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七章、勇者の呪いと熱砂の誓い
134、(※★特殊注意)ここでは誰も、それを悪いと言わないわ
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※ご注意
今回のお話は、「未挿入、目隠し+拘束+媚薬+複数人攻め+イマジネーション(想像)プレイ、射精まであり」です。
次のお話の冒頭で経緯がわかるように繋ぎますので、苦手な方は飛ばして次のお話をお楽しみください。
***
「楽しませてくれると、アナタが言ったのよ? ……余所見するなんて余裕なのね」
一瞬気を取られた隙に、僕は両手をバンザイする形でしゅるりと手を縛られていた。
ちゅっと音を立てて、ドゥバイドから鎖骨付近にキスマークをつけられるおまけ付きだ。
「指輪……」
「あっ」
指に光る指輪を見咎められて、僕はビクッとした。
没収されでもしたら。
そんな想像をしただけで、心が冷えてしまう。
「あらあら、そんな顔をして。大切なのね? 恋人?」
「……」
正直に答えるのと、誤魔化すのと、どっちがいいのだろう。
僕は少し考えてから言葉を選んだ。
「実ることのなかった恋の思い出です。片思いの人の部屋から盗みました。返さないといけないけど、返したくなくて……宝物です……」
ドゥバイドは軽く眼を見開いて、共感の声を返してくれた。
「そう。では、宝物はそのままでいいわ」
――よかった。
僕は心の底から安堵した。
「ありがとうございます……お礼を言うのも変な気がするけど」
ドゥバイドは視線を外し、彼の美男子たちに声をかけた。
「ミュスク、アルファンドラ」
「はっ」
「はい!」
ドゥバイドの命令に、舞いから濃厚な絡み合いを経て極まったばかりの二人の美男子がすぐに返事して、従った。
金髪に褐色肌の歳下に見える美男子がミュスク。
より浅黒い肌の年上の美男子がアルファンドラ、らしい。
「この新入りちゃんも可愛がっておやり」
二人は僕を寝台の上に軽く股を開くようにして膝立てさせた。そして、前方と後方に分かれて僕の身体を挟むように密着してきた。
「新入り、俺たちとサンドイッチになろうぜ」
――サンドイッチってなんだ。嫌だぞ。
「僕は遠慮したい……んっ……」
前方に回ったミュスクが左手に持った花扇の先で僕の右乳首を、右手に持った鳥羽の先でふわふわと脚の内側をくすぐりながら股座へと羽先をのぼらせていく。
「新入り、兄さんの代わりに娯楽を提供するとは泣けるじゃねえか。どうせヤるなら気持ちよくヤろうな」
「んぁっ……、僕の『楽しませる』は……、そっちの方向では、なかっ……た……っ」
後方のアルファンドラは左腕を折り曲げて僕の上半身を抱き寄せるようにしながら、右手を下腹に滑らせて衣装を剥ぎ、肌を露出させた。ああ、ピンチだ。これはいけない――僕は焦って身を捩った。
「《抵抗はだめよ》。大人しくしなさい。ねえ、別に答えなくてもいいわ。でも、きいて。アナタの片思いの人は、どんな人?」
――ノウファム。
「……っ」
ふっと脳裏にその存在を浮かべて、僕は心を大きく乱した。
「肌の色は? 髪の色は? 匂いは? 声は? アナタのことをなんて呼ぶの?」
「……ふ、……ふーっ……」
問いかけに次々と彼が思い出される。
同時に身体に与えられる快楽は、まるで毒だ。
「い、いじわるだ。いじわるだ」
「あら、アタシは質問しただけよ……彼は、どんなふうにアナタに触れるかしら……」
「……はぁっ、……や、やめ……」
ふわっと肌を掠める弱い刺激が繰り返されて、身体が高められていく。
「想像して。今アナタに触れているのは、愛しい彼……」
ふわりと目隠しがされて、視界が暗くなる。
代わりに、触れられる全ての感触が快感をぐっと増したようだった。
「あ、あ、……っ」
羽先が掠める快感に幾度となくさらされ、昂る乳頭がぷくりと芯を持ち、ぴんと硬くなっていく。
肌にほんのわずかに触れる感触を鋭敏に拾ってしまって、くすぐったさを全て快感に変えてしまう自分に僕は動揺した。
「お人形になるのは確かにちょっとつまらないわ。でも、これくらいなら……いいでしょ?」
ドゥバイドはうっとりと目を細めて、別のハレム美男子から新たな薬瓶を受け取った。
「普通の媚薬よ。塗って使うの。中毒性も低いわ……、あらあら。でももう、エーテルちゃんはとろとろかしら……? 愛しい彼を想像して興奮した?」
美男子に挟まれて羽毛による微弱な愛撫に苛まれる僕を鑑賞するように、ドゥバイドは位置をずらした。
「エーテルちゃん、ふわっふわの羽はどう? 気持ちいいかしらん? アナタの彼は優しいでしょ……頬が真っ赤ね?」
「っ、……へ、変態っ……変態っ」
「あぁん! その罵倒、最高ね……」
ドゥバイドは恍惚として頬を染めている。
――変態だ。
この男、暴君時代のカジャより酷い。
いや、カジャも似たような感じだっただろうか……?
どちらがより変態かはさておき、変態なのは間違いない。
「くぅっ……、っ」
「腰が揺れてるわ。ああ、また。いい子ね、我慢しなくていいのよ……彼がアナタを気持ちよくしてくれているわね……」
「ちが……う……」
ふわふわと焚かれている妖しい香りには、幻覚作用もあるに違いない。
僕はすっかり愛撫がノウファムから与えられているような気になって、蕩けてしまった。
「ああっ……そこぉ……」
「彼はアナタに大切に優しく触れるのね。もっと激しくしてくれてもいいのにって思うわよね」
敏感な部分が同時に執拗にくすぐられ続けて、くすぐったさがどんどん焦れったい性感に変換されていく。
柔らかな羽先が掠めるたびに、掠めた皮膚の周辺がビクビクと跳ねてしまう。
「はぁっ……はぁっ……」
「胸でもちゃんと感じるのね、可愛いわ」
ドゥバイドの視線を受けて、ミュスクがチロチロと羽先で乳輪を愛撫する。
「あ、……っ、ん、はぁっ、ぁあ……っ」
もどかしい刺激に身を捩れば、アルファンドラが後ろから首筋に顔を埋めて舌を這わせながら腰の側面をすりすりと撫で上げる。ぞわっとした快感が煽られて、逃れようとしても逃れられない焦燥で胸がいっぱいになる。
――違う。
ノウファムだ。
僕を抱きすくめるようにして、後ろから「大好きだよ」と撫でてくれているのは、ノウファムだ。
僕の気持ちいいところを擦って「可愛い」と囁くのは、ノウファムだ。
首を撫でるのも、脇をくすぐるのも、脇から腰へと降りていく手も、熱い吐息も、乳首への愛撫も――全部、ノウファムだ。
僕は今、ノウファムに愛されて――、
「ちがう、ちがう……っ、ちがうぅ……っ!!」
目隠しが濡れて、涙が止まらない。
頭がおかしくなりそうだ。このままじゃいけない。このままじゃ。
「いい反応ね……アナタはきっと、真面目な良い子なのね、エーテルちゃん」
ドゥバイドは僕の反応を愛でるように目を細め、薬瓶からとろりとした香油を垂らした。
「想いが叶わないのはつらいわよね。ねえ、現実を忘れて夢を観てもいいと思うの。ね? 今だけよ。ここでは誰も、それを悪いと言わないわ」
大きな手が横から伸びてきて、僕の陰茎を握る。それは――ノウファムじゃ、ない。
「あ……っ、いやだっ、ちがう、ちがう」
ぬるりとした感触に、僕は内股を震わせて上半身を前に屈した。直接的な愛部は、ぐんぐんと射精感を強めていく。
意思に反して、どんどん射精感が強くなっていく。
「名前はなんていうの? 呼んでごらんなさいよ」
「や――」
背中側のアルファンドラが覆いかぶさるように背中に密着し、首筋をちゅうちゅうと吸う。
ミュスクは楽しそうに僕の肩を支え、閉じ掛けた内股の間に自分の脚を入れて僕が脚を閉じるのを邪魔した。
「エーテルちゃん。ここはちゃんっと素直じゃないの。この香油、気持ちいいでしょう?」
「ふあ、あ、いや、やだ。よくない……」
「素直じゃない子にはお仕置きよ……《彼の名前を呼びなさい》」
ドゥバイドにぐちゅぐちゅと水音を立てて陰茎を扱かれる。恐ろしいほどの快感がぶわぶわと湧いて、僕の腰をぐずぐずに蕩けさせてしまう。
「あ、あ、あ、の、ノウファム、……」
名前を呼ぶと、それだけでお腹の奥がきゅんっと切なく鳴くようだった。
力が入らなくなった僕を前後の二人がしっかりと支えている。
「ノウファム、……ノウファムぅっ……」
甘えた声が出てしまう。
気持ちいい。
気持ちよくなっちゃう。
だめなのに……だめなのに!
密着した肌が熱い。
汗で湿っているのが、いやらしい。
僕は身震いしながら追い詰められていった。
「今アナタを犯しているのはノウファムよ」
「ひっ」
興奮したような声のドゥバイドが――はしゃいでいる。僕の興奮を煽ってくる。
「今アナタのお尻をノウファムが撫でているわね」
「ああっ――」
濡らされた敏感な股座が、熱い。
外側から内側へと染みていって、腰の中で暴れ出すような快楽の熱だ。
「ノウファムはアナタに興奮しているわ……アナタがとても可愛らしく乱れているから、もっと乱したいのね」
「ふあ、あ、やめてそれ、ああ」
後ろからアルファンドラが興奮した男の証を尾てい骨のあたりに押し付けてくる。
「ああ、ノウファムがアナタにアピールしているわね。感じるでしょう、彼の昂りを」
「ち、ちがうう……っ」
ふーっ、ふーっ、と皮膚に触れる生暖かい吐息が怖い。犯されそうだ。嫌だ。
僕はハッとした。
僕、僕……――ロザニイルが作ってくれた薬を飲んでいない。薬が手元にない。
中に出されたら、孕んでしまうかもしれない。
「あ、あ、やだ、だめ、絶対――だめ」
「怖くないわ。ちゃんと気持ちいいでしょう? そんなに怯えないで」
ドゥバイドが片手を僕の股座に滑らせて、双丘の窄まりに指を滑らせた。
「あら、中から溢れて……これは……?」
少し不思議そうな声だ。
僕が「特殊な人間」だと知らない。
「後ろはだめ。後ろだけは、お尻だけはだめ……っ」
僕は必死に懇願した。
「……可愛い子。アナタ、本当に楽しいわね。不思議がいっぱいだわ?」
ドゥバイドが微笑む間にも、ミュスクは乳輪を苛めていた羽先を突起へと移して、縁を可愛がったり上から掃くように擦ったりを繰り返している。胸はすっかり赤くなって、身体は過敏に反応を返して、ぴくぴくと善がってしまっている。
「あ、あ、……っ」
腰とお腹をひくひくと前後に揺らして、刺激に反応して勃った陰茎が揺れる。先走りと香油で濡れた下半身が、悔しい。
首を反らして快感に悶える声は、情けない。
ひっきりなしに全身に与えられる官能の波が、直接的に与えられる射精衝動が、抗いがたい。
僕は必死に奥歯を噛みしめ、射精感に堪えた。
このまま思い通りに流されてはいけない、主導権も何もなくなってしまう。
……もうとっくに主導権がない気もするけど!
「ん……」
ミュスクが甘い吐息を紡いで、胸元に唇を寄せた。
「あ、ああっ、舐めるのやだぁっ」
「ノウファムに舐められて、気持ちいいわね」
――お前はカジャかっ!
僕はふるふると怒りを覚えた。
「う、うう……、うう~っ」
ぺろりと舐められる濡れた刺激を感じると、ざわっと脇のあたりから抑えきれない官能の波が立つ。
腕の表面に鳥肌がたつような悍ましさと気持ち良さに、僕は首を振った。
「ふっ、ふっ、……ああっ……」
アルファンドラが僕の耳をちゅくちゅくと舐めながらへそに指を潜り込ませて、中をくりくりと愛でてくる。
お腹の中がきゅんきゅんとして、腰が震えてしまう。だめだ。だめだ。
「エーテルちゃん、我慢してるのね、可愛いわ! でも気持ちいいのね、ふふっ、……興奮するわ!」
ドゥバイドがはしゃいでいる。楽しそうで、僕の心には殺意が湧いた。
「へん、たい……――っ、く、くぅっ」
ドゥバイドははしゃぐように手の動きを速めた。
「屈辱なのね? 気持ちいいのが悔しいのね? もう出ちゃいそうなんでしょう? ……出した後は、中も可愛がってあげるわね。楽しい玩具があるのよ」
「~~っ!」
――悔しい。
……悔しいっ!
僕はこの瞬間、ドゥバイドに抱いていたほんのわずかな同情みたいな感情を捨てた。
「く、っ……はぁっ、……あっ、……あっ、ああ」
いっちゃう。
もう、我慢できない。いやだ――あ、あ……だめだ。
「エーテル、《彼の名前を呼んで達しなさいな》」
「!! ノウファムさまっ――ああっ――!」
自分の声が遠く感じる。
眦が熱い。
何かが決壊する感覚。
迸る感覚。
解放感。
熱い液体が飛沫いて肌を濡らして、意思に反して飛び出したそれが、止まらない。
「――……!!」
僕が限界に背を反り返らせて快感に震えていると、ドゥバイドは目隠しを取ってよしよしと頭を撫でた。微妙に気紛れな優しさみたいなのを感じさせるのが、タチが悪いんだ、この男。
「次は後ろを犯されるのを眼でも楽しんでもらいましょ」
「や……だ……!」
行為が次に進む気配を見せた時、ふと大きな音が聞こえてきた。悲鳴や、怒号のような声も。
「こいつ、暴れて――」
「寝たふりをしてやがったんです!!」
「ドゥバイド様をお守りしろ!」
部屋の扉がひらいて、美男子たちが通路から転がり込んで床に倒れる。
「――エーテルっ」
大声で叫んで寝台に飛び込んできたのは、先ほど運ばれていったロザニイルだ。
赤い髪を振り乱し、服を乱して――斬り傷もある。
汗を流して、息を乱していて、必死な感じだ。
ぎゅっと僕を抱きしめる全身が、小刻みに震えている。
「ぎゃっ」
「わっ?」
ひっついていた美男子たちがバチッという魔力に弾かれて、驚いた表情で僕たちを視ている。
「ロ、ロザニイル……!!」
――僕が守ろうとしたのに。
「どうして」
声が震えた。
こんな場所、つらいだろう。
僕のせいで、君は心に傷を負ってしまっているのに。
一番よくない環境なのに。
「……馬鹿野郎、馬鹿野郎」
切羽詰まった声がする。激情を吐き出すような声がする。濡れた声だ。
――ロザニイルが泣いてる。
「オレを守るなよ。オレが守ってやるよ――オレに同情するなよ」
――『オレに同情するなよ』
僕の胸の奥で、氷の塊みたいなものがズシンとその言葉に反応した。
「あ……」
「オレはそんなにヤワじゃねえよ! ……気を使うなよ……みじめになるだろ」
そうか。
……そうだ。そうじゃないか。
僕が周りに「聖杯にされて可哀想」とか「カジャに苛められていたわしい」と思われたとき、僕は、どんな気持ちになった?
他の人に憐れまれるのがみじめだと感じなかっただろうか?
「ごめん」
僕は頷いた。
「ごめん、ロザニイル」
「……麗しい兄弟愛ね。それに、お兄さんは元気いっぱいの暴れ馬くんなのねえ」
僕たちのやりとりを見守っていたドゥバイドは不思議な声色で呟いた。
兄弟、と小さくロザニイルが呟く。僕は小さく頷いた。本当は従弟だけど、兄弟のほうがドゥバイドは気に入ると思ったんだ。
「商王だかハレムだか知らねえが、エーテルに手を出すな! 玩具が欲しいならオレがなってやるよ!」
ロザニイルが叫べば、ドゥバイドはころころと喉を鳴らした。
「……楽しいわね」
ドゥバイドの機嫌は、悪くなっていなかった。僕はそれを感じ取り、無言でロザニイルに目配せをした。
「いいわ。可愛く達するところも見れたもの。もう下がって構わないから、お部屋に戻って兄弟仲良くなさいな……楽しかったわ、ご苦労様。アタシはね、こう見えても美男子を愛でたいのであって、虐げたいわけじゃないの」
ドゥバイドがいけしゃあしゃあとそんなことを言っている。
僕が恨みがましい目で睨むと、刹那主義な眼差しが返される。
「でも、善人な振る舞いをしたいわけでもないわ。アタシ、悪い王様でも構わないの。楽しければね――アタシのサロン……ハレムに、ようこそ。仲良し兄弟ちゃん。明日は、不死の剣の情報をもらおうかしら」
ドゥバイドは優しささえ感じさせる声で微笑んで、僕たちを部屋に案内するよう配下に告げたのだった。
今回のお話は、「未挿入、目隠し+拘束+媚薬+複数人攻め+イマジネーション(想像)プレイ、射精まであり」です。
次のお話の冒頭で経緯がわかるように繋ぎますので、苦手な方は飛ばして次のお話をお楽しみください。
***
「楽しませてくれると、アナタが言ったのよ? ……余所見するなんて余裕なのね」
一瞬気を取られた隙に、僕は両手をバンザイする形でしゅるりと手を縛られていた。
ちゅっと音を立てて、ドゥバイドから鎖骨付近にキスマークをつけられるおまけ付きだ。
「指輪……」
「あっ」
指に光る指輪を見咎められて、僕はビクッとした。
没収されでもしたら。
そんな想像をしただけで、心が冷えてしまう。
「あらあら、そんな顔をして。大切なのね? 恋人?」
「……」
正直に答えるのと、誤魔化すのと、どっちがいいのだろう。
僕は少し考えてから言葉を選んだ。
「実ることのなかった恋の思い出です。片思いの人の部屋から盗みました。返さないといけないけど、返したくなくて……宝物です……」
ドゥバイドは軽く眼を見開いて、共感の声を返してくれた。
「そう。では、宝物はそのままでいいわ」
――よかった。
僕は心の底から安堵した。
「ありがとうございます……お礼を言うのも変な気がするけど」
ドゥバイドは視線を外し、彼の美男子たちに声をかけた。
「ミュスク、アルファンドラ」
「はっ」
「はい!」
ドゥバイドの命令に、舞いから濃厚な絡み合いを経て極まったばかりの二人の美男子がすぐに返事して、従った。
金髪に褐色肌の歳下に見える美男子がミュスク。
より浅黒い肌の年上の美男子がアルファンドラ、らしい。
「この新入りちゃんも可愛がっておやり」
二人は僕を寝台の上に軽く股を開くようにして膝立てさせた。そして、前方と後方に分かれて僕の身体を挟むように密着してきた。
「新入り、俺たちとサンドイッチになろうぜ」
――サンドイッチってなんだ。嫌だぞ。
「僕は遠慮したい……んっ……」
前方に回ったミュスクが左手に持った花扇の先で僕の右乳首を、右手に持った鳥羽の先でふわふわと脚の内側をくすぐりながら股座へと羽先をのぼらせていく。
「新入り、兄さんの代わりに娯楽を提供するとは泣けるじゃねえか。どうせヤるなら気持ちよくヤろうな」
「んぁっ……、僕の『楽しませる』は……、そっちの方向では、なかっ……た……っ」
後方のアルファンドラは左腕を折り曲げて僕の上半身を抱き寄せるようにしながら、右手を下腹に滑らせて衣装を剥ぎ、肌を露出させた。ああ、ピンチだ。これはいけない――僕は焦って身を捩った。
「《抵抗はだめよ》。大人しくしなさい。ねえ、別に答えなくてもいいわ。でも、きいて。アナタの片思いの人は、どんな人?」
――ノウファム。
「……っ」
ふっと脳裏にその存在を浮かべて、僕は心を大きく乱した。
「肌の色は? 髪の色は? 匂いは? 声は? アナタのことをなんて呼ぶの?」
「……ふ、……ふーっ……」
問いかけに次々と彼が思い出される。
同時に身体に与えられる快楽は、まるで毒だ。
「い、いじわるだ。いじわるだ」
「あら、アタシは質問しただけよ……彼は、どんなふうにアナタに触れるかしら……」
「……はぁっ、……や、やめ……」
ふわっと肌を掠める弱い刺激が繰り返されて、身体が高められていく。
「想像して。今アナタに触れているのは、愛しい彼……」
ふわりと目隠しがされて、視界が暗くなる。
代わりに、触れられる全ての感触が快感をぐっと増したようだった。
「あ、あ、……っ」
羽先が掠める快感に幾度となくさらされ、昂る乳頭がぷくりと芯を持ち、ぴんと硬くなっていく。
肌にほんのわずかに触れる感触を鋭敏に拾ってしまって、くすぐったさを全て快感に変えてしまう自分に僕は動揺した。
「お人形になるのは確かにちょっとつまらないわ。でも、これくらいなら……いいでしょ?」
ドゥバイドはうっとりと目を細めて、別のハレム美男子から新たな薬瓶を受け取った。
「普通の媚薬よ。塗って使うの。中毒性も低いわ……、あらあら。でももう、エーテルちゃんはとろとろかしら……? 愛しい彼を想像して興奮した?」
美男子に挟まれて羽毛による微弱な愛撫に苛まれる僕を鑑賞するように、ドゥバイドは位置をずらした。
「エーテルちゃん、ふわっふわの羽はどう? 気持ちいいかしらん? アナタの彼は優しいでしょ……頬が真っ赤ね?」
「っ、……へ、変態っ……変態っ」
「あぁん! その罵倒、最高ね……」
ドゥバイドは恍惚として頬を染めている。
――変態だ。
この男、暴君時代のカジャより酷い。
いや、カジャも似たような感じだっただろうか……?
どちらがより変態かはさておき、変態なのは間違いない。
「くぅっ……、っ」
「腰が揺れてるわ。ああ、また。いい子ね、我慢しなくていいのよ……彼がアナタを気持ちよくしてくれているわね……」
「ちが……う……」
ふわふわと焚かれている妖しい香りには、幻覚作用もあるに違いない。
僕はすっかり愛撫がノウファムから与えられているような気になって、蕩けてしまった。
「ああっ……そこぉ……」
「彼はアナタに大切に優しく触れるのね。もっと激しくしてくれてもいいのにって思うわよね」
敏感な部分が同時に執拗にくすぐられ続けて、くすぐったさがどんどん焦れったい性感に変換されていく。
柔らかな羽先が掠めるたびに、掠めた皮膚の周辺がビクビクと跳ねてしまう。
「はぁっ……はぁっ……」
「胸でもちゃんと感じるのね、可愛いわ」
ドゥバイドの視線を受けて、ミュスクがチロチロと羽先で乳輪を愛撫する。
「あ、……っ、ん、はぁっ、ぁあ……っ」
もどかしい刺激に身を捩れば、アルファンドラが後ろから首筋に顔を埋めて舌を這わせながら腰の側面をすりすりと撫で上げる。ぞわっとした快感が煽られて、逃れようとしても逃れられない焦燥で胸がいっぱいになる。
――違う。
ノウファムだ。
僕を抱きすくめるようにして、後ろから「大好きだよ」と撫でてくれているのは、ノウファムだ。
僕の気持ちいいところを擦って「可愛い」と囁くのは、ノウファムだ。
首を撫でるのも、脇をくすぐるのも、脇から腰へと降りていく手も、熱い吐息も、乳首への愛撫も――全部、ノウファムだ。
僕は今、ノウファムに愛されて――、
「ちがう、ちがう……っ、ちがうぅ……っ!!」
目隠しが濡れて、涙が止まらない。
頭がおかしくなりそうだ。このままじゃいけない。このままじゃ。
「いい反応ね……アナタはきっと、真面目な良い子なのね、エーテルちゃん」
ドゥバイドは僕の反応を愛でるように目を細め、薬瓶からとろりとした香油を垂らした。
「想いが叶わないのはつらいわよね。ねえ、現実を忘れて夢を観てもいいと思うの。ね? 今だけよ。ここでは誰も、それを悪いと言わないわ」
大きな手が横から伸びてきて、僕の陰茎を握る。それは――ノウファムじゃ、ない。
「あ……っ、いやだっ、ちがう、ちがう」
ぬるりとした感触に、僕は内股を震わせて上半身を前に屈した。直接的な愛部は、ぐんぐんと射精感を強めていく。
意思に反して、どんどん射精感が強くなっていく。
「名前はなんていうの? 呼んでごらんなさいよ」
「や――」
背中側のアルファンドラが覆いかぶさるように背中に密着し、首筋をちゅうちゅうと吸う。
ミュスクは楽しそうに僕の肩を支え、閉じ掛けた内股の間に自分の脚を入れて僕が脚を閉じるのを邪魔した。
「エーテルちゃん。ここはちゃんっと素直じゃないの。この香油、気持ちいいでしょう?」
「ふあ、あ、いや、やだ。よくない……」
「素直じゃない子にはお仕置きよ……《彼の名前を呼びなさい》」
ドゥバイドにぐちゅぐちゅと水音を立てて陰茎を扱かれる。恐ろしいほどの快感がぶわぶわと湧いて、僕の腰をぐずぐずに蕩けさせてしまう。
「あ、あ、あ、の、ノウファム、……」
名前を呼ぶと、それだけでお腹の奥がきゅんっと切なく鳴くようだった。
力が入らなくなった僕を前後の二人がしっかりと支えている。
「ノウファム、……ノウファムぅっ……」
甘えた声が出てしまう。
気持ちいい。
気持ちよくなっちゃう。
だめなのに……だめなのに!
密着した肌が熱い。
汗で湿っているのが、いやらしい。
僕は身震いしながら追い詰められていった。
「今アナタを犯しているのはノウファムよ」
「ひっ」
興奮したような声のドゥバイドが――はしゃいでいる。僕の興奮を煽ってくる。
「今アナタのお尻をノウファムが撫でているわね」
「ああっ――」
濡らされた敏感な股座が、熱い。
外側から内側へと染みていって、腰の中で暴れ出すような快楽の熱だ。
「ノウファムはアナタに興奮しているわ……アナタがとても可愛らしく乱れているから、もっと乱したいのね」
「ふあ、あ、やめてそれ、ああ」
後ろからアルファンドラが興奮した男の証を尾てい骨のあたりに押し付けてくる。
「ああ、ノウファムがアナタにアピールしているわね。感じるでしょう、彼の昂りを」
「ち、ちがうう……っ」
ふーっ、ふーっ、と皮膚に触れる生暖かい吐息が怖い。犯されそうだ。嫌だ。
僕はハッとした。
僕、僕……――ロザニイルが作ってくれた薬を飲んでいない。薬が手元にない。
中に出されたら、孕んでしまうかもしれない。
「あ、あ、やだ、だめ、絶対――だめ」
「怖くないわ。ちゃんと気持ちいいでしょう? そんなに怯えないで」
ドゥバイドが片手を僕の股座に滑らせて、双丘の窄まりに指を滑らせた。
「あら、中から溢れて……これは……?」
少し不思議そうな声だ。
僕が「特殊な人間」だと知らない。
「後ろはだめ。後ろだけは、お尻だけはだめ……っ」
僕は必死に懇願した。
「……可愛い子。アナタ、本当に楽しいわね。不思議がいっぱいだわ?」
ドゥバイドが微笑む間にも、ミュスクは乳輪を苛めていた羽先を突起へと移して、縁を可愛がったり上から掃くように擦ったりを繰り返している。胸はすっかり赤くなって、身体は過敏に反応を返して、ぴくぴくと善がってしまっている。
「あ、あ、……っ」
腰とお腹をひくひくと前後に揺らして、刺激に反応して勃った陰茎が揺れる。先走りと香油で濡れた下半身が、悔しい。
首を反らして快感に悶える声は、情けない。
ひっきりなしに全身に与えられる官能の波が、直接的に与えられる射精衝動が、抗いがたい。
僕は必死に奥歯を噛みしめ、射精感に堪えた。
このまま思い通りに流されてはいけない、主導権も何もなくなってしまう。
……もうとっくに主導権がない気もするけど!
「ん……」
ミュスクが甘い吐息を紡いで、胸元に唇を寄せた。
「あ、ああっ、舐めるのやだぁっ」
「ノウファムに舐められて、気持ちいいわね」
――お前はカジャかっ!
僕はふるふると怒りを覚えた。
「う、うう……、うう~っ」
ぺろりと舐められる濡れた刺激を感じると、ざわっと脇のあたりから抑えきれない官能の波が立つ。
腕の表面に鳥肌がたつような悍ましさと気持ち良さに、僕は首を振った。
「ふっ、ふっ、……ああっ……」
アルファンドラが僕の耳をちゅくちゅくと舐めながらへそに指を潜り込ませて、中をくりくりと愛でてくる。
お腹の中がきゅんきゅんとして、腰が震えてしまう。だめだ。だめだ。
「エーテルちゃん、我慢してるのね、可愛いわ! でも気持ちいいのね、ふふっ、……興奮するわ!」
ドゥバイドがはしゃいでいる。楽しそうで、僕の心には殺意が湧いた。
「へん、たい……――っ、く、くぅっ」
ドゥバイドははしゃぐように手の動きを速めた。
「屈辱なのね? 気持ちいいのが悔しいのね? もう出ちゃいそうなんでしょう? ……出した後は、中も可愛がってあげるわね。楽しい玩具があるのよ」
「~~っ!」
――悔しい。
……悔しいっ!
僕はこの瞬間、ドゥバイドに抱いていたほんのわずかな同情みたいな感情を捨てた。
「く、っ……はぁっ、……あっ、……あっ、ああ」
いっちゃう。
もう、我慢できない。いやだ――あ、あ……だめだ。
「エーテル、《彼の名前を呼んで達しなさいな》」
「!! ノウファムさまっ――ああっ――!」
自分の声が遠く感じる。
眦が熱い。
何かが決壊する感覚。
迸る感覚。
解放感。
熱い液体が飛沫いて肌を濡らして、意思に反して飛び出したそれが、止まらない。
「――……!!」
僕が限界に背を反り返らせて快感に震えていると、ドゥバイドは目隠しを取ってよしよしと頭を撫でた。微妙に気紛れな優しさみたいなのを感じさせるのが、タチが悪いんだ、この男。
「次は後ろを犯されるのを眼でも楽しんでもらいましょ」
「や……だ……!」
行為が次に進む気配を見せた時、ふと大きな音が聞こえてきた。悲鳴や、怒号のような声も。
「こいつ、暴れて――」
「寝たふりをしてやがったんです!!」
「ドゥバイド様をお守りしろ!」
部屋の扉がひらいて、美男子たちが通路から転がり込んで床に倒れる。
「――エーテルっ」
大声で叫んで寝台に飛び込んできたのは、先ほど運ばれていったロザニイルだ。
赤い髪を振り乱し、服を乱して――斬り傷もある。
汗を流して、息を乱していて、必死な感じだ。
ぎゅっと僕を抱きしめる全身が、小刻みに震えている。
「ぎゃっ」
「わっ?」
ひっついていた美男子たちがバチッという魔力に弾かれて、驚いた表情で僕たちを視ている。
「ロ、ロザニイル……!!」
――僕が守ろうとしたのに。
「どうして」
声が震えた。
こんな場所、つらいだろう。
僕のせいで、君は心に傷を負ってしまっているのに。
一番よくない環境なのに。
「……馬鹿野郎、馬鹿野郎」
切羽詰まった声がする。激情を吐き出すような声がする。濡れた声だ。
――ロザニイルが泣いてる。
「オレを守るなよ。オレが守ってやるよ――オレに同情するなよ」
――『オレに同情するなよ』
僕の胸の奥で、氷の塊みたいなものがズシンとその言葉に反応した。
「あ……」
「オレはそんなにヤワじゃねえよ! ……気を使うなよ……みじめになるだろ」
そうか。
……そうだ。そうじゃないか。
僕が周りに「聖杯にされて可哀想」とか「カジャに苛められていたわしい」と思われたとき、僕は、どんな気持ちになった?
他の人に憐れまれるのがみじめだと感じなかっただろうか?
「ごめん」
僕は頷いた。
「ごめん、ロザニイル」
「……麗しい兄弟愛ね。それに、お兄さんは元気いっぱいの暴れ馬くんなのねえ」
僕たちのやりとりを見守っていたドゥバイドは不思議な声色で呟いた。
兄弟、と小さくロザニイルが呟く。僕は小さく頷いた。本当は従弟だけど、兄弟のほうがドゥバイドは気に入ると思ったんだ。
「商王だかハレムだか知らねえが、エーテルに手を出すな! 玩具が欲しいならオレがなってやるよ!」
ロザニイルが叫べば、ドゥバイドはころころと喉を鳴らした。
「……楽しいわね」
ドゥバイドの機嫌は、悪くなっていなかった。僕はそれを感じ取り、無言でロザニイルに目配せをした。
「いいわ。可愛く達するところも見れたもの。もう下がって構わないから、お部屋に戻って兄弟仲良くなさいな……楽しかったわ、ご苦労様。アタシはね、こう見えても美男子を愛でたいのであって、虐げたいわけじゃないの」
ドゥバイドがいけしゃあしゃあとそんなことを言っている。
僕が恨みがましい目で睨むと、刹那主義な眼差しが返される。
「でも、善人な振る舞いをしたいわけでもないわ。アタシ、悪い王様でも構わないの。楽しければね――アタシのサロン……ハレムに、ようこそ。仲良し兄弟ちゃん。明日は、不死の剣の情報をもらおうかしら」
ドゥバイドは優しささえ感じさせる声で微笑んで、僕たちを部屋に案内するよう配下に告げたのだった。
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