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第十八話 刀工の剣 加神峰惣治

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 桑名宿。村正が刀を打った伊勢国である。
 「流石に刀を打って貰うのは無理だろう。それにその辺に転がっているはずもない」
 日影兵衛は始めから期待していないようだ。
 「じゃあはまぐりを食おう。焼き蛤に煮蛤。ええと、煮蛤は時雨蛤というのであったかな。あとは白魚しらうおか」
 そう言う前田主水はよだれを垂らしそうな顔をしている。
 「お前はなんでそんなに食い物の名産品を知っている。事前に調べてきたのか。俺を倒したら江戸に戻るつもりではなかったのか」
 「どこで何が食えるのか知っておくのは普通じやないか」
 そう言う前田主水を見て日影兵衛は呆れた顔をした。
 「それより早く旅籠を探さねばなりませんね」と永山宗之介が言うと、日影兵衛はりんの方を見た。
 「船酔いならそれほど休まなくても治りそうだが、かなり苦しそうだな。永山殿、旅籠は頼んでいいか」
 そう言って日影兵衛達はは混雑している大通りの方見ると「薬を買って来る。おたけ、おりんの様子を頼む」と言って出かけようとする。
 その日影兵衛に向かって永山宗之介が言った。
 「買い物ですか。未だに日影殿の買い物は良くない事が起きそうな気がするので、私が行きましょうか」
 「……永山殿、そこまで言うか」日影兵衛は渋い顔をして出かけて行った。
 「そういえば、前におりん殿の薬を買ってきた時はちゃんと帰って来ましたね」
 「ふと思うのだが、日影殿はおりん殿の時だけわかりやすい行動を取るのだ」
 りんの様子を見ていただけが「いやあねぇ」と言う。
 日影兵衛は今度も直ぐに帰ってきて、りんに薬を飲ませるようたけに頼む。
 「なんなんだ、その目は」日影兵衛はじっと見つめる三人に気がついた。
 「いえ何でも」と三人は目をそらす。
 しばらくたけがりんの介抱するのを見守る三人。
 「では旅籠を探してきます」と永山宗之介。
 「あ、俺は蛤を買いに行く」前田主水はそう言ってさっさと表に出ていった。
 日影兵衛はりんとたけの様子を見ると「俺は刀を見てくる」と、彼も出ていった。永山宗之介がいれば心配あるまい。
 日影兵衛が見つけた店先には農具などが並べられていたが、流石村正の土地だけあってなかなか立派な店構えである。
 「まあ、銘のある刀はないだろうが、掘り出し物があるかもしれぬ」日影兵衛はそう呟きつつ店に入った。
 店の奥には仏頂面をした親父がいる。他には何人か客がいた。
 日影兵衛は早速陳列された刀を見る。
 「良さげな刀は幾つかあるが、金を払ってまで買う程ではないな」と日影兵衛が言うと「貴様、儂の扱う刀にけちをつけるか」と店の親父が日影兵衛を睨みつけながら寄ってきた。
 「いや、そういう意味ではない。まともに扱うならどれも良い刀だ」
 「まともに扱うだと。まともでない使い方とはなんだ。薪割りならあっちにあるぞ。それとも刀で草刈りか」
 「いや、刀は人を斬る為にある。しかし繰り出した技に耐えることが出来る刀が欲しいのだ」
 「意味がわからん」
 「まあ、そりゃそうだ。しかしいくら銘のある刀でも役に立つかどうかはわからん。売り物を使って試し切りをさせろとも言えんしな」
 「村正にけちをつけるほどの刀が欲しいのか。そんなに金を持っているように見えんが」
 「丈夫で簡単には折れない刀がほしいのだ」
 「なに。岩でも斬るつもりか」
 「いや、それ以上だ。岩を斬るならここの刀のどれでも出来る」
 「どれでも岩を斬れるだと。ほらを吹くのはやめてくれ」と親父が阿呆を見るように日影兵衛に目をやった。
 日影兵衛は背負子をおろし「例えばこういう刀が欲しい。できればこれ以上のやつを」と山名頼綱に譲って貰った刀を取り出して店の親父に手渡した。
 受け取った親父は「無銘だな」と言いつつその刀を検分する。
 「これ以上か。それこそ村正に頼み込んで打って貰うしかないが、お前が頼んでも相手にされまい……ああそうだ、ものの試しに藤原草太という刀工にこの刀を見せて見ろ」そう言って親父は日影兵衛に刀を返す。
 「時が戦国ならば手に入れる事もできたかもしれんが」
 日影兵衛の見せた刀はまさしく戦国時代に作られたものである。
 「そうか、尋ねて見るよ。藤原草太だな。親父邪魔をした」そう言って日影兵衛は店を出た。
 (鍛冶屋に打って貰うとしても、出来上がるまで待てんな。おりんに京まで連れていってやると言った手前。京にいるという鍛冶屋なら待つこともできるのだが)
 日影兵衛はそう思いつつ、藤原草太を尋ねて見ることにした。
 
 藤原草太は刀屋の親父より無愛想な男であった。挨拶をしても無視である。
 日影兵衛は仕方がないので打ち終わったと思われる刀を眺めた。
 「なんだ、親父め。こいつは相当なもんだ」と日影兵衛はつぶやいた。
 「このうちの二本、いや一本でも欲しいものだ」と言うと「それは売り物ではない」という声がした。
 藤原草太である。
 「これ程の刀はどれくらいで打てるか」と日影兵衛は一応聞いてみる。
 「その程度でいいのなら五日だな」
 「その程度だと。これを五日でか。信じられん。しかもこの上があるのか」
 日影兵衛は驚いた。
 「どのくらい払えばいいのか」
 「金は使う者の腕前で決める」と言いい、藤原草太は手を止めて日影兵衛の方を見る。
 「手に入れたいが、俺の技が技だからな。見せることもできん」
 藤原草太は立ち上がると奥に行き、一組の大小を持ってきた。
 「お前は面白いな。ひとつ問題を解決してくれればこれをくれてやろう」そう言って日影兵衛に持ってきた刀を渡した。
 「本気か」と言いつつ、日影兵衛は刀を抜いてみた。
 「これは……京の噂の鍛冶屋でも打てるかどうか。素晴らしい」
 「京の鍛冶屋だと」
 日影兵衛は刀を鞘におさめて藤原草太に返すと「知っているのか」と聞いた。
 「あれは兄弟子で腕は立つが金に汚い」
 「同門なのか。しかしその刀を手に入れる条件とはなんだ」
 「ここらに巣くっている黄錦党を皆殺しにするのが条件だ」
 「黄錦党だと。何故このような所に」
 「ここにいる訳はわからん。しかし奴らは俺の妻と娘を攫《さら》った。何人もの女が手にかけられている。娘は十五でようやく縁談も決まったというのに……場所はこの先の村だ。できることなら俺の手で皆殺しにしたいところだが、剣術の才がない」
 「何を持ってすれば証明できる」
 「奴らの頭、加神峰惣治かがみねそうじの首を持って来ればくればそれでいい。皆殺しは無理かもしれんが、頭を潰せば大人しくなるだろう」
 日影兵衛は少し考え込むと「そうか。出直してくる」と言って外に出た。
 (あの海賊の本拠地なのかもしれぬ)日影兵衛の頭にその考えが浮かんだ。
 そしてその夜、日影兵衛は姿を消した。山名頼綱の刀を持って。
 
 (刀も欲しいが……十五の娘か)
 彼の頭にひとりの姿が思い浮かんでいた。
 日影兵衛は教えて貰った廃村を見つけた。村とはいっても殆どの家屋が破壊され、残されているのは奥の寺でだけある。
 日影兵衛は立木に隠れて様子をうかがう。
 (これは都合がよい。あちこちから出て来られたら加神峰惣治の所までたどり着くのが面倒になる)
 彼は廃屋はいおくに身を隠しながら寺までたどり着く。
 (ここは黄錦党の本体ではない様だな)
 見える範囲の賊共は二十人ほどである。だらしなく座っているか、寝転んでいる。酒を呑んでいる奴らもいた。
 (ここを襲う酔狂な奴は俺以外いないだろう。しかしあの二人、倒すことができるのか。ひとりだけならば倒せそうだが)
 ひときわ異彩を放つ二人がいる。ひとりは加神峰惣治であろう。
 (あれこれ考えてもしょうがない)
 日影兵衛は刀を抜き放ち、堂々と正面から乗り込んだ。
 日影兵衛に気がついた山賊の数名が「なんだ、お前は何者だ」と刀を手にして立ち上がった。
 日影兵衛はそれに答えずに歩みを進める。
 いきなり血煙があがる。
 日影殿は動いた様子も見えないのに前へと移動していた。剣を振るったようにも見えない。
 殺された仲間を見て、叫び声を上げながら残りの手下が刀を取り立ち上がろうとする。
 「邪魔だ」
 日影兵衛は容赦なく無影剣を振るう。そのたびに血が飛び散り、辺り一面が血の海になる。
 手下共の最後の四人が日影兵衛に向かって刀を振り下ろす。しかしその四人もそのまま崩れ落ちた。
 そして一番奥にいたふたりと対峙する。彼らは既に刀を抜いていた。
 そのふたりはありえないものを見たような顔をしている。そこそこの腕を持つ二十数人の手下があっという間にひとりの男に切り殺されたのだ。
 日影兵衛はふたりを見ると、右側の男に「お前が加神峰惣治か」と問うた。
 そちらの男の方が腕が立つと見たのである。
 驚きの顔から目を鋭く変えたふたりの男。
 「貴様、なんのつもりだ。黄錦党と解っての振る舞いか」左側の男が怒気を発しながらそう言った。
 それには答えずに、日影兵衛は「お前の名は」と聞く。
 「これから死ぬ奴に名乗ってどうする」
 「死なんよ。土産として貴様の名を知りたいだけだ」そう言った日影兵衛の眼光に気圧けおされたのか、左の男は「加神峰順治だ」と答えた。
 「ならばこちらも問う。二十数人をあっさり斬り殺した曲芸使い、貴様の名はなんだ。お前が殺した奴らの命に値するか」
 「よく喋るな。俺の名は日影兵衛」
 その言葉と同時にふたりがいきなり斬り込んで来た。それをかわす日影兵衛。彼の着物の左右の袖が斬られ、血がにじむ。
 「二体一は卑怯だと言うなよ。俺達は山賊だ」と笑う加神峰順治。
 「先程の曲芸、あれだけ振るったのだ。俺達に効くと思うな」と豪語する加神峰惣治。
 「二体一か。だが俺がひとりと思うな」
 日影兵衛がそう言うと同時に彼の姿が五人になると、一斉に斬り込んだ。
 「おお」と叫び、ふたりの日影兵衛を切り飛ばす加神峰惣治。しかし斬った手応えはない。
 加神峰順治を襲った三人の日影兵衛は刀を横薙ぎにすると、後ろへ飛びずさった。そしてまたひとりになる日影兵衛。
 その技は『無影剣、三の型。瞬身しゅんしん』という。
 日影兵衛の速度があっての技である。
 「その曲芸は目くらましか。しかし二度は使えまい」
 加神峰惣治程の相手には通用しない事をあっさり見破られた。
 「曲芸か。確かにこれは曲芸だ。それもただの一発芸だ」と日影兵衛。このふたり同時に相手をして勝てるとは思っていなかった。どちらかに手傷を負わせればそれでいいと。それ故の目くらましである。
 「あ、兄者」そう言った加神峰順治の腹は斬り裂かれていた。
 「動くな順治、傷が広がる」そう言って加神峰惣治は日影兵衛と向き合った。加神峰惣治が刀を振り上げた瞬間、日影兵衛の姿が消え「がいん」と言う音を立てた。すかさずおのれの背後を斬りつける加神峰惣治。
 彼の背後に現れた日影兵衛は額から血を流していた。
 無影剣を破ったのはこれで四人目だ。
 「その技は効かんと言ったであろう。もうねた尽きか、日影兵衛」加神峰惣治は振り返り、再び日影兵衛と対峙する。
 「効かんだろうな。その剛剣では二刀でも無理か……永山殿、技を借りるぞ」そう呟くと再び日影兵衛の姿が消える。そしてまた加神峰惣治の背後に現れた。
 「き、貴様、何をした」そう言う加神峰惣治の刀はあらぬ方向へ向けられ、右腕が地面に転がっていた。日影兵衛の刀に斬撃をいなされ、返す刀で右腕を切り落とされたのである。
 「曲芸だよ。しかし橘遊侠たちばなゆうきょうみたいな奴がごろごろしているのか」そう言った日影兵衛の左脇腹から着物越しに血が滴り落ちていた。
 「橘遊侠だと」右腕を落とされたのに加神峰惣治はひるまない。
 「しかしこれまでだ」日影兵衛は脇構えをとり、そのまま薙ぎ払った。それを受け止めようとした加神峰惣治は刀ごと首が跳ね飛んだ。
 日影残真流奥義、月光改。その技は岩をも斬る。
 日影兵衛は加神峰順治に近づくと「兄のもとへ行け」と躊躇ちゅうちょなくその首を刎ねた。恐怖に歪んた加神峰順治の頭が転がり落ちる。一対一ならかなりの腕前であったろうが、目くらましに破れたのだ。
 日影兵衛はそのまま寺の戸を開く。そこには十人近くの女がいた。彼女らは日影兵衛の姿を見て、悲鳴を上げながら後ずさる。日影殿は血まみれだっのだ。
 「女ども、お前らを攫った奴らはすべて倒した。藤原草太の女と娘はそこにいるか」
 思わぬ名前を聞いてふたりの女が更に後ずさった。
 「藤原草太が待っている。帰り道はわかるな。他の女も一緒に帰れ」
 日影兵衛はそう言うと、寺の戸口から離れる。
 彼の姿が見えなくなると、女達はこけつまろびつ逃げ出した。無数の死体と血の海を見て悲鳴をあげながら。
 「さて。こいつらは一応黒錦党ではないいし、刀を奪うのも良しとするか。つくづくいやしい男だな。俺は」
 日影兵衛は傷の手当もせずに刀を調べ始めた。
 
 夜が明けると日影兵衛は帰って来た。
 血まみれになりながら約束の刀を持ち、奪った刀をむしろくるんで引きずりながら。
 その姿を見てりんは卒倒し、たけは腰を抜かした。永山宗之介と前田主水は驚きの目を向ける。
 「永山殿、貴方あなたのおかげて死なずに済んだよ」
 そう言った日影兵衛はその場に崩れ落ちた。
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