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砂漠の脅威
第915話 ドゴンVSダークゴーレム
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「――ゴルァアアアッ!!」
「うわぁっ!?」
「いけない!!ドゴン君、アルトを助けて!!」
「ドゴン!!」
火山の火口に再び戻ってきたナイ達は採掘を再開すると、岩壁に擬態していたダークゴーレムが再び出現してアルトに襲い掛かろうとした。即座にドゴンがアルトの元に駆けつけて彼を庇う。
ダークゴーレムは通常種のゴーレムとは異なり、体型は小さいがそれでも普通の人間と比べると大きい。しかも動きも素早く、並大抵の冒険者ならば太刀打ちはできない危険な魔物だった。
「ドゴォンッ!!」
「ゴアッ!?」
「うわっ!?す、凄い怪力です!!」
だが、古の時代に作り出された巨像兵であるドゴンはダークゴーレムを上回る巨体でありな、しかも最高移動速度は白狼種のビャクにも劣らない。そうでもなければビャクの狼車に追いつけるはずがなく、目にも止まらぬ速さでドゴンはアルトに迫るダークゴーレムを片手で持ち上げる。
顔面を鷲摑みにされたダークゴーレムは必死に抜け出そうとしたが、ドゴンは軽々とダークゴーレムを振り回して火山の火口に目掛けて投げ飛ばす。
「ドゴンッ!!」
「ゴアアアッ!?」
「うわっ……む、惨い」
「意外と容赦ない」
「ふうっ……た、助かったよ。まさか僕の掘り起こそうとした魔石がダークゴーレムだったとはね」
ドゴンに火口に投げ飛ばされたダークゴーレムは溶岩の中に飲み込まれ、やがて沈んで消えていく。その光景を確認したアルトは額の汗を拭ってドゴンにお礼を告げる。
前回の時はダークゴーレムが現れた時はナイ達が対処していたが、ドゴンが同行してくれたお陰でダークゴーレムが現れてもすぐに彼が対処してくれた。そのお陰でナイ達は採掘に集中できるお陰で瞬く間に必要分の魔石の原石を回収する事に成功した。
「ふうっ……これだけあれば十分だろう」
「え、もう終わりなの?」
「ああ、採取の技能を持つナイ君が居てくれて助かったよ。お陰でこんなに良質な火属性の魔石を集められた」
ナイが採取の技能を持っていたお陰で飛行船を動かすのに必要な分の魔石を集める事には成功した。回収した魔石の原石はアルトの収納鞄にしまった後、入り切れなかった分はドゴンが胸元の空洞に収納を行う。
「よし、ここに長居は無用だ。こんな場所にいつまでもいると僕達の身体が持たないからね」
「そ、そうですね」
「もう干からびて死にそう……」
「うん……流石にこれを着てても暑いしね」
「そう?僕はわりと平気だけど……」
耐熱性の装備を身に付けているとはいえ、いくら身体を鍛えているといっても火山の火口付近での活動は肉体的にも精神的にも相当にきつい環境だった。ただ一人だけナイだけは平気そうな顔をしており、十分に体力も残っていた。
実はナイは「熱耐性」の技能も覚えており、っこの技能のお陰で火山の熱にも耐えられる。しかし、ナイ以外の者達は流石に限界なので麓に引き返す様にアルトは指示する。
「もうこれ以上は魔石は持って帰れないし、ここでの用事を終えたのなら長居する必要はない。さあ、早く麓に戻ろう」
「それもそうだね。じゃあ、戻ろうか」
「ううっ……気のせいかさっきよりも熱くなってきた気がする」
「……それ、気のせいじゃないかもしれない」
「え?どういう意味ですか?」
リーナの言葉に火口を見つめていたミイナは顔色を青ざめ、それを見たヒイロは疑問を抱いて振り返ると、彼女を真っ青に染めてアルトの腕を掴む。
「ア、ア、アルト王子……」
「ん?どうしたんだい、そんな鬼でも見たような顔をして……」
「鬼ではない……けど、もしかしたらもっとやばそうなのが迫ってきてる」
「やばそう?」
「え、何を見たの?」
ナイとリーナはミイナの言葉を聞いて不思議に思って火口に視線を向けると、二人とも身体を硬直させた。全員の様子を見てアルトも何を見たのかと彼も火口を確認すると、そこにはとんでもない光景が映し出された。
――ゴラァアアアアッ!!
全員の視界に映し出されたのは溶岩の中から無数のマグマゴーレムが誕生し、岩壁を登ってレナ達に迫る光景だった
「全員、逃げるんだ!!」
「「「わああっ!?」」」
アルトの声を聞いた者は即座に火口から這い上がってくるマグマゴーレムから逃れるために駆け出す。
火口から大量の「マグマゴーレム」が出現してナイ達の元へ迫り、火口から離れても追跡を止めない。その数は10や20ではなく、下手をしたら100体近くのマグマゴーレムがナイ達の後方から迫る。
『ゴァアアアアッ!!』
「ひいいっ!?こ、こっちに来てます!!」
「狙いは明らかに僕達のようだねっ!!」
「さ、流石にあんな数は倒しきれないよ!?」
「ナイでも無理?」
「無理だよ!!あれは流石に倒しきれない!!」
迫りくる100体近くのマグマゴーレムの大群を見て流石のナイ達もどうしようもできず、これだけの数のマグマゴーレムを倒す手段を持ち合わせていない。マグマゴーレムの大群は火山を降りるナイ達に対して自分達は身体を転がせながら追いかけてくる。
『ゴォオオオオッ!!』
「うわぁっ!?こっちに転がってきます!!」
「なるほど、動きは遅くても坂の上から転がり込む事で移動速度を上げて……」
「冷静に観察している場合ですか!?こっちに迫ってるんですよ!?」
「まずい、このままだと追いつかれるよ!!」
身体を球体のように丸めて坂を転がり落ちてくるマグマゴーレムの大群を見て、このままでは逃げ切れずに全員が押し潰される。何か手を打たなければ死ぬのは間違いなく、必死な表情でリーナはナイに声をかける。
「ナイ君!!ここは僕達の力を合わせて防ぐしかないよ!!」
「ど、どうやって!?」
「僕が蒼月で氷壁を作り出すから、ナイ君も一緒に手伝って!!」
「氷壁……なるほど、分かった。やってみる!!」
リーナの言葉を聞いてナイは旋斧を引き抜くと、彼女は蒼月を地面に突き刺す。蒼月の能力は斬りつけた箇所を凍結させる以外にも、氷その物を生み出す力で壁などを作り出せる。
蒼月が突き刺した箇所の地面から氷柱を想像させる氷の塊が誕生し、それを壁代わりに利用して坂から転がり落ちるマグマゴーレムを防ごうとリーナは身構える。しかし、高熱を発しながら身体を高速回転させて落ちてくる大量のマグマゴーレムを防ぎ切れる保証はない。
「ナイ君、今だよ」
「はぁあああっ!!」
ナイはリーナが生み出した氷柱の氷壁に対して旋斧を振りかざし、魔法腕輪に装着していた水属性の魔石を刃に送り込む。すると旋斧の刀身が青色の光に包まれ、氷壁に突き刺すように叩き込む。
氷壁に旋斧が突き刺さった瞬間に水属性の魔力が流し込まれ、氷壁は三周りほど巨大化して坂から転がり落ちてくるマグマゴーレムの大群を防ぐ。
『ゴアアッ!?』
「ううっ!?」
「くぅっ……リーナ、踏ん張って!!」
「ドゴン、氷壁を支えるんだ!!」
「ドゴォンッ!!」
氷壁にマグマゴーレムが衝突すると氷に亀裂が生じて壁が傾くが、即座にアルトがドゴンに氷壁を支える様に命じる。ドゴンは氷壁を抑え込むとしばらくの間は氷壁に次々とマグマゴーレムが衝突する。
ナイ、リーナ、ドゴンの三人でマグマゴーレムの大群を抑えつけるが、徐々に氷壁に集まったマグマゴーレムの高温によって氷が溶け始めていく。このままでは氷の壁が崩壊してマグマゴーレムがナイ達の元へ押し寄せるのは時間の問題だった。
「だ、駄目だ……数が多すぎる!!」
「も、もうこれ以上は持たないよ……!?」
「が、頑張ってください!!」
「私達も一緒に支える……それしか方法はない」
「頑張るんだ皆!!ここで諦めたら終わりだぞ!!」
全員で氷壁を抑え込むが100匹のマグマゴーレムが氷壁に集まり、氷を溶かそうと押し寄せる。徐々に氷越しに魔力を流し込む旋斧の光も薄れていき、ナイは水属性の魔石の魔力が消えかけている事に気付く。
(まずい、もう魔力が……リーナも限界だ!!)
蒼月で氷を維持するリーナの顔色も悪く、このままでは彼女も旋斧も持たずに氷壁が崩壊してしまう。絶体絶命の窮地に立たされたナイはどうにか打開策を考えるが、手持ちの装備では何も打つ手がない。
「ア、アルト王子!!何か道具を持ってきていないんですか!?」
「出発する前に色々と持ってくると言ってなかった!?」
「はっ、そうだった……こんな時のために僕は色々と持ってきてたんだよ!!」
「なら、早く出して……もう持たない!!」
「ドゴゴッ!?」
ヒイロの言葉を聞いてナイはアルトが出発前に色々な準備をしていた事を思い出し、慌てて自分の収納鞄に手を伸ばす。
藁に縋る思いでナイ達はアルトが何を取り出すのか期待するが、彼が取り出した代物を見て全員が呆気に取られる。アルトが取り出したのは「笛」だった。
「うわぁっ!?」
「いけない!!ドゴン君、アルトを助けて!!」
「ドゴン!!」
火山の火口に再び戻ってきたナイ達は採掘を再開すると、岩壁に擬態していたダークゴーレムが再び出現してアルトに襲い掛かろうとした。即座にドゴンがアルトの元に駆けつけて彼を庇う。
ダークゴーレムは通常種のゴーレムとは異なり、体型は小さいがそれでも普通の人間と比べると大きい。しかも動きも素早く、並大抵の冒険者ならば太刀打ちはできない危険な魔物だった。
「ドゴォンッ!!」
「ゴアッ!?」
「うわっ!?す、凄い怪力です!!」
だが、古の時代に作り出された巨像兵であるドゴンはダークゴーレムを上回る巨体でありな、しかも最高移動速度は白狼種のビャクにも劣らない。そうでもなければビャクの狼車に追いつけるはずがなく、目にも止まらぬ速さでドゴンはアルトに迫るダークゴーレムを片手で持ち上げる。
顔面を鷲摑みにされたダークゴーレムは必死に抜け出そうとしたが、ドゴンは軽々とダークゴーレムを振り回して火山の火口に目掛けて投げ飛ばす。
「ドゴンッ!!」
「ゴアアアッ!?」
「うわっ……む、惨い」
「意外と容赦ない」
「ふうっ……た、助かったよ。まさか僕の掘り起こそうとした魔石がダークゴーレムだったとはね」
ドゴンに火口に投げ飛ばされたダークゴーレムは溶岩の中に飲み込まれ、やがて沈んで消えていく。その光景を確認したアルトは額の汗を拭ってドゴンにお礼を告げる。
前回の時はダークゴーレムが現れた時はナイ達が対処していたが、ドゴンが同行してくれたお陰でダークゴーレムが現れてもすぐに彼が対処してくれた。そのお陰でナイ達は採掘に集中できるお陰で瞬く間に必要分の魔石の原石を回収する事に成功した。
「ふうっ……これだけあれば十分だろう」
「え、もう終わりなの?」
「ああ、採取の技能を持つナイ君が居てくれて助かったよ。お陰でこんなに良質な火属性の魔石を集められた」
ナイが採取の技能を持っていたお陰で飛行船を動かすのに必要な分の魔石を集める事には成功した。回収した魔石の原石はアルトの収納鞄にしまった後、入り切れなかった分はドゴンが胸元の空洞に収納を行う。
「よし、ここに長居は無用だ。こんな場所にいつまでもいると僕達の身体が持たないからね」
「そ、そうですね」
「もう干からびて死にそう……」
「うん……流石にこれを着てても暑いしね」
「そう?僕はわりと平気だけど……」
耐熱性の装備を身に付けているとはいえ、いくら身体を鍛えているといっても火山の火口付近での活動は肉体的にも精神的にも相当にきつい環境だった。ただ一人だけナイだけは平気そうな顔をしており、十分に体力も残っていた。
実はナイは「熱耐性」の技能も覚えており、っこの技能のお陰で火山の熱にも耐えられる。しかし、ナイ以外の者達は流石に限界なので麓に引き返す様にアルトは指示する。
「もうこれ以上は魔石は持って帰れないし、ここでの用事を終えたのなら長居する必要はない。さあ、早く麓に戻ろう」
「それもそうだね。じゃあ、戻ろうか」
「ううっ……気のせいかさっきよりも熱くなってきた気がする」
「……それ、気のせいじゃないかもしれない」
「え?どういう意味ですか?」
リーナの言葉に火口を見つめていたミイナは顔色を青ざめ、それを見たヒイロは疑問を抱いて振り返ると、彼女を真っ青に染めてアルトの腕を掴む。
「ア、ア、アルト王子……」
「ん?どうしたんだい、そんな鬼でも見たような顔をして……」
「鬼ではない……けど、もしかしたらもっとやばそうなのが迫ってきてる」
「やばそう?」
「え、何を見たの?」
ナイとリーナはミイナの言葉を聞いて不思議に思って火口に視線を向けると、二人とも身体を硬直させた。全員の様子を見てアルトも何を見たのかと彼も火口を確認すると、そこにはとんでもない光景が映し出された。
――ゴラァアアアアッ!!
全員の視界に映し出されたのは溶岩の中から無数のマグマゴーレムが誕生し、岩壁を登ってレナ達に迫る光景だった
「全員、逃げるんだ!!」
「「「わああっ!?」」」
アルトの声を聞いた者は即座に火口から這い上がってくるマグマゴーレムから逃れるために駆け出す。
火口から大量の「マグマゴーレム」が出現してナイ達の元へ迫り、火口から離れても追跡を止めない。その数は10や20ではなく、下手をしたら100体近くのマグマゴーレムがナイ達の後方から迫る。
『ゴァアアアアッ!!』
「ひいいっ!?こ、こっちに来てます!!」
「狙いは明らかに僕達のようだねっ!!」
「さ、流石にあんな数は倒しきれないよ!?」
「ナイでも無理?」
「無理だよ!!あれは流石に倒しきれない!!」
迫りくる100体近くのマグマゴーレムの大群を見て流石のナイ達もどうしようもできず、これだけの数のマグマゴーレムを倒す手段を持ち合わせていない。マグマゴーレムの大群は火山を降りるナイ達に対して自分達は身体を転がせながら追いかけてくる。
『ゴォオオオオッ!!』
「うわぁっ!?こっちに転がってきます!!」
「なるほど、動きは遅くても坂の上から転がり込む事で移動速度を上げて……」
「冷静に観察している場合ですか!?こっちに迫ってるんですよ!?」
「まずい、このままだと追いつかれるよ!!」
身体を球体のように丸めて坂を転がり落ちてくるマグマゴーレムの大群を見て、このままでは逃げ切れずに全員が押し潰される。何か手を打たなければ死ぬのは間違いなく、必死な表情でリーナはナイに声をかける。
「ナイ君!!ここは僕達の力を合わせて防ぐしかないよ!!」
「ど、どうやって!?」
「僕が蒼月で氷壁を作り出すから、ナイ君も一緒に手伝って!!」
「氷壁……なるほど、分かった。やってみる!!」
リーナの言葉を聞いてナイは旋斧を引き抜くと、彼女は蒼月を地面に突き刺す。蒼月の能力は斬りつけた箇所を凍結させる以外にも、氷その物を生み出す力で壁などを作り出せる。
蒼月が突き刺した箇所の地面から氷柱を想像させる氷の塊が誕生し、それを壁代わりに利用して坂から転がり落ちるマグマゴーレムを防ごうとリーナは身構える。しかし、高熱を発しながら身体を高速回転させて落ちてくる大量のマグマゴーレムを防ぎ切れる保証はない。
「ナイ君、今だよ」
「はぁあああっ!!」
ナイはリーナが生み出した氷柱の氷壁に対して旋斧を振りかざし、魔法腕輪に装着していた水属性の魔石を刃に送り込む。すると旋斧の刀身が青色の光に包まれ、氷壁に突き刺すように叩き込む。
氷壁に旋斧が突き刺さった瞬間に水属性の魔力が流し込まれ、氷壁は三周りほど巨大化して坂から転がり落ちてくるマグマゴーレムの大群を防ぐ。
『ゴアアッ!?』
「ううっ!?」
「くぅっ……リーナ、踏ん張って!!」
「ドゴン、氷壁を支えるんだ!!」
「ドゴォンッ!!」
氷壁にマグマゴーレムが衝突すると氷に亀裂が生じて壁が傾くが、即座にアルトがドゴンに氷壁を支える様に命じる。ドゴンは氷壁を抑え込むとしばらくの間は氷壁に次々とマグマゴーレムが衝突する。
ナイ、リーナ、ドゴンの三人でマグマゴーレムの大群を抑えつけるが、徐々に氷壁に集まったマグマゴーレムの高温によって氷が溶け始めていく。このままでは氷の壁が崩壊してマグマゴーレムがナイ達の元へ押し寄せるのは時間の問題だった。
「だ、駄目だ……数が多すぎる!!」
「も、もうこれ以上は持たないよ……!?」
「が、頑張ってください!!」
「私達も一緒に支える……それしか方法はない」
「頑張るんだ皆!!ここで諦めたら終わりだぞ!!」
全員で氷壁を抑え込むが100匹のマグマゴーレムが氷壁に集まり、氷を溶かそうと押し寄せる。徐々に氷越しに魔力を流し込む旋斧の光も薄れていき、ナイは水属性の魔石の魔力が消えかけている事に気付く。
(まずい、もう魔力が……リーナも限界だ!!)
蒼月で氷を維持するリーナの顔色も悪く、このままでは彼女も旋斧も持たずに氷壁が崩壊してしまう。絶体絶命の窮地に立たされたナイはどうにか打開策を考えるが、手持ちの装備では何も打つ手がない。
「ア、アルト王子!!何か道具を持ってきていないんですか!?」
「出発する前に色々と持ってくると言ってなかった!?」
「はっ、そうだった……こんな時のために僕は色々と持ってきてたんだよ!!」
「なら、早く出して……もう持たない!!」
「ドゴゴッ!?」
ヒイロの言葉を聞いてナイはアルトが出発前に色々な準備をしていた事を思い出し、慌てて自分の収納鞄に手を伸ばす。
藁に縋る思いでナイ達はアルトが何を取り出すのか期待するが、彼が取り出した代物を見て全員が呆気に取られる。アルトが取り出したのは「笛」だった。
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