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番外編
結衣の魔法少女衣装
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「ねぇ、結衣の魔法少女衣装って――露出多すぎない?」
「今更!? っていうか、それを言うならせーちゃんの方が露出多いと思うけど!?」
なんの話しをしているのか……
せーちゃんと結衣は、結衣の部屋で騒いでいる。
と、ここで、せーちゃんがガーネットを呼ぶ。
「――ガーネット」
「はいはーい? なんでしょう?」
ガーネットはなぜ呼ばれたのかわからないまま、せーちゃんの呼びかけに応えた。
そして、せーちゃんはガーネットに耳打ちする。
「ごにょごにょ」
「おー……なるほどぉ……」
ガーネットが何やら、静かに興奮しているようだ。
何を話しているのかはわからないが、結衣は嫌な予感がした。
「あー……えっと、お菓子持ってくるね……」
そう言って、部屋から出ようとする。
――だが。
「結衣様、ちょっと失礼しますぅ!」
「え、なに? ちょっ……!」
ガーネットは自ら結衣の手に収まり、鋭い光を放つ。
せーちゃんはその光景に、何かを期待するような顔をする。
結衣は諦念気味に、涙を零した。
――そして、光が止んだ時。
「――ふぇっ!?」
そこには――いつもの魔法少女衣装に身を包んだ結衣がいた。
いや、いつもとは少し違ったが。
「せっ……背中がスースーする……は、恥ずかしいよう……」
――そう。いつもとは何かが欠けている。
正確には、背中にあったマントが。
そのため、結衣は隠す術がなく、背中丸出しの状態なのだ。
「ほら、これでもまだ私の方が露出多いだなんて言える?」
せーちゃんは、ニヤニヤ薄気味悪い笑みを浮かべながらそう言った。
そしてなぜか、せーちゃんの鼻から血が垂れている。
――よほど興奮しているらしい。
「いや、これ……何か違くない!? そもそも……マントなくなったらこうなるの!?」
「はいい! いい感じに“えろてぃっく”で素晴らしいですよぉ!」
「意味わかんないし! うえーん、誰か助けてぇ~!!」
前代未聞の展開し、結衣は泣き叫ぶことしか出来なかった……
「今更!? っていうか、それを言うならせーちゃんの方が露出多いと思うけど!?」
なんの話しをしているのか……
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と、ここで、せーちゃんがガーネットを呼ぶ。
「――ガーネット」
「はいはーい? なんでしょう?」
ガーネットはなぜ呼ばれたのかわからないまま、せーちゃんの呼びかけに応えた。
そして、せーちゃんはガーネットに耳打ちする。
「ごにょごにょ」
「おー……なるほどぉ……」
ガーネットが何やら、静かに興奮しているようだ。
何を話しているのかはわからないが、結衣は嫌な予感がした。
「あー……えっと、お菓子持ってくるね……」
そう言って、部屋から出ようとする。
――だが。
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「え、なに? ちょっ……!」
ガーネットは自ら結衣の手に収まり、鋭い光を放つ。
せーちゃんはその光景に、何かを期待するような顔をする。
結衣は諦念気味に、涙を零した。
――そして、光が止んだ時。
「――ふぇっ!?」
そこには――いつもの魔法少女衣装に身を包んだ結衣がいた。
いや、いつもとは少し違ったが。
「せっ……背中がスースーする……は、恥ずかしいよう……」
――そう。いつもとは何かが欠けている。
正確には、背中にあったマントが。
そのため、結衣は隠す術がなく、背中丸出しの状態なのだ。
「ほら、これでもまだ私の方が露出多いだなんて言える?」
せーちゃんは、ニヤニヤ薄気味悪い笑みを浮かべながらそう言った。
そしてなぜか、せーちゃんの鼻から血が垂れている。
――よほど興奮しているらしい。
「いや、これ……何か違くない!? そもそも……マントなくなったらこうなるの!?」
「はいい! いい感じに“えろてぃっく”で素晴らしいですよぉ!」
「意味わかんないし! うえーん、誰か助けてぇ~!!」
前代未聞の展開し、結衣は泣き叫ぶことしか出来なかった……
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