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フーミン(無駄話)と収益
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「っと、もうこんな時間か」
コメントを読むのが楽しくて、ついつい数時間も読み込んでしまった。
しかし、無駄な数時間などではない。コメントに返信したりいいねをつけておくことで、ファンが離れて行くことを防ごうとしていた。
こういう行動も大事だと、Sランクのフーミンも言っていたしな。
フーミンはファンが増加しにくい雑談系配信者でありながらも、名声値Sランクに到達した怪物である。
顔がいいなど特別伸びる理由があるわけでもなく、持ち前のコミュニケーション能力とファンとの交流を大事にする姿勢により、大量の人間から人気を獲得していた。
そのフーミンが出していた『ファンを繋ぎ止める方法!』の動画にも載っていた内容なので、間違いないだろう。
ちなみに、俺自身もフーミンの話術と独特のワードセンスに惹かれた1人であり、コメントにいいねがついたことにより軽い信者と化していた。
彼のスキルは【手指生成】という手や指を体のあらゆるところに生成できるスキルだ。
割と強力なスキルだと俺は思うが、彼はそのスキルを【千手観音】という一発ギャグを披露するためだけに使用していた。本当にアホみたいな話だが、そういうところが彼が人気なポイントなんだろうと思う。
魔界に来たのでフーミンの動画はもう見れないのが残念だが、最近もまだ伸び続けているんだろうな。もしかしたら、SSランクに到達していてもおかしくない。
もしかしたら、SSランクになったことで【千手観音】が【万手観音】に進化しているかもしれない。それを匂わせる発言を彼はしていたし、それだけは確認したかったな。くそっ。
おっと、すっかり話が逸れてしまった。フーミンのことなどどうでもいいよな。失礼した。
さて、すっかり後回しにしてしまっていたが、今回の報酬を確認していこうと思う。どのくらい振り込まれているのだろうか。
人間界の俺なら一生をかけても手に入らなかったような大金が振り込まれているのは間違いないだろう。想像するだけで震えるぜ。
震える指先で収益の欄をタップし、金額を確認する。
「さ、3億2000万ゴールド……」
全ての毒龍の血が売れたら、3億は越えるだろうと計算していた。しかし、実際に3億2000万ゴールドもの大金が収益として振り込まれているこの現実が受け入れられない。
もしかして夢か?なんてふざけたことを考えながら、実感を得るためにも2000万ゴールドを引き出してみる。
ジャララララララ
金属同士がぶつかり合う音を響かせながら大量の金貨が手元に現れ、手から零れ落ちて行く。
こんだけのゴールドがあれば、欲しいアイテムなどはほとんど買えるだろうな。
現実逃避から帰ってくると、かなりお腹が空いていることを思い出した。昨日は本当に極限状態だったからな。何も食べずに寝てしまったんだった。
今すぐ何か口にしたいところだが、家には食材なんて一つもないので今日も外食で済ませてしまおう。
コメントを読むのが楽しくて、ついつい数時間も読み込んでしまった。
しかし、無駄な数時間などではない。コメントに返信したりいいねをつけておくことで、ファンが離れて行くことを防ごうとしていた。
こういう行動も大事だと、Sランクのフーミンも言っていたしな。
フーミンはファンが増加しにくい雑談系配信者でありながらも、名声値Sランクに到達した怪物である。
顔がいいなど特別伸びる理由があるわけでもなく、持ち前のコミュニケーション能力とファンとの交流を大事にする姿勢により、大量の人間から人気を獲得していた。
そのフーミンが出していた『ファンを繋ぎ止める方法!』の動画にも載っていた内容なので、間違いないだろう。
ちなみに、俺自身もフーミンの話術と独特のワードセンスに惹かれた1人であり、コメントにいいねがついたことにより軽い信者と化していた。
彼のスキルは【手指生成】という手や指を体のあらゆるところに生成できるスキルだ。
割と強力なスキルだと俺は思うが、彼はそのスキルを【千手観音】という一発ギャグを披露するためだけに使用していた。本当にアホみたいな話だが、そういうところが彼が人気なポイントなんだろうと思う。
魔界に来たのでフーミンの動画はもう見れないのが残念だが、最近もまだ伸び続けているんだろうな。もしかしたら、SSランクに到達していてもおかしくない。
もしかしたら、SSランクになったことで【千手観音】が【万手観音】に進化しているかもしれない。それを匂わせる発言を彼はしていたし、それだけは確認したかったな。くそっ。
おっと、すっかり話が逸れてしまった。フーミンのことなどどうでもいいよな。失礼した。
さて、すっかり後回しにしてしまっていたが、今回の報酬を確認していこうと思う。どのくらい振り込まれているのだろうか。
人間界の俺なら一生をかけても手に入らなかったような大金が振り込まれているのは間違いないだろう。想像するだけで震えるぜ。
震える指先で収益の欄をタップし、金額を確認する。
「さ、3億2000万ゴールド……」
全ての毒龍の血が売れたら、3億は越えるだろうと計算していた。しかし、実際に3億2000万ゴールドもの大金が収益として振り込まれているこの現実が受け入れられない。
もしかして夢か?なんてふざけたことを考えながら、実感を得るためにも2000万ゴールドを引き出してみる。
ジャララララララ
金属同士がぶつかり合う音を響かせながら大量の金貨が手元に現れ、手から零れ落ちて行く。
こんだけのゴールドがあれば、欲しいアイテムなどはほとんど買えるだろうな。
現実逃避から帰ってくると、かなりお腹が空いていることを思い出した。昨日は本当に極限状態だったからな。何も食べずに寝てしまったんだった。
今すぐ何か口にしたいところだが、家には食材なんて一つもないので今日も外食で済ませてしまおう。
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