55 / 85
二章
想いの先
しおりを挟む
花耶のこれまでの人生は、冷たくて静かな水底にいるようなものだった。家族とはただ血の繋がりがあるというだけで温かみなど欠片もなく、経済的にも厳しく高校の頃からバイトをして高校にかかる費用の一部を賄っていた。友達は出来たがバイトや祖母の面倒もあり、遊びに行くなんて事もなかった。花耶が友達と遊びや食事に行けるようになったのは、就職して自立してからだった。男性不信から恋愛に希望が持てない花耶の心を温めていたのは、高校からの友人と麻友だった。
そんな花耶にとって、奥野の存在は突然現れた嵐の様な存在だった。麻友たちとでは得られなかったたくさんのものをもたらし、花耶の価値感を根本からひっくり返していった。今までの人生で一番影響をもたらしたのは誰かと問われたら、花耶は奥野だと答えるだろう。水底の外に違う世界があったのだと目の前に突き付けたのは、間違いなく奥野だった。
ずっと水底にいたら、他の世界を知らずにいられただろう。それは不幸かもしれないが、幸せでもあった。何も知らなければ足りないと感じる事もなく、そういうものだと思って生きていけたのだから。それまでだって花耶はずっと、一人を寂しいとも思わず、そういうものなのだと思って生きてきたのだ。それはそれで、無知がもたらした幸せだった。
なのに、温かい場所がある事を知ってしまった。人の体温の温かさも、優しくされる事の心地よさも、知ってしまえば欲しいと思ってしまうのが人の性だ。気が付いた時には既に手遅れで、これまで平気だった寒さが辛く耐えがたいものに感じられるようになってしまっていた。
「…だったら、ずっとこうしていればいい」
「…え?」
続く沈黙を終わらせたのは奥野の方だった。握った花耶の手をよりしっかりと包み込み、顔を上げた花耶の顔を覗き込んでいた。その瞳が一瞬光ったように見えたのは、伊達眼鏡に照明の光が入り込んでそれが奥野の目に反射したからだろうか。
「寒いなら、ずっと温めていればいいだろう?」
「ずっと…って…」
奥野の言うずっとの長さを、花耶は測りかねた。それは今、冷え切った手の事を言っているのか、それとも…花耶が望むのは後者だが、奥野はどういう意味で言ったのだろうか…
「花耶が望むだけこうしていれば、もう寒いなんて感じないだろう?花耶が寒いと感じる時はいつでも温める。寒いなんて感じないくらいに」
「それは…」
「花耶がもう要らないと言うまでずっと一緒にいる。花耶が来てくれた理由が何でも、覚悟が出来なくてもいいんだ。花耶が俺から離れたいと思うまでずっと一緒だ」
「…ずっと、一緒…?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「…本当に…?」
「本当だ。花耶とずっと一緒にいる」
必死の思いで伝えたあの日の言葉の答えを得て、花耶は告げられた言葉を頭の中で何度も繰り返した。直ぐに意味が入ってこなかった言葉は、繰り返すたびに実感と重みを増して花耶の中に落ちていった。その意味を心が理解すると、自分の手を包む奥野の手の輪郭が揺れた。こんな時に泣くなんて嫌だと思うのに、涙腺は持ち主の望みなど構わなかった。
俯いたのと同時に、かぎ慣れた匂いを一層強く感じた。頬に当たる身体も背に回された腕も温かくて、こわばりが一気に解けていくように感じた。この時花耶は、この温もりを誰にもとられなかったのだと安堵すると共に、二度と手放せないと強く思った。色々考えたのは、ただ自分が傷つくのが怖くて予防線を無意識に張っていたせいだ。手を延ばせばこんなに簡単に届いたのに…
「…好き、です。どうか…」
生まれて初めて他人を乞い願った花耶の言葉に、自身を拘束する腕の力が込められた。痛いくらいの抱擁に泣きたくなるくらい幸せを感じて、花耶は自らの腕を背に回し、ゆっくりと力を込めた。
* * *
「本当に、世話が焼けるんだから…」
「まぁまぁ、でも、そろそろ上手くいくんじゃない?」
最近行きつけになりつつあるバーの一角で、ぶつぶつ文句を言いながらチーズをつまむ麻友を、熊谷は苦笑交じりに宥めた。大切な親友を手籠めにした同期に対して、九も年下の後輩は酷く点が辛かった。詳しい話を聞いたわけではないが、断片的に得た情報からすると、まぁ、そうなっても仕方ないな、とは思う。
「ほんっと、鬼教官とか社内一の切れ者とか言われてたのに、あんなヘタレだったなんて…」
「…ははは…手厳しいなぁ…」
「ええ~だって、順番さえ守ればここまでこじれなかったんですよ」
「そりゃあそうだけど…でも、そうしなきゃ捕まらなかったでしょ、三原ちゃんは」
「…まぁ…そうなんですけど…」
ポンポン出てくる同期への糾弾を聞きながら、熊谷は表情をあまり変えない同期の顔を思い浮かべた。
全く、あいつがあんな年下の地味な子に夢中になるとは思わなかったな…と熊谷は思う。今回の相手は、これまで奥野が付き合っていた女性とは真逆とも言えるタイプだった。仕事の面では優秀で、これまでの彼女達と比べて劣る事はないが、それ以外では比べようもない。世間慣れしていなくて純だが、自分に自信がない割には頑なな一面もあり、中々に扱いが難しいタイプだと思う。それでも奥野はそんな彼女に夢中だった。
ここ数年は女との噂すら聞いた事がなかったが、どうやらずっと彼女に思いを募らせていたらしい。本社に異動してから松永と二人で飲んだ時、松永から奥野が以前から花耶を気に入っていたと聞いた。その時の熊谷は半信半疑だったが、よく見ているとまさにその通りで、同期の意外な一面を見た気がした。囲い込みも半端ないし、熊谷を含めた男性社員へのけん制は見事なほどで、思わず笑いが漏れたくらいだった。
散々拗らせている二人だが、話を聞けば奥野も馬鹿正直に本音を話して余計に拗らせていたのが分かったため、熊谷は余計な事を話しても利がないと言ったのだ。全く、あんな手のかかる子を相手にするなら、もう少しやりようがあるだろうに…と思う。一回り近く年も上で恋愛経験だってあっただろうに、今まで受け身の恋愛しかしていなかったツケが回ったのだろう。それでも、そんな同期の変化は悪くないと思う。
「ま、この週末で仲直りしてるでしょ」
「え~なんでそう言い切れるんです?もしかして熊谷さん…何か知ってるんですか?」
「え?いや、詳しくは知らないよ。人の恋路に首突っ込んで蹴られたくないし。ただ、奥野には、三原ちゃんが酷く沈んでたから、そんな顔させるなって言っただけ」
「え、それだけ?」
「うん。でも、それで何か考えるでしょ。いくら何でもそこまで馬鹿じゃないし」
「…馬鹿って…」
「え?だって、実際馬鹿でしょ?」
「…あの鬼教官にそこまで言えるのって…熊谷さんくらいですよ…」
「ええ~そんな事ないよ~」
そう言いながら熊谷は、同期の恋が上手く行く事を祈った。まだまだこの先一悶着どころか二も三もありそうな気がするが、彼女の気持ちさえはっきりすれば奥野が迷うことはないだろう。奥野は目的のために手段を選ばないところがあるが、手段のために目的を見失うような馬鹿ではないし、世間体や人の目を気にするタイプではない。あんな重い男に目をつけられたのが彼女の不運かもしれないが、不幸になることはないだろう。奥野の事だ、全力で彼女に居心地のいい環境を作りあげて、自分から離れられないようにせっせと囲い込むのは目に見えていた。
(ま、おれも同類だからなぁ…)
エアコンの風で乾いた喉をビールで潤しながら、熊谷は内心苦笑した。自分の方がもしかすると性質が悪いかも…と思いながら、窓の外に視線を向けた。自分の方はまだまだだなぁと思うも、既に逃がすつもりはなかった。
そんな花耶にとって、奥野の存在は突然現れた嵐の様な存在だった。麻友たちとでは得られなかったたくさんのものをもたらし、花耶の価値感を根本からひっくり返していった。今までの人生で一番影響をもたらしたのは誰かと問われたら、花耶は奥野だと答えるだろう。水底の外に違う世界があったのだと目の前に突き付けたのは、間違いなく奥野だった。
ずっと水底にいたら、他の世界を知らずにいられただろう。それは不幸かもしれないが、幸せでもあった。何も知らなければ足りないと感じる事もなく、そういうものだと思って生きていけたのだから。それまでだって花耶はずっと、一人を寂しいとも思わず、そういうものなのだと思って生きてきたのだ。それはそれで、無知がもたらした幸せだった。
なのに、温かい場所がある事を知ってしまった。人の体温の温かさも、優しくされる事の心地よさも、知ってしまえば欲しいと思ってしまうのが人の性だ。気が付いた時には既に手遅れで、これまで平気だった寒さが辛く耐えがたいものに感じられるようになってしまっていた。
「…だったら、ずっとこうしていればいい」
「…え?」
続く沈黙を終わらせたのは奥野の方だった。握った花耶の手をよりしっかりと包み込み、顔を上げた花耶の顔を覗き込んでいた。その瞳が一瞬光ったように見えたのは、伊達眼鏡に照明の光が入り込んでそれが奥野の目に反射したからだろうか。
「寒いなら、ずっと温めていればいいだろう?」
「ずっと…って…」
奥野の言うずっとの長さを、花耶は測りかねた。それは今、冷え切った手の事を言っているのか、それとも…花耶が望むのは後者だが、奥野はどういう意味で言ったのだろうか…
「花耶が望むだけこうしていれば、もう寒いなんて感じないだろう?花耶が寒いと感じる時はいつでも温める。寒いなんて感じないくらいに」
「それは…」
「花耶がもう要らないと言うまでずっと一緒にいる。花耶が来てくれた理由が何でも、覚悟が出来なくてもいいんだ。花耶が俺から離れたいと思うまでずっと一緒だ」
「…ずっと、一緒…?」
「ああ、ずっと一緒だ」
「…本当に…?」
「本当だ。花耶とずっと一緒にいる」
必死の思いで伝えたあの日の言葉の答えを得て、花耶は告げられた言葉を頭の中で何度も繰り返した。直ぐに意味が入ってこなかった言葉は、繰り返すたびに実感と重みを増して花耶の中に落ちていった。その意味を心が理解すると、自分の手を包む奥野の手の輪郭が揺れた。こんな時に泣くなんて嫌だと思うのに、涙腺は持ち主の望みなど構わなかった。
俯いたのと同時に、かぎ慣れた匂いを一層強く感じた。頬に当たる身体も背に回された腕も温かくて、こわばりが一気に解けていくように感じた。この時花耶は、この温もりを誰にもとられなかったのだと安堵すると共に、二度と手放せないと強く思った。色々考えたのは、ただ自分が傷つくのが怖くて予防線を無意識に張っていたせいだ。手を延ばせばこんなに簡単に届いたのに…
「…好き、です。どうか…」
生まれて初めて他人を乞い願った花耶の言葉に、自身を拘束する腕の力が込められた。痛いくらいの抱擁に泣きたくなるくらい幸せを感じて、花耶は自らの腕を背に回し、ゆっくりと力を込めた。
* * *
「本当に、世話が焼けるんだから…」
「まぁまぁ、でも、そろそろ上手くいくんじゃない?」
最近行きつけになりつつあるバーの一角で、ぶつぶつ文句を言いながらチーズをつまむ麻友を、熊谷は苦笑交じりに宥めた。大切な親友を手籠めにした同期に対して、九も年下の後輩は酷く点が辛かった。詳しい話を聞いたわけではないが、断片的に得た情報からすると、まぁ、そうなっても仕方ないな、とは思う。
「ほんっと、鬼教官とか社内一の切れ者とか言われてたのに、あんなヘタレだったなんて…」
「…ははは…手厳しいなぁ…」
「ええ~だって、順番さえ守ればここまでこじれなかったんですよ」
「そりゃあそうだけど…でも、そうしなきゃ捕まらなかったでしょ、三原ちゃんは」
「…まぁ…そうなんですけど…」
ポンポン出てくる同期への糾弾を聞きながら、熊谷は表情をあまり変えない同期の顔を思い浮かべた。
全く、あいつがあんな年下の地味な子に夢中になるとは思わなかったな…と熊谷は思う。今回の相手は、これまで奥野が付き合っていた女性とは真逆とも言えるタイプだった。仕事の面では優秀で、これまでの彼女達と比べて劣る事はないが、それ以外では比べようもない。世間慣れしていなくて純だが、自分に自信がない割には頑なな一面もあり、中々に扱いが難しいタイプだと思う。それでも奥野はそんな彼女に夢中だった。
ここ数年は女との噂すら聞いた事がなかったが、どうやらずっと彼女に思いを募らせていたらしい。本社に異動してから松永と二人で飲んだ時、松永から奥野が以前から花耶を気に入っていたと聞いた。その時の熊谷は半信半疑だったが、よく見ているとまさにその通りで、同期の意外な一面を見た気がした。囲い込みも半端ないし、熊谷を含めた男性社員へのけん制は見事なほどで、思わず笑いが漏れたくらいだった。
散々拗らせている二人だが、話を聞けば奥野も馬鹿正直に本音を話して余計に拗らせていたのが分かったため、熊谷は余計な事を話しても利がないと言ったのだ。全く、あんな手のかかる子を相手にするなら、もう少しやりようがあるだろうに…と思う。一回り近く年も上で恋愛経験だってあっただろうに、今まで受け身の恋愛しかしていなかったツケが回ったのだろう。それでも、そんな同期の変化は悪くないと思う。
「ま、この週末で仲直りしてるでしょ」
「え~なんでそう言い切れるんです?もしかして熊谷さん…何か知ってるんですか?」
「え?いや、詳しくは知らないよ。人の恋路に首突っ込んで蹴られたくないし。ただ、奥野には、三原ちゃんが酷く沈んでたから、そんな顔させるなって言っただけ」
「え、それだけ?」
「うん。でも、それで何か考えるでしょ。いくら何でもそこまで馬鹿じゃないし」
「…馬鹿って…」
「え?だって、実際馬鹿でしょ?」
「…あの鬼教官にそこまで言えるのって…熊谷さんくらいですよ…」
「ええ~そんな事ないよ~」
そう言いながら熊谷は、同期の恋が上手く行く事を祈った。まだまだこの先一悶着どころか二も三もありそうな気がするが、彼女の気持ちさえはっきりすれば奥野が迷うことはないだろう。奥野は目的のために手段を選ばないところがあるが、手段のために目的を見失うような馬鹿ではないし、世間体や人の目を気にするタイプではない。あんな重い男に目をつけられたのが彼女の不運かもしれないが、不幸になることはないだろう。奥野の事だ、全力で彼女に居心地のいい環境を作りあげて、自分から離れられないようにせっせと囲い込むのは目に見えていた。
(ま、おれも同類だからなぁ…)
エアコンの風で乾いた喉をビールで潤しながら、熊谷は内心苦笑した。自分の方がもしかすると性質が悪いかも…と思いながら、窓の外に視線を向けた。自分の方はまだまだだなぁと思うも、既に逃がすつもりはなかった。
10
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説
【完結】鳥籠の妻と変態鬼畜紳士な夫
Ringo
恋愛
夫が好きで好きで好きすぎる妻。
生まれた時から傍にいた夫が妻の生きる世界の全てで、夫なしの人生など考えただけで絶望レベル。
行動の全てを報告させ把握していないと不安になり、少しでも女の気配を感じれば嫉妬に狂う。
そしてそんな妻を愛してやまない夫。
束縛されること、嫉妬されることにこれ以上にない愛情を感じる変態。
自身も嫉妬深く、妻を家に閉じ込め家族以外との接触や交流を遮断。
時に激しい妄想に駆られて俺様キャラが降臨し、妻を言葉と行為で追い込む鬼畜でもある。
そんなメンヘラ妻と変態鬼畜紳士夫が織り成す日常をご覧あれ。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
※現代もの
※R18内容濃いめ(作者調べ)
※ガッツリ行為エピソード多め
※上記が苦手な方はご遠慮ください
完結まで執筆済み
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子
ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。
Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。
【完結】【R18】伯爵夫人の務めだと、甘い夜に堕とされています。
水樹風
恋愛
とある事情から、近衛騎士団々長レイナート・ワーリン伯爵の後妻となったエルシャ。
十六歳年上の彼とは形だけの夫婦のはずだった。それでも『家族』として大切にしてもらい、伯爵家の女主人として役目を果たしていた彼女。
だが結婚三年目。ワーリン伯爵家を揺るがす事件が起こる。そして……。
白い結婚をしたはずのエルシャは、伯爵夫人として一番大事な役目を果たさなければならなくなったのだ。
「エルシャ、いいかい?」
「はい、レイ様……」
それは堪らなく、甘い夜──。
* 世界観はあくまで創作です。
* 全12話
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる