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王都での騒動
第206話 ガーゴイルの弱点
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「くっ……もう持たない!!」
「そのまま抑えてて!!」
ナイとミイナが扉を抑えている間、ヒナは鉄扇を取り出すと扉を破壊して中に入り込もうとするガーゴイルに向けて放つ。投げつけられた鉄扇はガーゴイルの頭部に的中し、ガーゴイルは怯む。
『ギャウッ!?』
「モモ、今よ!!」
「うんっ!!とりゃあああっ!!」
ガーゴイルが怯んだ瞬間、ヒナがモモに声を掛けると彼女はあろうことかナイに破壊されたガーゴイルの残骸を持ち上げ、それを投げつける。その結果、ガーゴイルの頭に残骸が叩き込まれ、僅かに亀裂が走る。
『アガァッ!?』
「罅が入った!!今なら壊せるはずよ!!」
「ナイ、抑えてて……私が仕留める」
「分かった!!」
損傷を負ったガーゴイルに対してミイナは如意斧を振りかざすと、柄の部分を伸ばす。そして彼女はその場で一回転を行い、遠心力を加えた一撃を放つ。
「せりゃあ!!」
『ッ――!?』
ナイの「円斧」と同じ要領で回転を加えた事で勢いを増した戦斧の一撃がガーゴイルの頭部に叩き込まれ、頭部が完全に砕け散る。事前に亀裂が走っていた事が幸いし、衝撃を受けたガーゴイルは頭部が粉々に砕け散った。
頭部を破壊されたガーゴイルは動かなくなったのを見てナイ達は安心仕掛けるが、直後に異変が生じた。頭部を破壊されたガーゴイルの身体が震え出し、まるで粘土のように変化して徐々に破壊された頭部が復元し、元に戻る。
『ギャギャギャッ!!』
「なっ!?再生した!?」
「くっ……やっぱり、核を破壊しないと駄目」
「核!?経験石の事!?」
ミイナの言葉を聞いてナイは先ほど自分が倒したガーゴイルの事を思い出す。ガーゴイルの腹の部分に紫色の魔石が埋め込まれている事を思い出し、あれがガーゴイルの経験石であると同時に力の源でもある。
ガーゴイルのような生物は核を破壊しない限りは再生を繰り返し、普通の生物ならば急所となるような箇所を攻撃しても意味はない。頭を砕こうとすぐに再生し、復活を果たす。その事を目の前で確認したナイ達はどうやって倒すのかを考えると、ここでヒナがモモに伝えた。
「モモ!!あんたの発勁ならこいつの内部にある核を破壊できるんじゃないの!?」
「ええっ!?で、できるとは思うけど……でも、核の近くから攻撃しないと壊れないと思うよ!?」
「それならお腹を狙って!!さっきはそれで破壊できたから!!」
ナイは先ほど倒したガーゴイルの事を思い出し、恐らくではあるがガーゴイルの核は腹部に隠されている可能性が高い。全てのガーゴイルが同じ場所に核があるとは限らないが、それでも試す価値はあった。
「お腹を狙えばいいんだね!?分かった、やってみる!!」
「私が注意を引く……ナイは離れて!!」
「分かった……うわっ!?」
『ギャウッ!!』
ガーゴイルは遂に扉を破壊して部屋の中に乗り込むと、真っ先にミイナが動き出す。彼女は再びガーゴイルの頭部に向けて戦斧を振り下ろすが、それに対してガーゴイルは翼を折りたたみ、彼女の戦斧の刃を弾く。
『ギャギャッ!!』
「くっ!?」
「攻撃を防いだ!?こいつ、学習しているわ!!ゴブリンと同じぐらいの知能はあるようね!!」
「皆さん、これを使ってください!!」
羽根を利用してミイナの攻撃を防いだガーゴイルにヒナは驚くが、この時にノイは部屋の中に置かれていた花瓶を取り出し、何故かそれを指差す。ノイの行動にナイ達は呆気に取られるが、彼女は説明する。
「この男がガーゴイルを購入する時、私もその場にいました!!商人の話によると、ガーゴイルの弱点は水だそうです!!」
「水!?」
「そういう事なら……これでも喰らいなさい!!」
『ギャウウッ!?』
ヒナはノイの言葉を聞いて花瓶を取り上げると、ガーゴイルに向けて中身の水を放つ。それを見たガーゴイルは慌てて背中の翼で身を守ろうとするが、結果的には翼の部分に水が触れてしまう。
水が触れた瞬間、ガーゴイルの翼は変色してまるで泥の塊のように崩れ始める。その光景を見ていたナイ達は驚き、本当にただの水がガーゴイルの弱点だと知る。
『ギャアアアッ!?』
「身体が崩れ始めた……本当に水が弱点みたい」
「今なら倒せるわ!!」
「うん、行くよ……てりゃあああっ!!」
水を浴びて怯んでいるガーゴイルの元にモモは駆け出すと、両手を突き出して胸元に掌底を叩き込む。この際に彼女の掌が触れた瞬間、ガーゴイルの内部に衝撃が伝わり、ガーゴイルの悲鳴が響き渡る。
ガーゴイルは腹を抑えて後退り、それでもガーゴイルは目元を光らせ、モモに向けて最後の力を振り絞って飛び掛かろうとした。
『グギャアッ!!』
「わあっ!?」
「モモさん!!」
咄嗟にナイはモモとガーゴイルの間に割って入り、噛みつこうとしていたガーゴイルに対して右腕を構える。その結果、ガーゴイルの牙がナイの右腕に食い込む。
「そのまま抑えてて!!」
ナイとミイナが扉を抑えている間、ヒナは鉄扇を取り出すと扉を破壊して中に入り込もうとするガーゴイルに向けて放つ。投げつけられた鉄扇はガーゴイルの頭部に的中し、ガーゴイルは怯む。
『ギャウッ!?』
「モモ、今よ!!」
「うんっ!!とりゃあああっ!!」
ガーゴイルが怯んだ瞬間、ヒナがモモに声を掛けると彼女はあろうことかナイに破壊されたガーゴイルの残骸を持ち上げ、それを投げつける。その結果、ガーゴイルの頭に残骸が叩き込まれ、僅かに亀裂が走る。
『アガァッ!?』
「罅が入った!!今なら壊せるはずよ!!」
「ナイ、抑えてて……私が仕留める」
「分かった!!」
損傷を負ったガーゴイルに対してミイナは如意斧を振りかざすと、柄の部分を伸ばす。そして彼女はその場で一回転を行い、遠心力を加えた一撃を放つ。
「せりゃあ!!」
『ッ――!?』
ナイの「円斧」と同じ要領で回転を加えた事で勢いを増した戦斧の一撃がガーゴイルの頭部に叩き込まれ、頭部が完全に砕け散る。事前に亀裂が走っていた事が幸いし、衝撃を受けたガーゴイルは頭部が粉々に砕け散った。
頭部を破壊されたガーゴイルは動かなくなったのを見てナイ達は安心仕掛けるが、直後に異変が生じた。頭部を破壊されたガーゴイルの身体が震え出し、まるで粘土のように変化して徐々に破壊された頭部が復元し、元に戻る。
『ギャギャギャッ!!』
「なっ!?再生した!?」
「くっ……やっぱり、核を破壊しないと駄目」
「核!?経験石の事!?」
ミイナの言葉を聞いてナイは先ほど自分が倒したガーゴイルの事を思い出す。ガーゴイルの腹の部分に紫色の魔石が埋め込まれている事を思い出し、あれがガーゴイルの経験石であると同時に力の源でもある。
ガーゴイルのような生物は核を破壊しない限りは再生を繰り返し、普通の生物ならば急所となるような箇所を攻撃しても意味はない。頭を砕こうとすぐに再生し、復活を果たす。その事を目の前で確認したナイ達はどうやって倒すのかを考えると、ここでヒナがモモに伝えた。
「モモ!!あんたの発勁ならこいつの内部にある核を破壊できるんじゃないの!?」
「ええっ!?で、できるとは思うけど……でも、核の近くから攻撃しないと壊れないと思うよ!?」
「それならお腹を狙って!!さっきはそれで破壊できたから!!」
ナイは先ほど倒したガーゴイルの事を思い出し、恐らくではあるがガーゴイルの核は腹部に隠されている可能性が高い。全てのガーゴイルが同じ場所に核があるとは限らないが、それでも試す価値はあった。
「お腹を狙えばいいんだね!?分かった、やってみる!!」
「私が注意を引く……ナイは離れて!!」
「分かった……うわっ!?」
『ギャウッ!!』
ガーゴイルは遂に扉を破壊して部屋の中に乗り込むと、真っ先にミイナが動き出す。彼女は再びガーゴイルの頭部に向けて戦斧を振り下ろすが、それに対してガーゴイルは翼を折りたたみ、彼女の戦斧の刃を弾く。
『ギャギャッ!!』
「くっ!?」
「攻撃を防いだ!?こいつ、学習しているわ!!ゴブリンと同じぐらいの知能はあるようね!!」
「皆さん、これを使ってください!!」
羽根を利用してミイナの攻撃を防いだガーゴイルにヒナは驚くが、この時にノイは部屋の中に置かれていた花瓶を取り出し、何故かそれを指差す。ノイの行動にナイ達は呆気に取られるが、彼女は説明する。
「この男がガーゴイルを購入する時、私もその場にいました!!商人の話によると、ガーゴイルの弱点は水だそうです!!」
「水!?」
「そういう事なら……これでも喰らいなさい!!」
『ギャウウッ!?』
ヒナはノイの言葉を聞いて花瓶を取り上げると、ガーゴイルに向けて中身の水を放つ。それを見たガーゴイルは慌てて背中の翼で身を守ろうとするが、結果的には翼の部分に水が触れてしまう。
水が触れた瞬間、ガーゴイルの翼は変色してまるで泥の塊のように崩れ始める。その光景を見ていたナイ達は驚き、本当にただの水がガーゴイルの弱点だと知る。
『ギャアアアッ!?』
「身体が崩れ始めた……本当に水が弱点みたい」
「今なら倒せるわ!!」
「うん、行くよ……てりゃあああっ!!」
水を浴びて怯んでいるガーゴイルの元にモモは駆け出すと、両手を突き出して胸元に掌底を叩き込む。この際に彼女の掌が触れた瞬間、ガーゴイルの内部に衝撃が伝わり、ガーゴイルの悲鳴が響き渡る。
ガーゴイルは腹を抑えて後退り、それでもガーゴイルは目元を光らせ、モモに向けて最後の力を振り絞って飛び掛かろうとした。
『グギャアッ!!』
「わあっ!?」
「モモさん!!」
咄嗟にナイはモモとガーゴイルの間に割って入り、噛みつこうとしていたガーゴイルに対して右腕を構える。その結果、ガーゴイルの牙がナイの右腕に食い込む。
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