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第7章 せめぎ合い
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待って、ちょっと待って、
「食べ物まったく無いし飲み物も、ね、頼もう」
さゆりがボタンを押す、店員がやって来る、飲み物のお替りと焼き鳥の盛り合わせを塩でそれにジャコサラダ、チヂミとコーンバターもお替りする。
「話してって言ったのは私だけど、本当にいいの?」
テーブルの上に頼んだ料理はすべて揃っている。
「さゆりさんにならいいです」
話すと決めた綾乃に迷いはないようだ。
「分かった、ちゃんと聞く」
綾乃がチヂミに手を出す。
「好きねぇ、綾乃さん」
丸鉄板に乗っているチヂミの一つを口に運び、とうもろこしをバター醤油で炒めたコーンバターをスプーンですくっている。
「はい、美味しいです」
焼酎の水割りを口に運んでから綾乃が話し出す。
出勤の時は、ジーンズがほとんどだったのが今はスカートばかりだと言う。
「仕事が終わって歩いて帰るんですけどけっこう人通りが多いんです、家が近づいて来ると、私もうすぐ凶悪犯に捕まって縛られて声が出ないようにされる、必死で抵抗するけど力で押さえつけられる、めくりあがったスカートから下半身が露わになっても凶悪犯は冷静そのもの、この後で私に起きることを周りで行きかう人の誰も知らない、わたし、これからレイプされるんですっ、そう思うだけで興奮してしまいます」
「そんな風に思ってしまうのね」
さゆりがジャコサラダを取り分ける。
「ありがとうございます」と礼を言うが綾乃はサラダには手を出さずに、
「はい、同棲を始めて仕事から帰宅した最初の日に、豹変した多恵子に縛られて放置された時は怖かったんです」
本当に怖かったんだと訴えるような眼差しをする綾乃。
「えっ、初日にって。その時は抵抗はしたの、しなかったの、綾乃さんどっち」
状況を確認しにいくさゆり。
「しました、でも多恵子の形相が凄いんです、訳の分からない言葉を言ってると思っていたらその中でお気に入りを見つけたみたいで、ぶたおんな、が気に入ったみたいでニヤッと笑った時が今思えば恐怖のピークでした」
思い出したのだろう、少しぼおっとしている。
「綾乃さん、イヤらしい顔になってる」
(ぶたおんな、って呼ばれて興奮したのね)、サラダを取り分けはしたものの話の内容が凄すぎるのか、さゆりは箸を持ったままで手を付けれないでいる。
「だって」
甘えた顔を見せる綾乃。
「だってじゃないでしょ、自分が言った言葉で興奮するなんて、すっかり多恵子さんに調教されてるじゃない、放置されて終わりじゃないんでしょ、言いなさいよ」
追い込むさゆり。
「その状態で電マ責めされて何度も逝かされます」
「服とか脱がないんだ」
「はい、その後は足首だけ縄を解かれてショーツを剝ぎ取られて犯されます、もうくたくたになった時に多恵子から離れられないって思ってしまって」
「多恵子さんは最初の日に確信したのね」
確認を入れるさゆり。
「そうだと思います、だから村上さんを呼んだら私はお使いに行ってて居ないとかって言うんだと思います、本当は奥の部屋で猿轡されて縛られて電マをあてがわれていて、あとで村上さんを連れて来て私を見せる、そうしたかったんだと、絶対にそうしたかったんだと思います、そこから多恵子が村上さんに何をするのか、考えただけで許せなくなって」
思っていたことを口に出した綾乃は肩の力が抜けたようでじっとしている。
「綾乃さん、私の考えを話してもいいかな」
「お願いします」
「最低で最高の女、それが綾乃さんの彼女だと思う」
「・・・」
「他の女を抱くのは最低、でも、あなたに隠れてそれをしない、ただの浮気女とは違う、心の底からあなたを愛している最高のパートナーだと思う」
一気に話すさゆり、迷いのない顔をしている。
「それって屁理屈じゃないですかっ、信じられない」
理解不能の綾乃、だが不信感は見せていない。
「違うって、あれだけ周りを気にしていた多恵子さんがあなたと暮らす決断をしてる、真性レズビアンの多恵子さんが寝てみたいって思う女性はそれなりに多いんじゃないのかな、それを綾乃さんなら理解してくれるって思ってるんだと思う、この先も他の女を抱く時はそこに必ずあなたが居ることになる。普段は、優しくしてくれるんじゃないの?」
説得を試みているわけでもなさそう、さゆりが思うままを口にだしている。
「優しいです、土日と祝日それに生理の日は縛ったりはなしです、私の好きなようにさせてくれる、甘えようがエッチを誘おうがぜんぶ応じてくれます、時々、私ってお姫様かなって思う」
柔和な顔付になる綾乃、聞いて頷くさゆり。
「だと思った、会社での多恵子さんしか知らないけど人に優しくするタイプじゃない、生涯に亘って愛する女は綾乃さん、あなた一人なんだと思う、本当に羨ましい」
「そうなんだ」
嬉しそうな顔を見せる綾乃。
「そうよ、綾乃さん、あなた本当は村上加奈を受け入れてもいいと思っているでしょ、ただ唐突すぎただけで一時的にショック状態に落ちただけ。多恵子さんがあなたと縁を切らなかった理由が分かった気がする」
「どういうことですか」
怪訝そうにさゆりを見てくる。
「複数プレイが大丈夫だって気付かれてるわよ、動画なんかを見た時に多恵子さんは気付いたんじゃないのかなって思うんだけど、心当たりあるでしょう」
「そうかも」
一度頷いた綾乃が実は、
「実は前からレイプ願望もあったんです」
と告げてくる。
「多恵子さんはガチでSだと思う、お互いが最高のパートナーなんじゃないのかな」
「なんかそう思えてきました、さゆりさんに相談して本当によかったです」
これからどうするって問い掛けるさゆりに「今日と明日は戻りません、少しお灸を据えてやります。週が明けた月曜日、わたし仕事なんです、終わったら多恵子の元へ戻って手首を差し出すつもり」だと答える綾乃、さゆりに話を聞いてもらえて落ち着いたし、少し自信が付いたとも言って来た。
「食べ物まったく無いし飲み物も、ね、頼もう」
さゆりがボタンを押す、店員がやって来る、飲み物のお替りと焼き鳥の盛り合わせを塩でそれにジャコサラダ、チヂミとコーンバターもお替りする。
「話してって言ったのは私だけど、本当にいいの?」
テーブルの上に頼んだ料理はすべて揃っている。
「さゆりさんにならいいです」
話すと決めた綾乃に迷いはないようだ。
「分かった、ちゃんと聞く」
綾乃がチヂミに手を出す。
「好きねぇ、綾乃さん」
丸鉄板に乗っているチヂミの一つを口に運び、とうもろこしをバター醤油で炒めたコーンバターをスプーンですくっている。
「はい、美味しいです」
焼酎の水割りを口に運んでから綾乃が話し出す。
出勤の時は、ジーンズがほとんどだったのが今はスカートばかりだと言う。
「仕事が終わって歩いて帰るんですけどけっこう人通りが多いんです、家が近づいて来ると、私もうすぐ凶悪犯に捕まって縛られて声が出ないようにされる、必死で抵抗するけど力で押さえつけられる、めくりあがったスカートから下半身が露わになっても凶悪犯は冷静そのもの、この後で私に起きることを周りで行きかう人の誰も知らない、わたし、これからレイプされるんですっ、そう思うだけで興奮してしまいます」
「そんな風に思ってしまうのね」
さゆりがジャコサラダを取り分ける。
「ありがとうございます」と礼を言うが綾乃はサラダには手を出さずに、
「はい、同棲を始めて仕事から帰宅した最初の日に、豹変した多恵子に縛られて放置された時は怖かったんです」
本当に怖かったんだと訴えるような眼差しをする綾乃。
「えっ、初日にって。その時は抵抗はしたの、しなかったの、綾乃さんどっち」
状況を確認しにいくさゆり。
「しました、でも多恵子の形相が凄いんです、訳の分からない言葉を言ってると思っていたらその中でお気に入りを見つけたみたいで、ぶたおんな、が気に入ったみたいでニヤッと笑った時が今思えば恐怖のピークでした」
思い出したのだろう、少しぼおっとしている。
「綾乃さん、イヤらしい顔になってる」
(ぶたおんな、って呼ばれて興奮したのね)、サラダを取り分けはしたものの話の内容が凄すぎるのか、さゆりは箸を持ったままで手を付けれないでいる。
「だって」
甘えた顔を見せる綾乃。
「だってじゃないでしょ、自分が言った言葉で興奮するなんて、すっかり多恵子さんに調教されてるじゃない、放置されて終わりじゃないんでしょ、言いなさいよ」
追い込むさゆり。
「その状態で電マ責めされて何度も逝かされます」
「服とか脱がないんだ」
「はい、その後は足首だけ縄を解かれてショーツを剝ぎ取られて犯されます、もうくたくたになった時に多恵子から離れられないって思ってしまって」
「多恵子さんは最初の日に確信したのね」
確認を入れるさゆり。
「そうだと思います、だから村上さんを呼んだら私はお使いに行ってて居ないとかって言うんだと思います、本当は奥の部屋で猿轡されて縛られて電マをあてがわれていて、あとで村上さんを連れて来て私を見せる、そうしたかったんだと、絶対にそうしたかったんだと思います、そこから多恵子が村上さんに何をするのか、考えただけで許せなくなって」
思っていたことを口に出した綾乃は肩の力が抜けたようでじっとしている。
「綾乃さん、私の考えを話してもいいかな」
「お願いします」
「最低で最高の女、それが綾乃さんの彼女だと思う」
「・・・」
「他の女を抱くのは最低、でも、あなたに隠れてそれをしない、ただの浮気女とは違う、心の底からあなたを愛している最高のパートナーだと思う」
一気に話すさゆり、迷いのない顔をしている。
「それって屁理屈じゃないですかっ、信じられない」
理解不能の綾乃、だが不信感は見せていない。
「違うって、あれだけ周りを気にしていた多恵子さんがあなたと暮らす決断をしてる、真性レズビアンの多恵子さんが寝てみたいって思う女性はそれなりに多いんじゃないのかな、それを綾乃さんなら理解してくれるって思ってるんだと思う、この先も他の女を抱く時はそこに必ずあなたが居ることになる。普段は、優しくしてくれるんじゃないの?」
説得を試みているわけでもなさそう、さゆりが思うままを口にだしている。
「優しいです、土日と祝日それに生理の日は縛ったりはなしです、私の好きなようにさせてくれる、甘えようがエッチを誘おうがぜんぶ応じてくれます、時々、私ってお姫様かなって思う」
柔和な顔付になる綾乃、聞いて頷くさゆり。
「だと思った、会社での多恵子さんしか知らないけど人に優しくするタイプじゃない、生涯に亘って愛する女は綾乃さん、あなた一人なんだと思う、本当に羨ましい」
「そうなんだ」
嬉しそうな顔を見せる綾乃。
「そうよ、綾乃さん、あなた本当は村上加奈を受け入れてもいいと思っているでしょ、ただ唐突すぎただけで一時的にショック状態に落ちただけ。多恵子さんがあなたと縁を切らなかった理由が分かった気がする」
「どういうことですか」
怪訝そうにさゆりを見てくる。
「複数プレイが大丈夫だって気付かれてるわよ、動画なんかを見た時に多恵子さんは気付いたんじゃないのかなって思うんだけど、心当たりあるでしょう」
「そうかも」
一度頷いた綾乃が実は、
「実は前からレイプ願望もあったんです」
と告げてくる。
「多恵子さんはガチでSだと思う、お互いが最高のパートナーなんじゃないのかな」
「なんかそう思えてきました、さゆりさんに相談して本当によかったです」
これからどうするって問い掛けるさゆりに「今日と明日は戻りません、少しお灸を据えてやります。週が明けた月曜日、わたし仕事なんです、終わったら多恵子の元へ戻って手首を差し出すつもり」だと答える綾乃、さゆりに話を聞いてもらえて落ち着いたし、少し自信が付いたとも言って来た。
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