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廃墟編
ナノマシンの使い方
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「DNAというと……血液とか採取するの?注射はやだな……」
「いえ、大丈夫です。皮膚や髪の毛でも問題ありません。痛みを伴う行為が嫌ならば一番楽な方法もありますが……」
「じゃあ、それで」
「分かりました。私も初めてなので上手く行くかは分かりませんが……」
「ん?初めて……?」
シルフィアは頬を赤く染め、そんな彼女の反応にレアは戸惑い、そして漫画の内容を思い出す。女主人公も現在のレアのようにナノマシンを移植される際、彼女もDNAを採取された行為が何なのかを思い出した。
「ちょ、待って!?それってもしかして……うむぅっ!?」
「んんっ」
「ええっ!?」
レアはシルフィアに顔を掴まれ、そのまま凄い力で唇を奪われる。その光景にイリスは呆気にとられるが、シルフィアは積極的に舌を絡め、彼が離れないように力強く抱きしめる。
「ふうっ……んっ、あむぅっ」
「むぅうっ……!?」
「ちょ、そういうのは人がいない所でやってくれません!?反応に困るじゃないですか!!」
「ん~っ……ぷはぁっ」
イリスの突っ込みの声に反応したようにシルフィアは唇を離し、顔を赤くしながらも唇に指を構え、気を取り直したように咳ばらいを行う。
「んっ……こほんっ!!こ、これでDNAの採取は完了しました」
「はあっ……はあっ……だ、唾液から採取できるなら早く行ってよ」
「言っている意味がよくわからないんですけど……これでレアさんもその不思議な力を扱えるようになったんですか?」
「少しお待ちください」
シルフィアは胸元の十字架に手を伸ばすと、金属を変形させて小型の十字架を作り出す。更に腕輪のように変形させ、レアの右腕に装着させた。
「これで準備は完了しました。この腕輪を変形させ、あらゆる武器を作り出す事が出来ます。それと腕輪にはいろいろな機能を取り付けています」
「大体の事は知ってるよ(漫画でみたから)」
「流石はマスター!!では説明は不要ですか?」
腕輪を取り付けたレアは腕に刻まれた紋様に視線を向け、試しに掌を伸ばす。ナノマシンと万能金属の使い方は漫画で主人公の使用方法をよく知っており、そのまま掌を突き出して主人公の愛用の武器の名前を告げる。
「ブレイド」
「おおっ!?」
腕に取り付けたレアの腕輪が変形し、そのまま日本刀のように変化を果たし、刃の周囲に「光の刃」が纏われる。龍殺しの英雄の主人公が最も愛用した武器であり、レアは自分の「ブレイド」を振り払う。
「うん、結構軽いね。それに刃の調整も出来るから使いやすそう」
「素晴らしい……まさかこうも早くナノマシンを使いこなすなんて!!」
「うわ、格好いいですねそれ!!私も使えませんか?」
「イリス様もですか?分かりました。では顔を上げて目を閉じてください……」
「ちょ、なんで雰囲気を作り出そうとするんですか!?や、やっぱりいいですから!!顔を近づけないで下さい」
恥ずかし気にシルフィアがイリスに近付こうとすると、彼女は慌ててレアの後ろに隠れ、口元を抑える。流石の彼女も先ほどのレアとシルフィアの行為は躊躇するらしく、今回は諦める事にした。
「戻す時はどうするんだっけ……あ、勝手に戻った」
「ナノマシンは使用者の脳波を感じ取って作動します。ですからレア様が腕輪を元に戻すと念じれば元通りになりますよ」
「へえっ……その設定は初めて知った」
ブレイドを解除して元の腕輪に変形させたレアは腕輪と紋様を確認し、これならば目立たないのは間違いない。腕輪はどう見ても装飾品にしか見えず、紋様も光り輝くという点を除けばそれほど眼立つ事はない。長袖の服を着こめば特に問題はなく、文字変換で作り出した物以外の武器を手に入れた事に喜ぶ。
「じゃあ、そろそろ街に行こうか。これで俺とイリスも移動出来るんでしょ?」
「はい。それでは御二人とも私の手を握って下さい」
「こうですか?」
「そうです。では……転移」
レアとイリスはシルフィアの両手を握りしめると、彼女は両腕の紋様を光り輝かせ、3人の身体が光り輝き、閃光と化す――
――視界の光が収まったとき、レアの視界には崩壊した街の光景が映し出されていた。最初はファストの街に戻ったのかと錯覚したが、血と煙の臭いが周囲を満たしており、更に建築物の構造も違う点から別の場所に移動した事を悟る。間違いなく、シルフィアが映像で見せてくれた「セカン」の街に辿り着いた事を悟る。
「げほげほっ!!ちょ、何ですかこれ……本当に私達、セカンの街に移動したんですか?」
「気を付けてください。敵対生物は全て排除したはずですが、まだ火災が起きている地域も存在します。決して私から離れないようにしてください」
「ここがセカンの街……本当に酷い有様だな」
ファストの街は既に崩壊してから百年以上も経過しているので遺跡のような雰囲気はあったが、セカンの街は数日前までは人が存在した雰囲気を残しており、その半面に人が住める状態では無い事を思い知らされた。
「いえ、大丈夫です。皮膚や髪の毛でも問題ありません。痛みを伴う行為が嫌ならば一番楽な方法もありますが……」
「じゃあ、それで」
「分かりました。私も初めてなので上手く行くかは分かりませんが……」
「ん?初めて……?」
シルフィアは頬を赤く染め、そんな彼女の反応にレアは戸惑い、そして漫画の内容を思い出す。女主人公も現在のレアのようにナノマシンを移植される際、彼女もDNAを採取された行為が何なのかを思い出した。
「ちょ、待って!?それってもしかして……うむぅっ!?」
「んんっ」
「ええっ!?」
レアはシルフィアに顔を掴まれ、そのまま凄い力で唇を奪われる。その光景にイリスは呆気にとられるが、シルフィアは積極的に舌を絡め、彼が離れないように力強く抱きしめる。
「ふうっ……んっ、あむぅっ」
「むぅうっ……!?」
「ちょ、そういうのは人がいない所でやってくれません!?反応に困るじゃないですか!!」
「ん~っ……ぷはぁっ」
イリスの突っ込みの声に反応したようにシルフィアは唇を離し、顔を赤くしながらも唇に指を構え、気を取り直したように咳ばらいを行う。
「んっ……こほんっ!!こ、これでDNAの採取は完了しました」
「はあっ……はあっ……だ、唾液から採取できるなら早く行ってよ」
「言っている意味がよくわからないんですけど……これでレアさんもその不思議な力を扱えるようになったんですか?」
「少しお待ちください」
シルフィアは胸元の十字架に手を伸ばすと、金属を変形させて小型の十字架を作り出す。更に腕輪のように変形させ、レアの右腕に装着させた。
「これで準備は完了しました。この腕輪を変形させ、あらゆる武器を作り出す事が出来ます。それと腕輪にはいろいろな機能を取り付けています」
「大体の事は知ってるよ(漫画でみたから)」
「流石はマスター!!では説明は不要ですか?」
腕輪を取り付けたレアは腕に刻まれた紋様に視線を向け、試しに掌を伸ばす。ナノマシンと万能金属の使い方は漫画で主人公の使用方法をよく知っており、そのまま掌を突き出して主人公の愛用の武器の名前を告げる。
「ブレイド」
「おおっ!?」
腕に取り付けたレアの腕輪が変形し、そのまま日本刀のように変化を果たし、刃の周囲に「光の刃」が纏われる。龍殺しの英雄の主人公が最も愛用した武器であり、レアは自分の「ブレイド」を振り払う。
「うん、結構軽いね。それに刃の調整も出来るから使いやすそう」
「素晴らしい……まさかこうも早くナノマシンを使いこなすなんて!!」
「うわ、格好いいですねそれ!!私も使えませんか?」
「イリス様もですか?分かりました。では顔を上げて目を閉じてください……」
「ちょ、なんで雰囲気を作り出そうとするんですか!?や、やっぱりいいですから!!顔を近づけないで下さい」
恥ずかし気にシルフィアがイリスに近付こうとすると、彼女は慌ててレアの後ろに隠れ、口元を抑える。流石の彼女も先ほどのレアとシルフィアの行為は躊躇するらしく、今回は諦める事にした。
「戻す時はどうするんだっけ……あ、勝手に戻った」
「ナノマシンは使用者の脳波を感じ取って作動します。ですからレア様が腕輪を元に戻すと念じれば元通りになりますよ」
「へえっ……その設定は初めて知った」
ブレイドを解除して元の腕輪に変形させたレアは腕輪と紋様を確認し、これならば目立たないのは間違いない。腕輪はどう見ても装飾品にしか見えず、紋様も光り輝くという点を除けばそれほど眼立つ事はない。長袖の服を着こめば特に問題はなく、文字変換で作り出した物以外の武器を手に入れた事に喜ぶ。
「じゃあ、そろそろ街に行こうか。これで俺とイリスも移動出来るんでしょ?」
「はい。それでは御二人とも私の手を握って下さい」
「こうですか?」
「そうです。では……転移」
レアとイリスはシルフィアの両手を握りしめると、彼女は両腕の紋様を光り輝かせ、3人の身体が光り輝き、閃光と化す――
――視界の光が収まったとき、レアの視界には崩壊した街の光景が映し出されていた。最初はファストの街に戻ったのかと錯覚したが、血と煙の臭いが周囲を満たしており、更に建築物の構造も違う点から別の場所に移動した事を悟る。間違いなく、シルフィアが映像で見せてくれた「セカン」の街に辿り着いた事を悟る。
「げほげほっ!!ちょ、何ですかこれ……本当に私達、セカンの街に移動したんですか?」
「気を付けてください。敵対生物は全て排除したはずですが、まだ火災が起きている地域も存在します。決して私から離れないようにしてください」
「ここがセカンの街……本当に酷い有様だな」
ファストの街は既に崩壊してから百年以上も経過しているので遺跡のような雰囲気はあったが、セカンの街は数日前までは人が存在した雰囲気を残しており、その半面に人が住める状態では無い事を思い知らされた。
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