802 / 1,110
王国の闇
第786話 進化し続ける魔剣
しおりを挟む
――伝説の鍛冶師フクツが一番最初に作り上げた魔剣「旋斧」製作者のフクツは旋斧を作り上げた事を人生の汚点だと嘆いた。
理由としてはこの旋斧が制作された理由はとある剣士の願いを聞き入れ、絶対に壊れない魔剣の制作を彼は依頼された。その剣士は生まれた時から腕力に秀でており、その癖に雑に剣を扱うので大抵の武器は簡単に壊れてしまう。
当時のフクツは彼の願いを叶えるだけの魔剣を作り出す事ができず、結局は敵を倒す度に相手の生命力を奪い、自己修復を行う魔剣を作り出す。斧と剣が合わさったよう歪な形状の武器にしたのはフクツの依頼者からの要求であり、フクツはそれを受け入れる。
その後、フクツが作り出した「旋斧」は依頼者は満足したが、フクツはこの時にわだかまりを覚える。依頼者の希望通りに旋斧はいくら乱暴に使っても壊れる事はなく、依頼者は文句はなかった。しかし、製作者のフクツ本人はどうしても納得できなかった。
時は流れ、フクツは何者にも壊さぬ魔剣を作り出す事に専念し、遂には「岩砕剣」という自信作を作り出す。この魔剣ならばどんな事があろうと破壊されないという絶対の自信を抱き、彼は旋斧を受け取った依頼者を探し出そうとしたが、彼の家族から依頼者は死んだという話を聞いて衝撃を受けた。
それ以降、フクツは決して魔剣を作る事はなかった。理由としては自分の初めての依頼人に対し、彼は納得のいかない武器を手渡した事に酷く後悔する。もしも依頼人に渡したのが旋斧ではなく、岩砕剣だったならば彼もここまでは後悔しなかっただろう。
自分が初めて作り出した魔剣にも関わらず、フクツは旋斧を作り出した事に恥を抱く。しかし、彼の死後に旋斧は様々な人間の元にいきわたり、徐々に変化し始めていた。
フクツは旋斧は最初は他者の生命力を吸収させて刃を自己修復させるだけの機能を取り付けたつもりだった。しかし、倒した敵が強靭な生命力を持つ場合、旋斧は刃の修復だけではなく、刃その物がより固く、より大きく、より重く変化していく。
――旋斧はフクツの元に離れた事で様々な人間の手に渡り、世代ごとに「進化」を繰り返し、そして今の時代に最高の主人と巡り合う。それはまだ少年だが、圧倒的な力の差がある存在を前にしても決して怯まず、果敢に挑む勇敢な子だった。
その子供の義理の父親ですら手を余らせた魔剣だったが、旋斧が強敵を倒す度に成長するように少年の方も死線を乗り越えて強さを増し、遂には最強の大剣へと変化するまでに至る。
赤毛熊、ミノタウロス、火竜、ゴーレムキング、ゴブリンキングといった強敵との戦闘を経て旋斧は強化され、更にリザードマンの力を取り込んだゴブリンキラーを倒した時に旋斧は岩砕剣をも上回る大きさへと変化を果たす。
膨大な生命力を糧にして成長を続けた旋斧はフクツの思惑とは離れた魔剣へと進化したが、それでも彼の魔剣は多くの人間を救った事は事実だった。その力はもう魔剣の領域を超えかけている事は誰も知らない――
――旋斧の所有者であるナイは夢を見ていた。その夢は綺麗な花畑にナイはアルとゴマンと共に座り込み、二人の間に座る形で色々と語り掛ける。
「それでね、その時は本当に死ぬかと思ったよ」
「はあっ……そいつはたまげたな」
「全く、お前は相変わらずだな……」
「うん……」
ナイはこれまでに自分が体験した出来事を二人に話すと、ゴマンとアルは驚いた様な呆れた表情を浮かべて話を聞いてくれる。久々に出会えた二人に対してナイは嬉しく思い、色々と話す。
しかし、二人が死んだ後の出来事も話し終えると、ナイはアルとゴマンに対して黙り込み、そんな彼に二人は黙って肩に手を伸ばす。
「お前が元気そうで何よりだ」
「僕の渡した盾、大切にしてくれてるんだな」
「……うん」
二人の言葉にナイは頷き、目元に涙を流す。ナイはもう理解していた、これが夢である事を。それでもこの二人とまた出会えた事にナイは喜び、もっと二人と一緒に話したかった。
「さあ、もういいだろう……そろそろお別れだな」
「僕の盾、大切にしろよ」
「爺ちゃん……ゴマン……」
しかし、二人は立ち上がると彼等は最後にナイに笑みを浮かべ、アルは彼の頭を撫でるとゴマンはナイと拳を合わせる。そして二人は歩み出し、徐々に姿が小さくなっていく。
ナイは声を掛けようとしたり、手を伸ばそうとしたが、いつの間にかナイの身体が薄れて声を出す事が出来なかった。それでもナイは必死に二人の後を追いかけようとしたが、次の瞬間には意識が覚醒して現実世界へと引き返していた――
――その頃、王都の城壁の上にてアルトとクノは草原を移動する総勢三千は存在する騎馬隊を確認し、冷や汗を流す。その光景は他の兵士達も確認し、唖然としていた。
「も、猛虎騎士団だ……間違いない」
「ど、どうしてここに!?猛虎騎士団が戻ってくるという報告は受けていないぞ!!」
「いったい何が起きてるんだ!?」
先ほどまでは盗賊(クノ)からアルトを救出するために兵士達は集中していたが、突如として王都に迫る「虎」の旗を掲げる騎馬隊を見て混乱に陥る。その一方でアルトは猛虎騎士団を見て冷や汗を流し、最悪の事実を思い出す。
「まさか……宰相か」
「え?どういう意味でござる?」
「猛虎騎士団の団長ロランは……宰相の息子だ」
「なんと!?」
クノはアルトの言葉に驚愕し、その一方でアルトは猛虎騎士団が戻ってきた事に対して考え込む。ロランは宰相の実の息子であり、その彼がこの状況下で騎士団を率いて戻ってきた事に動揺する。
猛虎騎士団の目的の意図が分からず、少なくとも確かめる必要があった。アルトはクノに視線を向け、彼女に頼みごとを行う。
「僕は猛虎騎士団の様子を探りに行く。君はその間、他の人間に知らせるんだ」
「えっ!?いや、しかし……」
「僕の事は大丈夫だ、王子である僕を殺す様な愚か者はいない……頼んだよ!!」
「ぬあっ!?」
クノの返事を聞く前にアルトは彼女から離れると兵士達の元に駆け込む。その途端、アルトが解放された事に気付いた兵士達は慌てて彼を保護すると、クノに武器を構えた。
「王子を救出したぞ!!今の内だ、捕まえろ!!」
「はわわっ!?」
「……すまない」
クノは兵士に取り囲まれる前に逃げ出し、その様子を見てアルトは申し訳なさそうな表情を浮かべるが、ここは彼女を信じてアルトは猛虎騎士団を探るため、その場を離れた――
理由としてはこの旋斧が制作された理由はとある剣士の願いを聞き入れ、絶対に壊れない魔剣の制作を彼は依頼された。その剣士は生まれた時から腕力に秀でており、その癖に雑に剣を扱うので大抵の武器は簡単に壊れてしまう。
当時のフクツは彼の願いを叶えるだけの魔剣を作り出す事ができず、結局は敵を倒す度に相手の生命力を奪い、自己修復を行う魔剣を作り出す。斧と剣が合わさったよう歪な形状の武器にしたのはフクツの依頼者からの要求であり、フクツはそれを受け入れる。
その後、フクツが作り出した「旋斧」は依頼者は満足したが、フクツはこの時にわだかまりを覚える。依頼者の希望通りに旋斧はいくら乱暴に使っても壊れる事はなく、依頼者は文句はなかった。しかし、製作者のフクツ本人はどうしても納得できなかった。
時は流れ、フクツは何者にも壊さぬ魔剣を作り出す事に専念し、遂には「岩砕剣」という自信作を作り出す。この魔剣ならばどんな事があろうと破壊されないという絶対の自信を抱き、彼は旋斧を受け取った依頼者を探し出そうとしたが、彼の家族から依頼者は死んだという話を聞いて衝撃を受けた。
それ以降、フクツは決して魔剣を作る事はなかった。理由としては自分の初めての依頼人に対し、彼は納得のいかない武器を手渡した事に酷く後悔する。もしも依頼人に渡したのが旋斧ではなく、岩砕剣だったならば彼もここまでは後悔しなかっただろう。
自分が初めて作り出した魔剣にも関わらず、フクツは旋斧を作り出した事に恥を抱く。しかし、彼の死後に旋斧は様々な人間の元にいきわたり、徐々に変化し始めていた。
フクツは旋斧は最初は他者の生命力を吸収させて刃を自己修復させるだけの機能を取り付けたつもりだった。しかし、倒した敵が強靭な生命力を持つ場合、旋斧は刃の修復だけではなく、刃その物がより固く、より大きく、より重く変化していく。
――旋斧はフクツの元に離れた事で様々な人間の手に渡り、世代ごとに「進化」を繰り返し、そして今の時代に最高の主人と巡り合う。それはまだ少年だが、圧倒的な力の差がある存在を前にしても決して怯まず、果敢に挑む勇敢な子だった。
その子供の義理の父親ですら手を余らせた魔剣だったが、旋斧が強敵を倒す度に成長するように少年の方も死線を乗り越えて強さを増し、遂には最強の大剣へと変化するまでに至る。
赤毛熊、ミノタウロス、火竜、ゴーレムキング、ゴブリンキングといった強敵との戦闘を経て旋斧は強化され、更にリザードマンの力を取り込んだゴブリンキラーを倒した時に旋斧は岩砕剣をも上回る大きさへと変化を果たす。
膨大な生命力を糧にして成長を続けた旋斧はフクツの思惑とは離れた魔剣へと進化したが、それでも彼の魔剣は多くの人間を救った事は事実だった。その力はもう魔剣の領域を超えかけている事は誰も知らない――
――旋斧の所有者であるナイは夢を見ていた。その夢は綺麗な花畑にナイはアルとゴマンと共に座り込み、二人の間に座る形で色々と語り掛ける。
「それでね、その時は本当に死ぬかと思ったよ」
「はあっ……そいつはたまげたな」
「全く、お前は相変わらずだな……」
「うん……」
ナイはこれまでに自分が体験した出来事を二人に話すと、ゴマンとアルは驚いた様な呆れた表情を浮かべて話を聞いてくれる。久々に出会えた二人に対してナイは嬉しく思い、色々と話す。
しかし、二人が死んだ後の出来事も話し終えると、ナイはアルとゴマンに対して黙り込み、そんな彼に二人は黙って肩に手を伸ばす。
「お前が元気そうで何よりだ」
「僕の渡した盾、大切にしてくれてるんだな」
「……うん」
二人の言葉にナイは頷き、目元に涙を流す。ナイはもう理解していた、これが夢である事を。それでもこの二人とまた出会えた事にナイは喜び、もっと二人と一緒に話したかった。
「さあ、もういいだろう……そろそろお別れだな」
「僕の盾、大切にしろよ」
「爺ちゃん……ゴマン……」
しかし、二人は立ち上がると彼等は最後にナイに笑みを浮かべ、アルは彼の頭を撫でるとゴマンはナイと拳を合わせる。そして二人は歩み出し、徐々に姿が小さくなっていく。
ナイは声を掛けようとしたり、手を伸ばそうとしたが、いつの間にかナイの身体が薄れて声を出す事が出来なかった。それでもナイは必死に二人の後を追いかけようとしたが、次の瞬間には意識が覚醒して現実世界へと引き返していた――
――その頃、王都の城壁の上にてアルトとクノは草原を移動する総勢三千は存在する騎馬隊を確認し、冷や汗を流す。その光景は他の兵士達も確認し、唖然としていた。
「も、猛虎騎士団だ……間違いない」
「ど、どうしてここに!?猛虎騎士団が戻ってくるという報告は受けていないぞ!!」
「いったい何が起きてるんだ!?」
先ほどまでは盗賊(クノ)からアルトを救出するために兵士達は集中していたが、突如として王都に迫る「虎」の旗を掲げる騎馬隊を見て混乱に陥る。その一方でアルトは猛虎騎士団を見て冷や汗を流し、最悪の事実を思い出す。
「まさか……宰相か」
「え?どういう意味でござる?」
「猛虎騎士団の団長ロランは……宰相の息子だ」
「なんと!?」
クノはアルトの言葉に驚愕し、その一方でアルトは猛虎騎士団が戻ってきた事に対して考え込む。ロランは宰相の実の息子であり、その彼がこの状況下で騎士団を率いて戻ってきた事に動揺する。
猛虎騎士団の目的の意図が分からず、少なくとも確かめる必要があった。アルトはクノに視線を向け、彼女に頼みごとを行う。
「僕は猛虎騎士団の様子を探りに行く。君はその間、他の人間に知らせるんだ」
「えっ!?いや、しかし……」
「僕の事は大丈夫だ、王子である僕を殺す様な愚か者はいない……頼んだよ!!」
「ぬあっ!?」
クノの返事を聞く前にアルトは彼女から離れると兵士達の元に駆け込む。その途端、アルトが解放された事に気付いた兵士達は慌てて彼を保護すると、クノに武器を構えた。
「王子を救出したぞ!!今の内だ、捕まえろ!!」
「はわわっ!?」
「……すまない」
クノは兵士に取り囲まれる前に逃げ出し、その様子を見てアルトは申し訳なさそうな表情を浮かべるが、ここは彼女を信じてアルトは猛虎騎士団を探るため、その場を離れた――
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
戦争から帰ってきたら、俺の婚約者が別の奴と結婚するってよ。
隣のカキ
ファンタジー
国家存亡の危機を救った英雄レイベルト。彼は幼馴染のエイミーと婚約していた。
婚約者を想い、幾つもの死線をくぐり抜けた英雄は戦後、結婚の約束を果たす為に生まれ故郷の街へと戻る。
しかし、戦争で負った傷も癒え切らぬままに故郷へと戻った彼は、信じられない光景を目の当たりにするのだった……
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる