7 / 85
一章
上司の片思い
しおりを挟む
さらっと言われたが、今、とんでもない事を言わなかったか?
プライベートな事とは言え、奥野に好きな女性がいるなど、社内では今年のトップニュースになりそうなくらいのネタだった。そんな事をあっさりと言われた事にびっくりして花耶は奥野を見上げた。
「何だ?俺に本命がいちゃ変か?」
「いえ、そういうんじゃないんですが…その、意外と言うか何と言うか…」
奥野は独身で三十二歳。結婚するのに適した年齢でもあるし、確かに変ではない。実際、高身長のイケメンで仕事も出来るから、鬼教官の噂を差し引いてもファンは多いし、取引先の間でも人気だと聞く。
ただ、会社では狙った案件は逃さず、確実に契約にこぎ着けると評判だったため、花耶としては片思い状態でいる事が意外だった。奥野だったら狙いを定めたらあっという間に口説き落としていそうなイメージだったからだ。
驚く花耶に対して、奥野は、何かどう意外なんだ、と呆れたように眉間のシワを深めて苦く笑った。さすがに今のは上司相手に失礼だったと思うも、一度出た言葉は取り戻せない。すみません、と謝ると、奥野に苦笑されながら別に謝るほどの事じゃないと返されてしまった。
「そんなに意外?俺に好きな相手がいるの?」
「い、いえ…そんな事は…」
「ふ~ん、でも、思いっきり意外だって顔してるぞ」
「それはその…片思いなのが意外と言いますか…」
「何だ?俺が片思いしてるのが変か?」
「変と言うか、その、課長なら好きな人が出来たらさっさと口説き落とされているかな、と…」
「その言い方だと、俺が節操なしに聞こえるんだが…」
「いえいえ、そんなんじゃなくてですね。狙った案件は確実に落とすと言われている課長ですから、恋愛もそうなのかと…」
失礼とは思いながらも、圧に負けて思った事をストレートに言ってしまった。色恋沙汰が仕事と同じな訳ないだろう…と残念な子を見る様な眼で見られたが、花耶としては社内の評価もそうなんだけど…と心の中で言い訳をしてみた。さすがに上司相手にそこまでは言えないが。妙に喉の渇きを感じたため、花耶は手にしていた缶酎ハイで喉を潤した。
一方の奥野は、はぁと大袈裟にため息をついて、いかにも頭が痛いと言う風に額に手を当てて、いったいどんな風に見られているんだ…などと呟いていたが、その様子からどうやら本当に思う相手がいるらしい事が伺い知れた。
「あの、すみません」
上司相手に態度が悪かったと思った花耶は、気を悪くさせたかもしれないと思い謝った。確かに花耶の反応は失礼とも取られる類のものだったし、上司に対してとっていい態度ではなかった。
そんな花耶に奥野は、ああ、別に怒ってるわけ訳じゃない、と今度は奥野が困った様な表情で、花耶の頭をポンポンと軽く叩き、そんなにかしこまる必要ないから、と笑った。その仕草から気分を損ねた訳ではないとわかり気が軽くなった。
「ま、確かに自分でも意外だと思うんだから、そう思われても仕方ないけどな」
自嘲気味にそう言った奥野は新しいビールの中身を一口飲んだ。自覚遭ったんだ…と思いながらも、先ほどの事もあって花耶は迂闊な事も言えず、黙って奥野の言葉を待った。間が持たなくて、仕方なく手にしていた缶酎ハイをちびちびと舐めるように飲んだ。
「誰だと思う?」
「…は?」
次の言葉を待っていた花耶に投げかけられた言葉は、花耶が予想していたものと大幅にずれていた。花耶は咄嗟に何を言われているのかわからず、口を半分開けたまま奥野を見やった。
「誰って…?」
「俺の好きな相手」
そう言う奥野には、先ほどの自嘲めいた表情が消え、今度は楽しげな笑みを浮かべていた。花耶が何と答えるのかを面白がっている風にも見える。この話は会社の女性陣がこぞって知りたがっている事だと思うと、社内の人間関係に興味がない花耶でも興味がわいてきた。
「き、聞いてもいいんですか?」
「そうでなかったら話題には出さないな」
そう言われてしまえばその通りかもしれない。この手の話には不用意に立ち入るべきではないと思っていたが、相手が話したいと言うのなら問題はないのだろう。確かにハイスペックで社内でも人気のある奥野の好きな相手となれば、他人に興味の薄い花耶でも好奇心が湧いてくる。
「私が知っている人ですか?」
「まぁな」
話題に食いついた花耶を面白そうに眺める奥野にそう言われて、花耶は考え込んだ。奥野ほどの好条件の男性でも直ぐに手が出せない相手、となるとかなり高スペックの相手ではないだろうか。
社内だと一番人気の秘書課の倉橋だろうか。確か二十七歳で背が高く、知的な印象の涼しげな美女だ。見た目も年齢的にも釣り合うし、絵的にも目の保養になる。ただ、奥野が恋焦がれるかとなると微妙だ。確かに倉橋は美人だが、仕事の評判はあまり良くなく、そんな相手に奥野が入れ込むとも思えない。
じゃ社で二番目の美人はと言えば、これまた秘書課所属の受付の毛利だ。秘書課は選考基準が顔かと思われるほど容姿が整った者が多く、毛利は倉橋とは正反対の可愛らしい顔立ちで、守ってあげたくなるような可憐さも持ち合わせている。入社二目の二十四歳で花耶の一つ上だが、花耶から見ても可愛いと思ってしまうほどだ。ただし、こちらは見かけに反して肉食女子と有名で、すでに社内に何人かの元彼がいるとも聞く。彼女もまた倉橋と同じ理由で可能性が高い様には思えない。
となると、やはり社長の一人娘だろうか。社長の一人娘は斉木真尋と言い、現在営業二課の係長をしている。見掛け倒しの倉橋と違い正真正銘の知性派美人だが、ショートカットで中性的な印象が強く、女性らしさはあまりない。営業で能力を発揮し、男性と同じかそれ以上の成果を上げている。社長は能力がない者に継がせる気はないと断言しているが、一花はそれを実力で認めさせようとしているバリキャリだ。一方で、社長令嬢にありがちな驕慢な面はなく、気さくでフレンドリーで男女共に人気がある。年も二十八歳と奥野との釣り合いも取れている。
「えっと、二課の斉木係長、ですか?」
「いや、違う」
「ええ?じゃ…秘書課の倉橋さんとか毛利さん?」
「どっちも違うな」
花耶の中の有力候補はあっさり否定されてしまった。こうなると、見た目は関係ないのだろうか。それともイメージに反して包容力のある母性的な年上の女性か?その前に、社内の人間とは限らない。取引先か、またはそれ以外か…取引先で花耶が知っているとなると、出入りの業者くらいだが、花耶が知る限りでは年齢的に釣り合う相手は思い浮かばない。ほとんどが男性で、女性だとかなり年が上だ。
本気で考え込んでしまった花耶に、奥野が面白そうに、本当にわからない?と聞いてきたので、花耶は素直にわかりません、と答え、ダメ元でヒントをねだってみた。奥野はヒントねぇ…とニヤニヤしながら花耶を見ていたが、そうだなぁ…と花耶の要望にこたえる気になったようだった。
奥野曰く、一つ目は奥野より九歳下、二つ目は社内の者、三つ目は小柄との事だった。九歳年下と言えば、花耶と同じ二十三歳になる。花耶のいる本社で同じ年なのは、麻友以外に四人いて、その中で小柄と言えるのは麻友と営業一課の事務の吉沢、総務の西谷の三人だ。この三人の中で…となると、接点がほとんどない麻友や総務の西谷は可能性が低い。やはり同じ営業部だろうか。
「営業一課の吉沢さん、ですか?」
「違うな」
「じゃ、総務の西谷さん?」
「違う」
「え!」
そうなれば、残されたのは同じ経理の麻友だけだ。まさか麻友だとは思わず、大きな声が出てしまった。接点があるようには見えなかったが、花耶から見ても麻友は可愛らしく、仕事も真面目で性格もいい。本人は奥野に苦手意識を持っていると言っていたが、年上が好きだとも言っていたし、素の奥野を知れば上手くいきそうな気がする。親友としても奥野が相手なら賛成だ。最近奥野が花耶に声をかけるようになったのも、麻友の事があったからか。そう思うと納得だった。
奥野を見ると、にやにやしながら花耶を見ている。これは、麻友との間を取り持って欲しいと言う事だろう。
「麻友だったんですね。わかりました。課長ならいいです。私も協力します!」
プライベートな事とは言え、奥野に好きな女性がいるなど、社内では今年のトップニュースになりそうなくらいのネタだった。そんな事をあっさりと言われた事にびっくりして花耶は奥野を見上げた。
「何だ?俺に本命がいちゃ変か?」
「いえ、そういうんじゃないんですが…その、意外と言うか何と言うか…」
奥野は独身で三十二歳。結婚するのに適した年齢でもあるし、確かに変ではない。実際、高身長のイケメンで仕事も出来るから、鬼教官の噂を差し引いてもファンは多いし、取引先の間でも人気だと聞く。
ただ、会社では狙った案件は逃さず、確実に契約にこぎ着けると評判だったため、花耶としては片思い状態でいる事が意外だった。奥野だったら狙いを定めたらあっという間に口説き落としていそうなイメージだったからだ。
驚く花耶に対して、奥野は、何かどう意外なんだ、と呆れたように眉間のシワを深めて苦く笑った。さすがに今のは上司相手に失礼だったと思うも、一度出た言葉は取り戻せない。すみません、と謝ると、奥野に苦笑されながら別に謝るほどの事じゃないと返されてしまった。
「そんなに意外?俺に好きな相手がいるの?」
「い、いえ…そんな事は…」
「ふ~ん、でも、思いっきり意外だって顔してるぞ」
「それはその…片思いなのが意外と言いますか…」
「何だ?俺が片思いしてるのが変か?」
「変と言うか、その、課長なら好きな人が出来たらさっさと口説き落とされているかな、と…」
「その言い方だと、俺が節操なしに聞こえるんだが…」
「いえいえ、そんなんじゃなくてですね。狙った案件は確実に落とすと言われている課長ですから、恋愛もそうなのかと…」
失礼とは思いながらも、圧に負けて思った事をストレートに言ってしまった。色恋沙汰が仕事と同じな訳ないだろう…と残念な子を見る様な眼で見られたが、花耶としては社内の評価もそうなんだけど…と心の中で言い訳をしてみた。さすがに上司相手にそこまでは言えないが。妙に喉の渇きを感じたため、花耶は手にしていた缶酎ハイで喉を潤した。
一方の奥野は、はぁと大袈裟にため息をついて、いかにも頭が痛いと言う風に額に手を当てて、いったいどんな風に見られているんだ…などと呟いていたが、その様子からどうやら本当に思う相手がいるらしい事が伺い知れた。
「あの、すみません」
上司相手に態度が悪かったと思った花耶は、気を悪くさせたかもしれないと思い謝った。確かに花耶の反応は失礼とも取られる類のものだったし、上司に対してとっていい態度ではなかった。
そんな花耶に奥野は、ああ、別に怒ってるわけ訳じゃない、と今度は奥野が困った様な表情で、花耶の頭をポンポンと軽く叩き、そんなにかしこまる必要ないから、と笑った。その仕草から気分を損ねた訳ではないとわかり気が軽くなった。
「ま、確かに自分でも意外だと思うんだから、そう思われても仕方ないけどな」
自嘲気味にそう言った奥野は新しいビールの中身を一口飲んだ。自覚遭ったんだ…と思いながらも、先ほどの事もあって花耶は迂闊な事も言えず、黙って奥野の言葉を待った。間が持たなくて、仕方なく手にしていた缶酎ハイをちびちびと舐めるように飲んだ。
「誰だと思う?」
「…は?」
次の言葉を待っていた花耶に投げかけられた言葉は、花耶が予想していたものと大幅にずれていた。花耶は咄嗟に何を言われているのかわからず、口を半分開けたまま奥野を見やった。
「誰って…?」
「俺の好きな相手」
そう言う奥野には、先ほどの自嘲めいた表情が消え、今度は楽しげな笑みを浮かべていた。花耶が何と答えるのかを面白がっている風にも見える。この話は会社の女性陣がこぞって知りたがっている事だと思うと、社内の人間関係に興味がない花耶でも興味がわいてきた。
「き、聞いてもいいんですか?」
「そうでなかったら話題には出さないな」
そう言われてしまえばその通りかもしれない。この手の話には不用意に立ち入るべきではないと思っていたが、相手が話したいと言うのなら問題はないのだろう。確かにハイスペックで社内でも人気のある奥野の好きな相手となれば、他人に興味の薄い花耶でも好奇心が湧いてくる。
「私が知っている人ですか?」
「まぁな」
話題に食いついた花耶を面白そうに眺める奥野にそう言われて、花耶は考え込んだ。奥野ほどの好条件の男性でも直ぐに手が出せない相手、となるとかなり高スペックの相手ではないだろうか。
社内だと一番人気の秘書課の倉橋だろうか。確か二十七歳で背が高く、知的な印象の涼しげな美女だ。見た目も年齢的にも釣り合うし、絵的にも目の保養になる。ただ、奥野が恋焦がれるかとなると微妙だ。確かに倉橋は美人だが、仕事の評判はあまり良くなく、そんな相手に奥野が入れ込むとも思えない。
じゃ社で二番目の美人はと言えば、これまた秘書課所属の受付の毛利だ。秘書課は選考基準が顔かと思われるほど容姿が整った者が多く、毛利は倉橋とは正反対の可愛らしい顔立ちで、守ってあげたくなるような可憐さも持ち合わせている。入社二目の二十四歳で花耶の一つ上だが、花耶から見ても可愛いと思ってしまうほどだ。ただし、こちらは見かけに反して肉食女子と有名で、すでに社内に何人かの元彼がいるとも聞く。彼女もまた倉橋と同じ理由で可能性が高い様には思えない。
となると、やはり社長の一人娘だろうか。社長の一人娘は斉木真尋と言い、現在営業二課の係長をしている。見掛け倒しの倉橋と違い正真正銘の知性派美人だが、ショートカットで中性的な印象が強く、女性らしさはあまりない。営業で能力を発揮し、男性と同じかそれ以上の成果を上げている。社長は能力がない者に継がせる気はないと断言しているが、一花はそれを実力で認めさせようとしているバリキャリだ。一方で、社長令嬢にありがちな驕慢な面はなく、気さくでフレンドリーで男女共に人気がある。年も二十八歳と奥野との釣り合いも取れている。
「えっと、二課の斉木係長、ですか?」
「いや、違う」
「ええ?じゃ…秘書課の倉橋さんとか毛利さん?」
「どっちも違うな」
花耶の中の有力候補はあっさり否定されてしまった。こうなると、見た目は関係ないのだろうか。それともイメージに反して包容力のある母性的な年上の女性か?その前に、社内の人間とは限らない。取引先か、またはそれ以外か…取引先で花耶が知っているとなると、出入りの業者くらいだが、花耶が知る限りでは年齢的に釣り合う相手は思い浮かばない。ほとんどが男性で、女性だとかなり年が上だ。
本気で考え込んでしまった花耶に、奥野が面白そうに、本当にわからない?と聞いてきたので、花耶は素直にわかりません、と答え、ダメ元でヒントをねだってみた。奥野はヒントねぇ…とニヤニヤしながら花耶を見ていたが、そうだなぁ…と花耶の要望にこたえる気になったようだった。
奥野曰く、一つ目は奥野より九歳下、二つ目は社内の者、三つ目は小柄との事だった。九歳年下と言えば、花耶と同じ二十三歳になる。花耶のいる本社で同じ年なのは、麻友以外に四人いて、その中で小柄と言えるのは麻友と営業一課の事務の吉沢、総務の西谷の三人だ。この三人の中で…となると、接点がほとんどない麻友や総務の西谷は可能性が低い。やはり同じ営業部だろうか。
「営業一課の吉沢さん、ですか?」
「違うな」
「じゃ、総務の西谷さん?」
「違う」
「え!」
そうなれば、残されたのは同じ経理の麻友だけだ。まさか麻友だとは思わず、大きな声が出てしまった。接点があるようには見えなかったが、花耶から見ても麻友は可愛らしく、仕事も真面目で性格もいい。本人は奥野に苦手意識を持っていると言っていたが、年上が好きだとも言っていたし、素の奥野を知れば上手くいきそうな気がする。親友としても奥野が相手なら賛成だ。最近奥野が花耶に声をかけるようになったのも、麻友の事があったからか。そう思うと納得だった。
奥野を見ると、にやにやしながら花耶を見ている。これは、麻友との間を取り持って欲しいと言う事だろう。
「麻友だったんですね。わかりました。課長ならいいです。私も協力します!」
10
お気に入りに追加
493
あなたにおすすめの小説
【完結】鳥籠の妻と変態鬼畜紳士な夫
Ringo
恋愛
夫が好きで好きで好きすぎる妻。
生まれた時から傍にいた夫が妻の生きる世界の全てで、夫なしの人生など考えただけで絶望レベル。
行動の全てを報告させ把握していないと不安になり、少しでも女の気配を感じれば嫉妬に狂う。
そしてそんな妻を愛してやまない夫。
束縛されること、嫉妬されることにこれ以上にない愛情を感じる変態。
自身も嫉妬深く、妻を家に閉じ込め家族以外との接触や交流を遮断。
時に激しい妄想に駆られて俺様キャラが降臨し、妻を言葉と行為で追い込む鬼畜でもある。
そんなメンヘラ妻と変態鬼畜紳士夫が織り成す日常をご覧あれ。
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
※現代もの
※R18内容濃いめ(作者調べ)
※ガッツリ行為エピソード多め
※上記が苦手な方はご遠慮ください
完結まで執筆済み
【完結】堕ちた令嬢
マー子
恋愛
・R18・無理矢理?・監禁×孕ませ
・ハピエン
※レイプや陵辱などの表現があります!苦手な方は御遠慮下さい。
〜ストーリー〜
裕福ではないが、父と母と私の三人平凡で幸せな日々を過ごしていた。
素敵な婚約者もいて、学園を卒業したらすぐに結婚するはずだった。
それなのに、どうしてこんな事になってしまったんだろう⋯?
◇人物の表現が『彼』『彼女』『ヤツ』などで、殆ど名前が出てきません。なるべく表現する人は統一してますが、途中分からなくても多分コイツだろう?と温かい目で見守って下さい。
◇後半やっと彼の目的が分かります。
◇切ないけれど、ハッピーエンドを目指しました。
◇全8話+その後で完結
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました
せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。
舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。
専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。
そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。
さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。
その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。
海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。
会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。
一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。
再会の日は……。
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる