382 / 1,646
両断する剣と穿つ拳
しおりを挟む
可能であれば避けたかった展開。それが恐怖から来るものなのか、計画の破綻を認めたくない思いから来るものなのか。ロロネーの足は本人の意思とは関係なく、ハオランから距離を取ろうとしていた。
数歩下がったところで、自らのプライドを傷付けんとする身体を静止し、敗北や屈辱といった負の感情が表に出る前に踏みとどまる。
「ハオラン・・・。なんてことだ・・・本当に戻ったとでもいうのか?正気を保ったまま、精神崩壊も起こさず・・・。やはりあの女に近づけるべきではなかった。ここまで精巧な能力だったとはな」
ロロネーの計画では、ハオランをチン・シーに会わせたところで、最早彼の魂が肉体に戻ってくることはなく、仮に戻ったとしても重度の精神異常を來し、二度と元の生活には戻らない筈だった。
最優の部下の喪失に、万策尽き絶望するチン・シーを捕らえてやろうという計画だったのだが、彼女のリンクは見事ハオランの魂と精神を崩すことなく救い出した。それは偏に彼女の能力が優れていたからというものではなく、必死に抗おうとし続けたハオラン自身と、シンによる協力のおかげだった。
「己の力に溺れて見縊ったか?貴様が人間を捨てたところで、我らには到底追いつけなかったと・・・。今度こそあの世で後悔するんだな、フランソワ・ロロネー!」
鬼のような凄みのある形相でロロネーを睨みつけるハオラン。自身への屈辱と味方を手に掛けるよう仕向けた卑劣さ、そして何より主人であるチン・シーに危害を加えたこと、加えさせたことが彼の中で怒りとして紅蓮の業火を滾らせた。
「ハオラン・・・奴には攻撃が・・・当たらないッ・・・。例え属性をエンチャントしていたとしても、奴は霧の能力で避けてくる・・・。消耗戦に持ち込む他ないかもしれない・・・」
亡者達の主人は、そこらを飛び回る亡者のモンスターとは違う。それはツクヨの攻撃でも証明されている。透過を無視していたツクヨの布都御魂剣による攻撃を、ロロネえーは自身の身体を霧状にすることで触れることなく回避していた。
ロロネーがミスを犯さぬ限り、奴に攻撃が当たることは考えられない。ならばこの男に魔力を使わせ、疲労させる中で隙を作るしかない。それはロロネーと対峙したことがあるハオランも承知の上だろう。
だがどうしてだろうか。今のハオランを見ているとそんな時間のかかるような戦法など取らなくても、何とかしてくれるのではないかという期待や希望にも似た感情が湧いてくる。
「大丈夫ですよ、ツクヨさん。奴の能力については私も知っています。それに・・・奴から受けたこの屈辱は、奴の身をもって償わせてみせます・・・」
何とも心強く、そして彼ならば本当に実現してくれるという気持ちにもなった。しかし彼の表情を見ていると、どこか恐ろしいという感情にもさせられた。ハオランの中で燃え沸る怒りが、一体どれほどのものなのか、今のツクヨには想像も出来なかった。
後退する足に鞭を打ち、踏みとどまったロロネーに向けて歩き出すハオラン。それを見たロロネーも、向かってる彼を正面から迎え撃つように、今度は足を前へと進ませる。
「当初の予定とは大分変わっちまったが、計画に変更はねぇ。邪魔者がいなくなった分、後は奴を押さえ込んじまえば何ら問題はねぇ。差しの勝負ならまだ十分に可能性はある。殺しちまわねぇかが心配だがな・・・」
互いの距離が縮まり、間合いでは剣を持つロロネーに部がある。男が腕を伸ばし、剣先を向ければ届くかというギリギリの距離で、足を止めるハオラン。そしてそれに合わせるかのようにロロネーも止まる。
「覚悟はできているか?」
「それはこっちの台詞ぜぇ。注告してやるよ。自分の力を過信し過ぎないことだ。今の俺ぁお前よりも強いぜぇ?」
ロロネーの言葉に小さく鼻で息し、軽く肩を落としてすました顔をするハオラン。眉を上げ、細かく頷きながら男を挑発するように戦闘前の最後の台詞を吐く。
「覚えておこう。まぁ・・・覚えていられれば、だがな」
暫しの沈黙と、互いに逸らすことのない視線を混じ合わせる。そしてまるで事前に打ち合わせでもしていたかのように、同時に動き出した二人の男。片やデストロイヤーの力を押し退けた男の剣。もう片方はミアの起こした大渦潮を、衝撃波のみで制圧した男の拳。
何者をも両断しそうな勢いで振るわれたロロネーの一閃を躱し、ハオランの槍のように鋭い拳が男の身体を射抜く。だがツクヨとの戦いで見せた霧化で、拳の命中する部位だけを器用に霧に変える。
瞬時に身体を回転させ、次の攻撃へと移行する前にハオランは回し蹴りをロロネーの頭部へと放つ。追い討ちを仕掛けようとしていたロロネーは、彼の素早い状況判断に感心させられる。
後ろへ頭を引いてハオランの回し蹴りを躱すロロネーだったが、既にもう片方の足による第二撃目が男の頭部を狙っていたのだ。流石にこれ以上は体勢を変えての回避は不可能と判断したロロネーは、頭部を霧に変え彼の攻撃をやり過ごす。
二連撃の蹴りを躱されたハオランが床に手をつくと、そのまま逆さまの状態で両手を器用に動かし、まるでシン達の現実世界にあるブラジルの格闘技、カポエイラのような動きで今度はロロネーの胴体へ、遠心力の乗る鋭い刃の如き蹴りを振るう。
ロロネーがハオランの戦闘センスに感心させられたのは、その攻撃を与える箇所の順番にあった。初めに頭部を執拗に狙うことで、避けきれなくなったロロネーは霧化をせざるを得なくなる。
当然、頭部をそっくりそのまま霧に変えてしまえばロロネーの視界も奪われることになり、ハオランの閃光のように速い攻撃を視認出来なくなる。そうなれば、どこに攻撃が飛んでくるか分からなくなるロロネーは、より魔力を使う全身の霧化を強いられる。
相手に選択肢を与えない、ハオランの怒涛の攻撃を受け、止むを得ず全身を霧に変えようとするロロネーだったが、男の判断よりも先に彼の蹴りがその身体を擦めていった。まるで剣先が触れたような切り傷を負うロロネー。
辛うじて後退するロロネーと、体勢を戻し何故か追い討ちをやめて立ち上がるハオラン。すると彼の足は、炎の中を切り裂いたかのように僅かに焦げていたのだ。その様子を見て、笑みを浮かべるロロネー。
「驚いたかよ?俺の霧は、ただ避ける為の能力ってわけじゃぁねぇのさ・・・」
無言で自身の焦げた足を見るハオラン。霧とは水蒸気が凝結し、無数の微小な水滴が大気中に漂っているもの。ロロネーはその温度すらも、自在に操れていたのだ。
数歩下がったところで、自らのプライドを傷付けんとする身体を静止し、敗北や屈辱といった負の感情が表に出る前に踏みとどまる。
「ハオラン・・・。なんてことだ・・・本当に戻ったとでもいうのか?正気を保ったまま、精神崩壊も起こさず・・・。やはりあの女に近づけるべきではなかった。ここまで精巧な能力だったとはな」
ロロネーの計画では、ハオランをチン・シーに会わせたところで、最早彼の魂が肉体に戻ってくることはなく、仮に戻ったとしても重度の精神異常を來し、二度と元の生活には戻らない筈だった。
最優の部下の喪失に、万策尽き絶望するチン・シーを捕らえてやろうという計画だったのだが、彼女のリンクは見事ハオランの魂と精神を崩すことなく救い出した。それは偏に彼女の能力が優れていたからというものではなく、必死に抗おうとし続けたハオラン自身と、シンによる協力のおかげだった。
「己の力に溺れて見縊ったか?貴様が人間を捨てたところで、我らには到底追いつけなかったと・・・。今度こそあの世で後悔するんだな、フランソワ・ロロネー!」
鬼のような凄みのある形相でロロネーを睨みつけるハオラン。自身への屈辱と味方を手に掛けるよう仕向けた卑劣さ、そして何より主人であるチン・シーに危害を加えたこと、加えさせたことが彼の中で怒りとして紅蓮の業火を滾らせた。
「ハオラン・・・奴には攻撃が・・・当たらないッ・・・。例え属性をエンチャントしていたとしても、奴は霧の能力で避けてくる・・・。消耗戦に持ち込む他ないかもしれない・・・」
亡者達の主人は、そこらを飛び回る亡者のモンスターとは違う。それはツクヨの攻撃でも証明されている。透過を無視していたツクヨの布都御魂剣による攻撃を、ロロネえーは自身の身体を霧状にすることで触れることなく回避していた。
ロロネーがミスを犯さぬ限り、奴に攻撃が当たることは考えられない。ならばこの男に魔力を使わせ、疲労させる中で隙を作るしかない。それはロロネーと対峙したことがあるハオランも承知の上だろう。
だがどうしてだろうか。今のハオランを見ているとそんな時間のかかるような戦法など取らなくても、何とかしてくれるのではないかという期待や希望にも似た感情が湧いてくる。
「大丈夫ですよ、ツクヨさん。奴の能力については私も知っています。それに・・・奴から受けたこの屈辱は、奴の身をもって償わせてみせます・・・」
何とも心強く、そして彼ならば本当に実現してくれるという気持ちにもなった。しかし彼の表情を見ていると、どこか恐ろしいという感情にもさせられた。ハオランの中で燃え沸る怒りが、一体どれほどのものなのか、今のツクヨには想像も出来なかった。
後退する足に鞭を打ち、踏みとどまったロロネーに向けて歩き出すハオラン。それを見たロロネーも、向かってる彼を正面から迎え撃つように、今度は足を前へと進ませる。
「当初の予定とは大分変わっちまったが、計画に変更はねぇ。邪魔者がいなくなった分、後は奴を押さえ込んじまえば何ら問題はねぇ。差しの勝負ならまだ十分に可能性はある。殺しちまわねぇかが心配だがな・・・」
互いの距離が縮まり、間合いでは剣を持つロロネーに部がある。男が腕を伸ばし、剣先を向ければ届くかというギリギリの距離で、足を止めるハオラン。そしてそれに合わせるかのようにロロネーも止まる。
「覚悟はできているか?」
「それはこっちの台詞ぜぇ。注告してやるよ。自分の力を過信し過ぎないことだ。今の俺ぁお前よりも強いぜぇ?」
ロロネーの言葉に小さく鼻で息し、軽く肩を落としてすました顔をするハオラン。眉を上げ、細かく頷きながら男を挑発するように戦闘前の最後の台詞を吐く。
「覚えておこう。まぁ・・・覚えていられれば、だがな」
暫しの沈黙と、互いに逸らすことのない視線を混じ合わせる。そしてまるで事前に打ち合わせでもしていたかのように、同時に動き出した二人の男。片やデストロイヤーの力を押し退けた男の剣。もう片方はミアの起こした大渦潮を、衝撃波のみで制圧した男の拳。
何者をも両断しそうな勢いで振るわれたロロネーの一閃を躱し、ハオランの槍のように鋭い拳が男の身体を射抜く。だがツクヨとの戦いで見せた霧化で、拳の命中する部位だけを器用に霧に変える。
瞬時に身体を回転させ、次の攻撃へと移行する前にハオランは回し蹴りをロロネーの頭部へと放つ。追い討ちを仕掛けようとしていたロロネーは、彼の素早い状況判断に感心させられる。
後ろへ頭を引いてハオランの回し蹴りを躱すロロネーだったが、既にもう片方の足による第二撃目が男の頭部を狙っていたのだ。流石にこれ以上は体勢を変えての回避は不可能と判断したロロネーは、頭部を霧に変え彼の攻撃をやり過ごす。
二連撃の蹴りを躱されたハオランが床に手をつくと、そのまま逆さまの状態で両手を器用に動かし、まるでシン達の現実世界にあるブラジルの格闘技、カポエイラのような動きで今度はロロネーの胴体へ、遠心力の乗る鋭い刃の如き蹴りを振るう。
ロロネーがハオランの戦闘センスに感心させられたのは、その攻撃を与える箇所の順番にあった。初めに頭部を執拗に狙うことで、避けきれなくなったロロネーは霧化をせざるを得なくなる。
当然、頭部をそっくりそのまま霧に変えてしまえばロロネーの視界も奪われることになり、ハオランの閃光のように速い攻撃を視認出来なくなる。そうなれば、どこに攻撃が飛んでくるか分からなくなるロロネーは、より魔力を使う全身の霧化を強いられる。
相手に選択肢を与えない、ハオランの怒涛の攻撃を受け、止むを得ず全身を霧に変えようとするロロネーだったが、男の判断よりも先に彼の蹴りがその身体を擦めていった。まるで剣先が触れたような切り傷を負うロロネー。
辛うじて後退するロロネーと、体勢を戻し何故か追い討ちをやめて立ち上がるハオラン。すると彼の足は、炎の中を切り裂いたかのように僅かに焦げていたのだ。その様子を見て、笑みを浮かべるロロネー。
「驚いたかよ?俺の霧は、ただ避ける為の能力ってわけじゃぁねぇのさ・・・」
無言で自身の焦げた足を見るハオラン。霧とは水蒸気が凝結し、無数の微小な水滴が大気中に漂っているもの。ロロネーはその温度すらも、自在に操れていたのだ。
0
お気に入りに追加
295
あなたにおすすめの小説
re:birth 〜勇者じゃないと追放された最強職【何でも屋】は、異世界でチートスキル【DIY】で無双します~
華音 楓
ファンタジー
「役立たずの貴様は、この城から出ていけ!」
国王から殺気を含んだ声で告げられtた海人は頷く他なかった。
ある日、異世界に魔王討伐の為に主人公「石立海人」(いしだてかいと)は、勇者として召喚された。
その際に、判明したスキルは、誰にも理解されない【DIY】と【なんでも屋】という隠れ最強職であった。
だが、勇者職を有していなかった主人公は、誰にも理解されることなく勇者ではないという理由で王族を含む全ての城関係者から露骨な侮蔑を受ける事になる。
城に滞在したままでは、命の危険性があった海人は、城から半ば追放される形で王城から追放されることになる。 僅かな金銭で追放された海人は、生活費用を稼ぐ為に冒険者として登録し、生きていくことを余儀なくされた。
この物語は、多くの仲間と出会い、ダンジョンを攻略し、成りあがっていくストーリーである。
「自重知らずの異世界転生者-膨大な魔力を引っさげて異世界デビューしたら、規格外過ぎて自重を求められています-」
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
ネットでみつけた『異世界に行ったかもしれないスレ』に書いてあった『異世界に転生する方法』をやってみたら本当に異世界に転生された。
チート能力で豊富な魔力を持っていた俺だったが、目立つのが嫌だったので周囲となんら変わらないよう生活していたが「目立ち過ぎだ!」とか「加減という言葉の意味をもっと勉強して!」と周囲からはなぜか自重を求められた。
なんだよ? それじゃあまるで、俺が自重をどっかに捨ててきたみたいじゃないか!
こうして俺の理不尽で前途多難?な異世界生活が始まりました。
※注:すべてわかった上で自重してません。
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
余りモノ異世界人の自由生活~勇者じゃないので勝手にやらせてもらいます~
藤森フクロウ
ファンタジー
相良真一(サガラシンイチ)は社畜ブラックの企業戦士だった。
悪夢のような連勤を乗り越え、漸く帰れるとバスに乗り込んだらまさかの異世界転移。
そこには土下座する幼女女神がいた。
『ごめんなさあああい!!!』
最初っからギャン泣きクライマックス。
社畜が呼び出した国からサクッと逃げ出し、自由を求めて旅立ちます。
真一からシンに名前を改め、別の国に移り住みスローライフ……と思ったら馬鹿王子の世話をする羽目になったり、狩りや採取に精を出したり、馬鹿王子に暴言を吐いたり、冒険者ランクを上げたり、女神の愚痴を聞いたり、馬鹿王子を躾けたり、社会貢献したり……
そんなまったり異世界生活がはじまる――かも?
ブックマーク30000件突破ありがとうございます!!
第13回ファンタジー小説大賞にて、特別賞を頂き書籍化しております。
♦お知らせ♦
余りモノ異世界人の自由生活、コミックス3巻が発売しました!
漫画は村松麻由先生が担当してくださっています。
よかったらお手に取っていただければ幸いです。
書籍のイラストは万冬しま先生が担当してくださっています。
7巻は6月17日に発送です。地域によって異なりますが、早ければ当日夕方、遅くても2~3日後に書店にお届けになるかと思います。
今回は夏休み帰郷編、ちょっとバトル入りです。
コミカライズの連載は毎月第二水曜に更新となります。
漫画は村松麻由先生が担当してくださいます。
※基本予約投稿が多いです。
たまに失敗してトチ狂ったことになっています。
原稿作業中は、不規則になったり更新が遅れる可能性があります。
現在原稿作業と、私生活のいろいろで感想にはお返事しておりません。
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
愛されていないはずの婚約者に「貴方に愛されることなど望んでいませんわ」と申し上げたら溺愛されました
海咲雪
恋愛
「セレア、もう一度言う。私はセレアを愛している」
「どうやら、私の愛は伝わっていなかったらしい。これからは思う存分セレアを愛でることにしよう」
「他の男を愛することは婚約者の私が一切認めない。君が愛を注いでいいのも愛を注がれていいのも私だけだ」
貴方が愛しているのはあの男爵令嬢でしょう・・・?
何故、私を愛するふりをするのですか?
[登場人物]
セレア・シャルロット・・・伯爵令嬢。ノア・ヴィアーズの婚約者。ノアのことを建前ではなく本当に愛している。
×
ノア・ヴィアーズ・・・王族。セレア・シャルロットの婚約者。
リア・セルナード・・・男爵令嬢。ノア・ヴィアーズと恋仲であると噂が立っている。
アレン・シールベルト・・・伯爵家の一人息子。セレアとは幼い頃から仲が良い友達。実はセレアのことを・・・?
私異世界で成り上がる!! ~家出娘が異世界で極貧生活しながら虎視眈々と頂点を目指す~
春風一
ファンタジー
『いーわよ、そこまで言うならもう、親子の縁なんて切ってやる!! 絶対に成功するから、今に見てなさいよ!!』
如月風歌は、考えるより先に行動する脳筋少女。中学の卒業式の日に、親と大喧嘩し、その勢いで家出する。時空航行船のチケットを握りしめ、着の身着のまま&ほぼ無一文で、異世界に向かっていった。
同じ地球でありながら、魔法で発展した平行世界エレクトラ。この世界に来たのは『シルフィード』と呼ばれる、女性だけがなれる『超人気職業』に就くためだ。
上位階級のシルフィードは、トップアイドルのような存在。また、絶大な人気・知名度・影響力を持ち、誰からも尊敬される、人生の成功者。巨万の富を築いた者も、少なくはない。
だが、お金もない・人脈もない・知識もない。加えて、女子力ゼロで、女らしさの欠片もない。全てがゼロからの、あまりにも無謀すぎる挑戦。しかも、親から勘当を言い渡され、帰る場所すらない状態。
夢に燃えて、意気揚々と異世界に乗り込んだものの、待ち受けていのは、恐ろしく厳しい現実と、パンと水だけの極貧生活だった。
『夢さえ持っていれば、気合さえあれば、絶対に上手くいく!!』と信じて疑わない、脳筋でちょっとお馬鹿な少女。だが、チート並みのコミュ力(無自覚)で、人脈をどんどん広げて行く。
ほのぼの日常系。でも、脳筋主人公のため、トラブルが発生したり、たまにシリアスだったり、スポ根っぽい熱い展開も……。
裸一貫から成り上がる、異世界シンデレラストーリー。
私とお母さんとお好み焼き
white love it
経済・企業
義理の母と二人暮らしの垣谷操。貧しいと思っていたが、義母、京子の経営手腕はなかなかのものだった。
シングルマザーの織りなす経営方法とは?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる