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16)三時間の愚痴と会議
しおりを挟むザンはイライラしていた。昨夜アリアを抱きつぶしたにも関わらず怒りが収まらないのはやはり、髪の毛が目に付くからだろうか。もちろん今の髪型が嫌な訳ではない。だが、やはりあの絡みつく髪に未練がないといえば嘘になる。
『んぅ・・・・やんっ・・・・ふ・・・あっあああんっ!』
汗が流れる柔い肌を触るたびに、嬌声をあげる彼女が、必至にザンの首に抱きついてくる。昨夜も離れまいと絡みつくその体を愉しんだ。納得がいかないのは、たった一点だけだ。くびれを引き寄せ項に口づけるたびに見える髪をそっと手で撫でるものの、絡みつくのは手の指先のみ。
この唯一の不満はエレットネーガがアリアの髪を切ったことによってできたことも腹立たしい。
切ったアリアの見事な長い髪がしばらくお預けであることはザンにとってはかなりの不満の種だった。
だが、当のアリア本人はそれを気にした様子もない。昨夜もザンに突き上げられ、艶ある嬌声をあげていた。アリアが気にしていないことも、これまたザン本人にとっては大いに不満だった。
「何を固まっていらっしゃるのでしょうか、皆様は。まさかこの程度の魔力で酔ったわけではありますまい」
貴族会議の最中、部屋の空気はマイナス気温を絶賛更新中。
その原因になっているザンはというと、禍々しいオーラを隠さないまま、全力で笑顔を振りまいていた。
前科があるだけに最早その笑顔に騙される周りではない。それどころか、その場にいた誰もが、笑顔はいいからととっと魔力を抑えて欲しいというのが本音ではなかろうか。
事実、ザンの身体から漏れ出る魔力が半端ないほどで、その魔力に酔った宰相がたまらず震え声でザンに進言するほどに凄まじかった。
「お、恐れながら、ザン王子殿下・・・うっぷ・・・どうか魔力をお鎮め下さい」
「はは、七賢人の一人である宰相とあろうものがこの程度の魔力で酔うと?それは、それは・・・我が国も落ちたものです。いい機会だ、これを機に魔力を鍛えたらいかがですか」
「ザン王子殿下・・・うっぷ・・・・鍛えるという、レベルでは、ございませぬ・・・どうかお怒りをお鎮めください。うっうっ・・・・うっぇっぷ・・・・!!」
訴えつつ、涙目で崩れ落ちる宰相をスルーしたザンは会議場の中央に立っている女を見降ろしていた。
「ここにいるエレットネーガ=ザガールが、やった内容は先ほど説明した通りですね。こともあろうか、聖女でもある我が正妃に害をなそうとしたのですよ?幸いにして怪我もなく無事でしたが、我が正妃が俺のためにと大事に伸ばしていた髪に手をかけたことは充分大罪に値します」
いつもなら、アリアを妃としか称しないザンだが、今回の問題を明確にするために正妃という点を強調していることに誰もが気づいていた。
「お、恐れながらアリア様の御身が無事だった・・うっ・・!」
「・・・・・・我が妃の命が無事だったから許されると・・・つまり、貴方は許せとおっしゃる?」
「い、いえ、そういう意味ではなく、あの、その・・・」
貴族の一人が恐る恐る進言すれば、ザンの笑顔が冷笑へと変わったのと同時に部屋の温度がマイナスに下がった。予め、宰相と皇帝がバリアを張ってくれなければ、魔力の濃さで酷い空気になっていただろうと察せられるほど。
当の結界を張った宰相は魔力に酔っていたが、皇帝は辛うじて何とか理性を保っていた。そんな中、まるで予測したようにたっぷりとこれでもかとばかりに魔封具をつけて座っていた老人が口を開いた。
「・・・・しかし、第二王子よ、何故、アリア妃は結界を張ったのじゃ?もし、結界を張っておらなんだら、このような事態にはなっておらんかったと思うがの」
ザンは口を出してきた老人を内心で厄介に思っていた。貴族の中でも高位に立つ七賢人の一人であるフォルダ・ダーラマハラジャ=ピエールこそが、今回の黒幕だと推察できるからこそ尚更に。
そもそも、ここにいる誰かれもがザンの魔力に酔っている中、魔封具を大量に準備していたということは、事前に事件を知っていなければできない。宰相や皇帝でさえ、慌てて結界を張って対処していたというのに、フォルダは平然としている。
エレットネーガの妹が夜這いに来た時に一族一党を完全に潰すことが出来なかったのも、フォルダが口出ししてきたせいだ。だが、姉の方が今回の事件を引き起こす引き金になった今、以前は庇ったフォルダも今回ばかりは見捨てるだろうとザンは踏んでいた。
「・・・ピエール家の当主殿はもうお忘れのようだ。貴方のもう一人のひ孫がかつて媚薬を俺の水に混ぜた挙句、我が寝室に夜這いに来られた時のことを。そのことを覚えていたアリアが恐怖からその姉に対して、結界を張るほど警戒するのも当然のことでは?」
「・・・ああ、殿下の誕生日にそのようなこともありましたな。確かに一理あるのう・・・ううむ」
「どうかご慈悲を!!」
「やかましいわい、言っておくが、今回ばかりはわしも助けぬぞ」
「そ、そんなっ!!」
「恨むなら己の浅はかさを恨むが良いわ。やはり、娘婿の血筋はいかんのう」
・・・・この厄介な老人が出てくる前にと先手を打って先に皇帝陛下に根回ししたのが功を成した。最終目標としては未だに、皇太子陛下を次代の皇帝と認めていないこの目の前にいるピエール家を叩きつぶすこと。しかし、それは容易ではない。
さすがに七賢人の1人として、長い間貴族の高位に立ち、年老いた今なお、当主として君臨し続けているその腕は伊達じゃないのだ。
「身内同士の醜い争いはこの会議の後でお願いします。まぁ、俺は偉大なる七賢人の一人である貴方がひ孫可愛さに浅はかな真似などしないと信じていますよ」
「・・・ふふふ、魔力と同時に皮肉を放つとは、やりますのう。まぁ、ザガール家についてはわしも異論は唱えませぬ。・・・以前助けてやった恩を仇で返された以上、わしとしてもこやつらを助ける気になれないですからのう」
「ひ、ひいおじい様っ!?」
予想通り、ザガール家をあっさりと切り捨てようとしているフォルダに対し、さすがのザンも内心呆れていた。だからといって、同情などしなかったが。
そんな折、ドアをノックする音が聞こえる。全員が一斉に入ってきた人物に注目したのは、まさにこの話題にかかわる人間だった。
「我が君はこちらにいらっしゃいますか?」
「・・・アリア?!どうしてここに」
ザンは声の主がアリアだと気づいたとたん、慌てて彼女の傍へと駆け寄った。その瞬間、部屋を圧迫していた魔力が一瞬にして消え失せたのは気のせいではなかろう。ほっとした周りが内心でアリアに感謝していたことなど当のアリアは知る由もない。
しかし、アリアはアリアなりに考えがあってやってきたようだ。ザンに視線を向けた後、ため息をつく。
「どうやらこちらは大丈夫のようですね。ラティスの部下から何故かこの会議室から明らかに禍々しい魔力が湧いていて、廊下にすら近づけない人が続出していると泣きつかれたので、我が君は大丈夫かと心配しておりました」
「・・・気のせいですよ、ほら、この清々しい空気のどこに禍々しい魔力が混じっているというのです?そのラティスの部下たちが軟弱なだけでしょう」
ザンが微笑んだのと同時に誰もが「嘘つけ!」と心の中で突っ込んだことだろう。だが、ザンの怒りが怖いのか、誰も口には出さなかった。触らぬ神に祟りなしとばかりに、多くの貴族がそっと目を逸らしたのだ。ザンの本性を知っているアリアもまた、ザンの言い訳だと解っていたので、敢えてスルーした。
「まぁ、我が君が力量の狭い方とは思っておりませんが、あまり周りに迷惑をかけないでくださいませ。それから、もう一つ。それを外して、こちらをお付けになって」
手に持っていたローブと、ザンが羽織っていたローブを入れ替えて羽織らせたアリアは満足そうに頷いた。ザンが今まで使っていたローブとは別に、マントをリメイクして作ったローブはザンにとってもお気に入りで、アリアが持ってきてくれたということもあり、貴族達の前でアリアに口づけをするほどすっかり機嫌を良くしていた。
「んっ・・・・もう、人前ではしないでとあれほど」
「いいじゃないですか、俺達はまだ新婚ですよ」
「この場ですることじゃありません。・・・それでは用事も終わりましたので私はこれで。会議中にお邪魔して申し訳ございませんでした」
ザンに文句を言いつつ、最後は周りに向かって一礼して下がろうとしたその時、アリアに対して心無い叫び声が届いた。全員が注目して見れば、エレットネーガ=ザガールの罵倒だった。
「なんで異世界から来た娘というだけで、ザン殿下の正妃になるのよ!!あんたが聖女じゃなきゃ、絶対、ザン殿下の目にも止まらなかったわ!大体、本当にあんたが聖女なの?あのユナとか言う偽者のように私達を騙しているのではなくて!?聖女としての仕事なんてちっともやっていないじゃない!」
アリアの動きがピタと止まるのと同時に、ザンの表情が凍り付いた。ザンが怒る前にと、慌てた宰相が大声を出してエレットネーガを諌めた。
「何を言うのだ!アリア様は女神様から遣わされた正当なる聖女であせられるぞ!」
「ふん、開発やら、商品の売り出しとか・・・頭脳を活かすだけならそこらの平民にも出来ることでしょうよ。本当にその娘が聖女というのなら・・・・」
「黙れ、なんという愚弄じゃ!!」
慌てふためく宰相を制するように手を翳したアリアは微笑みをみせた。その笑みがいつもと違う微笑みであることにすぐに気づいたザンは無言で膝をつき頭を垂れた。ザンを一瞥し、彼や宰相の前を通り過ぎたアリアは皇帝の前に立ち、厳かに口を開く。
「皇帝陛下、本来ならばこの場にいるべきではない身でこのような振舞いをすることをお許しください。ですが、その方は、私が為すべきことを為せと言う。ならば、私がやるべきことは聖女としてこの場での決裁を下すことかと。どうか・・・私にお任せいただけますでしょうか」
アリアの言ったことを正しく理解した皇帝は椅子から離れ、床へと臣下の礼を取った。
「滅相なことを。むしろ聖女様をこの場に引き出してしまったことを謝罪したく思います。・・・聖女様の意思は女神の意思も当然。どうぞお望みのままにその娘に裁きを」
「感謝します・・・女神の恩恵の下、エレット・ネーガ・アズマルーシャル=ザガールに裁きを下しましょう」
「な、なんで、私の真名を知っているのよ!!」
いきなり宣言されたことに慌てふためくエレットネーガに対し、返事をしたのはアリアではなく、膝をついたままのザンだった。淡々と紡がれるザンの声がやけに静かになった空間に響き渡った。
「愚かな質問だ。聖女様は全世界の人間の真名を知ることはもちろん、一斉に罰を与えることも・・・・・・いや、それこそこの世界を滅ぼすことも簡単にできます。なぜなら、この世界を作りし女神様の代理人なのですから」
「あ・・・・ああ・・・」
「そんなことも気づけぬほど愚かな貴方が正妃を望むと?見るがいい、聖女様の姿を」
ザンが目線をアリアの方へと向ける。すでにアリアの姿は髪も目も魔力さえも神々しいほどのピンク色に染まっていた。エレットネーガもその高貴なる姿に気圧されてか、後ろへと下がろうとするのを見た皇帝は鋭い声を向けた。
「うっ・・・・・・」
