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第12話 結ばれる心 後編 ✳︎

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「んんっ……イ、イオ、いつもは俺のされるがままなのに……っ」

唇を離した一瞬に、雄飛が言った。イオは潤んだ瞳で雄飛を見つめると、彼の首筋に腕を回し、何も言わずに再び唇を重ねた。

「はあっ……んんっ……ゆ、ゆうひ」

「んん……な……にっ?」

「早く、早く……触って?いつもみたいに」

「イオ……分かったよ」

雄飛は唇を離すと、イオをソファの上に押し倒した。そして、セーターの上からふくよかな胸を激しく揉みしだいた。

「ああっ……っ」

雄飛はイオのセーターの中に手を入れると先端の突起や膨らみを直に愛撫した。そして、空いた片方の手をスカートの中に滑り込ませ、余裕のない様子で下着をぎ取り、敏感な秘部をなぞった。そこは既に熱く湿っており、雄飛は自身の欲望がはち切れそうになるのを感じた。

「やあっ。だ、だめっ、ああん」

胸と秘部を同時に激しく愛撫され、イオは全身が熱く、体の奥底が疼くのを感じた。雄飛はイオの服を全て脱がすと、唇や舌先で滑らかな肌をなぞった。そして、ゆっくりと下腹部におろしていき、秘部から溢れ出る蜜を舌先で優しく掬い取った。

「ひゃあっ!」

突然の刺激にイオは体を大きく震わせた。

「びっくりした?」

「う、うん……でも」

「でも?」

意地悪そうな雄飛の笑みに、イオは顔を真っ赤にすると、小さな声で言った。

「もっと……して欲しい」

「全く……イオはいやらしい子だな……仕方ない」

雄飛は口元で笑うと、イオの敏感な場所を舌先で優しく愛撫した。溢れる濃厚で甘い蜜を何度もすくい取り、時折突起をつついた。

「あぁんっ……やあん、だめ、イっちゃう……んん~~っ!」

舌先のざらついた感触が心地よく、甘い刺激が体中に広がる。奥底の疼きが大きくなり、イオは火照る体を震わせて果てた。額に汗を滲ませ、桃色に染まったイオの体は驚く程、妖艶で、雄飛はまた胸が高鳴るのを感じた。すると、イオがゆっくりと体を起こした。

「雄飛、服、脱いで?」

そう言いながら、雄飛の白衣とデニムを脱がし、下着に手をかけた。その瞬間、雄飛はイオが何をしようとしているのかを悟った。

(イオ……君は……)

硬くなった雄飛自身を、イオは下着の上から優しく撫でた。そして、ゆっくりと脱がすと、それを口にくわえた。舌先で何度も優しく愛撫される度、雄飛自身は反応を示した。徐々に熱が、疼きが大きくなる。

「ああっ……イオ、気持ちイイよ……」

雄飛は、イオの髪を優しく撫でながら、目をつむって彼女に身を委ねた。

「い、いつの間にこんなの覚えたんだ……君って子は……はぁっ」

彼女にそれを教えたのが誰なのか、雄飛にはもう分かっていた。そして、それが自分ではないことをとても残念に、悔しく思った。快感に喘ぐ雄飛の様子を見たイオは一旦、唇を離して言った。

「雄飛、そのまま出していいよ?」

しかし、雄飛は首を振った。

「いや……俺は君の中に出したいんだ……口じゃないところに」

「ゆ、雄飛……っ」

顔を赤らめるイオに雄飛は言った。

「イオの口も、とても気持ち良かったよ。でも……」

その時、雄飛は自身の中にいる獣が覚醒したのを感じた。

(ああ、駄目だ)

「もう我慢できない……イオ、いいか?」

切羽詰まった声でそう問いかけると、イオは顔を赤らめたまま微笑んで答えた。

「う、うん……来て、雄飛……」

雄飛は服を全て脱ぎ捨てると、再びイオを押し倒した。窓から夕陽が差し込み、イオの体がオレンジ色に染まる。メトロポリス星の夕陽のオレンジ色は地球で見るよりも淡くうっすらとしている。雄飛はその淡いオレンジ色に染まるイオの体を愛おしそうに見つめると、イオの愛撫で更に硬くなった自身を彼女の中へ挿入した。

「んあっ……!」

(ああ、これがイオの……あったかくて、柔らかい……っ)

雄飛は長く待ち焦がれたその感覚を深く、じっくりと味わった。愛おしくて大切な彼女を傷つけないよう、ゆっくりと腰を動かした。まるで穏やかな波のようなそのリズムに、イオはハレーとは違う雄飛の優しさを感じた。胸が温かくなった。

「はあっ……ゆうひ、気持ちイイよ……っ」

「イオ……俺は、ずっと……こうしたかった……っ」

快感に耐えながら吐息交じりにそう呟く雄飛の瞳には、切なさと大きな愛情が込められているのをイオは感じ取った。

(触れたくても触れられなかった。そばにいるのに。辛くて、苦しくて、仕方がなかった。でも……雄飛も同じだったんだ)

イオは心から雄飛を愛おしく思った。雄飛の肩に手を伸ばし、彼女は言った。

「んんっ……雄飛、好きだよ」

「イオ、俺も、愛してる……っ」

雄飛はそう言うと、イオの体をぎゅっと抱き締めた。

「もっと欲しい……雄飛、もっと、もっとして……っ!」

イオは雄飛の首筋に腕を回し、声を上げた。雄飛は「分かった」と言うと、一気に腰の動きを早めた。二人の吐息交じりの嬌声と、腰を打ち付ける音、濃厚な蜜が激しく混ざり合う妖艶な音が、夕陽に染まる静かな部屋の中に響き渡った。

「やあっ、だめ……だめっ、ゆうひ、アタシ、イっちゃう……っ」

「はあっ……んんっ、イオ、俺も、イキそうだよっ」

「うん、一緒に……ああん~~っつ!」

そして、二人は同時に果てた。雄飛はイオの中に、これまで言えなかった彼女への溢れる想いと欲望を一滴残らず注ぎ込んだ。最後の一滴も漏らすまいと体を震わせながら、彼女を思い切り抱きしめた。イオは雄飛の愛と欲望を小さな体で全て受け止めた。息を弾ませながら、彼女はお腹を撫でて言った。

「雄飛の、アタシの中に……あったかい。もしも赤ちゃん、できなくても平気だよ、アタシ」

「イオ……」

「だって、雄飛がやっと、アタシを最後まで抱いてくれたから」

イオはそう言って嬉しそうに微笑んだ。そして言葉を続けた。

「雄飛……アタシね、雄飛が触ってくるのは、訓練とかデータのためだって思ってたの。でも、違ったんだね」

「そうだよ。言っただろ?好きな人以外触らないって」

「そ、そっか」

「はあ、俺は研究者失格だ。君に会う度に触れたくて仕方がないんだ。イオを好きな気持ちが抑えられないんだよ」

「雄飛……」

「イオ、俺……もっと君と色んなことがしたいんだ」

「色んなことって?」

雄飛は意を決して言った。

「俺は、その……特殊な性癖があって。アブノーマルなセックスが好きなんだ」

イオは目をしばたたかせながら首を傾げた。

「あぶのーまる……って何?」

「そうだよな……知らないよな……。『普通じゃない』セックスのことだよ」

「普通じゃない?どういうこと?じゃあ、雄飛がいつもアタシにしてきたことは……?」

「まぁ、普通じゃない、って言えば普通じゃないか。でも、俺はそれよりももっと……そうだな。例えば、手を縛ったりとか目隠しをしたりとか」

「それって、拷問ごうもんじゃないの?」

「確かに拷問の一種だ。でも、お互い同意の上でやるんだ。だから力やペースだってきちんと加減する」

「ふぅん……なんかよく分からないけど、面白そう!……えっ?雄飛が手を縛られたいの?」

「違うよ。俺は彼女を縛ったり、目隠しさせたりしたいんだよ。昔、付き合った子みんなに言ったんだ。でも、必ずドン引きされて……『雄飛くん、そんな趣味あったの?キモイ』とか『うわ~変態!』とか言って振られたんだよ」

「そうなの?」

一瞬の沈黙。

「アタシは引かないよ?雄飛がやりたいことなら。アタシ、雄飛になら縛られたって目隠しされたって構わないよ?」

「本当に?」

イオは嘘も迷いもない純粋な笑みを浮かべて、大きく頷いたのだった。


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