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02 大魔女さんと氷湖の魔女
氷湖貝のバター焼きと大ガニづくし
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氷湖。ニーガの街のごく近くにある、凍った湖。
この湖は名前の通り、一年を通して溶けない氷に覆われている。地元の住人たちの漁場でもあり、氷に穴を開けての漁が営まれている。
街の人に聞いてみたところによると、湖の底には古代の遺跡があるとか、失われた王城があるとか、色んな伝説があるみたいだけど……。誰も真相は知らなそうだ。
僕達は今その氷湖の真ん中に立っている。
この辺りまで来るとさすがに漁師の姿もない。
かわりに向こう岸のほうから、手を振りながらやって来るもふもふの姿がひとつ。
二足歩行の大きないぬのような(ハスキーに似ている)姿をした彼は――獣人、という種族なのだそうだ。
獣人。ファンタジーもので聞きなれた言葉だけど、実際に目にしてみると新鮮だ。
ニーガの街は小さな街のせいか、住んでいるのは人間ばかりだった。だから“異種族”と会うのは僕にとって初めてになる。
「トッティ、あれが……」
「そう、あれが私の友達の獣人で、今回の探索の助っ人をしてくれるチーチよ。彼らの部族は寒さに強くて、この辺りには昔から住んでるの。この地のヒトの先輩ね」
氷の上もよどみなく歩みよってきたチーチは、僕を見るとちょっと興奮気味で、しっぽを振っていた。
「トッティさん! お久しぶり! そっち、旦那さん、いつの間に? おめでとう! おめでとう!」
「チーチ。違うのよ。この人は私の料理番で、カイっていうの」
「料理番! おめでとう! おめでとう!」
熱く喜んで、トッティと抱擁を交わす。
次に僕とも抱擁を。これが彼ら流のあいさつなんだそうだ。
トッティによると彼らは匂いでヒトの状態を鋭敏に察することが出来る種族でもあるそうで、僕はなんだか緊張気味になってしまった。
とはいえ、チーチは笑顔? になり、こう言ってくれた。
「カイ、いい匂い。いい匂いのするヒトは、良いヒト。チーチ、よろしく」
「う、うん。チーチ、よろしくな」
チーチたちは普段、氷湖の周辺で狩猟と採集を行っているのだそうだ。人間たちが踏み込まない湖の真ん中のほうにも行く。湖の上なら隅から隅まで、彼らは歩き回る。
だから湖の状況にはとても詳しい。
「それで、“蝕”の後はどう? 湖は」
「やぱりザワついてる。今までいなかった魔物、出るようになった。氷の割れ目大きいのある。そこからやってくる」
「新しい割れ目ね」
そこが今回の僕達の目的地だ。……ひとまずのところの。
早速ということで僕らは氷の割れ目へと足を向けるのだった。
氷の裂け目は深淵だった。
覗き込んでみると、その底はどれだけ下につながっているのか見えないくらい。もしここに落ちたらと思うと、ぞっとする。
「ここから魔物やってくる。中まではチーチたち、追いかけられない」
「相当深いものね……うんうん、私たちに任せて」
任せてって気軽に言うけどトッティさん……。
人は空を飛べないよ! と思ったのは僕だけじゃないと思いたい。
とその時、チーチの大きな三角の耳がぴくりと動いた。
「何か……くる!」
「簡略式! 盾よ!」
氷の穴から何かが突き上げられたことだけ、かろうじて分かった。
一瞬にしてトッティの盾の魔法が展開されて、同時にチーチは斧を手に構えている。
目の前に現れたのは、巨大なカニだった。
ヒトを一人くらいなら優にはさめそうな大きなハサミ。俊敏な移動。甲殻類らしい分厚い装甲。
とんでもない怪物に、僕の足は思わずすくむ。だけど……。
「今夜はご馳走をお願いするわよ?」
そんな相手を前にしても、彼女は余裕で。
大魔女さんが、颯爽と飛びかかる獣人の勇者とともにカニを倒すまでには、そう時間はいらなかった。
着火の魔道具で火を起こす。
持参の網の上にのせるのは、カニの出現に巻き込まれて降ってきた氷湖貝。二枚貝で、僕の世界で言うところのホタテによく似ている。
別の網にはカニの足からとった身を一片のせ、焼く。鍋で茹でるのもある。
それでも余った分はチーチが燻製にしてくれている。
カニ鍋は刻んで持参してきた香味野菜と、魔女の香草とを一緒にして、最後に塩で味を整える。これでコクが出てさらに美味しく食べられるのだ。
カニ好きにはたまらない状況だと思う。
でもこのカニはカニミソが食べられないので、残念な気持ちになるかもしれないな。
そして熱せられた氷湖貝があみの上でかぱっと口をあけたのへ、バターを落としてやる。なんとも言えず良い匂いが辺りへ広がった。
焼けたカニの身に軽く塩をしてやりながら、いざ、食事だ。
「あー! ほっくほくじゃない、この身。スープも温まるっ!」
「チーチ、この貝たべるのすき、うまい!」
「バターが香ばしくてたまらないわ」
大ガニだから大雑把な味なのだろうかと思いきや、意外にも繊細な味わい。元の世界で食べていたカニと全然違わない。
貝は歯ごたえがあり、貝柱が厚くて食べごたえも抜群。そこにバターが香るのがおいしくて……この世界に醤油があったらなあ、なんてつい考えてしまう。
カニ鍋も雑炊なんかにできたら……。あ、米や出汁とまだ出会ってないな……。
いつか再会できるだろうか、元の世界の食材に。
夢とともに、腹もふくらむ。
「『ごちそうさまでした』」
「でした!」
「どう、チーチ。うちの料理番、優秀でしょう?」
「優秀、すごい! すごい! トッティさん、良いヒトとパーティ組んだ!」
「それほどでもないけど……いや、ありがとう」
トッティが誇らしげなので、チーチが嬉しいことを言ってくれるので、なんだか僕は……照れてしまった。
彼女の料理番として、まだ駆け出しだけど一生懸命やっていきたい。
そんな気持ちになって鼻の頭をかいた。
「今日は野営して明日は割れ目の中の調査ね」
「明日も……よろしく!」
「よろしく!」
明日は何を食べようか、食べさせようか。
明日は何が起こるのだろうか。
楽しみな気持ち、不安な気持ち、色々な思いもふくらむ夜だった。
この湖は名前の通り、一年を通して溶けない氷に覆われている。地元の住人たちの漁場でもあり、氷に穴を開けての漁が営まれている。
街の人に聞いてみたところによると、湖の底には古代の遺跡があるとか、失われた王城があるとか、色んな伝説があるみたいだけど……。誰も真相は知らなそうだ。
僕達は今その氷湖の真ん中に立っている。
この辺りまで来るとさすがに漁師の姿もない。
かわりに向こう岸のほうから、手を振りながらやって来るもふもふの姿がひとつ。
二足歩行の大きないぬのような(ハスキーに似ている)姿をした彼は――獣人、という種族なのだそうだ。
獣人。ファンタジーもので聞きなれた言葉だけど、実際に目にしてみると新鮮だ。
ニーガの街は小さな街のせいか、住んでいるのは人間ばかりだった。だから“異種族”と会うのは僕にとって初めてになる。
「トッティ、あれが……」
「そう、あれが私の友達の獣人で、今回の探索の助っ人をしてくれるチーチよ。彼らの部族は寒さに強くて、この辺りには昔から住んでるの。この地のヒトの先輩ね」
氷の上もよどみなく歩みよってきたチーチは、僕を見るとちょっと興奮気味で、しっぽを振っていた。
「トッティさん! お久しぶり! そっち、旦那さん、いつの間に? おめでとう! おめでとう!」
「チーチ。違うのよ。この人は私の料理番で、カイっていうの」
「料理番! おめでとう! おめでとう!」
熱く喜んで、トッティと抱擁を交わす。
次に僕とも抱擁を。これが彼ら流のあいさつなんだそうだ。
トッティによると彼らは匂いでヒトの状態を鋭敏に察することが出来る種族でもあるそうで、僕はなんだか緊張気味になってしまった。
とはいえ、チーチは笑顔? になり、こう言ってくれた。
「カイ、いい匂い。いい匂いのするヒトは、良いヒト。チーチ、よろしく」
「う、うん。チーチ、よろしくな」
