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第十九話 月光の剣 言峰千里

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 「うざい、うざい事この上ない」
 日影兵衛は右腕をった三角巾を引きちぎるように外し、りんの頭に投げつけた。
 「こんなことになるなら十里の渡しを使って四日市宿に行くべきでしたね。そうすれば海賊にも会わなかったでしょうし、桑名宿で日影殿もそんな有様にならなかったかと」そんな日影兵衛を見て永山宗之介は言った。
 「桑名宿に行きたかったのだ。仕方あるまい」
 「刀が絡むとこれだから、この御仁は」と、前田主水にまでそう言われてしまった。
 因みに熱田宿と桑名宿を結ぶ七里の渡しの他に、熱田宿と四日市宿を結ぶ十里の渡しがある。庶民は段々と十里の渡しを利用する様になっていた。そのおかげで桑名宿と四日市宿は仲が悪い。
 そして彼らは桑名宿を出て四日市宿へと向かう街道の途中にあった。
 日影兵衛は桑名で怪我を負い、まる二日目を覚まさなかった。彼は腹を斬られ額と左右の腕に切傷を負って、血塗ちまみれになりながら宿に帰り着いた所で気を失ったのである。
 右腕だけを三角巾で吊っていたのは、加神峰惣治かがみねそうじの方が加神峰順治かがみねじゅんじより腕が上であり、より深い傷を受けた為である。
 そして失神したりんと仲良く寝込んでいたのだった。
 日影兵衛は目を覚ますといきなり身体を起こし「なんだ、昼ではないか。なぜ起こさない、しゅっぱぐお」と言って悶絶した。
 既に失神から目を覚ましていたりんとたけが慌てて彼に手をやる。そして中村主水と永山宗之介に取り押さえられて、横たわさせられた。
 「日影殿、二日も気を失っていたのだぞ」
 「貴方が出ていく所に気が付きませんでした。止めていればこんなことには」
 などと前田主水と永山宗之介は口にした。
 「む……」と一言発すると、日影兵衛は大人しくなったように見えた。しかしいきなり彼に布団代わりの着物を掛けようとしたりんの腕を引っつかみ「この程度の傷がどうした。どこも痛くなど無いわ」と言って身体を起こすと、目眩めまいにみまわれ頭から後ろに倒れた。「おぐっ」という断末魔のような声を上げる。「ひあっ」と一緒に転げるりん。
 「……ひとつだけ言っておく。二日も寝たと言ったが、それは刀傷のせいではないぞ」
 みんなには負け惜しみにしか聞こえなかった。
 実際のところ、日影兵衛が力尽きたのは無影剣の使いすぎで気力を失った事の方が大きかったのだ。もし刀傷だけであったら気を失いもせず、その場でじたばたし始めて傷をもっと深くにしたに違いない。
 「わざわざそんな事を言わなくてもわかりますよ。技の使いすぎでしょう。おかげで二日も静かにしてくれたので、傷が悪化せずに済んだというものです」と永山宗之介が説教する様に言った。
 「二日も寝込むほどそんなにか」と驚く前田主水。
 「で、でもまだこんなに血が」と腹部に巻いたさらしに手を当てて泣きそうな顔をするおりん。
 「何がなんだかさっぱり」と言って今度はたけが着物を掛けると、日影兵衛は足が出るのも構わずに頭まで着物をを引き上げ顔を隠した。まるでわらべである。
 「まずは腹の傷が癒えて、普通に立ち上がれる様になるまで養生することです」と呆れた顔をした永山宗之介が言った。
 今回の闘いで生き延びられたのは、半分永山宗之介のおかげだったので、彼にそう言われると日影兵衛は黙るしか無かった。
 あそこで永山宗之介の技が頭によぎらなかったら、腕の一本は持っていかれたであろう。
 振り返ると我ながら無茶をしたと思った様である。
 小田原で小柳現示こやなぎげんじと戦った時に身に沁みた筈だったのだが。あの時無影剣を連続して五回放っただけでふらふらになったのに。
 結局気力を取り戻し、腹の傷がそこそこ良くなって歩き回れるようになるまで一週間もかかってしまった。
 自由を取り戻した日影兵衛はいきなり「俺のせいか。俺のせいだな。ならばさっさと関宿まで行くぞ。時間を取り戻すのだ」と言い出した。
 「そんなの駄目です。お腹の傷は塞がったばかりです。後一週間はじっとしてください」とりんに言われる。
 「下女のくせに意見するか。黙れおりん」
 「何を言ってるんですか。永山殿、前田様、縛りつけてでもいいですから日影様がうろうろするのを止めて下さい」とおたけにも言われる。
 「それもそうだな」
 「そうしたほうがいいですね」
 結局、動けなくなるように縛られて寝かされる日影兵衛であった。しかし彼の回復力は尋常でなく、十日目で出発することになったのである。
 「ともかく原宿なんて無理ですよ。それほど先に進みたいのであれば四日市宿までです」と永山宗之介にぴしゃりと言われた。「だがしかしだな」そこまで言いかけると、りんが涙目になって直ぐにでも泣きそうな顔をしながら見つめていることに気がついた。
 「うう、ではせめて亀山まで」
 「関も亀山も同じようなものだそ」と前田主水。
 「四日市宿は隣ではないか……」と、日影兵衛の声はどんどん小さくなっていく。
 「おりんちゃん、ちゃんと手を繋いて行くのですよ」とたけにまでそんな事を言われてしまったのであった。
 そしてこの道中である。
 「私が繕ったのに……」とりんが三角巾をぎゅと握りしめて悲しそうに言った。その言葉で日影兵衛の心はぽきりと折れた。
 「うう」とまたいて、日影兵衛はりんから三角巾を取りあげ懐にしまう。後ろの三人はそれを見て、にやにやしながらついてくる。
 そこでいきなり日影兵衛と永山宗之介、前田主水までが立ち止まり後ろを向いた。
 「おりん、おたけ、直ぐに離れろ」と日影兵衛がりんの手を振りほどく。殺気やら闘気やら執念を撒き散らした者が駆ける様に近づいて来たのである。
 「あれ、この気配は」と永山宗之介。
 「思い出したくもないが」と前田主水。
 「なんでこんな所にいるのだ」と日影兵衛。
 走って来た者は三人の前で止まった。
 「まだこんな所にいたのか。それはそれで助かった」
 そう言って三度笠を取ったのは、沼津で痛い目に合わせた佐々木琴である。りんとたけも駆け寄って、男三人の後ろから顔を出す。佐々木琴はまた当たり前のように男の格好をしている。しかし眉目秀麗なその顔は真剣な表情をしていた。
 「なんだ、別式を首になったのか」と、日影兵衛。
 「い、いや……恥ずかしながら、お前達にいいようにあしらわれてから指南がろくにできなくなった。山名様に無理やり休みを取らされたのだ」と、情けない顔をして佐々木琴は言った。
 「首じゃねえか」と前田主水は容赦なく言う。
 「山名頼綱殿の事ですから、お役御免ではないでしょうが」と永山宗之介。
 日影兵衛はというと凄く嫌な顔をしている。
 「日影兵衛殿、是非あの技を指南していただきたい」
 その佐々木琴の言葉に男三人は、やっぱりなという顔をした。
 十日間の足止めのせいで彼女に追いつかれてしまった様である。永山宗之介と前田主水はご愁傷様と言う顔をして日影兵衛の顔を見た。
 「嫌だ」と一言日影兵衛。
 それを聞いて佐々木琴はぷるぷると震え出した。
 「よくよく見れば怪我をしているようだな。その身体なら急いで京まで行けまい。時間はたっぷりありそうだ」
 佐々木琴はとんでもない事を言い出した。うんざりする日影兵衛。
 「早めに戻らないと本当に首になりますよ」
 「問題ない」
 「指南の約束は儂が先だ。儂が覚えるまでお前の順番は来ないのだ。だからとっとと帰れ」
 「そんな事知るか」
 佐々木琴は永山宗之介も前田主水も一言で片付けた。
 「……どうしてもか」と日影兵衛。
 「どうしてもだ」と佐々木琴。
 「ならばここで教えてやる。だからこつを掴んだら帰れ」面倒事はさっさと片付けるのに限る、と言うことらしい。
 「おお、追って来たかいがあった」と素直に喜ぶ佐々木琴。
 「傷の方は大丈夫なのですか」と永山宗之介は心配して聞く。りんは不安そうな顔を日影兵衛に向けた。
 「何、軽く一、二度振るうだけだ。本気を出すつもりは無い。お琴ならばそれで何かを掴むだろう」
 「お琴と呼ぶな、斬るぞ」と佐々木琴は睨みつける。
 「お前は阿呆か。斬ったら教えて貰えないではないか」と、まともな事を言う前田主水。
 「往来でやると迷惑になる。そっちの空き地に行くぞ」と口をへの字にしながら日影兵衛が言った。
 
 「まず確かめたい事がある。お琴、両手のひらを見せろ」と日影兵衛が言う。
 「いや、まあ恥ずかしいのであるが……」と少し女らしい声で事は両手を差し出した。日影兵衛は差し出された手を取ると、右手は軽く確認して手を離し左手にそえる。 りんは日影兵衛が佐々木琴の左手を両手で握るのを見るとぷくっとふくれた。
 「ふむ」と言う日影兵衛。佐々木琴の左手の手のひらは剣だこが出来ていて、そのたこはがっちりと硬かった。日影兵衛はその手を揉み出すと次第に手のひらから上に、更に二の腕まで揉み出す。
 「ちょ、ちょっと何をする」流石の佐々木琴も女である。かなり恥ずかしそうな顔をした。日影兵衛は最後に佐々木琴の肩を握ると「これは駄目だ。お前は無影剣を使えぬ」と言った。
 「ど、どうして」と目を丸くして佐々木琴がどもりながら聞く。
 「腕を揉んだだけで失格とはどういうことだ」
 「お琴の骨は細すぎる。無影剣を放ったならば刀ではなく骨を折る。それでは意味がないだろうが」
 「本当に駄目なのか」
 「お前はまだまだ強くなる。天才と言ってもいいかもしれん。だが無影剣は無理だ」日影兵衛は褒めながらもぴしゃりと言った。
 「そ、そんな」と落胆する佐々木琴。
 そんな姿を見て、流石にかわいそうだと思ったのか「無影剣は無理だか、代わりの技を教えてやる。日影残真流の奥義、名を月光という。この技は力を加え過ぎでは逆効果だ。別式を務めるならば、俺の言いたい事がわかるだろう」
 確かに別式は奥の女達に剣術を教える指南役である。女性の軟腕やわうででも使いこなせる剣術や薙刀を教えている身だ。
 「丁度いいものはないかな。お、あそこのでかい石の方へ来い」と日影兵衛はそう言いながら歩き出す。ついて行く佐々木琴の後ろから残りの四人も後を追う。
 「一度見せる。お前なら理屈がわかるだろう」日影兵衛はそう言って刀を抜き、石のまえに立つ。
 もう一度「よく見ろ」と言って日影兵衛は刀を振るった。そして刀を鞘に戻すと同時に、その石は真っ二つになって転がった。
 「なんですと」
 「石を斬った……」
 驚く前田主水と永山宗之介。りんとたけは石に近づき「鏡みたい」などと言って切り口をぺたぺた触る。
 「な、なるほど。理屈は解ったが、本当に私でも出来るのか」と、やはり驚いた佐々木琴が言った。
 「お前ならそこそこ鍛錬すれば、この石と言わんまででもな」と日影兵衛が答えた。
 「理屈がわかっただと。儂にはさっぱりだ」と前田主水。
 「人間技ではありませんね。しかし」と永山宗之介。
 「ただし問題点がひとつある」
 「そ、それは」
 「この技は使いどころがない」
 それを聞いて全員がずっこけた。
 「何故使えない剣を教えるのだ」と佐々木琴はぎろりと日影兵衛を睨みつける。
 「戦国時代じやあるまいし、鎧兜をつけた奴がその辺にいるか」
 「な、な、な」
 「まあまて。よおく考えてみろ。今見せたのはただの型だ」
 「型って」と何を言い出すのかと佐々木琴は日影兵衛を見つめる。
 「あそこに太い木があるだろ」
 「あ、ああ」
 「あの後ろに敵が隠れたとしてだな、そいつを倒すのにあの木ごと斬ればどうなる」
 それを聞いて「あっ」と佐々木琴は声を上げた。
 「そうだ。石を斬ったのはただの型。お琴、お前なら応用できるであろう。理屈がわかったならば、後は使いようだ。何も無影剣を無理に使う事もあるまい」
 その話を聞いて「わけが分からねえ」と前田主水が言った。永山宗之介は「会得するまでは大変そうですが、私にもできるかもしれない」とつぶやくく。どうやら永山宗之介もその理屈というものに気がついたらしい。
 りんとたけは日影兵衛が何を言っているのかさっぱり分からなかった。
 「日影残真流奥義、月光か」と言って佐々木琴は真っ二つになった石を見つめた。そして己の刀を抜こうとする。
 そこへ顔を黄錦の布で隠した一団が刀を抜いたまま殺到して来た。
 「加神峰惣治と加神峰順治を斬ったのは日影兵衛、そこのお前だな」と先頭の男が叫んだ。
 「桑名で斬り残しがいたか。いきなり人を呼び捨てにするな。まず自分の名を告げてからにしろ」と 日影兵衛はどうでもいいように言った。
 「俺の名は言峰千里ことみねせんりだ」男は胸を張って名乗った。
 「意外と律儀な奴だな」と日影兵衛は小馬鹿にしたように言う。
 「やれやれ。日影殿、そこで佐々木殿に技の講釈をでも していて下さい」
 「儂も暴れ足りないところであった」
 永山宗之介と前田主水は黄錦党の連中に向かって駆け出した。
 「講釈って……もしかしてほかの奥義も教えてくれるのか」
 「なに馬鹿な事を言い出すのだ」
 ふたりはそう言いながら、りんとたけを護るように移動する。
 しばらくすると前田主水と永山宗之介が帰って来た。
 「弱すぎだ。斬り捨てるまでもない。つまらんかった」
 「日影殿、一応刀を検分しますか」
 ふたりは何でも無かった様に言った。
 「おお、そうか。見てくる」と言って日影兵衛が離れて行くのを佐々木琴はぼけっとして眺めていた。
 日影兵衛は戻って来ると「まともな刀は一本もない。どれも手入れなっていない」とこぼした。
 
 「なんでまだ着いてくる」
 日影兵衛は振り返りながら言った。
 「なあ、月光以外の奥義も教えてくれないか」
 目をきらきらさせた佐々木琴がそう言う。
 「馬鹿を抜かすな。さっさと帰れ」
 日影兵衛はしっしっと手を振る。
 「犬猫扱いするとは、なんて奴だ」
 そう言いながら佐々木琴は諦めずに着いてくる。
 「やれやれだ」と日影兵衛はつぶやいた。
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