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22 水着を買いに

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「何を買いに行くって? もう一度言ってごらん、藤乃」
「だから、水着を……」

 慧との、約束の朝。私は今、玄関ホールにいる。仮面の笑みを貼り付けた兄に、詰問されているところだ。

「藤乃は、水着ってどんなものか、わかっているよね?」
「もちろんです」
「異性と二人で買いに行って、どうするつもりなの? 試着して、その姿を彼に見せるの?」
「そんなこと……」

 そこまで、考えもしていなかった。
 ひとりでは選ぶのに自信がないから、慧についてきてもらうだけなのに。

「普通の買い物ならまだしも、水着だよ? 肌を安易に、異性の目に触れさせるなんて」
「そんなつもりじゃありません」
「そうだろうね。でもこれは、藤乃の感性の問題だ。良くないことだよ、それは」

 穏やかな口調だからこそ、兄には、底の見えない恐ろしさがある。

「とにかく。僕は一緒に行くけれど、悪く思わないでくれよ」
「……悪くは思わないわ」

 ここまで言われて、否定することなんてできない。余計に責められ、結局は一緒に行くことになるのが、目に見えている。

「こんにちは、慧先輩」
「こんにちは、藤乃さん、……と、桂一先輩」

 前回と、同じ場所。慧はこちらに気づき、少し目を丸くしてから、笑顔で手を挙げた。

「やあ」

 兄は、先ほどまでの剣幕がなかったかのように、爽やかに挨拶を返す。

「ごめんなさい慧先輩、また兄がご一緒してもよろしいですか?」
「もちろんだよ……というか、実は、俺もさ」
「俺も?」

 聞き返すと同時に、慧の後ろから、小さな顔がぴょこんと飛び出た。少女だ。その口元が、慧とよく似ている。

「こんにちは」

 小さい慧みたいで、可愛い。思わず、頬が緩んだ。声をかけると、少女は眉尻を吊り上げ、私に警戒の眼差しを向ける。

「凛、ちゃんと挨拶しなよ」
「……こんにちは」

 ぶっきらぼうな言い方だ。あまりよく思われていないらしいことは、その語調だけで伝わってくる。

「ごめんね、藤乃さん。凛、自分で来たいって言ったんだから、ちゃんとしないと迷惑かけるよ」

 慧は眉尻を下げ、困ったように後頭部に片手を当てた。

「いいの。うちは遊びに来たんじゃなくて、見張りに来たんだから」

 慧に対しても、つっけんどんな言い方だ。
 それにしても、見張りに来た、だなんて。

「なら、僕と同じだね、凛ちゃん」

 思ったことを、先に兄に言われてしまった。

「えっ?」

 凛は、今兄の存在に気づいたのか、目を大きく見開いて動きを止めた。

「ああ、驚かせてごめんね。僕は桂一。凛ちゃんが見張りに来た、あの藤乃の、お兄さんだよ」
「お兄さん……」
「そう。僕は妹を見張りに来たんだ。僕たちは、見張り仲間だね」

 兄の、なんとも言えない、柔らかな口調。その場の雰囲気が、自然とほどけていく。
 凛の吊り上っていた眉尻が、元に戻る。

「お兄さんも、見張りに来たの?」
「そうだよ。おかしなことがないよう、僕たちでしっかり見張ろう」
「……うん!」

 凛が兄に向ける眼差しは、先ほど私に向けた警戒心に満ちたものとは、全く違うものだった。仲間を見る目。

「じゃ、僕たちは後ろから向かうから、お先にどうぞ」

 兄に促され、私と慧は、並んで先を歩いた。

「凛ちゃんは、どうやって藤乃のことを知ったの?」
「お兄が最近、家でも勉強するから、おかしいと思ったの。いつもは学校で勉強して帰ってくるから、家では、うちの勉強をずっと見てくれるのに……それで聞いたら、今日、デートするって」
「へえ、慧くんは優しいお兄ちゃんなんだね」
「そうなの。お兄はすごいんだから、例えば……」

 後ろからは、兄と妹による情報交換が行われている。聞こえてくる声がどうしても気になって、なかなか慧との話に集中できない。

「……落ち着かないよね」

 平静を装っていた慧も、ついにそう言って苦笑した。

「はい。……でも、妹さんは、本当に慧先輩のことを慕っているんですね」

 家で妹にかける時間が減ってしまったのなら、怒るのも仕方がない。私がそう言っている最中にも、後ろから「いかに慧が素敵な兄か」という、凛の自慢話が聞こえる。

「それを言うなら、藤乃さんだって、お兄さんに本当に愛されていると思うよ」

 慧の言葉に重ねるように、兄が「藤乃もいい奴なんだよ」と話し始める。
 身内による褒め言葉の応酬が居た堪れなくて、私たちの会話はうまく弾まない。目を合わせて、どちらからともなく気まずい笑いを浮かべることの方が多かった。

 そうこうしているうちに駅を抜け、反対側の階段を降りる。

 今日は、駅前にある若者向けのショッピングモールに来ている。
 衣服を買うときには、デパートに行くか、家に呼ぶかなので、こんな風に歩いて、人のたくさんいる店に来るのは初めてだ。

「若い人がたくさんいて、賑やかですね」
「そういう店だからね」

 扉で隔てられることもなく、広いフロアには、たくさんのテナントが並んでいる。
 色とりどりの衣服。店が変わると、服の色合いも変わる。いらっしゃいませ、という甲高い店員の声が飛び交っている。

「藤乃さん、本当にこんなところで、買っていいの?」
「構いません、何だって……」
「それでも……藤乃さんが普段着ている服とは、全然違うと思うんだよね」

 通路を、人を避けながら歩く。避けないといけないくらい、たくさんの人だ。兄とも慧とも、並んで歩くことは難しくて、互いに前後しながら、人と人の間を進んでいる。

 店先にはいくつもの服が吊るされ、目立つ字体で金額が表示されている。
 その金額は、確かに普段購入する服とは、桁が違う。通り過ぎ様に、軽く生地を撫でてみた。肌に引っかかるような感じは、あまり好きにはなれない。

「ああ……人前に出るときの服を買うのはさすがにまずいけど、水着くらいなら、いいと思うよ。僕も買おうかな」

 先ほどまで凛と身内トークで盛り上がっていた兄は、それでいて、私たちの会話も聞いていたらしい。そう、会話に加わってくる。
 たしかに、水着なんて、その日しか着ないようなものだ。多少生地が悪くても、デザインが良ければ、構わない。

「いいなあ、うちも新しい水着欲しい」
「ああ、凛も買っていいってよ。お母さんが言ってた」
「ほんと? やったあ!」

 途端に、凛は目を輝かせる。
 目は口ほどにものを言うというが、感情が表情に素直に表れていて、そこがまた可愛らしい。

「あ、ここかな」

 夏の近づくこの時期に、水着売り場が特設されていると聞いていた。目的地の辺りに来ると視界が開け、色とりどりの水着が並ぶ空間に出る。

「こんなにたくさん……!」

 倉庫のように、たくさんの水着が整然と並んでいる。それを見て回っている、たくさんの女性たち。ところどころに、水着を纏った、華やかなマネキンが見え隠れする。
 これだけたくさんの量を一度に目にすることは、なかなかない。

「だろうと思っていたけど、女の子ばかりだね」
「そうですね。俺も、ひとりじゃ入れません」

 兄と慧が、女性ばかりの売り場を見て、そんな言葉を交わしている。

「ま、いいけど。行こう。……藤乃さんは、どんなのがいいの?」

 水着売り場に入り、狭い通路を、四人で歩き始める。自然と組み合わせは、私と慧、兄と凛、になった。
 兄は、ずいぶんと凛の扱いがうまい。私を意識すると不機嫌になるのに、兄と話している時、凛は朗らかだ。

「……うーん、学外活動ですから。それに、運動もするので……」

 目の前の一画に、思い描いた水着を並べている場所を見つけ、指差す。黒や紺を基調とし、柄のついた、上下の繋がったデザイン。

「いや、あれは競泳用だよ、藤乃さん」
「ですが、授業では、ああいうのを身につけますよね? それにほら、色はあれの方が派手だから」
「うーん……色は派手だけど、多分今回は、相応しくないと思うなあ」

 慧に否定され、私は首を傾げる。

「学外活動は、学園生活の一環だから……」

 華美なものは、ふさわしくないのではないか。そう続けようとした時、肩に手がぽんと置かれる。兄だ。

「藤乃。僕も、学外活動で磯遊びもしたことがあるから言うけれど、絶対他のクラスメイトは、ああいう華やかなのを着てくるよ」

 そして、断言。
 兄の指す先には、マネキンが着ている、ビキニ型の水着がある。

「えっ……あんなの、着られないわ」

 下着と大差ない水着。
 ゲームの中では早苗もああいう水着を着ていたかもしれないが、私は、そこまで激しいものを着る気はない。

「そうだね。藤乃は着なくてもいいと思うけど、周りの女の子は、あのくらいは平気で着てくるんじゃないかな」
「少なくとも、競泳用の水着ではないよ」

 慧まで同調し、とにかく、競泳水着は却下された。

「それを踏まえて、何がいい?」
「ええと、じゃあ……あの辺り?」

 いきなり聞かれても、すぐには答えられない。私は目についた棚を指さした。
 ピンクを基調とした水着が並んでいる区画には、女性たちも、集まっている。

「あれはどちらかというと、凛ちゃんかなあ」
「えー、うちは今年はピンクじゃないのがいいの」

 ピンクが似合いそうな凛は、顔をしかめた。

「それよりうちは、あっちを見たい」
「どれ? ……ああ、紺か。いいね、藤乃にも似合いそうだ」
「見に行きましょうか」

 三人は口々に言いながら、紺色の水着がたくさん置かれている棚へ向かっている。
 もはや私は話についていけず、後ろからついていくだけだ。

「これは……ちょっと、露出が過ぎるな」
「上からTシャツを着ますよね? こんなのもいいかもしれない」
「凛ちゃんにはこれが似合いそうだけど」
「うちは、これがいい。お姉さんは、あ、今お兄が見てるやつとかいいんじゃない」

 ひとつひとつ取り出しては吟味する3人を横目に、私はなんとなく、並んでいる水着を眺めてみる。
 こんなにたくさんあると、何が良くて、何が良くないかわからない。

「これも悪くない」
「可愛いですね、それ」
「子供っぽいよ」

 また別のを取り出し、それぞれが品評する。

 いつの間にか凛も兄も、片手に自分用の水着を確保していた。残るは私のものだけ。
 人任せも申し訳ないので話に加わりたいのだが、うまく口を挟むことができない。

「これか、これかな」

 結局、何も言えないまま、候補がふたつに絞られた。

「……両方買おうかしら。せっかく選んでくれたのに、どちらかしか買わないなんて、申し訳ないわ」
「え? だめだよお姉さん、試着しないと」

 選ぶのに夢中になったおかげか、気づけば凛は、普通に話してくれている。

「体型は人それぞれ違うし、着てみて、本当に似合う方を選ばないと」
「そうなの?」
「そうだよ、凛ちゃんの言う通り。藤乃、早く試着しておいで」

 兄にも言われ、私は2種類の水着を受け取った。

「どう、藤乃?」
「待ってお兄様、まだ開けないで!」

 ここの試着室はいささか心許なく、小さな箱のような試着室は、厚手のカーテンのみで外と仕切られているのみだ。

 カーテンが揺れて、兄が開けようとしているのを察し、慌てて制する。今開けられたら、大変な姿を晒すことになってしまう。

「桂一先輩、勝手に開けて、中で着替えていたらどうするんですか」
「いや、僕はただ、様子を聞こうと……」
「藤乃さんは、着替え終わったら、自分でカーテンを開けてくれますよ」

 1着目は、兄が選んだもの。だから、早く着た姿を見たいのだろう。

「……」

 付属しているシャツを羽織る前に、自分の姿を鏡で確認する。紺色の水着は、下着と何ら変わらないほどの面積。
 こんなところでこんな破廉恥な格好をしているなんて、なんだか、悪いことをしている気分だ。ホルターネックというタイプで、首の後ろで紐を結ぶような形になっている。

「藤乃?」
「待って」

 気の早い兄は、また声をかけてくる。
 私は大きめの白シャツを頭からかぶり、パーカーを羽織り、ショートパンツを履く。いずれも、水着に付属している、乾きやすい生地のもの。
 服を着ると、ラフな部屋着という感じになった。

「ごめんね、待たせて」
「いや……おお、いいね、藤乃」
「うん、いい感じですね」

 私の姿を見て、慧と兄は、ふたりして交互に頷く。

「これなら、人目に晒しても問題ないな」
「そうですね」
「下が少し短い気もするけど、まあ……仕方ないね。水着だから」

 腕を組んだ兄が深く頷いている。

「なら、これにしようかしら」
「待ってよ。うちが選んだのも着て欲しい」

 兄と慧の前に、凛が入り込んでそう主張する。

「凛が選んだのは、ちょっと……」
「お姉さんはスタイル良いから何でも似合うけど、そんな体操服みたいな水着、うちらだって着ないよ」

 なかなか辛辣な物言いだ。

「試着して決めるものだって、言っていたものね」
「そうだよ」

 せっかく選んでもらったものを、着もせずに決めるのは凛に失礼だ。
 私は再度試着室に引っ込む。

「これは……かわいいけど……」

 着替えた私は、鏡を見て、唸った。

 紺色のビキニ型の水着。その上から、フリルがつけられている。胸元と、腰回りには、短いフレアスカートのような形に。
 ただ、生地はよく透けるシフォン素材なので、その向こうに肌や水着の形は透けて見える。
 それに、パーカーをさらりと羽織って、完成。可愛いものの、腹部は露出しているし、その他の部分も、布の向こうに透けている。

「藤乃?」

 待てない兄が、また声をかけてくる。
 先ほどの水着とは違って、しっかり肌が出ているこれを、衆目に晒していいのだろうか。
 いくら周りに、慧たちしかいないとは言え……。

「お姉さん、着替えは終わってるの?」
「終わっているわ。ただ……」
「なら、開けるよー」

 ざっ、とカーテンを凛が引く。
 私は仕方なく、兄たちの方を向いた。

「あっ……」

 まず、慧がさっと視線を逸らすのが見えた。

「激しすぎるね、ちょっと」

 兄は腕を組み、ひと通り全体像を確認したあと、そう評価した。

「そうよね、やっぱり……」
「なんでよ! さっきよりこっちの方が絶対かわいいよ、お姉さんに似合うって。ほら、お兄もちゃんと見て」

 凛は半分怒ったような言い方だ。
 慧は目を上げたものの、どこか焦点が合っていないように見えるのは、眼鏡のレンズのせいだろうか。

「うん、似合うね。似合いすぎて目のやり場に困るくらいだ」
「慧くんまで。……たしかに、さっきの水着より似合っているけど、僕は、これを人前で藤乃に着せたくない」

 歯切れの悪い兄に、凛がすぐ、「似合う方を着ないでどうするの?」と食ってかかる。

「せっかくうちが選んだ水着が、お兄たちが選んだのよりも、こんなに似合うのに。着てくれないの?」

 凛は、上目遣いで見上げてくる。小さな慧に甘えられているような、変な感覚だ。

「……お兄様、私、こんな風に言われたら、断れません」
「そうだねえ。たしかに、似合ってるんだよなあ……」
「すみません、凛が」

 私たちに流れる微妙な空気とは裏腹に、凛は「良かった!」と無邪気に喜んでいる。
 たしかに、似合っているのだ。さっきの水着より。だからこそ、無闇に断ることができなかった。

 私が何を着たって、どうせ誰も見ない。それなら、誰かが喜んでくれる方を、選んだ方がいいのかもしれない。

 私はそう考えて、凛の選んだ水着を持ったまま、レジに向かった。

「お姉さんがその水着着てるの、うちも見たいなあ」
「今日、見たじゃない」
「でも、ちょっとだもん。一緒にプール行って、一緒に写真撮れたらいいのに」

 帰り道は、私と凛が先を歩き、後から兄と慧がついてくる形になった。

 私が放課後、慧の時間を奪っているせいで、慧が家で凛と関わる時間が少なくなってしまった。
 そのことに腹を立て、こちらを警戒していた彼女と打ち解けられて、良かったと思う。
 その上、似合う水着も選んでもらえた。

「凛ちゃんは、学外活動には一緒に行けないものね」
「うん。夏休み、お姉さんと一緒にプールに行けないかなあ。今日みたいに4人だったら、お兄さんにも会えるのに」

 今日兄は、出会った瞬間から、ずいぶんと凛に構ってくれた。おかげで凛は、兄のことも気に入ったらしい。

「それも楽しそうね」
「でしょ?」

 私たちがそんな楽しい想像を膨らませている間、兄と慧たちは、何やら話し込んでいた。向こうは向こうで、盛り上がる話題があるようだ。

 兄が付いて来たのも、凛が付いて来たのも、想定外の事態だった。
 それでいて、今日のお出かけは、思いの外楽しかった。こんな時間をまた過ごせたら嬉しい。
 そんなことを思いながらの帰路は、図書室からの帰り道と同じ、穏やかで温かな気持ちだった。
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