1,127 / 1,646
街に迫る脅威
しおりを挟む
一行が森へと出発した表向きの理由と、種族別の肉体や身体の構造の違いについて話している内に、リナムルを襲撃した獣と同じものと思われる気配が感知された地点に到着する。
「着いたぞ、ここだ。ここで奴らの気配が感知された」
「今は周囲に何も感じないな。ではここから痕跡を辿っていこう」
彼らはそれぞれ地面に残された痕跡や、周囲に残る匂い、魔力などを分析しその何者かが移動した方角や場所を探り始める。
ミアは主に戦闘と狩猟を担当する為、この時点では大した役割は与えられなかった。かといって何もせず待っていられるような性分でもなかったので、ガルムの提案で音を立てないことを条件に、彼女の狩りの様子を実際に見るのも兼ねて先に狩猟を行うことになった。
周囲を見渡し、大きく育った木を見つけると彼女は軽々とそれに登っていき、ある一定の高さにある太めの枝を進むと、そこから獲物を探し始める。
とはいっても、彼女には獣人族のように研ぎ澄まされた気配を感知する能力があるわけでも、エルフ族のように魔力を読み取る能力がある訳でもない。
そこでミアがとった方法とは、水の精霊であるウンディーネを呼び出し、精霊の力による周囲の生物の感知、そして彼女が生み出した水を使い、錬金術を組み合わせ動物を誘う蜜を作り出したのだ。
「動物よりも先に虫が寄ってきそうだな・・・」
「あら、虫も貴重なタンパク源では?」
「そこまで飢えちゃいないだろ。だがまぁ・・・アタシが触れそうで持っていけそうな奴がいれば取っておくか」
元々獣人族やエルフ族であれば、昆虫食というものも摂取したりするようだが人間にはあまり馴染みのない食材であるのは、この世界でも同じだった。
ミア達の本来住んでいた現実の世界でも、飢餓地域によっては昆虫は貴重な栄養素やタンパク源ともなるので、重宝される場所もある。
実際に昆虫から摂取できる栄養素というものは馬鹿にできるものではない。ただ主食として食べられるのではなく、植物性の栄養源では不足しがちになってしまうリジンなどという必須アミノ酸を補うと共に、一日に必要な必須脂肪酸やビタミン、ミネラルなどの微量栄養素も豊富に含んでいるので、少量で有益な栄養素を補えるスーパーフードとして注目されている。
案の定、蜜を撒いたところに集まってきた虫達を見て眉を潜ませるミア。木の上から眺めているだけで距離はあるのだが、どうしても一度虫を視界に捉えてしまうと気になってしまう。
それに気がついたガルムがミアのいる木に近づいてくる。すると彼女は、ガルムに集まった虫はどうかと指を刺し、ジェスチャーで食料として持って帰ることを伝える。
ガルムは何を言うこともなく虫のところへ歩いていくと、まるで酒のつまみでも食べるかのように軽く一匹の虫をつまみ、口の中へと放り込んだ。食虫の習慣がないミアは、自分が食べている訳ではないのに、その一連の様子を見て苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。
その後ガルムは、他の者達の捜索が進展するのを待ちながら木の幹に集まる虫をつまみ食いしていた。ゾッとするような光景に目を向けないように、ミアは意識を狩猟に集中させ、ウンディーネの力を借りて周囲の生物の反応を窺う。
すると、彼女は何かの反応を拾い上げたようで、目を丸くしてその方角をじっと見つめていた。
「何か見つけたのか?」
小声でミアが話しかける。しかし彼女は僅かに首を傾げ、その反応に感じた違和感をミアに伝えた。
「何か妙だわ、感じたことの無いような反応・・・。まるでこの世のものではないような・・・何かしら?」
この世界の精霊であるウンディーネが感じたことのないような反応とは一体何なのだろう。生き物や魔力を帯びたものであれば、彼女が感じたことの無い反応というのはおかしい。
人間よりはるかに長寿で、エルフ族よりも更に果てしない悠久の生を持つ精霊。そんな彼女が困惑するとは、余程の事なのかもしれない。
未知の存在について考えた際、ミアの脳裏に過ったのは黒いコートの者達の存在だった。ミアがそういった者達を目にしたのは、グラン・ヴァーグの会場で見たモニターに映る姿が初めてだった。
しかもその時にはまだ、ミアは錬金術の四大元素の精霊を使役する術を持っていなかった。嘗てメアとの戦いの中で風の精霊の力を目覚めさせたが、その時は彼女自身が必死だった為、原理などは全く分からなかった。
海上でのレースにて、漸く自分の力として目覚めさせる事のできたミアの力に興味を持ったのが、水の精霊ウンディーネだったのだ。
黒いコートの人物は、ミア達のようにWoFの世界に転移してきたユーザーの身に起きている“異変“について、何か知っているか或いは関与、原因である可能性が高い。
そういった異世界の異物であれば、この世界の精霊であるウンディーネが知らないとしても不思議ではない。
研究所において、シンとツクヨから黒いコートの人物の話を聞いていたミアは、こちらからの捜索を悟られてはマズイとウンディーネにそれ以上の捜索は不要だと伝える。
しかし、自身の存在を持ってしても知り得ないものに興味を惹かれたウンディーネは、自らの知的好奇心に敵うこともなく、ミアの静止を顧みる事なくその存在の正体を確かめようとした。
「よせって言ってるだろ!?無事じゃ済まなくなるぞッ!!」
咄嗟に声を荒立てるミアに、獣の痕跡を探っていた一行の視線が集まる。
「着いたぞ、ここだ。ここで奴らの気配が感知された」
「今は周囲に何も感じないな。ではここから痕跡を辿っていこう」
彼らはそれぞれ地面に残された痕跡や、周囲に残る匂い、魔力などを分析しその何者かが移動した方角や場所を探り始める。
ミアは主に戦闘と狩猟を担当する為、この時点では大した役割は与えられなかった。かといって何もせず待っていられるような性分でもなかったので、ガルムの提案で音を立てないことを条件に、彼女の狩りの様子を実際に見るのも兼ねて先に狩猟を行うことになった。
周囲を見渡し、大きく育った木を見つけると彼女は軽々とそれに登っていき、ある一定の高さにある太めの枝を進むと、そこから獲物を探し始める。
とはいっても、彼女には獣人族のように研ぎ澄まされた気配を感知する能力があるわけでも、エルフ族のように魔力を読み取る能力がある訳でもない。
そこでミアがとった方法とは、水の精霊であるウンディーネを呼び出し、精霊の力による周囲の生物の感知、そして彼女が生み出した水を使い、錬金術を組み合わせ動物を誘う蜜を作り出したのだ。
「動物よりも先に虫が寄ってきそうだな・・・」
「あら、虫も貴重なタンパク源では?」
「そこまで飢えちゃいないだろ。だがまぁ・・・アタシが触れそうで持っていけそうな奴がいれば取っておくか」
元々獣人族やエルフ族であれば、昆虫食というものも摂取したりするようだが人間にはあまり馴染みのない食材であるのは、この世界でも同じだった。
ミア達の本来住んでいた現実の世界でも、飢餓地域によっては昆虫は貴重な栄養素やタンパク源ともなるので、重宝される場所もある。
実際に昆虫から摂取できる栄養素というものは馬鹿にできるものではない。ただ主食として食べられるのではなく、植物性の栄養源では不足しがちになってしまうリジンなどという必須アミノ酸を補うと共に、一日に必要な必須脂肪酸やビタミン、ミネラルなどの微量栄養素も豊富に含んでいるので、少量で有益な栄養素を補えるスーパーフードとして注目されている。
案の定、蜜を撒いたところに集まってきた虫達を見て眉を潜ませるミア。木の上から眺めているだけで距離はあるのだが、どうしても一度虫を視界に捉えてしまうと気になってしまう。
それに気がついたガルムがミアのいる木に近づいてくる。すると彼女は、ガルムに集まった虫はどうかと指を刺し、ジェスチャーで食料として持って帰ることを伝える。
ガルムは何を言うこともなく虫のところへ歩いていくと、まるで酒のつまみでも食べるかのように軽く一匹の虫をつまみ、口の中へと放り込んだ。食虫の習慣がないミアは、自分が食べている訳ではないのに、その一連の様子を見て苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。
その後ガルムは、他の者達の捜索が進展するのを待ちながら木の幹に集まる虫をつまみ食いしていた。ゾッとするような光景に目を向けないように、ミアは意識を狩猟に集中させ、ウンディーネの力を借りて周囲の生物の反応を窺う。
すると、彼女は何かの反応を拾い上げたようで、目を丸くしてその方角をじっと見つめていた。
「何か見つけたのか?」
小声でミアが話しかける。しかし彼女は僅かに首を傾げ、その反応に感じた違和感をミアに伝えた。
「何か妙だわ、感じたことの無いような反応・・・。まるでこの世のものではないような・・・何かしら?」
この世界の精霊であるウンディーネが感じたことのないような反応とは一体何なのだろう。生き物や魔力を帯びたものであれば、彼女が感じたことの無い反応というのはおかしい。
人間よりはるかに長寿で、エルフ族よりも更に果てしない悠久の生を持つ精霊。そんな彼女が困惑するとは、余程の事なのかもしれない。
未知の存在について考えた際、ミアの脳裏に過ったのは黒いコートの者達の存在だった。ミアがそういった者達を目にしたのは、グラン・ヴァーグの会場で見たモニターに映る姿が初めてだった。
しかもその時にはまだ、ミアは錬金術の四大元素の精霊を使役する術を持っていなかった。嘗てメアとの戦いの中で風の精霊の力を目覚めさせたが、その時は彼女自身が必死だった為、原理などは全く分からなかった。
海上でのレースにて、漸く自分の力として目覚めさせる事のできたミアの力に興味を持ったのが、水の精霊ウンディーネだったのだ。
黒いコートの人物は、ミア達のようにWoFの世界に転移してきたユーザーの身に起きている“異変“について、何か知っているか或いは関与、原因である可能性が高い。
そういった異世界の異物であれば、この世界の精霊であるウンディーネが知らないとしても不思議ではない。
研究所において、シンとツクヨから黒いコートの人物の話を聞いていたミアは、こちらからの捜索を悟られてはマズイとウンディーネにそれ以上の捜索は不要だと伝える。
しかし、自身の存在を持ってしても知り得ないものに興味を惹かれたウンディーネは、自らの知的好奇心に敵うこともなく、ミアの静止を顧みる事なくその存在の正体を確かめようとした。
「よせって言ってるだろ!?無事じゃ済まなくなるぞッ!!」
咄嗟に声を荒立てるミアに、獣の痕跡を探っていた一行の視線が集まる。
0
お気に入りに追加
295
あなたにおすすめの小説
【修正中】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった?〜
水先 冬菜
ファンタジー
「こんなハズレ勇者など、即刻摘み出せ!!!」
某大学に通う俺、如月湊(きさらぎみなと)は漫画や小説とかで言う【勇者召喚】とやらで、異世界に召喚されたらしい。
お約束な感じに【勇者様】とか、【魔王を倒して欲しい】だとか、言われたが--------
ステータスを開いた瞬間、この国の王様っぽい奴がいきなり叫び出したかと思えば、いきなり王宮を摘み出され-------------魔物が多く生息する危険な森の中へと捨てられてしまった。
後で分かった事だが、どうやら俺は【生産系のスキル】を持った勇者らしく。
この世界では、最下級で役に立たないスキルらしい。
えっ? でも、このスキルって普通に最強じゃね?
試しに使ってみると、あまりにも規格外過ぎて、目立ってしまい-------------
いつしか、女神やら、王女やらに求婚されるようになっていき…………。
※前の作品の修正中のものです。
※下記リンクでも投稿中
アルファで見れない方など、宜しければ、そちらでご覧下さい。
https://ncode.syosetu.com/n1040gl/
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。
生産職から始まる初めてのVRMMO
結城楓
ファンタジー
最近流行りのVRMMO、興味がないわけではないが自分から手を出そうと思ってはいなかったふう。
そんな時、新しく発売された《アイディアル・オンライン》。
そしてその発売日、なぜかゲームに必要なハードとソフトを2つ抱えた高校の友達、彩華が家にいた。
そんなふうが彩華と半ば強制的にやることになったふうにとっては初めてのVRMMO。
最初のプレイヤー設定では『モンスターと戦うのが怖い』という理由から生産職などの能力を選択したところから物語は始まる。
最初はやらざるを得ない状況だったフウが、いつしか面白いと思うようになり自ら率先してゲームをするようになる。
そんなフウが贈るのんびりほのぼのと周りを巻き込み成長していく生産職から始まる初めてのVRMMOの物語。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる