1,065 / 1,646
何もない部屋
しおりを挟む
施設内に設けられた地下へ続くルートを見つけた一行は、混乱に乗じて移動を開始する。上層階から潜入していたアズール達は、エイリルの幻覚能力を駆使して下を目指し、シンはツクヨと合流し周りの目を欺きながら、目的の地下を目指す。
警戒度はその地下へ続く部屋に近づくにつれて高まり、潜入はより困難になっていく。その為シン達の部隊は時間を取られてしまっていた。そこへ研究員の姿で難なく下へ下へと降りていたアズール達がやってくる。
姿を消しながら彼らと共に行動しているエルフ族の気配を、シン達側のエルフ族達が感じとり、研究員の中にエルフを連れた者がいることを彼らに伝える。
「え!?それってどう言う事だい?」
「アズールに変身や幻術といったスキルがあるとは考えづらい・・・。妖精のエルフにそんな能力があるのなら、俺達にもできるはずだが・・・」
そういってシンはエルフ達の表情を伺うが、彼らはそんなシンの視線を受けると残念そうに首を横に振っている。つまりアズール達が研究員の姿をしているのは、妖精のエルフの力によるものではない事が分かる。
後は自ずと誰による能力であるかが浮かび上がった。戦士の姿をしたエルフ族のエイリルの能力については、これまで誰も目にすることはなかった。故に突如としてエルフ族を連れて歩く研究員が現れたことに、シン達は驚きを隠せなかった。
「そうか、ならあれは彼のスキルという事か」
「彼?あのエルフの戦士の事?あんな器用な事が出来るなら、私達全員で潜入してもいけたんじゃないかい?」
「どうだろう・・・俺もあんなスキルは見たことがない。それこそ妖精のエルフ達を連れていると教えて貰わなければ、あれがアズール達だって気づくことも出来なかった。ここまで完璧に姿を誤魔化す事が出来るなんて、それなりのリスクや制約があると思うから、彼もあの時に提案しなかったんじゃないか?」
強力な能力やスキルには、それなりのリスクを伴うことが殆ど。無制限に強力な力を振るえてしまえれば、それはゲーム性の損失やバランスの崩壊などを招く原因となる。
それは攻撃の能力だけにあらず、防御系のスキルや回復系のスキル、そして今回エイリルが使ったような幻覚や幻術・妖術の類にも当てはまる。故にシンやツクヨまでも巻き込んで能力を使うことが出来なかったと考えるのが妥当だろう。
「向こうはこっちに気付いていないようだな・・・」
「なら、エルフの人達に頼んで知らせて貰おう。彼らに先導して貰えれば、私達もスムーズに奥へ進める筈だろ?」
ツクヨの提案は最もだった。現状のシン達は姿形を欺く術を持っておらず、身を隠しながらシンのスキルに頼らざるを得ない。もしも研究員サイドに協力者がいれば、もっと簡単に消耗もなく先を目指す事ができる。
二人はエルフ達に事情を説明し、先を行くアズール達へ協力を仰げないか
尋ねる。側にシン達がいることを知ったアズール達は、彼らの要求を承諾し可能な限りの協力を約束してくれた。
彼らの先導のおかげもあり、シンのスキルを節約しなが先へ進むことが可能になった。地下へ向かう為の何らかの装置があると思われる部屋への扉は、これまでの部屋への潜入と同じく、カメラによる見た目の認証が採用されていた為、難なく辿り着く事ができた。
考えてもみれば不気味なほど順調に進んでいた施設への潜入。勿論、エイリルやシンの能力も相まってスムーズに事が運んでいたのも事実。
そして、先導していたアズール達が先に、マップに記されていた問題の場所へと到達する。するとそこには、殺風景で物が極端に置かれていない開けた部屋へと足を踏み入れる。
「・・・何もないな」
「でも、ここからあの地下へ通じる何らかの装置やカラクリがある筈だ。少し探ってみよう」
調べるといっても、調べるだけの物が無く、壁や床、天井くらいしか探すところがない。森の中でも土の中や暗号が隠されていたくらいだ。壁の中や床下、或いは天井に仕掛けがあったとしても不思議ではない。
エイリルはエルフ族のその特異な魔力探知能力を用いて部屋を探り、アズールは獣人の嗅覚や生物の気配を探る能力を駆使しつつ、二手に分かれて地下への道を探していく。
するとアズールが、何らかの生物の気配を感じ取る。その気配は集中して探らなければ見逃してしまうほどの微量なもので、彼自身も僅かに動いている事を感じて瞬時にその気配へ視線を向ける。
そこにいたのは、ごく普通のどこにでもいるような一匹の虫だった。森の中にあり、植物の実験をしているような施設であれば、何処からか迷い込んでもおかしくないだろう。
期待混じりに視線を向けたアズールだったが、流石に森の中でもわざわざ感知しようとも思わなかった虫の気配に、張り詰めていた空気感を壊す、ため息混じりの吐息を漏らす。
「どうした?何か見つけたのか?」
静まり返る室内に響いたアズールの吐息に、エイリルは何かを見つけたのかと思い声を掛けた。
「いや、ただの虫だ。・・・こんな虫一匹に神経を研ぎ澄まされるとは・・・」
「それくらいの集中力でなければ見逃してしまう事もある。それだけ繊細な捜索ができるとはな。頼りにしているぞ、アズール」
「はぁ・・・皮肉か?お前も何か見つけたらすぐに・・・」
ふと、何かを思い出したかのようにエイリルの声がする方へ顔を向けるアズール。入口から左右に分かれ室内を探り始めた二人は、先ほどの会話で既にもうすぐ合流しようかと言うほど近づいていた事に気がつく。
時期にそうなるであろう当然の事ではあるが、風の通り道やそれこそ虫の入り込むような隙間すら見逃さぬ程に調べ尽くしていた二人が、何も発見する事なく間も無く合流しようとしている。
ここでアズールは、とある違和感を感じていた。取るに足らない事かもしれないような、どうでもいい事かもしれない。だがこれだけ何も見つからないとなると、それすら何かあるのではないかと勘繰ってしまう程、アズールは疑い深くなっていた。
それは、彼が先ほど見つけた虫が何処から入ってきたのかという事だった。
警戒度はその地下へ続く部屋に近づくにつれて高まり、潜入はより困難になっていく。その為シン達の部隊は時間を取られてしまっていた。そこへ研究員の姿で難なく下へ下へと降りていたアズール達がやってくる。
姿を消しながら彼らと共に行動しているエルフ族の気配を、シン達側のエルフ族達が感じとり、研究員の中にエルフを連れた者がいることを彼らに伝える。
「え!?それってどう言う事だい?」
「アズールに変身や幻術といったスキルがあるとは考えづらい・・・。妖精のエルフにそんな能力があるのなら、俺達にもできるはずだが・・・」
そういってシンはエルフ達の表情を伺うが、彼らはそんなシンの視線を受けると残念そうに首を横に振っている。つまりアズール達が研究員の姿をしているのは、妖精のエルフの力によるものではない事が分かる。
後は自ずと誰による能力であるかが浮かび上がった。戦士の姿をしたエルフ族のエイリルの能力については、これまで誰も目にすることはなかった。故に突如としてエルフ族を連れて歩く研究員が現れたことに、シン達は驚きを隠せなかった。
「そうか、ならあれは彼のスキルという事か」
「彼?あのエルフの戦士の事?あんな器用な事が出来るなら、私達全員で潜入してもいけたんじゃないかい?」
「どうだろう・・・俺もあんなスキルは見たことがない。それこそ妖精のエルフ達を連れていると教えて貰わなければ、あれがアズール達だって気づくことも出来なかった。ここまで完璧に姿を誤魔化す事が出来るなんて、それなりのリスクや制約があると思うから、彼もあの時に提案しなかったんじゃないか?」
強力な能力やスキルには、それなりのリスクを伴うことが殆ど。無制限に強力な力を振るえてしまえれば、それはゲーム性の損失やバランスの崩壊などを招く原因となる。
それは攻撃の能力だけにあらず、防御系のスキルや回復系のスキル、そして今回エイリルが使ったような幻覚や幻術・妖術の類にも当てはまる。故にシンやツクヨまでも巻き込んで能力を使うことが出来なかったと考えるのが妥当だろう。
「向こうはこっちに気付いていないようだな・・・」
「なら、エルフの人達に頼んで知らせて貰おう。彼らに先導して貰えれば、私達もスムーズに奥へ進める筈だろ?」
ツクヨの提案は最もだった。現状のシン達は姿形を欺く術を持っておらず、身を隠しながらシンのスキルに頼らざるを得ない。もしも研究員サイドに協力者がいれば、もっと簡単に消耗もなく先を目指す事ができる。
二人はエルフ達に事情を説明し、先を行くアズール達へ協力を仰げないか
尋ねる。側にシン達がいることを知ったアズール達は、彼らの要求を承諾し可能な限りの協力を約束してくれた。
彼らの先導のおかげもあり、シンのスキルを節約しなが先へ進むことが可能になった。地下へ向かう為の何らかの装置があると思われる部屋への扉は、これまでの部屋への潜入と同じく、カメラによる見た目の認証が採用されていた為、難なく辿り着く事ができた。
考えてもみれば不気味なほど順調に進んでいた施設への潜入。勿論、エイリルやシンの能力も相まってスムーズに事が運んでいたのも事実。
そして、先導していたアズール達が先に、マップに記されていた問題の場所へと到達する。するとそこには、殺風景で物が極端に置かれていない開けた部屋へと足を踏み入れる。
「・・・何もないな」
「でも、ここからあの地下へ通じる何らかの装置やカラクリがある筈だ。少し探ってみよう」
調べるといっても、調べるだけの物が無く、壁や床、天井くらいしか探すところがない。森の中でも土の中や暗号が隠されていたくらいだ。壁の中や床下、或いは天井に仕掛けがあったとしても不思議ではない。
エイリルはエルフ族のその特異な魔力探知能力を用いて部屋を探り、アズールは獣人の嗅覚や生物の気配を探る能力を駆使しつつ、二手に分かれて地下への道を探していく。
するとアズールが、何らかの生物の気配を感じ取る。その気配は集中して探らなければ見逃してしまうほどの微量なもので、彼自身も僅かに動いている事を感じて瞬時にその気配へ視線を向ける。
そこにいたのは、ごく普通のどこにでもいるような一匹の虫だった。森の中にあり、植物の実験をしているような施設であれば、何処からか迷い込んでもおかしくないだろう。
期待混じりに視線を向けたアズールだったが、流石に森の中でもわざわざ感知しようとも思わなかった虫の気配に、張り詰めていた空気感を壊す、ため息混じりの吐息を漏らす。
「どうした?何か見つけたのか?」
静まり返る室内に響いたアズールの吐息に、エイリルは何かを見つけたのかと思い声を掛けた。
「いや、ただの虫だ。・・・こんな虫一匹に神経を研ぎ澄まされるとは・・・」
「それくらいの集中力でなければ見逃してしまう事もある。それだけ繊細な捜索ができるとはな。頼りにしているぞ、アズール」
「はぁ・・・皮肉か?お前も何か見つけたらすぐに・・・」
ふと、何かを思い出したかのようにエイリルの声がする方へ顔を向けるアズール。入口から左右に分かれ室内を探り始めた二人は、先ほどの会話で既にもうすぐ合流しようかと言うほど近づいていた事に気がつく。
時期にそうなるであろう当然の事ではあるが、風の通り道やそれこそ虫の入り込むような隙間すら見逃さぬ程に調べ尽くしていた二人が、何も発見する事なく間も無く合流しようとしている。
ここでアズールは、とある違和感を感じていた。取るに足らない事かもしれないような、どうでもいい事かもしれない。だがこれだけ何も見つからないとなると、それすら何かあるのではないかと勘繰ってしまう程、アズールは疑い深くなっていた。
それは、彼が先ほど見つけた虫が何処から入ってきたのかという事だった。
0
お気に入りに追加
295
あなたにおすすめの小説
トラップって強いよねぇ?
TURE 8
ファンタジー
主人公の加藤浩二は最新ゲームであるVR MMO『Imagine world』の世界に『カジ』として飛び込む。そこで彼はスキル『罠生成』『罠設置』のスキルを使い、冒険者となって未開拓の大陸を冒険していく。だが、何やら遊んでいくうちにゲーム内には不穏な空気が流れ始める。そんな中でカジは生きているかのようなNPC達に自分とを照らし合わせていった……。
NPCの関わりは彼に何を与え、そしてこのゲームの隠された真実を知るときは来るのだろうか?
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
生産職から始まる初めてのVRMMO
結城楓
ファンタジー
最近流行りのVRMMO、興味がないわけではないが自分から手を出そうと思ってはいなかったふう。
そんな時、新しく発売された《アイディアル・オンライン》。
そしてその発売日、なぜかゲームに必要なハードとソフトを2つ抱えた高校の友達、彩華が家にいた。
そんなふうが彩華と半ば強制的にやることになったふうにとっては初めてのVRMMO。
最初のプレイヤー設定では『モンスターと戦うのが怖い』という理由から生産職などの能力を選択したところから物語は始まる。
最初はやらざるを得ない状況だったフウが、いつしか面白いと思うようになり自ら率先してゲームをするようになる。
そんなフウが贈るのんびりほのぼのと周りを巻き込み成長していく生産職から始まる初めてのVRMMOの物語。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜【毎日更新】
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
男女比崩壊世界で逆ハーレムを
クロウ
ファンタジー
いつからか女性が中々生まれなくなり、人口は徐々に減少する。
国は女児が生まれたら報告するようにと各地に知らせを出しているが、自身の配偶者にするためにと出生を報告しない事例も少なくない。
女性の誘拐、売買、監禁は厳しく取り締まられている。
地下に監禁されていた主人公を救ったのはフロムナード王国の最精鋭部隊と呼ばれる黒龍騎士団。
線の細い男、つまり細マッチョが好まれる世界で彼らのような日々身体を鍛えてムキムキな人はモテない。
しかし転生者たる主人公にはその好みには当てはまらないようで・・・・
更新再開。頑張って更新します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる