1,055 / 1,110
最終章
第1035話 再戦
しおりを挟む
「よくも二人を!!このぉおおおっ!!」
「ルナ!?止めなさいっ!!」
テンとランファンを傷つけたブラックゴーレムに対してルナは怒りを露わにして駆け出すが、それを見たアリシアは慌てて止めようとした。しかし、怒りで我を忘れたルナは武器も無しにブラックゴーレムに向かう。
ブラックゴーレムは自分に向かって駆けつけてくるルナに対し、先ほどのように地面に足を叩き付けて振動を周囲に与える。その結果、ルナは体勢を崩して地面に転んでしまった。
「あうっ!?」
「ウオオッ!!」
「ルナさん、危ないっす!!」
倒れたルナに目掛けてブラックゴーレムは拳を振りかざそうとした時、エリナが咄嗟に近くに落ちていた石を放り投げる。彼女が投げつけた石はブラックゴーレムの顔面に衝突し、一瞬ではあるが気を引く事ができた。その間にルナは身体を転がして攻撃を躱す。
「うひゃあっ!?」
「ゴオオッ!!」
地面に目掛けてブラックゴーレムの拳が叩き付けられ、拳どころか肘の部分まで地面にめり込み、周囲に罅割れが広がる。もしも直撃していたらルナの命はなく、彼女は慌てて距離を取る。
ブラックゴーレムは素手でどうにかできる相手ではなく、武器がなければ話にもならない。しかし、武器を手に入れるには船に戻るしかないのだが、ブラックゴーレムがそれを許すはずがなく、飛行船の前に立ち塞がった。
「ウオオオオオッ!!」
「こ、こいつ……化物か!?」
「くっ……」
「ど、どうすれば……あっ!?」
ここでエリナは何かを思い出したように彼女は自分の懐に手を伸ばし、その行為に他の者は不思議に思うと、彼女が取り出したのは風属性の魔石だった。
「そういえばエルマさんからこれを渡されてました!!」
「それは……魔石ですか?」
「はい!!エルマさんの矢を作る時に風属性の魔石も使っていると聞いたんで……」
「……そ、そいつを寄越しな」
「わっ!?」
目が覚めたのかテンがエリナから魔石を奪い取り、彼女は掌底を撃ち込まれた箇所を手で抑えながらもブラックゴーレムを睨みつける。ブラックゴーレムはテンが魔石を手にしたのを見て警戒するが、彼女は魔石を握りしめてある作戦を思いつく。
「ルナ、一番元気なのはあんただ!!あんたが上に登って皆の武器を持ってきな!!」
「えっ!?でも、こいつは……」
「あたしに任せな!!また悪戯をするよ!!」
テンの言葉にルナは驚いたが、彼女から返事を聞く前に既にテンは行動を映していた。エルマから奪い取った風属性の魔石を握りしめ、テンは強化術を発動して力尽くで握り潰す。
「うおおおおっ!!」
「テン!?貴女、何を……」
「全員、伏せな!!」
「うわわっ!?」
力尽くで魔石を破壊しようとするテンにアリシアは驚くが、テンは完全に魔石が砕ける前にブラックゴーレムにではなく、先ほどの戦闘で罅割れた地面に目掛けて投げつける。それを見た者達は衝撃に備えて身体を伏せた。
亀裂が入った魔石が地面に落ちた瞬間、内部から風属性の魔力が暴発して凄まじい風圧が周囲に広がる。その風圧によって地面の土砂が大量に舞い上がり、周囲一帯が土煙に覆われる。
「ウオッ!?」
「今だ!!早く行きなっ!!」
「わ、分かった!!」
土煙に覆われた事でブラックゴーレムの視界が封じられ、テンはルナに指示を与える。土煙のせいでテン達も視界は封じられたが、ルナは事前にテンから「悪戯」と聞いて煙幕を張る事は予想していたために行動に移れた。
心眼を生かしてルナは飛行船の位置を探り、土煙の中を移動して甲板まで飛び越える。ルナの身体能力ならば飛行船に飛び移る事は難しくはなく、彼女は急いで甲板に戻って武器を探す。
(武器、武器、武器……あった、あれだ!!)
武器を必死に探しているとルナはテンの退魔刀が甲板の床板に刺さっている事に気付く。どうやら先ほどブラックゴーレムが飛行船に突っ込んだ際、運良く退魔刀だけは湖に落ちていなかったらしい。
甲板はブラックゴーレムが衝突した時に大きな穴が出来上がっていたが、船が壊れる程の損傷ではなく、ルナは穴を迂回して退魔刀を手にした。本来の持ち主でなければ退魔刀を扱えないため、急いでテンに渡す必要があった。
「テン!!退魔刀を見つけた、そっちに投げるぞ!!」
「ば、馬鹿!?無暗に声を上げたら……」
「ウオオオッ!!」
飛行船の甲板からテンの退魔刀を手にしたルナが地上に声をかけると、声を耳にしたブラックゴーレムに気づいかれ、土煙を振り払いながら甲板に立っているルナの元に向かう。
(まずい!?気付かれた……でも、私の方が早い!!)
ブラックゴーレムに気付かれた事にルナは焦ったが、ブラックゴーレムがいくら普通のゴーレムよりも動きが早いと言えど、甲板に飛び移るまでは時間が掛かる。その間にルナは退魔刀をテンに投げ渡そうとした時、ブラックゴーレムに異変が起きた。
「テン、投げるからな!!」
「待ちな!!投げるんじゃなくてあんたも一緒に下り……!?」
ブラックゴーレムが甲板に移動する前にルナは退魔刀を地上へ投げおろそうとした時、土煙を払いのけながら向かっていたブラックゴーレムが赤色に変色した。
最初に飛行船に突っ込んで来た時のようにブラックゴーレムは肉体を赤く変色させ、全身に火属性の魔力を纏う。そして背中の部分にまるで飛行船に搭載されている「噴射機」の噴射口を想像させる窪みが出来上がると、火属性の魔力を噴出して加速する。
「ウオオオオッ!!」
「えっ……うわぁあああっ!?」
「ルナ!?」
背中の噴射口から火属性の魔力を放出させて加速したブラックゴーレムが船体に突っ込み、今度は側壁の部分に穴ができてしまう。この時にルナは甲板の上に倒れ込む。二度目の体当たりを受けた飛行船が激しく揺れる。
「な、何が起きてるんだい!?」
「ルナ、無事ですか!?」
「返事をしてください!!」
「いててっ……し、死ぬかと思った」
土煙が晴れてテン達は飛行船の様子に気付くと、甲板にいるはずのルナに声をかけた。彼女は右手に退魔刀を握りしめ、左手だけで船にしがみついていた。危うく甲板から転げ落ちそうになったが、どうにか堪えていた。
ルナが無事である事にテン達は安堵したが、ブラックゴーレムの方は船内に入り込んだらしく、船は激しく揺れ動く。そのせいでルナが危うく落ちそうになるが、慌ててテンはランファンを起こす。
「ランファン!!起きな、ルナが落ちそうなんだよ!!」
「うっ……こ、ここは?」
「しっかりしな!!ほら、ルナを助けるよ!!」
意識を取り戻したランファンは状況を理解できない様子だったが、テンに急かされて彼女は立ち上がり、ルナが飛行船から落ちる前に彼女を抱き止めるために向かう。
「も、もう無理……落ちる!!」
「よし、そのまま手を離しな!!ランファンが受け止めるからね!!」
「ああ、必ず受け止める」
ランファンが両腕を広げるとルナは船から手を離し、彼女の元に目掛けて落下した。落ちてくるルナをランファンはしっかりと受け止めると、ルナは手に持っていた退魔刀をテンに渡す。
「テン!!これ持って来たぞ!!」
「よくやったね!!後は任せな……うわっ!?」
『ゴオオオオッ!!』
退魔刀をルナから受け取ろうとした瞬間、テンの耳にゴーレムの鳴き声が響き渡る。しかも先ほどのブラックゴーレムだけではなく、別のゴーレムの声が聞こえてきた。
何事かと全員が飛行船に視線を向けると、そこには異様な光景が映し出されていた。船体に出来上がった大穴から二体のゴーレムが組み合った状態のまま姿を現し、地上へと転がり込む。
「ウオオッ!?」
『ドゴンッ!!』
「あ、あれは……」
「アルト王子の護衛の……ゴーレム!?」
船体からブラックゴーレムを叩きだしたのはアルトに従う人造ゴーレムの「ドゴン」であり、ドゴンは力尽くでブラックゴーレムを船から吹き飛ばす。この時に外に出てきたのはゴーレム達だけではなく、埃まみれのアルトとイリアも姿を現す。
「ドゴン!!やってしまえ!!」
「げほっ、げほっ……改造途中ですけど、大丈夫ですかね」
「あ、あんた達……船の中に居たのかい」
アルトは興奮した様子でドゴンの応援を行い、イリアは咳き込みながらも外へ抜け出す。二人が船内に残っていた事をテン達は今の今まで忘れていた。しかも現れたのは二人だけではなく、ヒナとモモも出てきた。
「し、死ぬかと思ったわ……」
「大丈夫?ヒナちゃん」
「ヒナ、モモ!!あんた達も無事だったんだね!!」
イリアの助手として雇われていたヒナとモモも船内に残っていたらしく、二人を見てテンは嬉しそうな声を上げる。彼女達はテンにとっては娘同然の存在であり、二人が無事である事を知って安堵する。
しかし、今は感動の再会を喜んでいる場合ではなく、アルトとイリアから改造を施されたドゴンはブラックゴーレムと向き合う。ブラックゴーレムの方もドゴンを見て過去に戦った相手である事を思い出したのか、警戒心を抱いて向き合う。
「ドゴンッ!!」
「ウオオッ!!」
お互いに最初は頭突きを繰り出し、恐らくは世界の中でも最強のゴーレム2体が再び巡り合い、激戦を繰り広げた。
「ルナ!?止めなさいっ!!」
テンとランファンを傷つけたブラックゴーレムに対してルナは怒りを露わにして駆け出すが、それを見たアリシアは慌てて止めようとした。しかし、怒りで我を忘れたルナは武器も無しにブラックゴーレムに向かう。
ブラックゴーレムは自分に向かって駆けつけてくるルナに対し、先ほどのように地面に足を叩き付けて振動を周囲に与える。その結果、ルナは体勢を崩して地面に転んでしまった。
「あうっ!?」
「ウオオッ!!」
「ルナさん、危ないっす!!」
倒れたルナに目掛けてブラックゴーレムは拳を振りかざそうとした時、エリナが咄嗟に近くに落ちていた石を放り投げる。彼女が投げつけた石はブラックゴーレムの顔面に衝突し、一瞬ではあるが気を引く事ができた。その間にルナは身体を転がして攻撃を躱す。
「うひゃあっ!?」
「ゴオオッ!!」
地面に目掛けてブラックゴーレムの拳が叩き付けられ、拳どころか肘の部分まで地面にめり込み、周囲に罅割れが広がる。もしも直撃していたらルナの命はなく、彼女は慌てて距離を取る。
ブラックゴーレムは素手でどうにかできる相手ではなく、武器がなければ話にもならない。しかし、武器を手に入れるには船に戻るしかないのだが、ブラックゴーレムがそれを許すはずがなく、飛行船の前に立ち塞がった。
「ウオオオオオッ!!」
「こ、こいつ……化物か!?」
「くっ……」
「ど、どうすれば……あっ!?」
ここでエリナは何かを思い出したように彼女は自分の懐に手を伸ばし、その行為に他の者は不思議に思うと、彼女が取り出したのは風属性の魔石だった。
「そういえばエルマさんからこれを渡されてました!!」
「それは……魔石ですか?」
「はい!!エルマさんの矢を作る時に風属性の魔石も使っていると聞いたんで……」
「……そ、そいつを寄越しな」
「わっ!?」
目が覚めたのかテンがエリナから魔石を奪い取り、彼女は掌底を撃ち込まれた箇所を手で抑えながらもブラックゴーレムを睨みつける。ブラックゴーレムはテンが魔石を手にしたのを見て警戒するが、彼女は魔石を握りしめてある作戦を思いつく。
「ルナ、一番元気なのはあんただ!!あんたが上に登って皆の武器を持ってきな!!」
「えっ!?でも、こいつは……」
「あたしに任せな!!また悪戯をするよ!!」
テンの言葉にルナは驚いたが、彼女から返事を聞く前に既にテンは行動を映していた。エルマから奪い取った風属性の魔石を握りしめ、テンは強化術を発動して力尽くで握り潰す。
「うおおおおっ!!」
「テン!?貴女、何を……」
「全員、伏せな!!」
「うわわっ!?」
力尽くで魔石を破壊しようとするテンにアリシアは驚くが、テンは完全に魔石が砕ける前にブラックゴーレムにではなく、先ほどの戦闘で罅割れた地面に目掛けて投げつける。それを見た者達は衝撃に備えて身体を伏せた。
亀裂が入った魔石が地面に落ちた瞬間、内部から風属性の魔力が暴発して凄まじい風圧が周囲に広がる。その風圧によって地面の土砂が大量に舞い上がり、周囲一帯が土煙に覆われる。
「ウオッ!?」
「今だ!!早く行きなっ!!」
「わ、分かった!!」
土煙に覆われた事でブラックゴーレムの視界が封じられ、テンはルナに指示を与える。土煙のせいでテン達も視界は封じられたが、ルナは事前にテンから「悪戯」と聞いて煙幕を張る事は予想していたために行動に移れた。
心眼を生かしてルナは飛行船の位置を探り、土煙の中を移動して甲板まで飛び越える。ルナの身体能力ならば飛行船に飛び移る事は難しくはなく、彼女は急いで甲板に戻って武器を探す。
(武器、武器、武器……あった、あれだ!!)
武器を必死に探しているとルナはテンの退魔刀が甲板の床板に刺さっている事に気付く。どうやら先ほどブラックゴーレムが飛行船に突っ込んだ際、運良く退魔刀だけは湖に落ちていなかったらしい。
甲板はブラックゴーレムが衝突した時に大きな穴が出来上がっていたが、船が壊れる程の損傷ではなく、ルナは穴を迂回して退魔刀を手にした。本来の持ち主でなければ退魔刀を扱えないため、急いでテンに渡す必要があった。
「テン!!退魔刀を見つけた、そっちに投げるぞ!!」
「ば、馬鹿!?無暗に声を上げたら……」
「ウオオオッ!!」
飛行船の甲板からテンの退魔刀を手にしたルナが地上に声をかけると、声を耳にしたブラックゴーレムに気づいかれ、土煙を振り払いながら甲板に立っているルナの元に向かう。
(まずい!?気付かれた……でも、私の方が早い!!)
ブラックゴーレムに気付かれた事にルナは焦ったが、ブラックゴーレムがいくら普通のゴーレムよりも動きが早いと言えど、甲板に飛び移るまでは時間が掛かる。その間にルナは退魔刀をテンに投げ渡そうとした時、ブラックゴーレムに異変が起きた。
「テン、投げるからな!!」
「待ちな!!投げるんじゃなくてあんたも一緒に下り……!?」
ブラックゴーレムが甲板に移動する前にルナは退魔刀を地上へ投げおろそうとした時、土煙を払いのけながら向かっていたブラックゴーレムが赤色に変色した。
最初に飛行船に突っ込んで来た時のようにブラックゴーレムは肉体を赤く変色させ、全身に火属性の魔力を纏う。そして背中の部分にまるで飛行船に搭載されている「噴射機」の噴射口を想像させる窪みが出来上がると、火属性の魔力を噴出して加速する。
「ウオオオオッ!!」
「えっ……うわぁあああっ!?」
「ルナ!?」
背中の噴射口から火属性の魔力を放出させて加速したブラックゴーレムが船体に突っ込み、今度は側壁の部分に穴ができてしまう。この時にルナは甲板の上に倒れ込む。二度目の体当たりを受けた飛行船が激しく揺れる。
「な、何が起きてるんだい!?」
「ルナ、無事ですか!?」
「返事をしてください!!」
「いててっ……し、死ぬかと思った」
土煙が晴れてテン達は飛行船の様子に気付くと、甲板にいるはずのルナに声をかけた。彼女は右手に退魔刀を握りしめ、左手だけで船にしがみついていた。危うく甲板から転げ落ちそうになったが、どうにか堪えていた。
ルナが無事である事にテン達は安堵したが、ブラックゴーレムの方は船内に入り込んだらしく、船は激しく揺れ動く。そのせいでルナが危うく落ちそうになるが、慌ててテンはランファンを起こす。
「ランファン!!起きな、ルナが落ちそうなんだよ!!」
「うっ……こ、ここは?」
「しっかりしな!!ほら、ルナを助けるよ!!」
意識を取り戻したランファンは状況を理解できない様子だったが、テンに急かされて彼女は立ち上がり、ルナが飛行船から落ちる前に彼女を抱き止めるために向かう。
「も、もう無理……落ちる!!」
「よし、そのまま手を離しな!!ランファンが受け止めるからね!!」
「ああ、必ず受け止める」
ランファンが両腕を広げるとルナは船から手を離し、彼女の元に目掛けて落下した。落ちてくるルナをランファンはしっかりと受け止めると、ルナは手に持っていた退魔刀をテンに渡す。
「テン!!これ持って来たぞ!!」
「よくやったね!!後は任せな……うわっ!?」
『ゴオオオオッ!!』
退魔刀をルナから受け取ろうとした瞬間、テンの耳にゴーレムの鳴き声が響き渡る。しかも先ほどのブラックゴーレムだけではなく、別のゴーレムの声が聞こえてきた。
何事かと全員が飛行船に視線を向けると、そこには異様な光景が映し出されていた。船体に出来上がった大穴から二体のゴーレムが組み合った状態のまま姿を現し、地上へと転がり込む。
「ウオオッ!?」
『ドゴンッ!!』
「あ、あれは……」
「アルト王子の護衛の……ゴーレム!?」
船体からブラックゴーレムを叩きだしたのはアルトに従う人造ゴーレムの「ドゴン」であり、ドゴンは力尽くでブラックゴーレムを船から吹き飛ばす。この時に外に出てきたのはゴーレム達だけではなく、埃まみれのアルトとイリアも姿を現す。
「ドゴン!!やってしまえ!!」
「げほっ、げほっ……改造途中ですけど、大丈夫ですかね」
「あ、あんた達……船の中に居たのかい」
アルトは興奮した様子でドゴンの応援を行い、イリアは咳き込みながらも外へ抜け出す。二人が船内に残っていた事をテン達は今の今まで忘れていた。しかも現れたのは二人だけではなく、ヒナとモモも出てきた。
「し、死ぬかと思ったわ……」
「大丈夫?ヒナちゃん」
「ヒナ、モモ!!あんた達も無事だったんだね!!」
イリアの助手として雇われていたヒナとモモも船内に残っていたらしく、二人を見てテンは嬉しそうな声を上げる。彼女達はテンにとっては娘同然の存在であり、二人が無事である事を知って安堵する。
しかし、今は感動の再会を喜んでいる場合ではなく、アルトとイリアから改造を施されたドゴンはブラックゴーレムと向き合う。ブラックゴーレムの方もドゴンを見て過去に戦った相手である事を思い出したのか、警戒心を抱いて向き合う。
「ドゴンッ!!」
「ウオオッ!!」
お互いに最初は頭突きを繰り出し、恐らくは世界の中でも最強のゴーレム2体が再び巡り合い、激戦を繰り広げた。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜
墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。
主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。
異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……?
召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。
明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる