【R18】溺愛ハッピーエンド

【9】息を切らす先生

朝。ぱちりと目が覚めた。
興奮したら寝付きがよくなるのかもしれない。
直くんと一緒に寝る時も寝付きはいい。
シングルベッドだから狭くて起きてしまうのが寝不足の原因なのだ。

昨夜の直くんはすごくえっちだった。
それを思い出したらドキドキしてしまうから、なるべく思い出さないようにしなきゃ。

古典の授業も眠くなかった。
先生とは目が合わなかったけど、本当に生徒の様子見てるのかな？
放課後の補習も、昨日はたまたま二人きりだっただけで、今日はそうじゃないかもしれないし。

頭の中は、昨日の直くんの達してしまう時のあの顔や、硬く蒸れたズボンの感触で占められていた。


昨日ほどの緊張もなく、放課後B教室に向かう。
ノックして引き戸を開けても誰もいない。もう、始まる時間のはずなんだけど。
場所でも変わったのかと一旦教室を出ようとすると、走ってきた先生と衝突しかけた。

「先生が廊下走っちゃダメですよ！」
「いや……そう……そうだよね……ゴメン……」

息を切らす先生を見ていると、昨日の直くんの姿が重なってきた。
全然違う状況なのに、そんなことを考えてしまって頬が熱くなる。
下敷きを出して顔を仰いでいたら、藤原先生と目が合った。

「この部屋、暑い？」
「いっ、いいえ！　大丈夫です」

確かに少し暑いけど、えっちなこと思い出して顔赤らめてるなんて知れたらもう二度と先生に口きいてもらえないよ。

「じゃ、始めましょう」

先生も落ち着いたらしく、ミニテストが始まった。

今日も誰も補習受けに来なかったな。
昨日丁寧に教えてもらった箇所だから難なく解ける。
時間半分で出来上がり、採点もしてくれることになった。