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第一章~タイムリープそして~横浜編
~渦~
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朝いつも通り目覚ましが鳴った。
眠い目を擦りながら目覚ましを止め、土曜日だからもうちょっと寝よう。そう思い2度寝した。
起きたら11時30分過ぎだった。
「あぁ~よく寝た。寝疲れた」そう独り言をボヤくとリビングに行った。
「母さん、飯ぃ」と言うと「こんな時間まで寝ててどうするの?」と言いブランチを作って貰った。
俺はオムライスを食うと部屋に戻った。
なんだかお腹一杯になると眠くなる。しかし今寝たら夜確実に眠れなくなるだろう。
そう思いつつ、ジムに行く事にした。
「コーチこんにちわ」
「おぉ尾崎、最近よく来るな」
「今日はたまたまヒマだったもんで」
俺はそういうと準備体操をした。
1人の男が近寄ってくる。
「尾崎君、良かったらスパーリングの相手をしてもらえないか? もうすぐプロになって1回戦目の試合があるんだよ」
小柳がスパーリングを申し出てきた。
「いいですよ。練習だから手を抜いて軽くでいいですか?」
「本気で来られると勝てないから程々にしてくれよ」
小柳が言った。
グローブをはめてリングの中央でお互い拳を合わせるとゴングが鳴った。
スピードと持久力戦は相変わらずのようだった。しかし俺は軽いジャブ程度で済ます。
小柳がラッシュをしかけてくる。俺も何発かもらった。
それに触発され俺もボディブローを思いっきりキメる。
小柳は体勢を崩した、しかし立て続けに顔面にストレートを入れる。
小柳が倒れた。
すると7カウントで立ち上がった。
俺はモテ遊ぶように小柳と戦った。
ゴングが鳴る。小柳はまだ出来るといい引き続きラウンド2に入った。
小柳は軽快なフットワークでジャブを撃って来る。
俺はサクサクかわすとアッパーカットを仕掛けて来た。
そこであいたボディに思い切りボディブローをかます。
小柳はまたもふらついたがジャブを撃って来る。
そうして硬直状態のまま2R目が過ぎた。
3Rから6Rまでは同じような感じだ。そして6R目のゴングが鳴る。
ハーフだから6Rで終り。
小柳は「いいスパーリングが出来たよ。尾崎君プロになればそこそこいい線いくんじゃない? 今の試合で何かアドバイスはあるかな」
「小柳さんはアッパー狙ってくる時ボディがガラ空きになります。ボディの守りも忘れずにいくといいかもしれませんよ。スタミナは十分ありそうだしフルラウンドでも行けそうですね」
俺は小柳と戦ったアドバイスを送った。
「なる程。だから的確にボディブローを狙ってきたのか。いい勉強になったよ。ありがとう」
そう言ってリングを降りた。
「1回戦目勝って下さいね。俺とスパーリングした以上負けは許されませんからね。」
「もちろんだとも。1回戦目は必ず勝ってみせる」
小柳は自信に満ちていた。
「試合前にまたスパーリングをお願いしたいな。各上と戦うのは勉強になる」
「別にいつでもかかって来て下さい」
俺はそういうとサンドバッグを叩き続けた。
ちょっと休憩して腹筋、腕立てしては縄跳びをしサンドバッグを叩きの繰り返しだった。
小柳はシャドーボクシングをしている。多分イメージは俺だと思った。
日が暮れてきた。
「コーチ今日はもう日が暮れてきたので帰ります。ありがとうございました」
「おぅ! また来いよ」
そう言うとジムを後にした。
家に着くと原と信也がいた。
「どうよこの特攻服。似合うだろう」原が言ってきた。
原も真也も真新しい特攻服で家に居た。
髪型はプチリーゼントだ。
真也はサラシも巻いている。気合入ってるのだろう。
「所で今日は何の用? ダブルデートじゃなかったん?」
「デートは午前中にしてきたよ。色々回って楽しかったよ。彼女っていいものだな~」原がそう言った。
「俺も先輩とのデートでドキドキしたよ」真也がそういった。
「ちなみにどこ行ってきたん?」
俺が聞くと。
「観光地とゲーセンでプリクラ撮って来た。観る?」と原が言う。
「興味ないね」俺は即答した。
そうして2時間位ゲームをしていった。
よくあきねえな・・・・・・そう思ってると。
「俺達そろそろ行くわ」真也がそういうと2人共窓から出ていった。
俺は早めにシャワーでも浴びとくか。そう思うとシャワーに入った。
今日は疲れた。サンドバッグ何千発叩いたのだろう・・・・・・一般人はサンドバッグに数百発も入れられない。全力で拳を叩き付けるというのは想像以上に疲れるのだ。
原と真也は今頃集会だろう。
もう来る事はないな。
俺はパジャマに着替えた。
そして高校のテキストを開き勉強するのであった。
4時間位経ったころだろうか、電話が来た。
「柏だけどちょっといいか? 直接話したい」
「いいですよ。俺のうちまで来てくれます?」
「わかった、今から即行く」
なんだか慌てた様子だった。
10分位したらV8サウンドと共にリンカーンマークVがうちの前に停まった。
俺は外に出ると、「何かあったの?」そう問いただす。
「尾崎さんやべ~よ。さっき族長会議があったんだけど、一般人に負けたと言う事で神鬼の頭が怒り狂って俺等鬼没を潰すって言い始めたんだよ。このままじゃ俺達潰されちまう」
「それで俺に何とかしてくれというわけか?」
「数でいうと神鬼は120人近くいる。数で来られるといくら俺達鬼没が武闘派で通ってるとはいえ負ける可能性が高い。尾崎さん頼む力を貸してくれ」
「わかった、せっかく傘下にした鬼没を見捨てるわけにはいかない。んでどこでやるんだ?」
柏はホッとしたように答えた。
「今日の24時。俺らがいつも集ってるゲーセンに神鬼が来る」
「もうすぐじゃねーか。ちょっと待ってろ仕度するから」
そう言って普段着に着替える。
「じゃあ行くか。ちなみに帰りもヨロシクな」
「生還できたら送りますよ」
柏は消極的だった。
鬼没のたむろってるゲーセンに着いた。
45人いるとは思えない。何人か逃げてるな。そう思うとゲーセンの中に入った。
鬼没は特攻服ではないガルフィーみたいな服装だ。ギャングの先駆けとも言える。
1人の男が近寄って来る。
「尾崎さん始めまして。鬼没の特攻隊長やってる近藤修という。以後宜しく頼む。今回の件来てくれて助かった。実は俺も尾崎さんの学校の3年なんだ。喧嘩の時も観てた。いくら強いからと言って120人相手にするのは辛いと思う。俺達も全力で出来る限りサポートするよ」
近藤という男は物腰柔らかに挨拶してきた。
「まぁいい作戦がある。俺に任せときなよ」
すると柏も近藤もポカーンとしていた。
せっかくのゲーセンなんだしゲームでもするか~。そういうと柏と鉄拳をやった。
結果はボロ負け。さすがゲーセンを根城にしてるだけはある。
今度原と真也とゲームさせてみるのも面白いかもしれない。そう思った。
そうしてる間に24時。爆音の嵐の中、神鬼と呼ばれるバイクの軍団とフルスモークのセドリックやらが入ってきた。
中には竹槍出っ歯のマークIIもいる。懐かしいな~と思いつつバイクを降りてきて軍団がこっちに向かってくる。
神鬼の頭と思われる人物が叫ぶ。
「柏ぁ。ビビッてんじゃねーぞ。今日こそ鬼没を潰してやるよ!」
柏は俺の影に隠れる。
そうするとおれはスタスタと歩いて神鬼のリーダーと思われる男に歩み寄った。
「俺は鬼没のケツ持ちしてる尾崎だ。ここは1つタイマンで勝負しないか?」
「たかがザコにタイマンだと? 舐めた口きいてんじゃねえぞコノヤロー!」
「自信が無いのか? 所詮数の暴力に頼るだけのクズだな」
俺がそう言うと。
「なら親衛隊長と特攻隊長を倒してみろ。そしたらタイマンしてやるよ!」
そうして神鬼のリーダーが戻ると話し合いを始めた。
しばらくして1人の男が出てきた。
「俺は親衛隊隊長。親衛隊の名にかけて頭には近づけさせない。かかってこいよピンク野郎!」
そう言って親衛隊の隊長が出てきた。
俺はすかさず飛びかかって顔に思い切りパンチを繰り出した。
「チョ・・・・・・まっ・・・・・・」
そういうと親衛隊の隊長は吹き飛んで意識を失った。
「次は誰だ?」俺はそういうと次は特攻隊長が出てきた。
「不意打ちとかきたねーぞ! 正々堂々と勝負しろ!」
特攻隊長はキレていた。
柏が近寄って耳元で囁いた。「今度の相手は不意打ちが通用する相手じゃないっすよ」
そういうと特攻隊長が突っ込んできた。
パンチを軽くかわすと腹に思い切りボディーブローを叩き込み蹲っている所にアッパーを入れそのままジャブを何発も繰り返す。特攻隊長は反撃も出来ずに後ずさりそして気絶した。
「もうあんただけだぜ」そう言って俺は神鬼のリーダーを指差す。
「上等だ! ぶっ殺してやんぜ!」
そう言って勢いよく殴りかかって来た。
何発か貰ってやるか。
俺は構えて神鬼の頭に殴られた。
結構軽いな小柳程ではない。そして相手は金玉を蹴り上げてきた。
おっと危ない。これはさすがに俺でも効くぞ。そう思いチョンと後ろにジャンプして交わした。
喧嘩だから何でもありなのか。
他から見たら神鬼の頭は優勢に見えた。柏はこっちを見て祈ってる。
そろそろいいかな~と思い。
「お前のターンは終りだ。今度はこちらから行くぞ」
そう言って顔面に思い切りストレートを放った。
俺のストレートは神鬼の頭の顔面を捉え後ずさりした。
「よく今の1発で吹き飛ばなかったな。褒めてやる」
「何だとコノヤロウ!」
そう言ってまたこちらへ向かってくる。
所詮は素人。攻撃のパターンに慣れて来た。
そろそろ飽きてきたのでボディブローを入れ蹲った所にアッパーカットを思い切り叩き込んだ。
神鬼の頭は吹っ飛ぶ。そこで間合いを詰めてジャブとストレートのラッシュを顔面に打ち込んだ。
膝からガクンと崩れ落ちて地に伏した。
俺は脚で仰向けに転がすと何度も蹴り続けた。
激痛に神鬼の頭が眉をしかめる。
そしてマウントポジションを取り顔面をボコボコに殴った。
「もういい。お前の実力は分かった。降参する」
そういう神鬼の頭にも耳を貸さず殴り続けた。
殴り続けていると拳もちょっと痛くなってきた。
俺が立ち上がると、神鬼の頭は土下座した。
「もうあんたらには手出しをしない。許してくれ」
周りがざわめき立つ。まさか俺が勝つとは神鬼の連中も思ってなかっただろう。
俺はまた提案する。
「じゃあ今日から神鬼も俺の傘下な」
「あぁ、分かったお前の傘下に入るよ。だからもうこれ以上は辞めてくれ」
柏が近づいてきた。
「やったじゃないですか尾崎さん。最初負けるかと思いましたよ」
「最初は実力を計るため故意にやられてただけだ。勘違いするな」
「さすが尾崎さんですね半端ねえよ」
そして神鬼の頭が近寄ってきて柏に詫びを入れた。
「今日から神鬼も俺の傘下だから鬼没と合併して『神鬼没』を名乗れ。何か文句があるならまたボコボコにすんぞ」
「わかりました。これからは合併します」と神鬼の頭は言った。
「神鬼の頭さんよ~お前名前なんて~の。教えてや」
俺はそういうと、「高橋龍二と言います。今後ともお見知りおき下さい」
「じゃあ柏が総長で高橋は副総長な」
「わかりました」高橋は素直に従う。
これで鬼没の戦力増強が補えたわけだ。
総勢160人を超す大所帯となった。
俺は皆を集め言った「これからは『神鬼没』なみんな喧嘩せず仲良くするように。
「オス!」とみんなの掛け声が聞こえてきた。
「俺は表に出ないけど何かあれば声をかけてほしい。これがおれのPHS番号な」
高橋からPHS取り上げると番号を打ち込んでカラ電させた。
「次から集会所どうします?」高橋が言ってきた。
「街にデカイ公園あるじゃん。あそこでいいんじゃね?」俺は答えた。
「分かりました。次からは公園をたまり場にしましょう」高橋は笑顔で答えた。
「今日はもう遅いから解散!」そういうと神鬼の連中と鬼没の連中は散っていった。
「柏、家まで送ってってくれね?」
「いいですよ。恩人ですから」そういうとリンカーンマークVに乗り込んだ。
家に帰ると原と真也が居た。
どこに行ってたんだよ。待ってたんだぜ。
「悪い悪い、ちょっとヤボ用が出来てな」
すると今さっき起こったことを原と真也に話した。
「マジかよ。あの神鬼を傘下に収めたのか。んで新しいチームが神鬼没だってぇ!」
原は驚いたように言った。
真也は唖然としたように黙っている。
「真吾これから多分幽霊と皇帝に狙われるぞ。マジでヤバイって」
原はそういったが俺は、「お前達と敵対するつもりはねえよ安心しろ」と言った。
「そういう問題じゃなくて一方的に敵対視されるぞって事」
「今日は頭がいなかったけど族長会議だったのか」
真也は的外れな事を言っていた。
「神鬼没は総勢160人以上いる。おいそれと他の暴走族が手を出せる人数じゃないのかな?」
「皇帝は500人以上いるぞ。2つのチームが纏まっても数で圧倒出来る」
「無駄に戦争するほど皇帝の頭も幽霊の頭もバカじゃないんじゃないかな」
原はそれでも反発する。
「やっぱヤバイって。幽霊は走り屋の側面も強いけど皇帝はそうじゃないんだぜ」
「戦争が起きる前に神鬼没の戦力増強もはかっておくよ」
「だからそういう問題じゃねーって。数の暴力だよ」
「まぁ今すぐに戦争が始るわけじゃねーんだ。あまり気にする事ねーって」
俺はお気楽に言った。
「それはそうかもしれないけどいつかは戦争する日が来るかもしれないんだぜ。そしたら俺等と真吾は敵同士になる」
原は心配そうに言った。
「大丈夫だって。神鬼没にも派手な行動は控えるように言っておくから」
「真吾がいうなら大丈夫なのかな・・・・・・」
真也が口を開いた。
「もう遅いゲームも無しだお前らはもう帰れ」
そういうと特攻服の2人を窓から追い出した。
さてシャワーでも浴びて寝るかな。今日も色々あったしさすがに疲れた。
シャワーを浴びてベッドに入ると今後の事を少し考えた。
幽霊と皇帝か。少し面倒くさいな。
そう思い爆睡した。
翌、日曜日は特に何もする事がなかったので勉強していた。
原と真也はデートなのだろうか。夜になっても来る事は無かった。
こうして特に何も無い日曜日が過ぎる。
そして激動の月曜日がやってくるのであった。
この時学校の生徒は特に何も無いという事から一変するのである。
Coming soon!!
眠い目を擦りながら目覚ましを止め、土曜日だからもうちょっと寝よう。そう思い2度寝した。
起きたら11時30分過ぎだった。
「あぁ~よく寝た。寝疲れた」そう独り言をボヤくとリビングに行った。
「母さん、飯ぃ」と言うと「こんな時間まで寝ててどうするの?」と言いブランチを作って貰った。
俺はオムライスを食うと部屋に戻った。
なんだかお腹一杯になると眠くなる。しかし今寝たら夜確実に眠れなくなるだろう。
そう思いつつ、ジムに行く事にした。
「コーチこんにちわ」
「おぉ尾崎、最近よく来るな」
「今日はたまたまヒマだったもんで」
俺はそういうと準備体操をした。
1人の男が近寄ってくる。
「尾崎君、良かったらスパーリングの相手をしてもらえないか? もうすぐプロになって1回戦目の試合があるんだよ」
小柳がスパーリングを申し出てきた。
「いいですよ。練習だから手を抜いて軽くでいいですか?」
「本気で来られると勝てないから程々にしてくれよ」
小柳が言った。
グローブをはめてリングの中央でお互い拳を合わせるとゴングが鳴った。
スピードと持久力戦は相変わらずのようだった。しかし俺は軽いジャブ程度で済ます。
小柳がラッシュをしかけてくる。俺も何発かもらった。
それに触発され俺もボディブローを思いっきりキメる。
小柳は体勢を崩した、しかし立て続けに顔面にストレートを入れる。
小柳が倒れた。
すると7カウントで立ち上がった。
俺はモテ遊ぶように小柳と戦った。
ゴングが鳴る。小柳はまだ出来るといい引き続きラウンド2に入った。
小柳は軽快なフットワークでジャブを撃って来る。
俺はサクサクかわすとアッパーカットを仕掛けて来た。
そこであいたボディに思い切りボディブローをかます。
小柳はまたもふらついたがジャブを撃って来る。
そうして硬直状態のまま2R目が過ぎた。
3Rから6Rまでは同じような感じだ。そして6R目のゴングが鳴る。
ハーフだから6Rで終り。
小柳は「いいスパーリングが出来たよ。尾崎君プロになればそこそこいい線いくんじゃない? 今の試合で何かアドバイスはあるかな」
「小柳さんはアッパー狙ってくる時ボディがガラ空きになります。ボディの守りも忘れずにいくといいかもしれませんよ。スタミナは十分ありそうだしフルラウンドでも行けそうですね」
俺は小柳と戦ったアドバイスを送った。
「なる程。だから的確にボディブローを狙ってきたのか。いい勉強になったよ。ありがとう」
そう言ってリングを降りた。
「1回戦目勝って下さいね。俺とスパーリングした以上負けは許されませんからね。」
「もちろんだとも。1回戦目は必ず勝ってみせる」
小柳は自信に満ちていた。
「試合前にまたスパーリングをお願いしたいな。各上と戦うのは勉強になる」
「別にいつでもかかって来て下さい」
俺はそういうとサンドバッグを叩き続けた。
ちょっと休憩して腹筋、腕立てしては縄跳びをしサンドバッグを叩きの繰り返しだった。
小柳はシャドーボクシングをしている。多分イメージは俺だと思った。
日が暮れてきた。
「コーチ今日はもう日が暮れてきたので帰ります。ありがとうございました」
「おぅ! また来いよ」
そう言うとジムを後にした。
家に着くと原と信也がいた。
「どうよこの特攻服。似合うだろう」原が言ってきた。
原も真也も真新しい特攻服で家に居た。
髪型はプチリーゼントだ。
真也はサラシも巻いている。気合入ってるのだろう。
「所で今日は何の用? ダブルデートじゃなかったん?」
「デートは午前中にしてきたよ。色々回って楽しかったよ。彼女っていいものだな~」原がそう言った。
「俺も先輩とのデートでドキドキしたよ」真也がそういった。
「ちなみにどこ行ってきたん?」
俺が聞くと。
「観光地とゲーセンでプリクラ撮って来た。観る?」と原が言う。
「興味ないね」俺は即答した。
そうして2時間位ゲームをしていった。
よくあきねえな・・・・・・そう思ってると。
「俺達そろそろ行くわ」真也がそういうと2人共窓から出ていった。
俺は早めにシャワーでも浴びとくか。そう思うとシャワーに入った。
今日は疲れた。サンドバッグ何千発叩いたのだろう・・・・・・一般人はサンドバッグに数百発も入れられない。全力で拳を叩き付けるというのは想像以上に疲れるのだ。
原と真也は今頃集会だろう。
もう来る事はないな。
俺はパジャマに着替えた。
そして高校のテキストを開き勉強するのであった。
4時間位経ったころだろうか、電話が来た。
「柏だけどちょっといいか? 直接話したい」
「いいですよ。俺のうちまで来てくれます?」
「わかった、今から即行く」
なんだか慌てた様子だった。
10分位したらV8サウンドと共にリンカーンマークVがうちの前に停まった。
俺は外に出ると、「何かあったの?」そう問いただす。
「尾崎さんやべ~よ。さっき族長会議があったんだけど、一般人に負けたと言う事で神鬼の頭が怒り狂って俺等鬼没を潰すって言い始めたんだよ。このままじゃ俺達潰されちまう」
「それで俺に何とかしてくれというわけか?」
「数でいうと神鬼は120人近くいる。数で来られるといくら俺達鬼没が武闘派で通ってるとはいえ負ける可能性が高い。尾崎さん頼む力を貸してくれ」
「わかった、せっかく傘下にした鬼没を見捨てるわけにはいかない。んでどこでやるんだ?」
柏はホッとしたように答えた。
「今日の24時。俺らがいつも集ってるゲーセンに神鬼が来る」
「もうすぐじゃねーか。ちょっと待ってろ仕度するから」
そう言って普段着に着替える。
「じゃあ行くか。ちなみに帰りもヨロシクな」
「生還できたら送りますよ」
柏は消極的だった。
鬼没のたむろってるゲーセンに着いた。
45人いるとは思えない。何人か逃げてるな。そう思うとゲーセンの中に入った。
鬼没は特攻服ではないガルフィーみたいな服装だ。ギャングの先駆けとも言える。
1人の男が近寄って来る。
「尾崎さん始めまして。鬼没の特攻隊長やってる近藤修という。以後宜しく頼む。今回の件来てくれて助かった。実は俺も尾崎さんの学校の3年なんだ。喧嘩の時も観てた。いくら強いからと言って120人相手にするのは辛いと思う。俺達も全力で出来る限りサポートするよ」
近藤という男は物腰柔らかに挨拶してきた。
「まぁいい作戦がある。俺に任せときなよ」
すると柏も近藤もポカーンとしていた。
せっかくのゲーセンなんだしゲームでもするか~。そういうと柏と鉄拳をやった。
結果はボロ負け。さすがゲーセンを根城にしてるだけはある。
今度原と真也とゲームさせてみるのも面白いかもしれない。そう思った。
そうしてる間に24時。爆音の嵐の中、神鬼と呼ばれるバイクの軍団とフルスモークのセドリックやらが入ってきた。
中には竹槍出っ歯のマークIIもいる。懐かしいな~と思いつつバイクを降りてきて軍団がこっちに向かってくる。
神鬼の頭と思われる人物が叫ぶ。
「柏ぁ。ビビッてんじゃねーぞ。今日こそ鬼没を潰してやるよ!」
柏は俺の影に隠れる。
そうするとおれはスタスタと歩いて神鬼のリーダーと思われる男に歩み寄った。
「俺は鬼没のケツ持ちしてる尾崎だ。ここは1つタイマンで勝負しないか?」
「たかがザコにタイマンだと? 舐めた口きいてんじゃねえぞコノヤロー!」
「自信が無いのか? 所詮数の暴力に頼るだけのクズだな」
俺がそう言うと。
「なら親衛隊長と特攻隊長を倒してみろ。そしたらタイマンしてやるよ!」
そうして神鬼のリーダーが戻ると話し合いを始めた。
しばらくして1人の男が出てきた。
「俺は親衛隊隊長。親衛隊の名にかけて頭には近づけさせない。かかってこいよピンク野郎!」
そう言って親衛隊の隊長が出てきた。
俺はすかさず飛びかかって顔に思い切りパンチを繰り出した。
「チョ・・・・・・まっ・・・・・・」
そういうと親衛隊の隊長は吹き飛んで意識を失った。
「次は誰だ?」俺はそういうと次は特攻隊長が出てきた。
「不意打ちとかきたねーぞ! 正々堂々と勝負しろ!」
特攻隊長はキレていた。
柏が近寄って耳元で囁いた。「今度の相手は不意打ちが通用する相手じゃないっすよ」
そういうと特攻隊長が突っ込んできた。
パンチを軽くかわすと腹に思い切りボディーブローを叩き込み蹲っている所にアッパーを入れそのままジャブを何発も繰り返す。特攻隊長は反撃も出来ずに後ずさりそして気絶した。
「もうあんただけだぜ」そう言って俺は神鬼のリーダーを指差す。
「上等だ! ぶっ殺してやんぜ!」
そう言って勢いよく殴りかかって来た。
何発か貰ってやるか。
俺は構えて神鬼の頭に殴られた。
結構軽いな小柳程ではない。そして相手は金玉を蹴り上げてきた。
おっと危ない。これはさすがに俺でも効くぞ。そう思いチョンと後ろにジャンプして交わした。
喧嘩だから何でもありなのか。
他から見たら神鬼の頭は優勢に見えた。柏はこっちを見て祈ってる。
そろそろいいかな~と思い。
「お前のターンは終りだ。今度はこちらから行くぞ」
そう言って顔面に思い切りストレートを放った。
俺のストレートは神鬼の頭の顔面を捉え後ずさりした。
「よく今の1発で吹き飛ばなかったな。褒めてやる」
「何だとコノヤロウ!」
そう言ってまたこちらへ向かってくる。
所詮は素人。攻撃のパターンに慣れて来た。
そろそろ飽きてきたのでボディブローを入れ蹲った所にアッパーカットを思い切り叩き込んだ。
神鬼の頭は吹っ飛ぶ。そこで間合いを詰めてジャブとストレートのラッシュを顔面に打ち込んだ。
膝からガクンと崩れ落ちて地に伏した。
俺は脚で仰向けに転がすと何度も蹴り続けた。
激痛に神鬼の頭が眉をしかめる。
そしてマウントポジションを取り顔面をボコボコに殴った。
「もういい。お前の実力は分かった。降参する」
そういう神鬼の頭にも耳を貸さず殴り続けた。
殴り続けていると拳もちょっと痛くなってきた。
俺が立ち上がると、神鬼の頭は土下座した。
「もうあんたらには手出しをしない。許してくれ」
周りがざわめき立つ。まさか俺が勝つとは神鬼の連中も思ってなかっただろう。
俺はまた提案する。
「じゃあ今日から神鬼も俺の傘下な」
「あぁ、分かったお前の傘下に入るよ。だからもうこれ以上は辞めてくれ」
柏が近づいてきた。
「やったじゃないですか尾崎さん。最初負けるかと思いましたよ」
「最初は実力を計るため故意にやられてただけだ。勘違いするな」
「さすが尾崎さんですね半端ねえよ」
そして神鬼の頭が近寄ってきて柏に詫びを入れた。
「今日から神鬼も俺の傘下だから鬼没と合併して『神鬼没』を名乗れ。何か文句があるならまたボコボコにすんぞ」
「わかりました。これからは合併します」と神鬼の頭は言った。
「神鬼の頭さんよ~お前名前なんて~の。教えてや」
俺はそういうと、「高橋龍二と言います。今後ともお見知りおき下さい」
「じゃあ柏が総長で高橋は副総長な」
「わかりました」高橋は素直に従う。
これで鬼没の戦力増強が補えたわけだ。
総勢160人を超す大所帯となった。
俺は皆を集め言った「これからは『神鬼没』なみんな喧嘩せず仲良くするように。
「オス!」とみんなの掛け声が聞こえてきた。
「俺は表に出ないけど何かあれば声をかけてほしい。これがおれのPHS番号な」
高橋からPHS取り上げると番号を打ち込んでカラ電させた。
「次から集会所どうします?」高橋が言ってきた。
「街にデカイ公園あるじゃん。あそこでいいんじゃね?」俺は答えた。
「分かりました。次からは公園をたまり場にしましょう」高橋は笑顔で答えた。
「今日はもう遅いから解散!」そういうと神鬼の連中と鬼没の連中は散っていった。
「柏、家まで送ってってくれね?」
「いいですよ。恩人ですから」そういうとリンカーンマークVに乗り込んだ。
家に帰ると原と真也が居た。
どこに行ってたんだよ。待ってたんだぜ。
「悪い悪い、ちょっとヤボ用が出来てな」
すると今さっき起こったことを原と真也に話した。
「マジかよ。あの神鬼を傘下に収めたのか。んで新しいチームが神鬼没だってぇ!」
原は驚いたように言った。
真也は唖然としたように黙っている。
「真吾これから多分幽霊と皇帝に狙われるぞ。マジでヤバイって」
原はそういったが俺は、「お前達と敵対するつもりはねえよ安心しろ」と言った。
「そういう問題じゃなくて一方的に敵対視されるぞって事」
「今日は頭がいなかったけど族長会議だったのか」
真也は的外れな事を言っていた。
「神鬼没は総勢160人以上いる。おいそれと他の暴走族が手を出せる人数じゃないのかな?」
「皇帝は500人以上いるぞ。2つのチームが纏まっても数で圧倒出来る」
「無駄に戦争するほど皇帝の頭も幽霊の頭もバカじゃないんじゃないかな」
原はそれでも反発する。
「やっぱヤバイって。幽霊は走り屋の側面も強いけど皇帝はそうじゃないんだぜ」
「戦争が起きる前に神鬼没の戦力増強もはかっておくよ」
「だからそういう問題じゃねーって。数の暴力だよ」
「まぁ今すぐに戦争が始るわけじゃねーんだ。あまり気にする事ねーって」
俺はお気楽に言った。
「それはそうかもしれないけどいつかは戦争する日が来るかもしれないんだぜ。そしたら俺等と真吾は敵同士になる」
原は心配そうに言った。
「大丈夫だって。神鬼没にも派手な行動は控えるように言っておくから」
「真吾がいうなら大丈夫なのかな・・・・・・」
真也が口を開いた。
「もう遅いゲームも無しだお前らはもう帰れ」
そういうと特攻服の2人を窓から追い出した。
さてシャワーでも浴びて寝るかな。今日も色々あったしさすがに疲れた。
シャワーを浴びてベッドに入ると今後の事を少し考えた。
幽霊と皇帝か。少し面倒くさいな。
そう思い爆睡した。
翌、日曜日は特に何もする事がなかったので勉強していた。
原と真也はデートなのだろうか。夜になっても来る事は無かった。
こうして特に何も無い日曜日が過ぎる。
そして激動の月曜日がやってくるのであった。
この時学校の生徒は特に何も無いという事から一変するのである。
Coming soon!!
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いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
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