チーチたちは普段、氷湖の周辺で狩猟と採集を行っているのだそうだ。人間たちが踏み込まない湖の真ん中のほうにも行く。湖の上なら隅から隅まで、彼らは歩き回る。
だから湖の状況にはとても詳しい。
「それで、“蝕”の後はどう? 湖は」
「やぱりザワついてる。今までいなかった魔物、出るようになった。氷の割れ目大きいのある。そこからやってくる」
「新しい割れ目ね」
そこが今回の僕達の目的地だ。……ひとまずのところの。
早速ということで僕らは氷の割れ目へと足を向けるのだった。
氷の裂け目は深淵だった。
覗き込んでみると、その底はどれだけ下につながっているのか見えないくらい。もしここに落ちたらと思うと、ぞっとする。
「ここから魔物やってくる。中まではチーチたち、追いかけられない」
「相当深いものね……うんうん、私たちに任せて」
任せてって気軽に言うけどトッティさん……。
人は空を飛べないよ! と思ったのは僕だけじゃないと思いたい。
とその時、チーチの大きな三角の耳がぴくりと動いた。
「何か……くる!」
「簡略式! 盾よ!」
氷の穴から何かが突き上げられたことだけ、かろうじて分かった。
一瞬にしてトッティの盾の魔法が展開されて、同時にチーチは斧を手に構えている。
目の前に現れたのは、巨大なカニだった。
ヒトを一人くらいなら優にはさめそうな大きなハサミ。俊敏な移動。甲殻類らしい分厚い装甲。
とんでもない怪物に、僕の足は思わずすくむ。だけど……。
「今夜はご馳走をお願いするわよ?」
そんな相手を前にしても、彼女は余裕で。
大魔女さんが、颯爽と飛びかかる獣人の勇者とともにカニを倒すまでには、そう時間はいらなかった。
着火の魔道具で火を起こす。
持参の網の上にのせるのは、カニの出現に巻き込まれて降ってきた氷湖貝。二枚貝で、僕の世界で言うところのホタテによく似ている。
別の網にはカニの足からとった身を一片のせ、焼く。鍋で茹でるのもある。
それでも余った分はチーチが燻製にしてくれている。
カニ鍋は刻んで持参してきた香味野菜と、魔女の香草とを一緒にして、最後に塩で味を整える。これでコクが出てさらに美味しく食べられるのだ。
カニ好きにはたまらない状況だと思う。
でもこのカニはカニミソが食べられないので、残念な気持ちになるかもしれないな。
そして熱せられた氷湖貝があみの上でかぱっと口をあけたのへ、バターを落としてやる。なんとも言えず良い匂いが辺りへ広がった。
焼けたカニの身に軽く塩をしてやりながら、いざ、食事だ。
「あー! ほっくほくじゃない、この身。スープも温まるっ!」
「チーチ、この貝たべるのすき、うまい!」
「バターが香ばしくてたまらないわ」
大ガニだから大雑把な味なのだろうかと思いきや、意外にも繊細な味わい。元の世界で食べていたカニと全然違わない。
貝は歯ごたえがあり、貝柱が厚くて食べごたえも抜群。そこにバターが香るのがおいしくて……この世界に醤油があったらなあ、なんてつい考えてしまう。
カニ鍋も雑炊なんかにできたら……。あ、米や出汁とまだ出会ってないな……。
いつか再会できるだろうか、元の世界の食材に。
夢とともに、腹もふくらむ。
「『ごちそうさまでした』」
「でした!」
「どう、チーチ。うちの料理番、優秀でしょう?」
「優秀、すごい! すごい! トッティさん、良いヒトとパーティ組んだ!」
「それほどでもないけど……いや、ありがとう」
トッティが誇らしげなので、チーチが嬉しいことを言ってくれるので、なんだか僕は……照れてしまった。
彼女の料理番として、まだ駆け出しだけど一生懸命やっていきたい。
そんな気持ちになって鼻の頭をかいた。
「今日は野営して明日は割れ目の中の調査ね」
「明日も……よろしく!」
「よろしく!」
明日は何を食べようか、食べさせようか。
明日は何が起こるのだろうか。
楽しみな気持ち、不安な気持ち、色々な思いもふくらむ夜だった。
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