29 / 68
エルフの師弟
第29話 魔人族ミノタウロス
しおりを挟む
――ブモォオオオッ!!
山中に牛のような鳴き声が響き渡り、それを聞いたナイは赤毛熊と遭遇した時以上の圧迫感を感じ取る。ナイとビャクの前に体長が二メートルを超える牛と人間が合わさったような怪物が現れた。
先日にナイが倒したホブゴブリンと身長自体は大差はないが、ホブゴブリン以上に筋骨隆々とした体型をしており、白狼種を想像させる美しい毛皮を羽織っていた。それを見るとビャクは唸り声をあげ、ナイはいち早く毛皮が白狼種の物だと気が付く。
(こいつが身に着けているのはまさか……ビャクの同族か!?)
どうやら牛の怪物は白狼種を倒して毛皮を剥ぎ取り、防寒具かあるいは戦利品のつもりなのか身に纏っていた。ビャクは同族の毛皮を纏う怪物に敵意を剥き出しにする。
「グルルルッ!!」
「ビャク……お前、こいつの事を知ってたんだな」
「ブモォッ……!!」
ビャクがナイを山の麓まで案内した理由、それは目の前に現れた牛の怪物と戦わせるためだと判明する。どうやらビャクは牛の怪物と因縁があるらしく、自分一人では敵わないと判断してナイを連れてきたらしい。
(この怪物、前に師匠が言っていた魔人族か?)
今まで遭遇したどの魔物とも異なる雰囲気を放つミノタウロスに対し、以前にナイはクロウから教わったとある種族を思い出す。その種族とは魔物と人間の性質を併せ持つ種族であり、名前は「魔人族」と呼ばれている。
魔人族は魔物と人間が合わさったような外見をしており、中には人間にも劣らぬ高い知能と、人間と瓜二つの容姿の種も存在すると聞いている。しかし、今回ナイ達の前に現れたのは人間ではなく魔物よりの外見をした魔人族なのは間違いない。名前は「ミノタウロス」クロウが遭遇した魔人族の中でも厄介な相手だとナイは聞いていた。
(ミノタウロス……魔人族の中でも一、二を誇る腕力を持つ怪物だと言ってたな)
クロウはかつてミノタウロスを退治した事もあり、その話をナイに聞かせた事がある。魔人族の中でもミノタウロスは指折りの強さを誇り、それでいながら誇り高い生き物だとも語っていた。
(ミノタウロスは強敵と認めた相手の死骸を剥いで、それを生涯身に着ける習性を持つとか言ってたな。それならこいつが着ている毛皮は……まさか、ビャクの家族か!?)
ミノタウロスが纏う白色の毛皮がビャクの家族の物だとした場合、ビャクがミノタウロスに敵意を抱くのも無理はない。彼がナイをここへ連れてきたのは家族の仇を討つために主人の力を借りるためだと判明した。
「ビャク、敵討ちがしたいなら最初から説明してよ点tね」
「クゥ~ンッ……」
「たくっ、しょうがない相棒だな……よし、やるぞ!!」
「ウォンッ!!」
自分に敵討ちを手伝わせようとするビャクにナイは文句を告げるが、ミノタウロスに見つかった以上は逃げるという選択肢はない。こんな怪物が山にいたら安心して暮らす事もできず、ビャクの敵討ちに付き合う事にした。
――ブモォオオオッ!!
二人が臨戦態勢に入ると、ミノタウロスは敵意を滲ませた咆哮を放つ。赤毛熊が可愛く思えるほどの圧倒的な威圧感にナイは両足がすくむが、ビャクは家族の仇を討つために負けじと咆哮を放つ。
「ウォオオンッ!!」
「ビャク……そうだな、気合で負けてたまるか!!うおおおおっ!!」
「ブモォッ!?」
ミノタウロスに対抗するようにビャクとナイは声を張り上げると、恐怖を打ち消したナイは全身から放出される魔力を体内に抑え、右手を伸ばして左手で支える。最初から手加減抜きで「石弾」をミノタウロスに目掛けて撃ちこむ。
「喰らえっ!!」
「ブフゥッ!?」
ナイの指先に黒渦が誕生した途端、ミノタウロスは野生の本能で危険を察知して頭を下げた。その直後に黒渦から小石が発射され、拳銃の弾丸の如く高速回転しながらミノタウロスの頭上を通り過ぎた。
もしもミノタウロスが頭を下げていなければ額を撃ち抜かれ、致命傷とまではいかずとも重傷は避けられなかった。予想外の攻撃を繰り出したナイにミノタウロスは焦るが、その一方で初弾を躱されたナイも動揺する。
(嘘だろ!?この距離で避けるなんて……くそっ、それなら連射だ!!)
石弾よりも威力は大きく落ちるが、ミノタウロスに攻撃を当てるためにナイは五本指から黒渦を出現させると、今度は石礫を連射した。
「石散弾!!」
「ブモォオオッ!?」
五つの黒渦から矢継ぎ早に小石が発射され、流石のミノタウロスも避け切れずに防御の姿勢を取った。石弾よりも威力は大分落ちるが、それでもゴブリン程度の魔物ならば一発で倒せる威力を誇る石礫がミノタウロスの身体にめり込む。
「どうだ!!少しは堪えた……よね?」
「ク、クゥ~ンッ……」
「……ブモォオオオッ!!」
数十発の小石を撃ちこまれたにも関わらず、ミノタウロスは両腕を振り払うと身体に食い込んでいた小石が膨張した筋肉によって弾き飛ばされる。その光景を見てナイとビャクは愕然とした。
ミノタウロスの頑強な肉体に石礫は一切通じておらず、それを見てナイは石弾でなければ通用しないと確信した。しかし、下手に石弾を撃ってもまた避けられる恐れがあり、確実に急所を貫かなければ勝ち目はない。
(くそっ、全然効いてないのか!?やっぱり石弾じゃないと仕留めきれないか!!)
ナイは右手の人差し指のみに黒渦を展開すると、それを見たミノタウロスは最初に放たれた攻撃が来ると予測し、ナイが行動に移す前に反撃に出た。
ミノタウロスは右腕の筋肉を膨張させ、丸太のように太くなった腕を近くの樹木に叩き込む。樹木がへし折れると、両腕で倒木を掴んでナイとビャクに目掛けて振り下ろす。
「ブモォオオッ!!」
「嘘ぉっ!?」
「キャインッ!?」
樹木を棍棒代わりに利用して自分達に振り下ろしてきたミノタウロスに対し、慌ててナイとビャクは左右に回避した。だが、ミノタウロスの狙いはナイであり、樹木を地面に叩きつけると、今度はナイに目掛けて横向きに振り払う。
「フンッ!!」
「くぅっ!?」
「ウォンッ!?」
迫りくる樹木に対してナイは魔法を解除すると肉体強化を発動させた。身体能力を上昇させる事で上空に跳んで攻撃を躱す。しかし、それがミノタウロスの狙いだった。空中に浮かんだナイは逃げ場がなく、それを見逃さずにミノタウロスは樹木を手放して跳躍する。
「ブモォオオッ!!」
「うわあああっ!?」
「危ないっす!!」
「ウォンッ!?」
空中に浮かんだナイにミノタウロスは突っ込もうとしたが、何処からか飛んできた矢がミノタウロスの顔面に迫る。自分に迫りくる矢を見てミノタウロスは目を見開き、空中で体勢を崩して落下する。
「ブフゥッ!?」
「うわぁっ!?」
「ウォンッ!!」
ミノタウロスが地面に叩きつけられたのに対し、ナイは地面に落ちる前にビャクが落下地点に滑り込み、全身の毛皮を利用して着地の衝撃を抑える。白狼種の柔らかな毛皮のお陰でナイは怪我をせずに済み、相棒にお礼を言う。
「あ、ありがとうビャク……重くない?」
「ウォンッ!!」
自分よりも大きいナイを受け止めたにも関わらず、ビャクは特に怪我はなかった。子供とはいえ白狼種であるビャクの肉体は見た目以上に頑丈で筋肉も強く、彼のお陰で無事に着地に成功したナイは先ほど飛んできた矢を放った主を探す。
「さっきの矢は……もしかしてエリナさん!?」
「ナイさん、こっちこっち!!」
「ウォンッ!?」
声が聞こえた方に顔を向けると、木の上で弓を構えたエリナの姿があった。ミノタウロスから救ってくれたのは彼女だと知り、ナイはお礼を告げる。
「あ、ありがとう……でも、どうしてここに?」
「狩猟の途中で二人を見かけて、山から下りようとしているのか気になって後を付けてたんですよ。それにしてもまさかミノタウロスがこの山にも住んでいたなんて……」
「そ、そうなんだ……」
「クゥ~ンッ……」
色々と突っ込みたいと事はあるが、エリナのお陰で命拾いしたのは間違いなく、ナイは彼女の矢を受けて地面に倒れたミノタウロスに視線を向ける。エリナの放った矢は確実にミノタウロスの頭部を貫いているはずだった。
ビャクは家族の仇を自分の手で討てなかった事に落ち込むが、死んだと思われたミノタウロスが突然に立ち上がる。その口元にはエリナの矢を加えており、信じがたい事にミノタウロスは矢を噛み砕いて生き延びていた事が判明する。
山中に牛のような鳴き声が響き渡り、それを聞いたナイは赤毛熊と遭遇した時以上の圧迫感を感じ取る。ナイとビャクの前に体長が二メートルを超える牛と人間が合わさったような怪物が現れた。
先日にナイが倒したホブゴブリンと身長自体は大差はないが、ホブゴブリン以上に筋骨隆々とした体型をしており、白狼種を想像させる美しい毛皮を羽織っていた。それを見るとビャクは唸り声をあげ、ナイはいち早く毛皮が白狼種の物だと気が付く。
(こいつが身に着けているのはまさか……ビャクの同族か!?)
どうやら牛の怪物は白狼種を倒して毛皮を剥ぎ取り、防寒具かあるいは戦利品のつもりなのか身に纏っていた。ビャクは同族の毛皮を纏う怪物に敵意を剥き出しにする。
「グルルルッ!!」
「ビャク……お前、こいつの事を知ってたんだな」
「ブモォッ……!!」
ビャクがナイを山の麓まで案内した理由、それは目の前に現れた牛の怪物と戦わせるためだと判明する。どうやらビャクは牛の怪物と因縁があるらしく、自分一人では敵わないと判断してナイを連れてきたらしい。
(この怪物、前に師匠が言っていた魔人族か?)
今まで遭遇したどの魔物とも異なる雰囲気を放つミノタウロスに対し、以前にナイはクロウから教わったとある種族を思い出す。その種族とは魔物と人間の性質を併せ持つ種族であり、名前は「魔人族」と呼ばれている。
魔人族は魔物と人間が合わさったような外見をしており、中には人間にも劣らぬ高い知能と、人間と瓜二つの容姿の種も存在すると聞いている。しかし、今回ナイ達の前に現れたのは人間ではなく魔物よりの外見をした魔人族なのは間違いない。名前は「ミノタウロス」クロウが遭遇した魔人族の中でも厄介な相手だとナイは聞いていた。
(ミノタウロス……魔人族の中でも一、二を誇る腕力を持つ怪物だと言ってたな)
クロウはかつてミノタウロスを退治した事もあり、その話をナイに聞かせた事がある。魔人族の中でもミノタウロスは指折りの強さを誇り、それでいながら誇り高い生き物だとも語っていた。
(ミノタウロスは強敵と認めた相手の死骸を剥いで、それを生涯身に着ける習性を持つとか言ってたな。それならこいつが着ている毛皮は……まさか、ビャクの家族か!?)
ミノタウロスが纏う白色の毛皮がビャクの家族の物だとした場合、ビャクがミノタウロスに敵意を抱くのも無理はない。彼がナイをここへ連れてきたのは家族の仇を討つために主人の力を借りるためだと判明した。
「ビャク、敵討ちがしたいなら最初から説明してよ点tね」
「クゥ~ンッ……」
「たくっ、しょうがない相棒だな……よし、やるぞ!!」
「ウォンッ!!」
自分に敵討ちを手伝わせようとするビャクにナイは文句を告げるが、ミノタウロスに見つかった以上は逃げるという選択肢はない。こんな怪物が山にいたら安心して暮らす事もできず、ビャクの敵討ちに付き合う事にした。
――ブモォオオオッ!!
二人が臨戦態勢に入ると、ミノタウロスは敵意を滲ませた咆哮を放つ。赤毛熊が可愛く思えるほどの圧倒的な威圧感にナイは両足がすくむが、ビャクは家族の仇を討つために負けじと咆哮を放つ。
「ウォオオンッ!!」
「ビャク……そうだな、気合で負けてたまるか!!うおおおおっ!!」
「ブモォッ!?」
ミノタウロスに対抗するようにビャクとナイは声を張り上げると、恐怖を打ち消したナイは全身から放出される魔力を体内に抑え、右手を伸ばして左手で支える。最初から手加減抜きで「石弾」をミノタウロスに目掛けて撃ちこむ。
「喰らえっ!!」
「ブフゥッ!?」
ナイの指先に黒渦が誕生した途端、ミノタウロスは野生の本能で危険を察知して頭を下げた。その直後に黒渦から小石が発射され、拳銃の弾丸の如く高速回転しながらミノタウロスの頭上を通り過ぎた。
もしもミノタウロスが頭を下げていなければ額を撃ち抜かれ、致命傷とまではいかずとも重傷は避けられなかった。予想外の攻撃を繰り出したナイにミノタウロスは焦るが、その一方で初弾を躱されたナイも動揺する。
(嘘だろ!?この距離で避けるなんて……くそっ、それなら連射だ!!)
石弾よりも威力は大きく落ちるが、ミノタウロスに攻撃を当てるためにナイは五本指から黒渦を出現させると、今度は石礫を連射した。
「石散弾!!」
「ブモォオオッ!?」
五つの黒渦から矢継ぎ早に小石が発射され、流石のミノタウロスも避け切れずに防御の姿勢を取った。石弾よりも威力は大分落ちるが、それでもゴブリン程度の魔物ならば一発で倒せる威力を誇る石礫がミノタウロスの身体にめり込む。
「どうだ!!少しは堪えた……よね?」
「ク、クゥ~ンッ……」
「……ブモォオオオッ!!」
数十発の小石を撃ちこまれたにも関わらず、ミノタウロスは両腕を振り払うと身体に食い込んでいた小石が膨張した筋肉によって弾き飛ばされる。その光景を見てナイとビャクは愕然とした。
ミノタウロスの頑強な肉体に石礫は一切通じておらず、それを見てナイは石弾でなければ通用しないと確信した。しかし、下手に石弾を撃ってもまた避けられる恐れがあり、確実に急所を貫かなければ勝ち目はない。
(くそっ、全然効いてないのか!?やっぱり石弾じゃないと仕留めきれないか!!)
ナイは右手の人差し指のみに黒渦を展開すると、それを見たミノタウロスは最初に放たれた攻撃が来ると予測し、ナイが行動に移す前に反撃に出た。
ミノタウロスは右腕の筋肉を膨張させ、丸太のように太くなった腕を近くの樹木に叩き込む。樹木がへし折れると、両腕で倒木を掴んでナイとビャクに目掛けて振り下ろす。
「ブモォオオッ!!」
「嘘ぉっ!?」
「キャインッ!?」
樹木を棍棒代わりに利用して自分達に振り下ろしてきたミノタウロスに対し、慌ててナイとビャクは左右に回避した。だが、ミノタウロスの狙いはナイであり、樹木を地面に叩きつけると、今度はナイに目掛けて横向きに振り払う。
「フンッ!!」
「くぅっ!?」
「ウォンッ!?」
迫りくる樹木に対してナイは魔法を解除すると肉体強化を発動させた。身体能力を上昇させる事で上空に跳んで攻撃を躱す。しかし、それがミノタウロスの狙いだった。空中に浮かんだナイは逃げ場がなく、それを見逃さずにミノタウロスは樹木を手放して跳躍する。
「ブモォオオッ!!」
「うわあああっ!?」
「危ないっす!!」
「ウォンッ!?」
空中に浮かんだナイにミノタウロスは突っ込もうとしたが、何処からか飛んできた矢がミノタウロスの顔面に迫る。自分に迫りくる矢を見てミノタウロスは目を見開き、空中で体勢を崩して落下する。
「ブフゥッ!?」
「うわぁっ!?」
「ウォンッ!!」
ミノタウロスが地面に叩きつけられたのに対し、ナイは地面に落ちる前にビャクが落下地点に滑り込み、全身の毛皮を利用して着地の衝撃を抑える。白狼種の柔らかな毛皮のお陰でナイは怪我をせずに済み、相棒にお礼を言う。
「あ、ありがとうビャク……重くない?」
「ウォンッ!!」
自分よりも大きいナイを受け止めたにも関わらず、ビャクは特に怪我はなかった。子供とはいえ白狼種であるビャクの肉体は見た目以上に頑丈で筋肉も強く、彼のお陰で無事に着地に成功したナイは先ほど飛んできた矢を放った主を探す。
「さっきの矢は……もしかしてエリナさん!?」
「ナイさん、こっちこっち!!」
「ウォンッ!?」
声が聞こえた方に顔を向けると、木の上で弓を構えたエリナの姿があった。ミノタウロスから救ってくれたのは彼女だと知り、ナイはお礼を告げる。
「あ、ありがとう……でも、どうしてここに?」
「狩猟の途中で二人を見かけて、山から下りようとしているのか気になって後を付けてたんですよ。それにしてもまさかミノタウロスがこの山にも住んでいたなんて……」
「そ、そうなんだ……」
「クゥ~ンッ……」
色々と突っ込みたいと事はあるが、エリナのお陰で命拾いしたのは間違いなく、ナイは彼女の矢を受けて地面に倒れたミノタウロスに視線を向ける。エリナの放った矢は確実にミノタウロスの頭部を貫いているはずだった。
ビャクは家族の仇を自分の手で討てなかった事に落ち込むが、死んだと思われたミノタウロスが突然に立ち上がる。その口元にはエリナの矢を加えており、信じがたい事にミノタウロスは矢を噛み砕いて生き延びていた事が判明する。
43
お気に入りに追加
185
あなたにおすすめの小説
文字変換の勇者 ~ステータス改竄して生き残ります~
カタナヅキ
ファンタジー
高校の受験を間近に迫った少年「霧崎レア」彼は学校の帰宅の最中、車の衝突事故に巻き込まれそうになる。そんな彼を救い出そうと通りがかった4人の高校生が駆けつけるが、唐突に彼等の足元に「魔法陣」が誕生し、謎の光に飲み込まれてしまう。
気付いたときには5人は見知らぬ中世風の城の中に存在し、彼等の目の前には老人の集団が居た。老人達の話によると現在の彼等が存在する場所は「異世界」であり、元の世界に戻るためには自分達に協力し、世界征服を狙う「魔人族」と呼ばれる存在を倒すように協力を願われる。
だが、世界を救う勇者として召喚されたはずの人間には特別な能力が授かっているはずなのだが、伝承では勇者の人数は「4人」のはずであり、1人だけ他の人間と比べると能力が低かったレアは召喚に巻き込まれた一般人だと判断されて城から追放されてしまう――
――しかし、追い出されたレアの持っていた能力こそが彼等を上回る性能を誇り、彼は自分の力を利用してステータスを改竄し、名前を変化させる事で物体を変化させ、空想上の武器や物語のキャラクターを作り出せる事に気付く。
ステータス画面がバグったのでとりあえず叩きます!!
カタナヅキ
ファンタジー
ステータ画面は防御魔法?あらゆる攻撃を画面で防ぐ異色の魔術師の物語!!
祖父の遺言で魔女が暮らす森に訪れた少年「ナオ」は一冊の魔導書を渡される。その魔導書はかつて異界から訪れたという人間が書き記した代物であり、ナオは魔導書を読み解くと視界に「ステータス画面」なる物が現れた。だが、何故か画面に表示されている文字は無茶苦茶な羅列で解読ができず、折角覚えた魔法なのに使い道に悩んだナオはある方法を思いつく。
「よし、とりあえず叩いてみよう!!」
ステータス画面を掴んでナオは悪党や魔物を相手に叩き付け、時には攻撃を防ぐ防具として利用する。世界でただ一人の「ステータス画面」の誤った使い方で彼は成り上がる。
※ステータスウィンドウで殴る、防ぐ、空を飛ぶ異色のファンタジー!!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
賢者の幼馴染との中を引き裂かれた無職の少年、真の力をひた隠し、スローライフ? を楽しみます!
織侍紗(@'ω'@)ん?
ファンタジー
ルーチェ村に住む少年アインス。幼い頃両親を亡くしたアインスは幼馴染の少女プラムやその家族たちと仲良く過ごしていた。そして今年で十二歳になるアインスはプラムと共に近くの町にある学園へと通うことになる。
そこではまず初めにこの世界に生きる全ての存在が持つ職位というものを調べるのだが、そこでアインスはこの世界に存在するはずのない無職であるということがわかる。またプラムは賢者だということがわかったため、王都の学園へと離れ離れになってしまう。
その夜、アインスは自身に前世があることを思い出す。アインスは前世で嫌な上司に手柄を奪われ、リストラされたあげく無職となって死んだところを、女神のノリと嫌がらせで無職にさせられた転生者だった。
そして妖精と呼ばれる存在より、自身のことを聞かされる。それは、無職と言うのはこの世界に存在しない職位の為、この世界がアインスに気づくことが出来ない。だから、転生者に対しての調整機構が働かない、という状況だった。
アインスは聞き流す程度でしか話を聞いていなかったが、その力は軽く天災級の魔法を繰り出し、時の流れが遅くなってしまうくらいの亜光速で動き回り、貴重な魔導具を呼吸をするように簡単に創り出すことが出来るほどであった。ただ、争いやその力の希少性が公になることを極端に嫌ったアインスは、そのチート過ぎる能力を全力にバレない方向に使うのである。
これはそんな彼が前世の知識と無職の圧倒的な力を使いながら、仲間たちとスローライフを楽しむ物語である。
以前、掲載していた作品をリメイクしての再掲載です。ちょっと書きたくなったのでちまちま書いていきます。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
主人公は高みの見物していたい
ポリ 外丸
ファンタジー
高等魔術学園に入学した主人公の新田伸。彼は大人しく高校生活を送りたいのに、友人たちが問題を持ち込んでくる。嫌々ながら巻き込まれつつ、彼は徹底的に目立たないようにやり過ごそうとする。例え相手が高校最強と呼ばれる人間だろうと、やり過ごす自信が彼にはあった。何故なら、彼こそが世界最強の魔術使いなのだから……。最強の魔術使いの高校生が、平穏な学園生活のために実力を隠しながら、迫り来る問題を解決していく物語。
※主人公はできる限り本気を出さず、ずっと実力を誤魔化し続けます
※小説家になろう、ノベルアップ+、ノベルバ、カクヨムにも投稿しています。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ドラゴネット興隆記
椎井瑛弥
ファンタジー
ある世界、ある時代、ある国で、一人の若者が領地を取り上げられ、誰も人が住まない僻地に新しい領地を与えられた。その領地をいかに発展させるか。周囲を巻き込みつつ、周囲に巻き込まれつつ、それなりに領地を大きくしていく。
ざまぁっぽく見えて、意外とほのぼのです。『新米エルフとぶらり旅』と世界観は共通していますが、違う時代、違う場所でのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる