言わんばかりに、彼らの元へも謎の人物が次々に壁や床をすり抜け襲い掛かる。
「シン達は?」
「オイゲン氏の指示で、宮殿の外・・・街の様子を見に行きました」
「街の様子?街の方でも何かあったんですか?」
「えぇ。どうやら宮殿の外では警備隊や教団の護衛の方々が何人も行方不明になっているそうです」
突拍子もない報告に、それが本当なのかと疑うツクヨ。街にいる筈の者達からの連絡も途絶えているらしく、宮殿は完全に孤立してしまっているといった状況なのだとケヴィンは語った。
だがそれも、その目で確かめてきた訳ではなく、あくまで調査を行ってきたというオイゲンの報告に過ぎない。もしかしたら街では何事もないかもしれないし、宮殿と同じように襲撃が行われているかもしれない。
どちらにせよ、異変が起きているのなら街へ向かったシンとニノンから何かしらの報告が入る筈だと、ケヴィンは彼に今は身の安全を考えた方がいいとだけアドバイスをした。
すると廊下の方から、更に大きな物音が響いてきた。どうやら方向的にブルースらの部屋の方からのようだ。
「ほっ・・・本当にここは無事なのか?」
「・・・どうでしょう。まだ何も起きてないだけで、もしかしたら・・・」
カメラの映像から目を離しツクヨの方を不安そうな表情を浮かべて見上げるケヴィン。そんな彼の様子に言葉を失っていると、彼らのいる部屋の奥から突然銃声が鳴り響く。
「ッ!?」
「ミアッ!?」
パーティの中で銃をメイン武器にしているのはミアだと知っているツクヨ。すぐにその銃声がミアのものだと思った彼は、部屋の方で何が起こったのかを確認する為駆けつける。
ツクヨが現場に辿り着くまでの間に、一発二発と次々に銃声が鳴り響く。そして短い廊下の先で彼が目にしたのは、不気味な黒い格好をし、素顔を仮面で覆った謎の人物が壁際に追い込まれたミアに腕を伸ばすところだった。
すぐに武器を取り出し抜刀の構えを取るツクヨだったが、ミアのピンチを救ったのは両足に魔力を動力とした、身体能力を強化するガジェットを装備したツバキだった。
飛び回るには狭い部屋の中で見事にガジェットを操作し、魔力を帯びた蹴りで謎の人物の頭部を蹴り飛ばす。
「ッ!?」
「銃弾が効かねぇんなら、コイツの出番だぜぇッ!!」
ツバキもまた、オルレラという街で死霊系の者との戦闘を体験済みだった。その時に地下の研究所で拾ってきていた物が、魔力を蓄積させる鉱石である“魔石“と呼ばれる物だった。
彼はそれをガジェットに組み込むことで、ガジェットを装備した部位による攻撃時に魔力を放つことで、物理的に攻撃の通じない相手にも攻撃を当てる方法を編み出していた。謂わば擬似的なエンチャントに近い代物である。
急旋回し見事に着地を決めたツバキ。彼に吹き飛ばされた謎の人物は、そのまま壁をすり抜け何処かへと消えてしまった。間一髪のところで助けられたミアは、知らぬ間に頼りになる程の戦力になっていたツバキに驚いた様子で感謝を述べる。
「驚いたな・・・。まさかこれ程までに戦えるようになっていようとは・・・」
「甘く見んなよなぁ!?俺だって何度も修羅場は潜り抜けてんだッ!」
とりあえず危機が去ったことに安堵したツクヨは、剣の柄から手を離し何があったのかをミアに尋ねる。どうやらツクヨとケヴィンが会話をしている間に、突如先程の人物が壁をすり抜け襲い掛かってきたのだという。
咄嗟にアカリを庇うように飛び出したミアは、彼女をベッドに突き飛ばし謎の人物の頭部目掛けて銃弾を放った。しかし銃弾は謎の人物には通用せず、そのまま攻撃を仕掛けてきたミアの方へと標的を変え、体勢を崩したミアへ襲い掛かっていたのだそうだ。
アカリ以外の面々は、何かしらの形で実体のない相手との戦闘を行なってきている。ミアもすぐに魔力を込めた銃弾を準備していたところだったが、それをお披露目する前にツバキが自身の成長を見せつけたという訳だった。
「だが、派手に吹き飛ばし過ぎたな。あれじゃぁ死んだかどうか分からんぞ・・・」
「しょうがねぇだろぉ?あんな状況だったんだし」
「何はともあれ、ここも安全ではないようですね。皆さん、すぐに出発の準備を」
「どうするつもりだ?アタシらはここでシン達の帰りを待つんじゃなかったのか?」
ミアの言う通り、当初の予定では宮殿内で自室の守りを固め、外の情報が入ってくるの待つ筈だったが、さっきのような襲撃がいつ行われるか分からなくなった以上、少数で狭いところに集まっているのは危険だと判断したようだ。
「一先ずオイゲン氏のところを目指しましょう。ここでずっと守りを固めているよりも、結界や防衛の術に長けた教団の方々といた方がより安全でしょう。それに緊急事態です。流石の彼らも、部屋で大人しくしてろとは言えないでしょう」
確かに彼らの中に防衛術に長けたスキルを持つ者はいなかった。それなら仮にも護衛隊を称している教団の者達が集まる場所に避難した方が、アカリと紅葉といった戦闘向けではない者達も守りやすい。
既にミアとツクヨの指示で荷物をまとめていた事もあり、部屋を出るのに時間は要らなかった。一行は一丸となり部屋を飛び出すと、廊下に天井にも及ぶほど大きな穴が開いている場面に遭遇する。
そこには、複数の大きな腕が外から崩れた宮殿の天井部を掴み、中央から伸びる一本の手のひらの上に乗るバルトロメオの姿が見えた。
今にも宮殿内から逃げ出そうとするバルトロメオを止めようと、複数の警備員が集まっていた。
「こんな事をして許されると思っているのか!?」
「馬鹿を言えッ!いつまで経っても犯人を捕まえられねぇ無能共がほざいてんじゃねぇよ!」
「勝手な真似を・・・!宮殿の破壊はどうする気だ!?」
「へッ!その気ならウチの大将がいつでも直してやるだろうよ。それまでこの宮殿が健在だったならなぁ~?」
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「バルトロメオ!その辺にしてすぐに来い。あまり大将を待たせるなよ」
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