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番外編 〜アリーシャの懺悔〜
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「うわあぁぁん!!」
「大丈夫か!?アリーシャ!!しっかりしろ!!」
ずぶ濡れになった私がお義兄様に支えられて泣いている。お義兄様の腕は怪我をしたのか血だらけで、それをみて余計に泣き喚いた。
ーーあぁ、あの時の…夢なのね…。
蛙を見に行きたいと言ったら、お姉様が危ないからダメだと言った。それでも見に行きたかった私はお義兄様に泣きついたのだ。どうしても見たいと。お義兄様は少し困った顔をしたけど、私を池に連れて行ってくれた。
そして、事故は起こるべくして起きる。池に落ちた私と、怪我をしたお義兄様を見た時のお姉様の顔は真っ青だったそうだ。その後、見た事がないくらいに怒ったお姉様はお祖母様の所に行ってしまった。
あぁ…私はずっと前から、お姉様やお義兄様に迷惑を掛けてきたのね。私が考えなしにした行動は、私にではなくあの二人に覆い被さっていたんだわ。
夢の私はただ泣いていて、その時の状況も、その後の処理も全て他人任せだった。幼い時はそれでも仕方ないけど、それは今も変わっていない。
「…お姉様……」
薄らと開いた目から涙が溢れた。
…私が泣く資格なんて…ありはしないのに。
「お嬢様、お目覚めになりましたか?」
「…ええ、けれど少し一人にしてくれる?」
「はい…」
泣いている場合ではない。
お父様に言われた通り、私がもっと周りを見て考えれていれば。
「…今更……だけど……」
ただ、サイラス様と一緒に居たくて。あの方と結ばれたかった。そこにお姉様もお義兄様も居たのに、何も見えてなかった。恋に溺れて浮き上がる事が出来なかった。
「ブランシュ様……」
遠目で見た事がある、綺麗で聡明な凛とした方。サイラス様とは話すら義務的で、私はブランシュ様が嫌いだった。その場所が嫌なら、空けて欲しいとさえ思っていたくらいだ。
「けれど、ブランシュ様はサイラス様の為に…何年も努力を…」
お父様に告げられたサイラス様以外の男性と結婚する事を思うと、吐き気がする。嫌だ、絶対に嫌だと心が叫ぶ。でも、今の私の状況はブランシュ様にも当てはまる。それも、もっと幼い頃から。親が決めた相手の為に、全ての時間を王子妃教育に費やし、遊ぶ時間もない。本当に私にそれが出来るか…?
「…無理だわ…」
それを私は…私達は、悪びれる様子もなく…むしろそれが正しい事なのだと思っていた…。
子供じみた浅はかな正義感…それで、何人の人を傷付けた?どれだけの人に迷惑をかけたのか。
お姉様……。
どれだけ痛かった?どれだけ寂しかった?どれだけ……絶望したのだろうか…。
「…ぅっ…」
目に溜まる涙がもう少しで落下する前に、上を向いて止める。
ーー泣くのは、違う。私が泣いてはいけない。私は、私は……加害者なのだから。
ずっと憧れて目標にしていたお姉様。綺麗で賢くてお義兄様に愛されるお姉様。私も、あんな風になりたかったのに。
「我儘で馬鹿な妹でごめんなさい…」
ごめんなさい、お姉様。
本当にごめんなさい。
私が愚かにもサイラス殿下に恋をしたばっかりに。
サイラス殿下は、きっとこの結末を後悔している。彼は国民を大切にしたいと、責任を果たしたいと思っているだろうから。だから、きっと王家に残り、この国を全力で支えるわ。
「…だから…私が……」
あの方の背中を押してあげなければ。私を想ってくれたのは本当だと、偽りはなかったのだと。
それだけで、いい。
そっとペンを持ち、お姉様へ謝罪の手紙を書く。今まで傷付けた事を、愚かな妹を持たせてしまった事を…本当に申し訳なかったと。たくさんの人を巻き込み、幸せを奪った事を心から恥じている。
全部全部、私の浅はかな考えが招いた事だからお義兄様は悪くないと…お義兄様はお姉様を、お姉様だけを愛している。それだけはどうか…信じて欲しい。
そんな想いを込めた手紙はかなり長くなってしまったが、それが私の今の気持ちだ。もうお姉様には許してもらえず、会えないかも知れない。でもそうしてしまったのは、私だから…私はその罪を背負って生きていく。
「…お父様に話をしに行かなきゃ」
お父様、お母様……今までありがとうございましたと、大切にしてくれたのにこんな娘でごめんなさいと謝ることしか出来ない。
私の存在が、家族や家紋に傷を残す。また迷惑をかけるのか?また誰かを泣かせるのか?と自問自答をすればするほど、答えが一つしか思い浮かばない。
この考えも、浅はかなんだろうなと自嘲してもこのまま何もなく暮らしていくなんて虫が良すぎるわ。どちらに転んでも迷惑になり、醜聞になるなら、いっそ居ないほうがいい。少なくとも私の事で手を煩わせる事はないはずだ。私では…この家を潰してしまう。お姉様が帰る場所をこれ以上汚せない。
「…親戚には優秀な男子もいる…」
丸投げになってしまうが、こんな私がいるよりも優秀な養子を迎えた方がいい。
最後の我儘を言う。
私は最後まで馬鹿で我儘なアリーシャでいようと思った。そうしたら、みんな私を嫌うはずだ。
それがいい。
私が自分だけの幸せを追求した結果は、拒絶がいい。それが、私の罰だ。
今後、どれだけ寂しくても苦しくても頼れない。
「…いいえ、頼ってはいけないのよ…」
私は、除籍をしてもらうつもりだ。そうなれば、私は平民になる。貴族令嬢が一人で生きて行くのがどれだけ過酷な事になるのか、想像も付かないけどそれくらいしなければお姉様に気持ちを伝える資格はない。
それに、平民になればもう二度とサイラス殿下に会う事は叶わない。お父様には殿下が除籍されるなら自分もすると言えば、呆れて迷いなく私を切り捨てられるだろう。
「……いいの、それが、いいの…」
自己満足なのはわかってる。私一人いなくなった所で何も変わらない。でも、私は領主にはなれない…なっちゃいけない。
責任を果たせない私が、領民を救うことなんて出来やしない。
「さようなら…ずっと愛しています…みんな…」
ありがとうございました…こんな愚かな私を愛で包んでくれていた事。
どうか、私の事は忘れて下さい。
その夜、私はお父様に最後の我儘を言った。お父様は泣きそうな顔をして、「愚かな娘だな…それでも愛してるよ…」と一言呟いた。
手続きなどが全て終わるまでの間、メイドの業務を一緒にさせてもらった。私が家を出たらこれらを全て一人でしなきゃならない。凄く大変な作業だけど、自分が招いた結果だった。お姉様を思えば必死になれた。
私が家を出る日、お父様とお母様は見送りをしてくれた。二人とも目元が赤くなってはいるが、涙を流す事は無かった。私もまた、同じ。
「身体に気をつけるんだよ」
「本当にどうしようもなくなったら、連絡をしなさい」
「はい、ありがとうございます。お父様、お母様」
「アリーシャ、これを持って行きなさい」
差し出されたのは、私の瞳の色のカフスボタンだった。お父様がよく使っていたものだ。
「当面の生活にも金がいるだろう。困ったら売りなさい」
「…お父様…こんな…」
「身一つで放り出すのは夢見が悪い。持って行きなさい」
「あ、あり…が…とうござ…」
最後の最後に涙が溢れて止まらなくなった。それでも私は行かなければ。
「お世話になりました…皆様もお元気で…」
深々と頭を下げて、二人を見ると涙が目に浮かんでいた。
ぐっと足に力を入れて一歩を踏み出す。これからは馬車は使えない。自分の足で歩くんだ。
「…大丈夫、私にはみんなとの思い出がある」
不安だらけの未来だけど、頑張ろうと思えるのはみんなに迷惑をかけた分、成長してお返ししたいと思うから。
こうして私は平民になった。いずれサイラス殿下のご成婚の新聞記事を見る時もくるはずで、今は胸が苦しいけれど心からおめでとうございますと思える日が来ると思いたい。
「行こう、新しい我が家へ」
リナと事前に探して、自分の稼ぎで払えそうな家賃の長屋の一室を借りた。オーナーは老夫婦で、何か理由があるであろう私に何も聞かずに部屋を貸す事を了承してくれた。その方達はアクセサリーショップを経営しているから、格安にする代わりにその店番をして欲しいと同時に仕事も見つかった。
「本日から、宜しくお願い致します!」
アクセサリーショップに直接赴き、挨拶をした。優しげな老夫婦…アーサーさんとメイランさんは、「おや、いらっしゃい」とひ孫を見るように目を細めた。
「不束者ですが、一生懸命働きます!」
「ああ、頑張ってくれよ」
「私達はもう歳だからねぇ、いっぱい働いてもらうからね」
にこにこと穏やかに笑う二人は何処となく気品がある。もしかしたら、元貴族なのかも知れないが深くは聞かない。私も、何も言っていないのだから。
「はい!」
私の新しい生活が始まったこの日に感謝をし、女神に祈りを捧げた。
ーーどうか、みんなが幸せになりますように…。
終
「大丈夫か!?アリーシャ!!しっかりしろ!!」
ずぶ濡れになった私がお義兄様に支えられて泣いている。お義兄様の腕は怪我をしたのか血だらけで、それをみて余計に泣き喚いた。
ーーあぁ、あの時の…夢なのね…。
蛙を見に行きたいと言ったら、お姉様が危ないからダメだと言った。それでも見に行きたかった私はお義兄様に泣きついたのだ。どうしても見たいと。お義兄様は少し困った顔をしたけど、私を池に連れて行ってくれた。
そして、事故は起こるべくして起きる。池に落ちた私と、怪我をしたお義兄様を見た時のお姉様の顔は真っ青だったそうだ。その後、見た事がないくらいに怒ったお姉様はお祖母様の所に行ってしまった。
あぁ…私はずっと前から、お姉様やお義兄様に迷惑を掛けてきたのね。私が考えなしにした行動は、私にではなくあの二人に覆い被さっていたんだわ。
夢の私はただ泣いていて、その時の状況も、その後の処理も全て他人任せだった。幼い時はそれでも仕方ないけど、それは今も変わっていない。
「…お姉様……」
薄らと開いた目から涙が溢れた。
…私が泣く資格なんて…ありはしないのに。
「お嬢様、お目覚めになりましたか?」
「…ええ、けれど少し一人にしてくれる?」
「はい…」
泣いている場合ではない。
お父様に言われた通り、私がもっと周りを見て考えれていれば。
「…今更……だけど……」
ただ、サイラス様と一緒に居たくて。あの方と結ばれたかった。そこにお姉様もお義兄様も居たのに、何も見えてなかった。恋に溺れて浮き上がる事が出来なかった。
「ブランシュ様……」
遠目で見た事がある、綺麗で聡明な凛とした方。サイラス様とは話すら義務的で、私はブランシュ様が嫌いだった。その場所が嫌なら、空けて欲しいとさえ思っていたくらいだ。
「けれど、ブランシュ様はサイラス様の為に…何年も努力を…」
お父様に告げられたサイラス様以外の男性と結婚する事を思うと、吐き気がする。嫌だ、絶対に嫌だと心が叫ぶ。でも、今の私の状況はブランシュ様にも当てはまる。それも、もっと幼い頃から。親が決めた相手の為に、全ての時間を王子妃教育に費やし、遊ぶ時間もない。本当に私にそれが出来るか…?
「…無理だわ…」
それを私は…私達は、悪びれる様子もなく…むしろそれが正しい事なのだと思っていた…。
子供じみた浅はかな正義感…それで、何人の人を傷付けた?どれだけの人に迷惑をかけたのか。
お姉様……。
どれだけ痛かった?どれだけ寂しかった?どれだけ……絶望したのだろうか…。
「…ぅっ…」
目に溜まる涙がもう少しで落下する前に、上を向いて止める。
ーー泣くのは、違う。私が泣いてはいけない。私は、私は……加害者なのだから。
ずっと憧れて目標にしていたお姉様。綺麗で賢くてお義兄様に愛されるお姉様。私も、あんな風になりたかったのに。
「我儘で馬鹿な妹でごめんなさい…」
ごめんなさい、お姉様。
本当にごめんなさい。
私が愚かにもサイラス殿下に恋をしたばっかりに。
サイラス殿下は、きっとこの結末を後悔している。彼は国民を大切にしたいと、責任を果たしたいと思っているだろうから。だから、きっと王家に残り、この国を全力で支えるわ。
「…だから…私が……」
あの方の背中を押してあげなければ。私を想ってくれたのは本当だと、偽りはなかったのだと。
それだけで、いい。
そっとペンを持ち、お姉様へ謝罪の手紙を書く。今まで傷付けた事を、愚かな妹を持たせてしまった事を…本当に申し訳なかったと。たくさんの人を巻き込み、幸せを奪った事を心から恥じている。
全部全部、私の浅はかな考えが招いた事だからお義兄様は悪くないと…お義兄様はお姉様を、お姉様だけを愛している。それだけはどうか…信じて欲しい。
そんな想いを込めた手紙はかなり長くなってしまったが、それが私の今の気持ちだ。もうお姉様には許してもらえず、会えないかも知れない。でもそうしてしまったのは、私だから…私はその罪を背負って生きていく。
「…お父様に話をしに行かなきゃ」
お父様、お母様……今までありがとうございましたと、大切にしてくれたのにこんな娘でごめんなさいと謝ることしか出来ない。
私の存在が、家族や家紋に傷を残す。また迷惑をかけるのか?また誰かを泣かせるのか?と自問自答をすればするほど、答えが一つしか思い浮かばない。
この考えも、浅はかなんだろうなと自嘲してもこのまま何もなく暮らしていくなんて虫が良すぎるわ。どちらに転んでも迷惑になり、醜聞になるなら、いっそ居ないほうがいい。少なくとも私の事で手を煩わせる事はないはずだ。私では…この家を潰してしまう。お姉様が帰る場所をこれ以上汚せない。
「…親戚には優秀な男子もいる…」
丸投げになってしまうが、こんな私がいるよりも優秀な養子を迎えた方がいい。
最後の我儘を言う。
私は最後まで馬鹿で我儘なアリーシャでいようと思った。そうしたら、みんな私を嫌うはずだ。
それがいい。
私が自分だけの幸せを追求した結果は、拒絶がいい。それが、私の罰だ。
今後、どれだけ寂しくても苦しくても頼れない。
「…いいえ、頼ってはいけないのよ…」
私は、除籍をしてもらうつもりだ。そうなれば、私は平民になる。貴族令嬢が一人で生きて行くのがどれだけ過酷な事になるのか、想像も付かないけどそれくらいしなければお姉様に気持ちを伝える資格はない。
それに、平民になればもう二度とサイラス殿下に会う事は叶わない。お父様には殿下が除籍されるなら自分もすると言えば、呆れて迷いなく私を切り捨てられるだろう。
「……いいの、それが、いいの…」
自己満足なのはわかってる。私一人いなくなった所で何も変わらない。でも、私は領主にはなれない…なっちゃいけない。
責任を果たせない私が、領民を救うことなんて出来やしない。
「さようなら…ずっと愛しています…みんな…」
ありがとうございました…こんな愚かな私を愛で包んでくれていた事。
どうか、私の事は忘れて下さい。
その夜、私はお父様に最後の我儘を言った。お父様は泣きそうな顔をして、「愚かな娘だな…それでも愛してるよ…」と一言呟いた。
手続きなどが全て終わるまでの間、メイドの業務を一緒にさせてもらった。私が家を出たらこれらを全て一人でしなきゃならない。凄く大変な作業だけど、自分が招いた結果だった。お姉様を思えば必死になれた。
私が家を出る日、お父様とお母様は見送りをしてくれた。二人とも目元が赤くなってはいるが、涙を流す事は無かった。私もまた、同じ。
「身体に気をつけるんだよ」
「本当にどうしようもなくなったら、連絡をしなさい」
「はい、ありがとうございます。お父様、お母様」
「アリーシャ、これを持って行きなさい」
差し出されたのは、私の瞳の色のカフスボタンだった。お父様がよく使っていたものだ。
「当面の生活にも金がいるだろう。困ったら売りなさい」
「…お父様…こんな…」
「身一つで放り出すのは夢見が悪い。持って行きなさい」
「あ、あり…が…とうござ…」
最後の最後に涙が溢れて止まらなくなった。それでも私は行かなければ。
「お世話になりました…皆様もお元気で…」
深々と頭を下げて、二人を見ると涙が目に浮かんでいた。
ぐっと足に力を入れて一歩を踏み出す。これからは馬車は使えない。自分の足で歩くんだ。
「…大丈夫、私にはみんなとの思い出がある」
不安だらけの未来だけど、頑張ろうと思えるのはみんなに迷惑をかけた分、成長してお返ししたいと思うから。
こうして私は平民になった。いずれサイラス殿下のご成婚の新聞記事を見る時もくるはずで、今は胸が苦しいけれど心からおめでとうございますと思える日が来ると思いたい。
「行こう、新しい我が家へ」
リナと事前に探して、自分の稼ぎで払えそうな家賃の長屋の一室を借りた。オーナーは老夫婦で、何か理由があるであろう私に何も聞かずに部屋を貸す事を了承してくれた。その方達はアクセサリーショップを経営しているから、格安にする代わりにその店番をして欲しいと同時に仕事も見つかった。
「本日から、宜しくお願い致します!」
アクセサリーショップに直接赴き、挨拶をした。優しげな老夫婦…アーサーさんとメイランさんは、「おや、いらっしゃい」とひ孫を見るように目を細めた。
「不束者ですが、一生懸命働きます!」
「ああ、頑張ってくれよ」
「私達はもう歳だからねぇ、いっぱい働いてもらうからね」
にこにこと穏やかに笑う二人は何処となく気品がある。もしかしたら、元貴族なのかも知れないが深くは聞かない。私も、何も言っていないのだから。
「はい!」
私の新しい生活が始まったこの日に感謝をし、女神に祈りを捧げた。
ーーどうか、みんなが幸せになりますように…。
終
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こんにちは。
妹は悔い改める事が出来たのですね😊
そう出来ない人も大勢いますので、素晴らしいことだと思います。
これを糧に二人で頑張っていってほしいです。
ただ、反省や感傷に浸っている感が‥‥汗
父は妹の考えを尊重してくれました。
老夫婦の所だって、たまたま見付かったのではないかもしれません。
愛している娘を、正反対の環境に送り出さなければならない両親の気持ちを妹は少しでも理解出来ているのかな。
そして、両親もティアラももっと反省してほしいです。
これは甘やかした弊害なのだから。
特に父は、カエル事件で早くから気付いていたはずです。
後継ぎという事もあり、幼少期から矯正するべきでした。
この結果は、妹だけでなく両親への罰でもあると感じました。
ある意味娘を一人失いましたから。
難しいですね。
ありがとうございました!
ちっち様
お久しぶりです!
感想ありがとうございます😊
悔い改めましたね、アリーシャさん。
苦労もあるでしょうが、頑張って欲しいです。
両親もティアラも後悔と反省はすると思います。
家族が一人いなくなってしまった…。
皆んながそれぞれ幸せになってほしいです!
お読み頂き、ありがとうございました🐈⬛
恋をするのは当たり前の事。何も悪い事ではない。ただ、夢中になり過ぎて周りが見えなくなると、いろいろと問題が出てくる。
自分の立場とか、貴族や王族であるならその責任とかね。
やり方を間違えたんだよね。
懺悔して責任を取るというのなら、恋心に蓋をして貴族令嬢のままで、後継の配偶者に相応しい相手と結婚して後を継ぐという方法もあったけどね。
ちょび太郎様
お久しぶりです!
感想ありがとうございます🐾
貴族でいる事に罪悪感を持つようになっちゃった…。令嬢でいたら、サイラス殿下を目で追っちゃうかも知れないから完全に線引きしちゃうイメージでした。
まぁ、それも勝手なんですが…💦
お読みいただきありがとうございました😊
とても楽しく拝読しました。
気になっている事が…
アリーシャが平民になり後継者から外れると姉が後継者にならなくてはいけなくなる。普通はそうなりますよね?なので、アリーシャが平民になる事を選ぶと言う事は、ティアラとリュダールとの結婚を破断にして婿を探す事になる、もしくは侯爵家が後継者を失う。アリーシャはそういう事も考えた上で、殿下が除籍されるなら自分も平民になると宣言したのかしら?
なんとなく、アリーシャは、侯爵家を継ぐか平民になるか、自分の未来だけしか考えず、その選択が周りに与える影響までは考えずに選んだんだろうなぁと思ってしまった。
まぁそれぞれ幸せになったようだし、後継者問題も孫に期待する事で解決したようなのでなので、アリーシャの成長が出来てなくても問題は無いんですけどね。
名無しの主婦様
感想ありがとうございます😊
アリーシャも色々考えた結果だと思っています。
またアリーシャの番外編も書けたら良いなとは思っているので、良ければ読んでやって下さい🐈⬛
お読みいただきありがとうございました🐾