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大迷宮編 〈前半編〉
レイラの策略
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「この中にレフィーアさんが監禁されているんですか?」
「俺の予想ではな……迂闊に触れるなよ。罠が仕掛けられているかも知れねえ」
「なら、どうやって開けるんですか?」
「そうだな……そういや、レノちゃんは魔鎧を使えたよな?あれで全身を武装して扉を開けられねえの?」
「良く知ってるね」
「大会の跡、レグの奴からレノちゃんの事は聞いてたからな」
コウシュンはレグとも親交があったらしく、レノはすぐに全身に魔鎧を発動させる。魔鎧は全体に纏わせると魔力消費が激しいため、早々に扉に手を押し当てる。どうやら魔術的な罠は仕掛けられていないらしく、触れただけでは特に何の反応もない。
「よいしょっと……」
ガコォオオンッ……‼
随分と古ぼけているのか、開くだけで軋む音が鳴り響き、扉を開いた先には水晶壁の通路が存在した。どうやら広間に直接繋がっているわけではなく、この通路の奥にある扉の先が宝玉とレフィーアが監禁されている広間らしい。
「……中に入ってもレーザーとか出てこないよね?」
「大丈夫ですよ。ゾンビ映画じゃあるまいし、この世界にそんな技術は残っていません」
「でも、心配だから皆はここで待ってて」
「おいおい……一人で行く気かレノちゃん?」
「俺なら不意打ちされても魔鎧で対応できる。すぐに戻る」
レノは水晶壁の通路を駆け出し、本当に罠は仕掛けられていなかったのか、そのまま何事もなく通過して扉に辿り着く。出入口はバルトロス王国の「転移の門」と呼ばれる建物と同様に「黄金製」の扉が取り付けられており、レノはゆっくりと扉の取っ手に手を回し、
(……鍵が掛かっていない? )
先ほどの扉も同様に何故か鍵や魔術式の罠が仕込まれておらず、レノは疑問に思いながらも扉を開くと――
「御婆、様っ……⁉」
「もう、遅いのじゃ……フィーよ」
「えっ……⁉」
――扉の先には、1人の老婆が壁際に追い込まれたレフィーアの腹部に短剣を差し込む光景が映し出され、レノは硬直する。彼女の実の祖母であるレイラは短剣を抜き取ると、レフィーアの身体から血液が噴出する。
「がはぁっ……‼」
「レフィーア‼」
「来たか……」
ゆっくりと地面に膝を着いて前のめりに倒れるレフィーアにレノが駆けつけると、老婆は後退して車椅子に座り込む。レノは彼女の身体を支えながら腹部から吹き出す血を魔鎧で覆った掌で抑えつける。
「しっかりしろ‼」
「レノ……?どうしてここに……⁉」
「大丈夫だ、これくらいの傷……⁉」
不意にレノは手元から感じる血液に違和感を感じ、視線を向けると、どういう事なのかレフィーアの腹部に傷穴の周囲が黒色化していた。以前に見覚えのある光景であり、これは「呪具」の類で傷つけられた時に生まれる「黒色化」と呼ばれる現象のはず。
黒色化とは身体を腐敗化させるのと同時に毒のように身体全体を侵食する厄介な現象であり、黒色化は生物の身体に触れるだけで感染してしまう。この黒色化の原因は「呪詛」であり、すぐにレノはカリバーンを掴み取り、聖剣を腹部に押し当てる。
「このっ……‼止まれ‼」
「どうしたレノちゃん⁉」
「何が起きたんですか⁉」
「お前たち……⁉」
異変を察したコウシュン達が通路を潜り抜けて部屋の中に入り込み、すぐに目の前の惨状に驚愕する。レイラは彼等の姿を見て舌打ちし、その間にもレノは聖剣の力を発動させて黒色化を止められないか試す。
「カリバーン‼」
ボウッ……‼
主人の言葉に反応するようにカリバーンが発熱し、そのままレフィーアの身体の黒色化が止まり、逆に皮膚に広がっていた黒色化が縮小化されていく。しかし、彼女の腹部に生まれた傷を癒せるわけではなく、血が止まらない。
「くっ……‼」
「レノ……逃げろ、これは罠だ……‼」
「もう遅い……これでお主等はお終いじゃ」
レイラは車椅子に取り付けられている魔水晶を取り出し、そのまま口元に近づけると、
『皆の者‼ 敵襲じゃ‼最上階に賊が現れたぞ‼』
「なっ……⁉」
「ちっ……拡音石か‼」
大樹全体にレイラの声が響き渡り、機械放送のように彼女の音声が広がる。さらに放送範囲は大樹だけではなく、どうやら集落全体に伝わっているらしい。
『最上階でレフィーアが刺された‼すぐに救援を寄越せ‼』
「この婆っ……‼」
「駄目です‼ここは退きましょう‼」
コウシュンが激昂してレイラに近づこうとするが、ミキが彼を抑えつけ、レノはレフィーアを担ぎ込む。ホノカは部屋の隅に用意されている水晶を確認し、眉を顰める。
「あれは……そうか、これで僕たちの監視を行っていたのか」
「なんですか?」
「遠見用のミラークリスタルだ。恐らく、大樹のあちこちに存在する水晶壁を通してこの水晶玉に受信していたんだ」
「床の代わりだと思っていた水晶壁がカメラの役割を持っていたんですか……なかなか考えますね」
「くそったれが‼」
パリィイイインッ‼
八つ当たりとばかりに水晶玉をコウシュンが刃を突き刺し、これでもう監視されることはないだろうが時は既に遅く、通路の方から大勢の人間の足音と怒声が聞こえ、すぐにこの場所から離れなければならない。
「くそっ‼ 逃げるぞ‼」
「どうやって?」
「気に喰わねえが、あの穴から逃げるしかねえ‼」
「レフィーア様‼」
「お前は……あの時の?」
腹部を刺されたレフィーアをレノとミキが支えると、彼女は驚いた表情を浮かべる。嘗て、剣乱武闘の大会で巨大隕石から住民達を守るために死んだはずのミキがいる事に動揺するが、すぐに憑依術で彼女を呼び出したレミアだと気が付き、どうしてレノ同様にこの場所に居るのかと戸惑う。
事情を説明している暇はなく、レノ達はあざ笑うかのように笑い声をあげるレイラを背にして走り出し、水晶壁の通路を駈け抜ける。
「見つけたぞ‼ あいつ等だ‼」
「レフィーア様が捕まっているぞ⁉」
「くそっ‼ 捕まえろ‼ 何としても逃がすな‼」
「殺せっ‼」
既に通路には大勢の兵士たちが到着しており、レフィーアを抱えるレノ達を見て激怒する。種族代表である彼女を何としても攫わせないために兵士たちは通路を塞ぐが、レノ達は何者かが開けた大穴に向けて突進する。
「飛ぶぞ‼」
「レフィーア様‼しっかり私の身体を掴んでください‼」
「あ、ああ……」
「僕も一緒に良いかな?」
「くそっ‼行くぞおらぁっ‼」
「飛行ユニット展開!!」
ドォオオンッ‼
全員がは勢いよく壁の大穴から飛び出し、大樹の頂上付近から飛び降りる。高さは少なくとも1000メートルは超えており、レノ達は落下しながらこれから先の事を相談する。
「何処に逃げるんですか⁉結界の外に⁉」
「駄目だ‼ 逃げたとしても森の中はエルフの領域だ‼俺が先導したとしても本気を出して追いかけてくる奴等から逃げ切る事は出来ねえ‼」
「その前にレフィーア様の治療が先です‼」
「わ、私の事は良い……それより、今は逃げなければ……」
「くそっ‼こんな事になるなんてよ……あれ、おいレノちゃんはどうした⁉」
「あそこですよ」
落下中の全員がレノが消えた事に気が付き、ベータだけが大樹の方角を指差し、そこには1人だけ瞬脚で地上に向けて移動する姿があり、彼は事前にベータから受け取ったイヤホンを装着すると、すぐに受信した彼女が皆に伝言を伝える。
「レノさんからの電話です。内容は自分が時間を稼ぐから、先に逃げるなり、隠れるなりしてくれとの事です」
「ええっ⁉」
「あの馬鹿……格好つけやがって‼そういう事なら俺も誘えよ‼」
「だ、駄目です‼今はレノさんに任せてレフィーア様の治療に専念しないといけません‼唯一この集落に詳しい貴方が離れてどうするんですか‼」
「ちっ……‼」
コウシュンがレノを追いかけようとしたが、ミキが慌てて抑え込み、ベータ達はレノが降り立った方向とは別の場所に落下する。
――1人だけ先に降りたレノは自分の周囲にエルフ達が集まるのを確認すると、拳を鳴らして目の前に立つエルフの集団に構える。
「さてと……やれるとこまでやるか」
「あそこだ‼ 見つけたぞ‼」
「ハーフエルフめ……‼」
「殺せぇえええええっ‼」
カリバーンを引き抜き、自分に向かってくる総勢1000名弱のエルフの戦士たちに剣を構えた。
「俺の予想ではな……迂闊に触れるなよ。罠が仕掛けられているかも知れねえ」
「なら、どうやって開けるんですか?」
「そうだな……そういや、レノちゃんは魔鎧を使えたよな?あれで全身を武装して扉を開けられねえの?」
「良く知ってるね」
「大会の跡、レグの奴からレノちゃんの事は聞いてたからな」
コウシュンはレグとも親交があったらしく、レノはすぐに全身に魔鎧を発動させる。魔鎧は全体に纏わせると魔力消費が激しいため、早々に扉に手を押し当てる。どうやら魔術的な罠は仕掛けられていないらしく、触れただけでは特に何の反応もない。
「よいしょっと……」
ガコォオオンッ……‼
随分と古ぼけているのか、開くだけで軋む音が鳴り響き、扉を開いた先には水晶壁の通路が存在した。どうやら広間に直接繋がっているわけではなく、この通路の奥にある扉の先が宝玉とレフィーアが監禁されている広間らしい。
「……中に入ってもレーザーとか出てこないよね?」
「大丈夫ですよ。ゾンビ映画じゃあるまいし、この世界にそんな技術は残っていません」
「でも、心配だから皆はここで待ってて」
「おいおい……一人で行く気かレノちゃん?」
「俺なら不意打ちされても魔鎧で対応できる。すぐに戻る」
レノは水晶壁の通路を駆け出し、本当に罠は仕掛けられていなかったのか、そのまま何事もなく通過して扉に辿り着く。出入口はバルトロス王国の「転移の門」と呼ばれる建物と同様に「黄金製」の扉が取り付けられており、レノはゆっくりと扉の取っ手に手を回し、
(……鍵が掛かっていない? )
先ほどの扉も同様に何故か鍵や魔術式の罠が仕込まれておらず、レノは疑問に思いながらも扉を開くと――
「御婆、様っ……⁉」
「もう、遅いのじゃ……フィーよ」
「えっ……⁉」
――扉の先には、1人の老婆が壁際に追い込まれたレフィーアの腹部に短剣を差し込む光景が映し出され、レノは硬直する。彼女の実の祖母であるレイラは短剣を抜き取ると、レフィーアの身体から血液が噴出する。
「がはぁっ……‼」
「レフィーア‼」
「来たか……」
ゆっくりと地面に膝を着いて前のめりに倒れるレフィーアにレノが駆けつけると、老婆は後退して車椅子に座り込む。レノは彼女の身体を支えながら腹部から吹き出す血を魔鎧で覆った掌で抑えつける。
「しっかりしろ‼」
「レノ……?どうしてここに……⁉」
「大丈夫だ、これくらいの傷……⁉」
不意にレノは手元から感じる血液に違和感を感じ、視線を向けると、どういう事なのかレフィーアの腹部に傷穴の周囲が黒色化していた。以前に見覚えのある光景であり、これは「呪具」の類で傷つけられた時に生まれる「黒色化」と呼ばれる現象のはず。
黒色化とは身体を腐敗化させるのと同時に毒のように身体全体を侵食する厄介な現象であり、黒色化は生物の身体に触れるだけで感染してしまう。この黒色化の原因は「呪詛」であり、すぐにレノはカリバーンを掴み取り、聖剣を腹部に押し当てる。
「このっ……‼止まれ‼」
「どうしたレノちゃん⁉」
「何が起きたんですか⁉」
「お前たち……⁉」
異変を察したコウシュン達が通路を潜り抜けて部屋の中に入り込み、すぐに目の前の惨状に驚愕する。レイラは彼等の姿を見て舌打ちし、その間にもレノは聖剣の力を発動させて黒色化を止められないか試す。
「カリバーン‼」
ボウッ……‼
主人の言葉に反応するようにカリバーンが発熱し、そのままレフィーアの身体の黒色化が止まり、逆に皮膚に広がっていた黒色化が縮小化されていく。しかし、彼女の腹部に生まれた傷を癒せるわけではなく、血が止まらない。
「くっ……‼」
「レノ……逃げろ、これは罠だ……‼」
「もう遅い……これでお主等はお終いじゃ」
レイラは車椅子に取り付けられている魔水晶を取り出し、そのまま口元に近づけると、
『皆の者‼ 敵襲じゃ‼最上階に賊が現れたぞ‼』
「なっ……⁉」
「ちっ……拡音石か‼」
大樹全体にレイラの声が響き渡り、機械放送のように彼女の音声が広がる。さらに放送範囲は大樹だけではなく、どうやら集落全体に伝わっているらしい。
『最上階でレフィーアが刺された‼すぐに救援を寄越せ‼』
「この婆っ……‼」
「駄目です‼ここは退きましょう‼」
コウシュンが激昂してレイラに近づこうとするが、ミキが彼を抑えつけ、レノはレフィーアを担ぎ込む。ホノカは部屋の隅に用意されている水晶を確認し、眉を顰める。
「あれは……そうか、これで僕たちの監視を行っていたのか」
「なんですか?」
「遠見用のミラークリスタルだ。恐らく、大樹のあちこちに存在する水晶壁を通してこの水晶玉に受信していたんだ」
「床の代わりだと思っていた水晶壁がカメラの役割を持っていたんですか……なかなか考えますね」
「くそったれが‼」
パリィイイインッ‼
八つ当たりとばかりに水晶玉をコウシュンが刃を突き刺し、これでもう監視されることはないだろうが時は既に遅く、通路の方から大勢の人間の足音と怒声が聞こえ、すぐにこの場所から離れなければならない。
「くそっ‼ 逃げるぞ‼」
「どうやって?」
「気に喰わねえが、あの穴から逃げるしかねえ‼」
「レフィーア様‼」
「お前は……あの時の?」
腹部を刺されたレフィーアをレノとミキが支えると、彼女は驚いた表情を浮かべる。嘗て、剣乱武闘の大会で巨大隕石から住民達を守るために死んだはずのミキがいる事に動揺するが、すぐに憑依術で彼女を呼び出したレミアだと気が付き、どうしてレノ同様にこの場所に居るのかと戸惑う。
事情を説明している暇はなく、レノ達はあざ笑うかのように笑い声をあげるレイラを背にして走り出し、水晶壁の通路を駈け抜ける。
「見つけたぞ‼ あいつ等だ‼」
「レフィーア様が捕まっているぞ⁉」
「くそっ‼ 捕まえろ‼ 何としても逃がすな‼」
「殺せっ‼」
既に通路には大勢の兵士たちが到着しており、レフィーアを抱えるレノ達を見て激怒する。種族代表である彼女を何としても攫わせないために兵士たちは通路を塞ぐが、レノ達は何者かが開けた大穴に向けて突進する。
「飛ぶぞ‼」
「レフィーア様‼しっかり私の身体を掴んでください‼」
「あ、ああ……」
「僕も一緒に良いかな?」
「くそっ‼行くぞおらぁっ‼」
「飛行ユニット展開!!」
ドォオオンッ‼
全員がは勢いよく壁の大穴から飛び出し、大樹の頂上付近から飛び降りる。高さは少なくとも1000メートルは超えており、レノ達は落下しながらこれから先の事を相談する。
「何処に逃げるんですか⁉結界の外に⁉」
「駄目だ‼ 逃げたとしても森の中はエルフの領域だ‼俺が先導したとしても本気を出して追いかけてくる奴等から逃げ切る事は出来ねえ‼」
「その前にレフィーア様の治療が先です‼」
「わ、私の事は良い……それより、今は逃げなければ……」
「くそっ‼こんな事になるなんてよ……あれ、おいレノちゃんはどうした⁉」
「あそこですよ」
落下中の全員がレノが消えた事に気が付き、ベータだけが大樹の方角を指差し、そこには1人だけ瞬脚で地上に向けて移動する姿があり、彼は事前にベータから受け取ったイヤホンを装着すると、すぐに受信した彼女が皆に伝言を伝える。
「レノさんからの電話です。内容は自分が時間を稼ぐから、先に逃げるなり、隠れるなりしてくれとの事です」
「ええっ⁉」
「あの馬鹿……格好つけやがって‼そういう事なら俺も誘えよ‼」
「だ、駄目です‼今はレノさんに任せてレフィーア様の治療に専念しないといけません‼唯一この集落に詳しい貴方が離れてどうするんですか‼」
「ちっ……‼」
コウシュンがレノを追いかけようとしたが、ミキが慌てて抑え込み、ベータ達はレノが降り立った方向とは別の場所に落下する。
――1人だけ先に降りたレノは自分の周囲にエルフ達が集まるのを確認すると、拳を鳴らして目の前に立つエルフの集団に構える。
「さてと……やれるとこまでやるか」
「あそこだ‼ 見つけたぞ‼」
「ハーフエルフめ……‼」
「殺せぇえええええっ‼」
カリバーンを引き抜き、自分に向かってくる総勢1000名弱のエルフの戦士たちに剣を構えた。
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