3 / 21
*3 夢の中で
しおりを挟む
王都のディラン・オーギュスト・マルコムの自宅では、妻のティナがまだ寝室で眠っていた。
昨日の夜も今朝も、夫のディランと激しく愛し合ったせいであまり眠れていない。そのため、夫が出掛けてから午前中は眠っていることが多い。
ディランの魂はゆっくりと家の壁をすり抜けて、寝ている妻のそばにやって来た。スヤスヤと安らかに眠っているティナの姿を見ていると心が和む。
だが、これから妻の身に起こることを考えると、胸が潰れそうになった。
これから半日も経たないうちに、彼女は『夫の死』を知るのだ。
そしておそらく、絶望する。
それを思うと激しい怒りと悲しみが湧き上がって来るのだ。
“愛しい妻を残して先に死んでしまった自分への怒り” と
“夫が死んでしまったことを知った時の妻の悲しみ” を思うと胸が張り裂けそうだった。
そんなことを思いながら妻の上をふわふわ飛んでいると、妻の胸の辺りに淡いピンク色の魂が光っていることに気づいた。
ピンクの光は幸せそうで、柔らかく温かな光だった。その光に思わず触れると、ディランはいつの間にか、ティナの夢の中に入っていた。
* * *
「ディラン」
「何?」
優しいティナの柔らかな唇がディランの頬に触れる。
頬に触れた唇は、彼の唇に重なって来る。
可愛いティナの舌がディランの口の中にそっと入り込んで来て、ディランの厚い舌をそっと舐めた。その柔らかな感触がまるで昨日の情事のようにディランの体に火をつける。
夢の中のディランはいつの間にか裸でティナの下になっている。
ティナも裸でディランの上で柔らかな体をすり寄せて来て、彼の胸板の上でティナの二つの胸の先端が擦られて、硬く尖って来るのを感じる。
そのあまりに現実味のある感触に、ディランは自分がもう死んでいることを忘れた。
尖った乳首の先を手でゆっくり揉んで、指でキュッと摘むと妻の喘ぐ声が聞こえる。徐ろに唇を寄せて舌で先端を舐めると、腹の上にある彼女の下腹の茂みがディランを擽《くすぐ》って刺激する。
ディランのソコは硬く(そそり)唆り勃って来ていた。
ティナは太腿の間にディランの硬くなった雄芯を挟んで、腰をゆるゆると動かす。
その刺激にますます唆(そそ)られて、彼は身を翻すとティナの股の間に顔を埋めた。
動物的なオンナの匂いがディランをますます興奮させる。
彼はティナの股を大きく開かせると、長くて厚い舌でソコを丹念に舐め始めた。ティナの喘ぎ声が、掠れた声から甲高い声に変わっていく。
彼はティナの柔らかな恥丘を下から撫であげて、隠れたティナの雌芯を露出させ、ペロペロと舐める。それと同時に指を2本彼女の膣内に突っ込んだ。
切ない鳴き声のような甘い喘ぎ声をあげて、ティナが上り詰める。
ディランはまだ容赦無く、グリグリと指を膣内で動かし、たまらずティナが叫ぶ。
「もうダメぇ、ディラン…挿入れて…」
ディランはようやく、ティナの股の間から頭を上げると、はち切れんばかりの彼の雄芯を、彼女の膣内に突き立てた。
彼の中にもの凄い快感が湧き上がった。彼の雄芯から伝わって来る彼女の熱、柔らかな湿った触感、その全てが気持ち良い。
激しく腰を前後に動かしながら、
(あれ?)
と思った。
(私は死んでいるはず?なのに、何故気持ち良いと感じているんだろう?)
何故かわからないが、気持ちがいいものはいい、今は考えるのをやめよう。
そう思って、彼は腰を振り続けて絶頂した。
* * *
「うぅん…ディラン…」
妻の寝言にディランは『ハッ』として、夢の世界から抜け出していた。
妻の長いまつ毛に縁取られた瞼がピクピクして、覚醒が近いことを示している。
ディランは眠っていても、夢の中でまで自分を愛してくれる可愛い妻に感動していた。
(離れられる筈がない…例え死んでいても…)
ティナの体がモゾモゾ動き始めた。昨朝のまま全裸で眠っていた彼女はベッドの上で起き上がると、カーテン越しの光に目を凝らす。
そろそろお昼頃だろうか。
起き上げると裸のままベッドを降りて、お風呂に歩いて行った。
ティナは湯船に水を入れると、熱魔法で心地よい温度まで温め、ゆっくりと湯船に浸かる。
激しく愛されたディランの残滓が身体のそこここに残っていて、それでさえも愛おしい。彼の肌の匂いを思い出して、ちょっと嬉しくなる。
彼の肌に触れ、あの匂いに包まれているととんでもなく幸せで、高揚感に包まれるのだ。
ディランとの出会いは、彼女が “見習い魔法師” として彼が副団長を務める『王立魔法師団』に入った時だ。
魔法学校で優秀な成績を納め、意気揚々と王立魔法師団に入団を許されたのだが、現実は厳しかった。
魔法師団の団長はエレンという当代切っての魔法師で、その横を固めているのが副団長のディランだった。
エレン団長が豪胆な性格で派手な魔法を行使するのに比べて、ディランは状況を細かく分析してここぞという時に正確な魔法を使う、よく言えば『冷静沈着』悪く言えば『冷たくて細かい』タイプだった。
ティナはと言えば、ひらめきを大事にし思いつきで魔法を使う言わば『天才』タイプだった。
そんなティナは冷静なディランから見れば “危なっかしい” と見えたようで、何かと言えばディランに
『よく考えろ、その頭は帽子掛けか?』
『思いつきで行動するな、周りをよく見ろ』
と注意されていたのだ。
「それなのに…ふふっ」
ティナは湯船の中でひとり、笑いを漏らした。
今は深く愛されて、この身の中にはもう一つの…
浴室の外に誰かの足音がした。
「奥さま、お起きになられましたか?」
侍女のメイが様子を見に来てくれたようだ。
「待ってー。今お風呂なの」
「お背中、お流ししましょうか?」
「大丈夫、今出るわー」
ティナは湯船から出ると、タオルを髪と身体に巻き付けて浴室を出た。
「はい、こちらが着替えです」
「ありがとう」
「お食事はこちらにお持ちいたしますね」
「お願い。あ、それから食後の紅茶はしばらくやめて、ミルクにするわね」
「かしこまりました」
侍女のメイはにっこり笑って部屋を出て行った。
彼女の秘密は、この侍女だけが知っているのだ。
昨日の夜も今朝も、夫のディランと激しく愛し合ったせいであまり眠れていない。そのため、夫が出掛けてから午前中は眠っていることが多い。
ディランの魂はゆっくりと家の壁をすり抜けて、寝ている妻のそばにやって来た。スヤスヤと安らかに眠っているティナの姿を見ていると心が和む。
だが、これから妻の身に起こることを考えると、胸が潰れそうになった。
これから半日も経たないうちに、彼女は『夫の死』を知るのだ。
そしておそらく、絶望する。
それを思うと激しい怒りと悲しみが湧き上がって来るのだ。
“愛しい妻を残して先に死んでしまった自分への怒り” と
“夫が死んでしまったことを知った時の妻の悲しみ” を思うと胸が張り裂けそうだった。
そんなことを思いながら妻の上をふわふわ飛んでいると、妻の胸の辺りに淡いピンク色の魂が光っていることに気づいた。
ピンクの光は幸せそうで、柔らかく温かな光だった。その光に思わず触れると、ディランはいつの間にか、ティナの夢の中に入っていた。
* * *
「ディラン」
「何?」
優しいティナの柔らかな唇がディランの頬に触れる。
頬に触れた唇は、彼の唇に重なって来る。
可愛いティナの舌がディランの口の中にそっと入り込んで来て、ディランの厚い舌をそっと舐めた。その柔らかな感触がまるで昨日の情事のようにディランの体に火をつける。
夢の中のディランはいつの間にか裸でティナの下になっている。
ティナも裸でディランの上で柔らかな体をすり寄せて来て、彼の胸板の上でティナの二つの胸の先端が擦られて、硬く尖って来るのを感じる。
そのあまりに現実味のある感触に、ディランは自分がもう死んでいることを忘れた。
尖った乳首の先を手でゆっくり揉んで、指でキュッと摘むと妻の喘ぐ声が聞こえる。徐ろに唇を寄せて舌で先端を舐めると、腹の上にある彼女の下腹の茂みがディランを擽《くすぐ》って刺激する。
ディランのソコは硬く(そそり)唆り勃って来ていた。
ティナは太腿の間にディランの硬くなった雄芯を挟んで、腰をゆるゆると動かす。
その刺激にますます唆(そそ)られて、彼は身を翻すとティナの股の間に顔を埋めた。
動物的なオンナの匂いがディランをますます興奮させる。
彼はティナの股を大きく開かせると、長くて厚い舌でソコを丹念に舐め始めた。ティナの喘ぎ声が、掠れた声から甲高い声に変わっていく。
彼はティナの柔らかな恥丘を下から撫であげて、隠れたティナの雌芯を露出させ、ペロペロと舐める。それと同時に指を2本彼女の膣内に突っ込んだ。
切ない鳴き声のような甘い喘ぎ声をあげて、ティナが上り詰める。
ディランはまだ容赦無く、グリグリと指を膣内で動かし、たまらずティナが叫ぶ。
「もうダメぇ、ディラン…挿入れて…」
ディランはようやく、ティナの股の間から頭を上げると、はち切れんばかりの彼の雄芯を、彼女の膣内に突き立てた。
彼の中にもの凄い快感が湧き上がった。彼の雄芯から伝わって来る彼女の熱、柔らかな湿った触感、その全てが気持ち良い。
激しく腰を前後に動かしながら、
(あれ?)
と思った。
(私は死んでいるはず?なのに、何故気持ち良いと感じているんだろう?)
何故かわからないが、気持ちがいいものはいい、今は考えるのをやめよう。
そう思って、彼は腰を振り続けて絶頂した。
* * *
「うぅん…ディラン…」
妻の寝言にディランは『ハッ』として、夢の世界から抜け出していた。
妻の長いまつ毛に縁取られた瞼がピクピクして、覚醒が近いことを示している。
ディランは眠っていても、夢の中でまで自分を愛してくれる可愛い妻に感動していた。
(離れられる筈がない…例え死んでいても…)
ティナの体がモゾモゾ動き始めた。昨朝のまま全裸で眠っていた彼女はベッドの上で起き上がると、カーテン越しの光に目を凝らす。
そろそろお昼頃だろうか。
起き上げると裸のままベッドを降りて、お風呂に歩いて行った。
ティナは湯船に水を入れると、熱魔法で心地よい温度まで温め、ゆっくりと湯船に浸かる。
激しく愛されたディランの残滓が身体のそこここに残っていて、それでさえも愛おしい。彼の肌の匂いを思い出して、ちょっと嬉しくなる。
彼の肌に触れ、あの匂いに包まれているととんでもなく幸せで、高揚感に包まれるのだ。
ディランとの出会いは、彼女が “見習い魔法師” として彼が副団長を務める『王立魔法師団』に入った時だ。
魔法学校で優秀な成績を納め、意気揚々と王立魔法師団に入団を許されたのだが、現実は厳しかった。
魔法師団の団長はエレンという当代切っての魔法師で、その横を固めているのが副団長のディランだった。
エレン団長が豪胆な性格で派手な魔法を行使するのに比べて、ディランは状況を細かく分析してここぞという時に正確な魔法を使う、よく言えば『冷静沈着』悪く言えば『冷たくて細かい』タイプだった。
ティナはと言えば、ひらめきを大事にし思いつきで魔法を使う言わば『天才』タイプだった。
そんなティナは冷静なディランから見れば “危なっかしい” と見えたようで、何かと言えばディランに
『よく考えろ、その頭は帽子掛けか?』
『思いつきで行動するな、周りをよく見ろ』
と注意されていたのだ。
「それなのに…ふふっ」
ティナは湯船の中でひとり、笑いを漏らした。
今は深く愛されて、この身の中にはもう一つの…
浴室の外に誰かの足音がした。
「奥さま、お起きになられましたか?」
侍女のメイが様子を見に来てくれたようだ。
「待ってー。今お風呂なの」
「お背中、お流ししましょうか?」
「大丈夫、今出るわー」
ティナは湯船から出ると、タオルを髪と身体に巻き付けて浴室を出た。
「はい、こちらが着替えです」
「ありがとう」
「お食事はこちらにお持ちいたしますね」
「お願い。あ、それから食後の紅茶はしばらくやめて、ミルクにするわね」
「かしこまりました」
侍女のメイはにっこり笑って部屋を出て行った。
彼女の秘密は、この侍女だけが知っているのだ。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
いらないと言ったのはあなたの方なのに
水谷繭
恋愛
精霊師の名門に生まれたにも関わらず、精霊を操ることが出来ずに冷遇されていたセラフィーナ。
セラフィーナは、生家から救い出して王宮に連れてきてくれた婚約者のエリオット王子に深く感謝していた。
エリオットに尽くすセラフィーナだが、関係は歪つなままで、セラよりも能力の高いアメリアが現れると完全に捨て置かれるようになる。
ある日、エリオットにお前がいるせいでアメリアと婚約できないと言われたセラは、二人のために自分は死んだことにして隣国へ逃げようと思いつく。
しかし、セラがいなくなればいいと言っていたはずのエリオットは、実際にセラが消えると血相を変えて探しに来て……。
◆表紙画像はGirly drop様からお借りしました🍬
◇いいね、エールありがとうございます!
自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!
ゆずこしょう
恋愛
ティアナ・ノヴァ(15)には1人の変わった友人がいる。
ニーナ・ルルー同じ年で小さい頃からわたしの後ろばかり追ってくる、少しめんどくさい赤毛の少女だ。
そしていつも去り際に一言。
「私はヒロインなの!あなたはモブよ!」
ティアナは思う。
別に物語じゃないのだし、モブでいいのではないだろうか…
そんな一言を言われるのにも飽きてきたので私は学院生活の3年間ニーナから隠れ切ることに決めた。
【R18】溺愛される公爵令嬢は鈍すぎて王子の腹黒に気づかない
かぐや
恋愛
公爵令嬢シャルロットは、まだデビューしていないにも関わらず社交界で噂になる程美しいと評判の娘であった。それは子供の頃からで、本人にはその自覚は全く無いうえ、純真過ぎて幾度も簡単に拐われかけていた。幼少期からの婚約者である幼なじみのマリウス王子を始め、周りの者が
シャルロットを護る為いろいろと奮闘する。そんなお話になる予定です。溺愛系えろラブコメです。
女性が少なく子を増やす為、性に寛容で一妻多夫など婚姻の形は多様。女性大事の世界で、体も中身もかなり早熟の為13歳でも16.7歳くらいの感じで、主人公以外の女子がイケイケです。全くもってえっちでけしからん世界です。
設定ゆるいです。
出来るだけ深く考えず気軽〜に読んで頂けたら助かります。コメディなんです。
ちょいR18には※を付けます。
本番R18には☆つけます。
※直接的な表現や、ちょこっとお下品な時もあります。あとガッツリ近親相姦や、複数プレイがあります。この世界では家族でも親以外は結婚も何でもありなのです。ツッコミ禁止でお願いします。
苦手な方はお戻りください。
基本、溺愛えろコメディなので主人公が辛い事はしません。
英雄になった夫が妻子と帰還するそうです
白野佑奈
恋愛
初夜もなく戦場へ向かった夫。それから5年。
愛する彼の為に必死に留守を守ってきたけれど、戦場で『英雄』になった彼には、すでに妻子がいて、王命により離婚することに。
好きだからこそ王命に従うしかない。大人しく離縁して、実家の領地で暮らすことになったのに。
今、目の前にいる人は誰なのだろう?
ヤンデレ激愛系ヒーローと、周囲に翻弄される流され系ヒロインです。
珍しくもちょっとだけ切ない系を目指してみました(恥)
ざまぁが少々キツイので、※がついています。苦手な方はご注意下さい。
【R18】ひとりで異世界は寂しかったのでペット(男)を飼い始めました
桜 ちひろ
恋愛
最近流行りの異世界転生。まさか自分がそうなるなんて…
小説やアニメで見ていた転生後はある小説の世界に飛び込んで主人公を凌駕するほどのチート級の力があったり、特殊能力が!と思っていたが、小説やアニメでもみたことがない世界。そして仮に覚えていないだけでそういう世界だったとしても「モブ中のモブ」で間違いないだろう。
この世界ではさほど珍しくない「治癒魔法」が使えるだけで、特別な魔法や魔力はなかった。
そして小さな治療院で働く普通の女性だ。
ただ普通ではなかったのは「性欲」
前世もなかなか強すぎる性欲のせいで苦労したのに転生してまで同じことに悩まされることになるとは…
その強すぎる性欲のせいでこちらの世界でも25歳という年齢にもかかわらず独身。彼氏なし。
こちらの世界では16歳〜20歳で結婚するのが普通なので婚活はかなり難航している。
もう諦めてペットに癒されながら独身でいることを決意した私はペットショップで小動物を飼うはずが、自分より大きな動物…「人間のオス」を飼うことになってしまった。
特に躾はせずに番犬代わりになればいいと思っていたが、この「人間のオス」が私の全てを満たしてくれる最高のペットだったのだ。
シンデレラの世界で脇役でも何でもない貧乏子爵家に転生した私のお話し
たま
恋愛
前世は出来の良い姉と比べられ生きてきた。
運悪く死んでしまって産まれった世界はシンデレラの居る世界!?
私の役はシンデレラでも無く、義理姉でも無く、脇役でも無い貧乏子爵家の娘。
17歳になった私を待ち受けていたのは、イボガエルの様な男の後妻ポジ。
60歳を過ぎたイボガエルと結婚するなんて、しかも私は6人目の妻らしい。
前の妻達は行方不明になったとか。
逃げ出したい?
でもこの家でいるよりまし。
揺れる私の元へ舞い降りて来た舞踏会の案内状。
これが私を救うイベントになるのか!?
不幸続きの娘が溺愛されて幸せになるまでのお話しです。
読みにくい所があるとは思いますが、最後まで書くを目標に!です(*☻-☻*)
残酷な描写やR指定の描写入りますので、苦手な方はお気をつけ下さい。
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる