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真章 〈終末の使者編〉
異様
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黒猫酒場にてジャンヌたちが行動を移したのと同時刻、手紙の待ち合わせ場所の噴水広場には異様な光景が広がっていた。隕石によって破壊された噴水広場は既に修理が施され、大勢の人が行き交う。まだまだ完全な復興には時間が掛かるが、以前の活気を取り戻しつつある。
そんな噴水広場には二人の人物が向かい合っており、1人は全身を黒装束で覆い、口元を布で覆った金髪の少年であり、彼の背中に銀色に光り輝く長剣を掲げており、この人物こそが剣乱武闘の最中にリーリスを出し抜いてオリジナルの「カリバーン」を奪取した男だった。
そして、彼の眼の前には全身をフードで覆った小柄な人物が立っており、全身を隠しているので性別も容姿も分からないが、口元の部分だけは晒しており、笑みを浮かべている事だけは分かる。
――こんな異様な格好をした2人が向かい合っていたとしたら、周囲に行き交う人間が反応が何かしらの反応を起こしても可笑しくはないはずだが、民衆はまるで2人の事が見えていないように気にした風も無く素通りし、何故か2人の周りだけ人だかりを避けている。まるで見えない壁でも覆われているように2人の周りだけが静かであり、お互いに向い合ったまま黙り込む。
やがて沈黙に耐え切れなくなったのか、少年の方がゆっくりと口を開き、いつでも戦闘態勢に入れるように背中の聖剣の柄を握りしめながら、目の前の人物に話しかける。
「お前か……このふざけた手紙を送りつけたのは」
「…………」
男は手紙を一通取り出し、目の前のフードの人物に見せつける。最も、全身を覆っているために相手に見えているのかは分からないが、そのまま手紙を握りしめ、今にも飛び掛かりそうな勢いで睨み付ける。
「我等の居場所を特定しただけでなく、俺を誘き寄せるためだけに他の影を始末したのか……‼」
この手紙を少年が発見したのは、森人族の影の部隊がこの闘人都市の潜伏場所として利用している宿屋であり、偵察を行うために男が抜け出している数十分の間、戻ってきた時には宿屋で待機していたはずの他の影たちの姿はなく、代わりとばかりに彼等の人数分の右手の「手首」のみが机の上に並べられており、さらには全ての手首の人差し指だけが机の中心部に置かれていた手紙を指差されていた。
手紙の内容はこの場所まで訪れるように書き込まれ、文章の最後には「コウモリ」のマークと挑発するように女性のキスマークが付けられており、男はこのような事態に陥った場合はすぐに退去するように教育が施されていたが、これまで共に苦楽を味わってきた影達がこのような目に遭わされて我慢できるはずがなく、掟を破ってでも犯人を確かめるために姿を現す。
「一体、何の目的でお前は……‼」
「…………」
眼の前のフードの人物は憤る男に対し、何も語らずに一枚の羊皮紙を差し出す。そこには名前が書き込まれており、その文章を見た瞬間に男は目を見開く。
『アル』
それは男が嘗て捨てた名前であり、その名を知るのは義弟であるディンと、過去に共に過ごした盗賊団のメンバーだけである。それ以外に彼の名前を知る人物はおらず、アルは眼の前のフードの人物に身構えるが、相手は新しく羊皮紙を差し出す。
『ディンは死んだ』
その文章を見た瞬間、アルの中で何かが切れ、次の瞬間には彼は背中の聖剣を引き抜いていた。
「貴様っ‼」
ブォンッ‼
背中から抜き放たれた聖剣をフードの人物は後方に下がって回避し、その際に風切り音が生じるが依然と周囲の人々は気付いた様子も見せない。アルは興奮しながらも冷静さを取り戻し、聖剣を構えながらも射殺さんばかりに睨み付ける。
相手は新たに羊皮紙を取り出し、今度は両手で広げてアルに見せつける。反射的に彼は文章に視線を向け、その内容はさらに彼を苛立たせた。
『犯人はレノ』
ディンが昨夜から行方不明であり、闘技場に忍び込もうとした他の影たちが死亡した事はアルも知らされていたが、眼の前のフードの人物の告げる文章を鵜呑みにするわけではないが、刃を向けたままアルは考え込む。