「エレットネーガ=ザガールよ、聖女様と第二王子の結婚は、女神様のお導きでもある。それを罵倒し、愚弄したことは、女神様の不興を買ったも当然。そなたは・・・この裁きから逃れることはできぬ」
「そ、そんな・・・・そんなはずないわ・・・そんな娘が!」
「貴方のお望み通り、聖女の役目を果たしましょう。・・・『女神様の意志の下、全ての精霊達に命じる。エレット・ネーガ・アズマルーシャル=ザガールに対し、相応しき罰を!』」
アリアが唱えたのと同時に、拘束されていたエレットネーガの座っていた場所に魔方陣が光り、多くの精霊達が一斉に現れた。魔力が強くなければ見えない精霊達がはっきりと見えることに見ていた多くの貴族が恐れ慄き、仰視していた。それはピエール家のフォルダも同じで、彼もまた冷や汗を垂らしていた。
『アリアを馬鹿にしたー』
『聖女とザン王子の結婚は女神様が直々に望んで決めたことなのに~』
『我らが女神の意志に反するとは・・・さてどうしてくれようか』
『この者は一族を誇りにしていたようじゃな。なれば、その誇りを打ち砕いでやろうぞ』
『いいね。賛成~~じゃあそれでいこう~!』
『アリアもそれでいいよねー?』
「・・・それが女神様のご意志であれば全面的に委ねます」
『じゃあ、徹底的に叩きのめさないとねっ!』
『よーし、全員離散っ!!』
あっという間に精霊達が消えていった。唖然と床に崩れ落ちたエレットネーガに対し、アリアは憐憫の目で告げた。
「・・・精霊達はあなたを直接罰するより、一族を一掃した方が効果的だと思ったようですね。恐らく、我が君が望むより重い罰が下ると思います」
「なっ・・・・・」
「・・・私としては、髪を切られるのも別に構いません。私自身をバカにしようとも別に構わないし何とも思いません。ですが・・・・・・」
アリアは目を閉じて考えていた。エレットネーガが叫んだ時、頭によぎった言葉はザンが言ってくれた一言だった。
『でも、今はお前がいい。・・・今は義務とは思ってないし、聖女だからっていうわけじゃない。うまく言えないが、タカハラアリアという俺の愛する女だからこそ正妃にと望んでいる』
(今でも自分に価値なんかないと思っている。でも、正妃となった今、私が信じるべきなのは、私を選んだザンの気持ちと女神様が私をこの世界に遣わした意味。)
「私を聖女に選んでくださったこの国と正妃にと望んでくれた我が君をバカにすることは到底許せることではありません。ご安心ください、貴方を焚きつけたピエールのご当主についても同じく罰が下ることでしょうから」
「なっ、なんですと!?」
慌てふためくように立ち上がったフォルダを前にアリアは怯まなかった。
「その魔封具、どう見ても呪い返しの呪符がこもっていますよね。我が君にプレゼントしたネックレスが早速役立ったようで」
「ふん、小娘の癖に目ざといの」
「七賢人と謳われたフォルダ様がいらっしゃるピエール家もこれで潰えると思うと残念ですが、貴方も同じようにザガール家を見捨てたのですし、この国の安寧のための犠牲と思えば安いのですよね」
アリアは言い切った後、(実はずっと扉の前で待機していた)ラティスが開けた扉の方へ向かい、皇帝とザンに向かってお辞儀した後退出した。事態を信じられず呆然としていたエレットネーガだったが、我に返ったとたん喚きだした。
「な、何なのよ、結局私に直接罰を下せないん・・・じゃ・・・え‥何、コレ・・・髪?私の髪なの、これ・・・なんで抜け落ちて・・いや、やめてぇええええ!!」
目の前でみるみる髪が抜け落ちていくことに耐えられなかったエレットネーガは混乱しだしたが、見ていた貴族たちは引いていた。顔を引きつらせた宰相は衛兵を呼び出し、エレットネーガを連れ出すように命じた。
悲鳴をあげながら泣きわめくエレットネーガが消えた後、汗を拭いた宰相はザンに向かって疑問を口にした。
「し、しかし、何故突然混乱しだしたのか。髪は抜けていなかったと思うのですが・・・何か原因に思い当たることはおありでしょうか、ザン王子殿下」
「おそらく精霊達が幻惑か何かを見せたのでしょう・・・。それはそうと、皇帝陛下、聖女様の決裁は下されました。こんな問題はどうでもいいので、さっさと次の議題に移りましょう」
「いやいや・・・この問題に一番文句を言っていたのは君だからね、第二王子?」
「気のせいですよ、こんなにも清々しい空気の中そんな無粋なことなどしません。宰相、時間がもったいないので早く進めてください。それとも、聖女様の決定に否を唱えると?」
「いや、そういう意味ではなく・・ああ、もういいよ。もう進めてくれ」
げっそりとした皇太子の言葉をスルーし、先ほどまでの怒りを翻して笑顔満面になったザンは宰相に視線を向けた。賢く決断力のある宰相は視線の意味を正しく読み取り、慌てて次の議題の進行に入った。言葉を詰まらせながらも項垂れているフォルダを見つめながら、皇太子は皇帝と顔を見合わせて深く頷き合った。彼らを含め、この場にいた(ザン以外の)全員の心の中は一つとなったであろう。
(・・・第二王子殿下はあの女について3時間もグチグチと不満をぶつけていたのに、アリア妃が出てきただけであっさり掌を返すとか・・・どこまでもアリア妃第一なのか・・・!)
この日の夜、家族に対してアリア妃に対する態度を改めるようにと切々と諭す貴族達の姿があちこちでみられた。そして同時に、機嫌よくアリアを愛でているザンの姿があったとかなかったとか。
そして廊下ではこの二人の会話が展開されていた。珍しく廊下で胃を抱えてうずくまっているラティス。疑問ながらも関わりたくなさそうに口を開くシャラ。
「どうしたの、ラティス?」
「シャラさん。俺、どうしたらいいっすかね。昼間に廊下で魔力酔いした部下の代わりに当番をすることになったんスよ」
「なに、悲壮な顔になるほど大変なの?」
「俺の当番は見張り番ですよ・・・しかも、フォルダの」
「そ、それはザン様がお越しになるのは確実ね」
「っスよねぇ・・・しかも、皇太子さまから密命で報告をせよとお達しが・・・もう、胃が痛い!!」
「今度、父が愛用している効果が高い胃腸薬をプレゼントするわ」
心配などしてないように見えても、一応心配してくれているのだろう。
そっと廊下を離れたシャラに内心で感謝しつつ、ラティスは天に祈った。
(神様、お願いですから俺に平穏を・・・・!!!)
・・・・・・まあ、無駄な努力はするものではないよという声が聞こえてきそうだが。
余談
二日後、皇太子はついさっき届いた件を内密に皇帝に報告していた。当然その顔は真っ青である。
「父上、フォルダ・ダーラマハラジャ=ピエールについて報告です。ついさっき原因不明の火傷を負ったため、病院に緊急搬送されたとのことです」
「まさかとは思ったが、やはりフォルダの言葉に反応したか」
「ラティスからの報告によると、アリアを小娘と罵ったその根性を叩き直すと言って腕を掴んでじわじわと焼いていたところを、アリア妃からの通信であっさりと中断して放り出したそうですよ。それが幸いしてか、命に係わるような火傷ではなかったみたいですね」
「普段どうでもいい会議については笑顔でスルーする癖にして、アリア妃のこととなると過敏に反応するのだな。あの会議の三分の二は確実に第二王子の愚痴であったぞ」
「本当に・・・なんというか、女神様はザンにとって理想の相手を遣わしたものだなと感心しましたよ」
ため息がでるのを止められないのは無理なかろうというもの。2人は揃って胃薬を飲み、水を飲みほした。
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