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第一章 高校一年生(一学期)
すきんしっぷ(美久里)
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入学してから一ヶ月が経ち、そろそろ高校生活にも慣れてきた頃。
この学校ではスキンシップが横行していた。
もっと詳しく言うと、抱きつき魔が現れたのだ。
「もーえかっ♪」
「ひゃあっ!?」
その抱きつき魔というのは、朔良だ。
朔良は萌花に抱きつき、お腹をつまんでいる。
萌花の少し肉付きのいいお腹は、さぞやつまみがいがあるだろう。
そのせいか、朔良は事ある毎に萌花のお腹をつまんでからかうのだ。
「相変わらずむちむちしてんな~」
「うぅ……ダイエットしますもん……!」
ぽっちゃり体型を気にしているのか、萌花は涙目で反抗した。
その反応が面白かったようで、朔良はニヤニヤ気味悪い笑みを浮かべている。
(仲良さそうだな~……)
その様子を、美久里は微笑ましそうに自分の席から眺めていた。
『仲良きことは美しきかな』という格言があるように、朔良と萌花の関係が、美久里には美しいものに見えているのだ。
それは、母が子を見る目に似ている。
「みーくりっ♪」
「ぴゃへあっ!?」
いつの間にか萌花から離れていた朔良は、美久里を襲った。
さっきまで萌花に引っ付いていたのに……まさか超能力者!?
同じ教室内の出来事とはいえ、萌花のいる場所と美久里のいる場所はそこそこ離れている。
それなのに後ろをとられているなんて、瞬間移動でもしなきゃ無理だろう。
「んー、美久里は痩せてんなぁ。ちゃんと食べてるか?」
「た、食べてるよ……でもあまり太んないんだよね……」
抱きつかれることに慣れていない美久里は、身体を動かせずに口だけを動かした。
そんな美久里の言葉を聞いた瞬間、朔良は美久里から離れて言う。
「お、お前……自慢か……?」
「へっ!? あ、え、ち、違うよ!? 私も悩んでて……」
「うわー……お前がそんなキャラだったとはな~。知らなかったわ~」
「ちょ……! 聞いてよぉ……!」
わざとらしく芝居がかった口調で、美久里の元を去っていく朔良。
そんな朔良に弁明するため、美久里は必死で追いかける。
――まさに、『仲良きことは美しきかな』である。
この学校ではスキンシップが横行していた。
もっと詳しく言うと、抱きつき魔が現れたのだ。
「もーえかっ♪」
「ひゃあっ!?」
その抱きつき魔というのは、朔良だ。
朔良は萌花に抱きつき、お腹をつまんでいる。
萌花の少し肉付きのいいお腹は、さぞやつまみがいがあるだろう。
そのせいか、朔良は事ある毎に萌花のお腹をつまんでからかうのだ。
「相変わらずむちむちしてんな~」
「うぅ……ダイエットしますもん……!」
ぽっちゃり体型を気にしているのか、萌花は涙目で反抗した。
その反応が面白かったようで、朔良はニヤニヤ気味悪い笑みを浮かべている。
(仲良さそうだな~……)
その様子を、美久里は微笑ましそうに自分の席から眺めていた。
『仲良きことは美しきかな』という格言があるように、朔良と萌花の関係が、美久里には美しいものに見えているのだ。
それは、母が子を見る目に似ている。
「みーくりっ♪」
「ぴゃへあっ!?」
いつの間にか萌花から離れていた朔良は、美久里を襲った。
さっきまで萌花に引っ付いていたのに……まさか超能力者!?
同じ教室内の出来事とはいえ、萌花のいる場所と美久里のいる場所はそこそこ離れている。
それなのに後ろをとられているなんて、瞬間移動でもしなきゃ無理だろう。
「んー、美久里は痩せてんなぁ。ちゃんと食べてるか?」
「た、食べてるよ……でもあまり太んないんだよね……」
抱きつかれることに慣れていない美久里は、身体を動かせずに口だけを動かした。
そんな美久里の言葉を聞いた瞬間、朔良は美久里から離れて言う。
「お、お前……自慢か……?」
「へっ!? あ、え、ち、違うよ!? 私も悩んでて……」
「うわー……お前がそんなキャラだったとはな~。知らなかったわ~」
「ちょ……! 聞いてよぉ……!」
わざとらしく芝居がかった口調で、美久里の元を去っていく朔良。
そんな朔良に弁明するため、美久里は必死で追いかける。
――まさに、『仲良きことは美しきかな』である。
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