義弟が帰ってこなかった事から最悪の予想はしていたが、明らかに自分たちを陥れようとしている眼の前の人物は信用できず、様々な疑問が頭に浮かぶ。本当に義弟は死んだのか、そもそも他の影はどうしたのか、目の前のフードの人物は何者なのかと考える一方、アルは聖剣に視線を向ける。
(まだ……使えるのか? )
聖剣の柄から感じられる「熱」を確認し、自分の所持している聖剣がアルを所有者として認めている事は分かる。しかし、何時までこの聖剣が彼に扱えるのかまでは分からない。聖剣に埋め込んだ彼の力が込められた「聖石」がどれくらい持つのかが不安だが、退くわけにはいかない。
フードの人物は刃を構えたまま動こうとしないアルに対し、ゆっくりと懐からまたもや新しい羊皮紙を取り出し、次はどんな文章を見せつける気なのかとアルが視線を向けた瞬間、
『貴方では勝てない』
アルが最期まで文章を読み終えた瞬間、フードの人物の姿が消え去る。何の比喩でも無く、アルの視界から向い合っていた相手が消え去った。
(なにっ……⁉ )
最初は自分でも捉えきれない速度で移動したのかと周囲を伺うが、すぐに地面の異変に気付く。仮に相手が高速移動か何かで姿を消した場合、地面に何らかの跡が残っているはずだが、特に異変は見えない。それならば転移系の魔法で移動したのかと思ったが、どんな転移系の魔法であろうと発動時には魔力による光が発現するはずであり、決して一瞬にして姿が掻き消えるはずがない(移動系の魔道具を使用したとしても同じであり、必ず転移する際には何らかの変化が生じるはず)。
ならば極めて精度の高い「隠密」の魔法を使用したのかと考えたが、森人族の影は誰しもが隠密の魔法を極めており、現に今のアルも隠密の魔法で存在感を限りなく薄くしている。これだけ派手な格好をしているのに周囲に気付かれないのはそのためであり、仮に相手がアル以上の隠密の魔法の使い手だとしても、一瞬にして姿が見えなくなるほどの存在感を消す事など不可能のはず。
(何処だ……⁉ )
何度も周囲を伺うが相手の姿が確認できず、聖剣を構えたままアルは後退り、気が付いたら噴水の近くにまで移動する。決して、油断していたわけではないのに相手を見失った事が彼を動揺させ、判断力を鈍らせた。
『落ち着いて下さいよ……』
「っ……⁉」
耳元から女の声が囁かれ、振り返るがそこには誰も存在せず、それでも確かに誰かが自分の耳元に話しかけた感覚だけは残っている。
『何をそんなに怯えてるんですか……?』
「ど、何処だ……⁉」
今度は反対方向から女の声が聞こえ、すぐに顔を向けるがそこには誰も居らず、それなのに耳元で囁かれた感覚だけは残っており、アルはどんどんと追い詰められる。
『探しても無駄ですよ……貴方と私じゃ格が違うんですから』
「格だと……⁉」
『まあ、面倒なので……ちゃっちゃっと終わらせましょうかね』
ガシィッ‼
次の瞬間、後方から首元を掴まれた感覚が襲い掛かり、アルは悲鳴を上げる。まるで万力に挟まれたような感覚であり、身体に何かが流れ込む。
「あ、がぁあああああっ……⁉」
『叫んだところで無駄ですよ。所詮、聖剣から本当の意味で認められていない貴方には抗う事はできません。聖石と聖剣の仕組みまで見抜いたのは大したものですが、本当の継承者ではない貴方にはその剣は扱いきれません』
「き、さまぁあああっ……⁉」
森人族の影が長年の調査によって見つけ出した「聖剣」の「聖石」の関係性まで知っている女に対し、アルは苦悶の表情を浮かべるが同時に違和感を抱き、今の彼は集中力が乱れ、当に「隠密」の効果が切れているはずなのに周囲の者達に気付かれていない。
ここまで悲鳴を上げていれば流石に他の民衆も気付きそうなものだが、何故か彼等は2人の事をまだ見えていないように素通りし、その光景にアルは背筋が震える。
『安心してください。彼等は何もしませんし、させませんよ』
耳元から聞こえてくる女の声にアルは目を見開き、すぐに異変に気が付く。視界内に存在する全ての人間が何時の間にかこちらに顔を向けており、
『ここにはもう、貴方の味方は1人もいませんから』
――その全員の首筋には「紅色の三日月」の紋様が浮かんでおり、まるで女の言葉に呼応するようにベンチに座っている老婆が、噴水の近くで遊んでいた子供たちが、噴水広場の前で屯していた鍛錬を行っていた冒険者が、広場を見回っているはずの兵士が、アルに向けて同時に笑顔を浮かべた。
そんな噴水広場には二人の人物が向かい合っており、1人は全身を黒装束で覆い、口元を布で覆った金髪の少年であり、彼の背中に銀色に光り輝く長剣を掲げており、この人物こそが剣乱武闘の最中にリーリスを出し抜いてオリジナルの「カリバーン」を奪取した男だった。
そして、彼の眼の前には全身をフードで覆った小柄な人物が立っており、全身を隠しているので性別も容姿も分からないが、口元の部分だけは晒しており、笑みを浮かべている事だけは分かる。
――こんな異様な格好をした2人が向かい合っていたとしたら、周囲に行き交う人間が反応が何かしらの反応を起こしても可笑しくはないはずだが、民衆はまるで2人の事が見えていないように気にした風も無く素通りし、何故か2人の周りだけ人だかりを避けている。まるで見えない壁でも覆われているように2人の周りだけが静かであり、お互いに向い合ったまま黙り込む。
やがて沈黙に耐え切れなくなったのか、少年の方がゆっくりと口を開き、いつでも戦闘態勢に入れるように背中の聖剣の柄を握りしめながら、目の前の人物に話しかける。
「お前か……このふざけた手紙を送りつけたのは」
「…………」
男は手紙を一通取り出し、目の前のフードの人物に見せつける。最も、全身を覆っているために相手に見えているのかは分からないが、そのまま手紙を握りしめ、今にも飛び掛かりそうな勢いで睨み付ける。
「我等の居場所を特定しただけでなく、俺を誘き寄せるためだけに他の影を始末したのか……‼」
この手紙を少年が発見したのは、森人族の影の部隊がこの闘人都市の潜伏場所として利用している宿屋であり、偵察を行うために男が抜け出している数十分の間、戻ってきた時には宿屋で待機していたはずの他の影たちの姿はなく、代わりとばかりに彼等の人数分の右手の「手首」のみが机の上に並べられており、さらには全ての手首の人差し指だけが机の中心部に置かれていた手紙を指差されていた。
手紙の内容はこの場所まで訪れるように書き込まれ、文章の最後には「コウモリ」のマークと挑発するように女性のキスマークが付けられており、男はこのような事態に陥った場合はすぐに退去するように教育が施されていたが、これまで共に苦楽を味わってきた影達がこのような目に遭わされて我慢できるはずがなく、掟を破ってでも犯人を確かめるために姿を現す。
「一体、何の目的でお前は……‼」
「…………」
眼の前のフードの人物は憤る男に対し、何も語らずに一枚の羊皮紙を差し出す。そこには名前が書き込まれており、その文章を見た瞬間に男は目を見開く。
『アル』
それは男が嘗て捨てた名前であり、その名を知るのは義弟であるディンと、過去に共に過ごした盗賊団のメンバーだけである。それ以外に彼の名前を知る人物はおらず、アルは眼の前のフードの人物に身構えるが、相手は新しく羊皮紙を差し出す。
『ディンは死んだ』
その文章を見た瞬間、アルの中で何かが切れ、次の瞬間には彼は背中の聖剣を引き抜いていた。
「貴様っ‼」
ブォンッ‼
背中から抜き放たれた聖剣をフードの人物は後方に下がって回避し、その際に風切り音が生じるが依然と周囲の人々は気付いた様子も見せない。アルは興奮しながらも冷静さを取り戻し、聖剣を構えながらも射殺さんばかりに睨み付ける。
相手は新たに羊皮紙を取り出し、今度は両手で広げてアルに見せつける。反射的に彼は文章に視線を向け、その内容はさらに彼を苛立たせた。
『犯人はレノ』
ディンが昨夜から行方不明であり、闘技場に忍び込もうとした他の影たちが死亡した事はアルも知らされていたが、眼の前のフードの人物の告げる文章を鵜呑みにするわけではないが、刃を向けたままアルは考え込む。
義弟が帰ってこなかった事から最悪の予想はしていたが、明らかに自分たちを陥れようとしている眼の前の人物は信用できず、様々な疑問が頭に浮かぶ。本当に義弟は死んだのか、そもそも他の影はどうしたのか、目の前のフードの人物は何者なのかと考える一方、アルは聖剣に視線を向ける。
(まだ……使えるのか? )
聖剣の柄から感じられる「熱」を確認し、自分の所持している聖剣がアルを所有者として認めている事は分かる。しかし、何時までこの聖剣が彼に扱えるのかまでは分からない。聖剣に埋め込んだ彼の力が込められた「聖石」がどれくらい持つのかが不安だが、退くわけにはいかない。
フードの人物は刃を構えたまま動こうとしないアルに対し、ゆっくりと懐からまたもや新しい羊皮紙を取り出し、次はどんな文章を見せつける気なのかとアルが視線を向けた瞬間、
『貴方では勝てない』
アルが最期まで文章を読み終えた瞬間、フードの人物の姿が消え去る。何の比喩でも無く、アルの視界から向い合っていた相手が消え去った。
(なにっ……⁉ )
最初は自分でも捉えきれない速度で移動したのかと周囲を伺うが、すぐに地面の異変に気付く。仮に相手が高速移動か何かで姿を消した場合、地面に何らかの跡が残っているはずだが、特に異変は見えない。それならば転移系の魔法で移動したのかと思ったが、どんな転移系の魔法であろうと発動時には魔力による光が発現するはずであり、決して一瞬にして姿が掻き消えるはずがない(移動系の魔道具を使用したとしても同じであり、必ず転移する際には何らかの変化が生じるはず)。
ならば極めて精度の高い「隠密」の魔法を使用したのかと考えたが、森人族の影は誰しもが隠密の魔法を極めており、現に今のアルも隠密の魔法で存在感を限りなく薄くしている。これだけ派手な格好をしているのに周囲に気付かれないのはそのためであり、仮に相手がアル以上の隠密の魔法の使い手だとしても、一瞬にして姿が見えなくなるほどの存在感を消す事など不可能のはず。
(何処だ……⁉ )
何度も周囲を伺うが相手の姿が確認できず、聖剣を構えたままアルは後退り、気が付いたら噴水の近くにまで移動する。決して、油断していたわけではないのに相手を見失った事が彼を動揺させ、判断力を鈍らせた。
『落ち着いて下さいよ……』
「っ……⁉」
耳元から女の声が囁かれ、振り返るがそこには誰も存在せず、それでも確かに誰かが自分の耳元に話しかけた感覚だけは残っている。
『何をそんなに怯えてるんですか……?』
「ど、何処だ……⁉」
今度は反対方向から女の声が聞こえ、すぐに顔を向けるがそこには誰も居らず、それなのに耳元で囁かれた感覚だけは残っており、アルはどんどんと追い詰められる。
『探しても無駄ですよ……貴方と私じゃ格が違うんですから』
「格だと……⁉」
『まあ、面倒なので……ちゃっちゃっと終わらせましょうかね』
ガシィッ‼
次の瞬間、後方から首元を掴まれた感覚が襲い掛かり、アルは悲鳴を上げる。まるで万力に挟まれたような感覚であり、身体に何かが流れ込む。
「あ、がぁあああああっ……⁉」
『叫んだところで無駄ですよ。所詮、聖剣から本当の意味で認められていない貴方には抗う事はできません。聖石と聖剣の仕組みまで見抜いたのは大したものですが、本当の継承者ではない貴方にはその剣は扱いきれません』
「き、さまぁあああっ……⁉」
森人族の影が長年の調査によって見つけ出した「聖剣」の「聖石」の関係性まで知っている女に対し、アルは苦悶の表情を浮かべるが同時に違和感を抱き、今の彼は集中力が乱れ、当に「隠密」の効果が切れているはずなのに周囲の者達に気付かれていない。
ここまで悲鳴を上げていれば流石に他の民衆も気付きそうなものだが、何故か彼等は2人の事をまだ見えていないように素通りし、その光景にアルは背筋が震える。
『安心してください。彼等は何もしませんし、させませんよ』
耳元から聞こえてくる女の声にアルは目を見開き、すぐに異変に気が付く。視界内に存在する全ての人間が何時の間にかこちらに顔を向けており、
『ここにはもう、貴方の味方は1人もいませんから』
――その全員の首筋には「紅色の三日月」の紋様が浮かんでおり、まるで女の言葉に呼応するようにベンチに座っている老婆が、噴水の近くで遊んでいた子供たちが、噴水広場の前で屯していた鍛錬を行っていた冒険者が、広場を見回っているはずの兵士が、アルに向けて同時に笑顔を浮かべた。
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