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王国の闇
第811話 ナイVSリョフ
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「おのれぇっ!!」
「くぅっ!?」
強化術を発動させた状態のナイに対してリョフは雷戟を振りかざし、今度は逆にナイが押し込まれる。強化術によって限界以上に身体能力を強化したにも関わらず、リョフの圧倒的な膂力によってナイは押し込まれた。
(何て力だ!?このままじゃやばい!!)
リョフの常識を超えた腕力にナイは焦りを抱き、ここで逃げるわけにはいかなかった。ナイは旋斧ではリョフの攻撃を受け止め切れないと判断すると、武器を岩砕剣へと持ち替えて旋斧は地面に突き刺す。
リザードゴブリンとの戦闘を経て旋斧は強度を増したが、やはり重量を増加させる岩砕剣の方が有利な点があり、ナイは魔法腕輪から地属性の魔力を引き出し、ありったけの魔力を刀身に送り込んで重量を増やす。そしてリョフに対して重量を増加させた岩砕剣を放つ。
「はあああっ!!」
「ぐううっ!?」
岩砕剣を受けたリョフの腕に振動が走り、生身の人間ならば腕が折れてもおかしくはない威力だった。だが、死霊人形であるリョフにどれだけ肉体が傷つこうと、胸元の死霊石さえ破壊しなければ倒せない。
「があああっ!!」
「うおおおっ!!」
二人は激しく刃を重ね合わせ、その光景を見ていた猛虎騎士団の騎士達と負傷したロランは見守る事しかできない。あまりに激しい戦闘に他の人間は介入する余地がなく、下手に近付けば援護するどころか足手まといになりかねない。
(何という攻防だ……あの齢でこれほどの力をどうやって!?)
ロランはリョフと互角に打ち合うナイを見て信じられず、その力は昼間でロランと戦った時よりも上だった。この時にナイは成長痛を終えて更に力を増しており、今の彼ならば素の状態でもレベル70相当の力を発揮している。
まだ日付は変わっておらず、昼間に倒した魔物達の経験値によってナイのレベルも上がった状態であり、現在の彼は今までの人生の中で一番強いと言っても過言ではない。しかし、相手も伝説の武人なだけはあり、一筋縄ではいかずにナイの猛攻を正面から受け切る。
「ふんっ!!」
「うぐぅっ!?」
リョフの攻撃を受ける度にナイは体勢を崩しそうになり、これほどの重い一撃を繰り出せる相手など今までにいなかった。剛剣を得意とするテンや、超人の異能を持つルナさえも圧倒する腕力を誇るリョフにナイは圧倒されるが、負けずに「迎撃」の技能を発動させて適確な反撃を繰り出す。
「このぉっ!!」
「ぐうっ!?」
ナイの攻撃を受ける度にリョフも驚かされ、彼の人生の中でここまで自分と渡り合える人間など片手で数えるほどしかおらず、しかもナイの見た目から察するにまだ成人年齢にも達していない。そんな子供が自分と互角に戦えるという事実が信じられない。
(何者だ、この小僧は……!?)
ジャンヌやゴウカとは異なる強さを誇り、リョフはナイの力の秘密が気にかかり、怒りを抑えて改めて彼と向き合う。攻撃を中断したリョフに対してナイは不思議に思うと、ここでリョフが声を掛けてきた。
「小僧!!貴様は何者だ!!」
「えっ!?」
「傭兵か?冒険者か?それとも王国騎士か?答えろ、貴様の名前を!!」
リョフの言葉に対してナイは真剣に考え、自分が何者なのかを今一度考えた。そして彼が見つけ出した答えを告げる。
「俺の名前はナイ、職業は……狩人だ!!」
「狩人、だと……ふざけるなっ!!」
堂々とナイは自分の職業が養父と同じ「狩人」である事を宣言すると、リョフは信じられない表情を浮かべる。まさか傭兵でも冒険者でもない人間が自分とここまで渡り合えるとは思えず、ナイの言葉は到底信じられなかった。
しかし、動揺を露にしたリョフに対してナイは「瞬間加速」を発動して踏み込むと、岩砕剣を最大の重量まで増幅させて振り下ろす。リョフは雷戟で受けようとしたが、ナイの渾身の一撃を受けて吹き飛ぶ。
「うおおおおっ!!」
「ぐううっ!?」
「や、やったか!?」
ナイの攻撃を防ぎ切れずにリョフは背中から地面に倒れ込む。その光景を見たロランは声を上げるが、この直後にナイは膝を着いた。
「くぅっ!?」
強化術を発動させた状態のナイに対してリョフは雷戟を振りかざし、今度は逆にナイが押し込まれる。強化術によって限界以上に身体能力を強化したにも関わらず、リョフの圧倒的な膂力によってナイは押し込まれた。
(何て力だ!?このままじゃやばい!!)
リョフの常識を超えた腕力にナイは焦りを抱き、ここで逃げるわけにはいかなかった。ナイは旋斧ではリョフの攻撃を受け止め切れないと判断すると、武器を岩砕剣へと持ち替えて旋斧は地面に突き刺す。
リザードゴブリンとの戦闘を経て旋斧は強度を増したが、やはり重量を増加させる岩砕剣の方が有利な点があり、ナイは魔法腕輪から地属性の魔力を引き出し、ありったけの魔力を刀身に送り込んで重量を増やす。そしてリョフに対して重量を増加させた岩砕剣を放つ。
「はあああっ!!」
「ぐううっ!?」
岩砕剣を受けたリョフの腕に振動が走り、生身の人間ならば腕が折れてもおかしくはない威力だった。だが、死霊人形であるリョフにどれだけ肉体が傷つこうと、胸元の死霊石さえ破壊しなければ倒せない。
「があああっ!!」
「うおおおっ!!」
二人は激しく刃を重ね合わせ、その光景を見ていた猛虎騎士団の騎士達と負傷したロランは見守る事しかできない。あまりに激しい戦闘に他の人間は介入する余地がなく、下手に近付けば援護するどころか足手まといになりかねない。
(何という攻防だ……あの齢でこれほどの力をどうやって!?)
ロランはリョフと互角に打ち合うナイを見て信じられず、その力は昼間でロランと戦った時よりも上だった。この時にナイは成長痛を終えて更に力を増しており、今の彼ならば素の状態でもレベル70相当の力を発揮している。
まだ日付は変わっておらず、昼間に倒した魔物達の経験値によってナイのレベルも上がった状態であり、現在の彼は今までの人生の中で一番強いと言っても過言ではない。しかし、相手も伝説の武人なだけはあり、一筋縄ではいかずにナイの猛攻を正面から受け切る。
「ふんっ!!」
「うぐぅっ!?」
リョフの攻撃を受ける度にナイは体勢を崩しそうになり、これほどの重い一撃を繰り出せる相手など今までにいなかった。剛剣を得意とするテンや、超人の異能を持つルナさえも圧倒する腕力を誇るリョフにナイは圧倒されるが、負けずに「迎撃」の技能を発動させて適確な反撃を繰り出す。
「このぉっ!!」
「ぐうっ!?」
ナイの攻撃を受ける度にリョフも驚かされ、彼の人生の中でここまで自分と渡り合える人間など片手で数えるほどしかおらず、しかもナイの見た目から察するにまだ成人年齢にも達していない。そんな子供が自分と互角に戦えるという事実が信じられない。
(何者だ、この小僧は……!?)
ジャンヌやゴウカとは異なる強さを誇り、リョフはナイの力の秘密が気にかかり、怒りを抑えて改めて彼と向き合う。攻撃を中断したリョフに対してナイは不思議に思うと、ここでリョフが声を掛けてきた。
「小僧!!貴様は何者だ!!」
「えっ!?」
「傭兵か?冒険者か?それとも王国騎士か?答えろ、貴様の名前を!!」
リョフの言葉に対してナイは真剣に考え、自分が何者なのかを今一度考えた。そして彼が見つけ出した答えを告げる。
「俺の名前はナイ、職業は……狩人だ!!」
「狩人、だと……ふざけるなっ!!」
堂々とナイは自分の職業が養父と同じ「狩人」である事を宣言すると、リョフは信じられない表情を浮かべる。まさか傭兵でも冒険者でもない人間が自分とここまで渡り合えるとは思えず、ナイの言葉は到底信じられなかった。
しかし、動揺を露にしたリョフに対してナイは「瞬間加速」を発動して踏み込むと、岩砕剣を最大の重量まで増幅させて振り下ろす。リョフは雷戟で受けようとしたが、ナイの渾身の一撃を受けて吹き飛ぶ。
「うおおおおっ!!」
「ぐううっ!?」
「や、やったか!?」
ナイの攻撃を防ぎ切れずにリョフは背中から地面に倒れ込む。その光景を見たロランは声を上げるが、この直後にナイは膝を着いた。
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