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魔王大戦編
約束
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扉を押し開き、アルトは廊下にいたセンリと話をしていたレノの姿を確認し、覚悟を決めるように近づく。2人は随分と早く彼が出てきた事に驚きながらも、
「どうしたの?もう話は終わったの?」
「まさか国王に急変でも……!?」
「いえ……すみませんが2人きりにしてくれませんか?」
「分かった」
「いやっ!!君と2人になりたいんだがっ!!」
普通に立ち去ろうとするレノを引き留め、センリは急変が起きた際のためにこの場に待機し、2人はその場を移動する。移動と言っても話が聞こえない程度の距離にまで下がり、深刻な面持ちでアルトは振り返る。
「レノ、君に聞きたい事が……いや、頼みたい事がある」
「何?」
「僕が王位を継承した際、大将軍の位に付いてくれないか?」
「えっ?」
一瞬、聞き間違えたかと思ったがアルトは真剣な表情であり、だからこそ信じ難い。大将軍という言葉に戸惑いながらも理由を尋ねてみると、彼は先ほどの国王とのやり取りを全て話す。
「国王様は不安を抱いているんだ……君がこの国を離れ、種族間の力関係が崩れる事を」
「なるほど……」
レノはカリバーンを確認し、確かにこの聖剣は現時点では恐らく全ての聖剣の頂点に立つ力を誇る。最強と最聖の二つ名を持つ大聖剣同士の融合であり、冗談抜きでこの聖剣よりも上位に位置する聖遺物は「魔槍(ゲイ・ボルグ)」だけだと考えられる(アルトとしては聖剣以外にもレノ自身の力も認めているが)。
「それで何で大将軍という話になるの?というか、他種族の俺がそんな高い地位に就いたら色々と問題あるんじゃないの?」
今までの歴史上、ただの一度も他種族に従った者が高位の地位に就いたことは無く、さらに言えばバルトロス王国の大将軍とは国王に次ぐ権力者の証でもあり、ハーフエルフであるレノが就任すれば臣下達に大きな反感が予想される。
「いや……僕と国王様は今こそが種族間の対立の大きな分岐点だと考えている。皮肉にも活性化現象やロスト・ナンバーズ、そして魔王という存在が共通の敵となり、種族間の戦争が停戦状態になっている。しかし……仮に共通の敵を失った場合、世界はまた種族間の対立で戦争が始まるだろう」
「かもね……」
その可能性は否定できず、仮にリーリスを打ち倒し、活性化現象が収まったとしても世界は以前の状態に戻るだけであり、人間、森人族、獣人族、巨人族、そして今現在は連絡が取れない人魚族と魔人族も再び争い合うだろう。
一応は人間、獣人族、巨人族の間柄は改善されつつあるが、森人族はあくまでも一時的な同盟であり、本当の意味で和解した訳ではない。数百年も続く長い悔恨を簡単に払拭できるはずがなく、もう戦争が再開される可能性は否定できない。
「僕たちは戦争なんか望んでいない……だが、何の力を持たない民衆を守るためにも最低限の力が必要なんだ」
「だからこの聖剣が必要?」
「違う。君が必要なんだ……レノ、君は森人族の血を引き継いでいるが種族差別を行わないな」
「まあね」
元々は旧世界の記憶を持つレノはこの世界の常識というのが今一理解できず、別に他の種族だからと言って差別を行う事はしない。それが彼の魅力であり、今までに様々な人間を引き寄せてきた。
「でもそんなに珍しい事かな?ゴンちゃんもポチ子も、リノンもヨウカも気にしているようには思えないけど……」
「確かにな……そう言う意味では僕たちは変わり者だろう」
レノの発言にアルトは苦笑いを行い、彼の場合は国王の影響を受けてだが、リノン達も種族差別を行わない。だからこそアルトはリノン達だけに心を許しており、親友となれたのかもしれない。
「レノ……無理にこの国に仕えてくれとは言わない。だが、君を失えばこの王国は再び戦禍に巻き込まれる可能性がある。レフィーア殿が同盟を受け入れてくれたのも君という存在が大きい」
「でも、大将軍になったらそれ相応の戦果を挙げないといけないんでしょ?」
「大丈夫だ。大将軍と言っても、君の場合は外交として活躍してくれ。もちろん、戦力としても期待しているが……」
「外交ね……」
確かに種族差別を行わないレノは外交に向いているかも知れないが、それでもハーフエルフという種である事が問題だろう。世界で最も迫害される対象であり、同時に恐れられている存在でもある。
「君のお蔭でハーフエルフという種の扱いが見直しされている。君が活躍する度にハーフエルフには大きな可能性があるのではないかという風習まで広がりつつある。全く……君は本当に凄い奴だな」
「可能性……」
レノが大きな活躍をする度に世界中に存在するハーフエルフ達の扱いが改善され、さらに言えばハーフエルフを最も差別していた聖導教会も差別を撤廃し、生前のミキやセンリの指示の下で彼等を保護する動きがある。
王国側でも奴隷商人がハーフエルフを扱う事を禁止する事が決定し、ほんの少しずつではあるがハーフエルフという種が世間の迫害の対象から逃れつつある。仮にレノが大将軍の位置に就任したら、王国側も本格的にハーフエルフを保護対象として扱う事を約束するという。
「レノ……未来永劫、僕たちに仕えてくれとは言わない。だが、君の行動次第では種族間の戦争の火種になりかねないんだ……頼む!!これからも共に戦ってくれ!!」
アルトは頭を深く下げ、そんな彼の態度にレノは頭を搔きながら話が随分と大きな事になっている事だけは理解しており、自分の行動次第で戦争になるかも知れないと言われても信じ難い。それでも、1つだけ言える事は、
「難しく考え過ぎじゃない?」
「え?」
「いちいち深く考え過ぎないでさ……友達に助けを求めるのにそんな深く頭なんか下げないでいいよ」
「レノ……それじゃあ――」
「但し」
自分の案を受け入れてくれたのかとアルトが顔を見上げると、レノは悪戯を思いついたような笑みを浮かべ、先ほどセンリとも相談していたある提案を彼に告げる。
――全ての話を聞き終え、彼は度肝を抜いたような表情を浮かべ、同時に苦笑いを浮かべる。そんな彼の表情にレノは笑みを浮かべ、
「全く……君はとんでもないことを思いついたな」
「元々の提案はアイリィだけどね」
「そうか……なら、僕は戻らせてもらうよ」
「アルト」
そのまま立ち去ろうとしたアルトに声をかけ、レノは少しだけ迷った風に、
「俺はアルトが好きだよ。もちろん、リノンやポチ子やゴンちゃんも……ジャンヌやレミアもいるからこの国に居るんだと思う。だからさ……精一杯長生きしてよ」
寿命の差を考えても名前を告げた全員との死別は必須であり、いずれは必ず別れの時が訪れる。それでもレノは最期の時まで、彼等と共に過ごしたいという気持ちに嘘偽りはない。そんな彼の寂し気な言葉と表情にアルトは気が付き、少し困った風に口元に笑みを浮かべながら、
「ああ……約束しよう。きっと、歴代の王の中でも僕は生き延びてみせる」
「そっか……それを聞いて少し安心した」
安堵の息を吐くレノの姿に対し、アルトは意外にも彼が寂しがり屋な事に驚く一方、彼なりに悩んでいた事を理解した事で今までにない親近感を抱く。出来ればもう少し早く彼と打ち解けていたとしたら、剣乱武闘で醜態を見せずに済んだ事を悔やみながらも、そのまま王が待つ寝室へと戻る。
そんな彼の後姿を見送り、レノは自分の姿を確認し、もう既に肉体が一年前と比べても殆ど外見に変化がない事に気が付く。恐らく、森人族の血の影響で外見の変化が遅行化しており、周囲の人間が年老いていく中、数十年後でもレノはきっと同じ姿を保つだろう。そうなると今までの様な関係を続けられるのかと不安を抱くが、それでもある確信を抱いている。きっとリノン達ならばどれほどの時が経とうと自分を受け入れてくれるだろうと。
「……辛いなぁ」
それでも愛した人達よりも確実に長い時を生きるという事は悲しく、レノはその場で座り込む。ハーフエルフという立場上、同じ長寿の森人族からは忌み嫌われ、友達も作る事も出来ず、彼が抱いている想いはきっとリノン達には理解できないだろう。それが尚更辛く、それでもハーフエルフという種でなければきっと彼女達と出会えることは出来ず、全く別の人生を歩んでいただろう。そう考えるとハーフエルフに生まれた事も悪くなく、救いがあるように思えた。
「どうしたの?もう話は終わったの?」
「まさか国王に急変でも……!?」
「いえ……すみませんが2人きりにしてくれませんか?」
「分かった」
「いやっ!!君と2人になりたいんだがっ!!」
普通に立ち去ろうとするレノを引き留め、センリは急変が起きた際のためにこの場に待機し、2人はその場を移動する。移動と言っても話が聞こえない程度の距離にまで下がり、深刻な面持ちでアルトは振り返る。
「レノ、君に聞きたい事が……いや、頼みたい事がある」
「何?」
「僕が王位を継承した際、大将軍の位に付いてくれないか?」
「えっ?」
一瞬、聞き間違えたかと思ったがアルトは真剣な表情であり、だからこそ信じ難い。大将軍という言葉に戸惑いながらも理由を尋ねてみると、彼は先ほどの国王とのやり取りを全て話す。
「国王様は不安を抱いているんだ……君がこの国を離れ、種族間の力関係が崩れる事を」
「なるほど……」
レノはカリバーンを確認し、確かにこの聖剣は現時点では恐らく全ての聖剣の頂点に立つ力を誇る。最強と最聖の二つ名を持つ大聖剣同士の融合であり、冗談抜きでこの聖剣よりも上位に位置する聖遺物は「魔槍(ゲイ・ボルグ)」だけだと考えられる(アルトとしては聖剣以外にもレノ自身の力も認めているが)。
「それで何で大将軍という話になるの?というか、他種族の俺がそんな高い地位に就いたら色々と問題あるんじゃないの?」
今までの歴史上、ただの一度も他種族に従った者が高位の地位に就いたことは無く、さらに言えばバルトロス王国の大将軍とは国王に次ぐ権力者の証でもあり、ハーフエルフであるレノが就任すれば臣下達に大きな反感が予想される。
「いや……僕と国王様は今こそが種族間の対立の大きな分岐点だと考えている。皮肉にも活性化現象やロスト・ナンバーズ、そして魔王という存在が共通の敵となり、種族間の戦争が停戦状態になっている。しかし……仮に共通の敵を失った場合、世界はまた種族間の対立で戦争が始まるだろう」
「かもね……」
その可能性は否定できず、仮にリーリスを打ち倒し、活性化現象が収まったとしても世界は以前の状態に戻るだけであり、人間、森人族、獣人族、巨人族、そして今現在は連絡が取れない人魚族と魔人族も再び争い合うだろう。
一応は人間、獣人族、巨人族の間柄は改善されつつあるが、森人族はあくまでも一時的な同盟であり、本当の意味で和解した訳ではない。数百年も続く長い悔恨を簡単に払拭できるはずがなく、もう戦争が再開される可能性は否定できない。
「僕たちは戦争なんか望んでいない……だが、何の力を持たない民衆を守るためにも最低限の力が必要なんだ」
「だからこの聖剣が必要?」
「違う。君が必要なんだ……レノ、君は森人族の血を引き継いでいるが種族差別を行わないな」
「まあね」
元々は旧世界の記憶を持つレノはこの世界の常識というのが今一理解できず、別に他の種族だからと言って差別を行う事はしない。それが彼の魅力であり、今までに様々な人間を引き寄せてきた。
「でもそんなに珍しい事かな?ゴンちゃんもポチ子も、リノンもヨウカも気にしているようには思えないけど……」
「確かにな……そう言う意味では僕たちは変わり者だろう」
レノの発言にアルトは苦笑いを行い、彼の場合は国王の影響を受けてだが、リノン達も種族差別を行わない。だからこそアルトはリノン達だけに心を許しており、親友となれたのかもしれない。
「レノ……無理にこの国に仕えてくれとは言わない。だが、君を失えばこの王国は再び戦禍に巻き込まれる可能性がある。レフィーア殿が同盟を受け入れてくれたのも君という存在が大きい」
「でも、大将軍になったらそれ相応の戦果を挙げないといけないんでしょ?」
「大丈夫だ。大将軍と言っても、君の場合は外交として活躍してくれ。もちろん、戦力としても期待しているが……」
「外交ね……」
確かに種族差別を行わないレノは外交に向いているかも知れないが、それでもハーフエルフという種である事が問題だろう。世界で最も迫害される対象であり、同時に恐れられている存在でもある。
「君のお蔭でハーフエルフという種の扱いが見直しされている。君が活躍する度にハーフエルフには大きな可能性があるのではないかという風習まで広がりつつある。全く……君は本当に凄い奴だな」
「可能性……」
レノが大きな活躍をする度に世界中に存在するハーフエルフ達の扱いが改善され、さらに言えばハーフエルフを最も差別していた聖導教会も差別を撤廃し、生前のミキやセンリの指示の下で彼等を保護する動きがある。
王国側でも奴隷商人がハーフエルフを扱う事を禁止する事が決定し、ほんの少しずつではあるがハーフエルフという種が世間の迫害の対象から逃れつつある。仮にレノが大将軍の位置に就任したら、王国側も本格的にハーフエルフを保護対象として扱う事を約束するという。
「レノ……未来永劫、僕たちに仕えてくれとは言わない。だが、君の行動次第では種族間の戦争の火種になりかねないんだ……頼む!!これからも共に戦ってくれ!!」
アルトは頭を深く下げ、そんな彼の態度にレノは頭を搔きながら話が随分と大きな事になっている事だけは理解しており、自分の行動次第で戦争になるかも知れないと言われても信じ難い。それでも、1つだけ言える事は、
「難しく考え過ぎじゃない?」
「え?」
「いちいち深く考え過ぎないでさ……友達に助けを求めるのにそんな深く頭なんか下げないでいいよ」
「レノ……それじゃあ――」
「但し」
自分の案を受け入れてくれたのかとアルトが顔を見上げると、レノは悪戯を思いついたような笑みを浮かべ、先ほどセンリとも相談していたある提案を彼に告げる。
――全ての話を聞き終え、彼は度肝を抜いたような表情を浮かべ、同時に苦笑いを浮かべる。そんな彼の表情にレノは笑みを浮かべ、
「全く……君はとんでもないことを思いついたな」
「元々の提案はアイリィだけどね」
「そうか……なら、僕は戻らせてもらうよ」
「アルト」
そのまま立ち去ろうとしたアルトに声をかけ、レノは少しだけ迷った風に、
「俺はアルトが好きだよ。もちろん、リノンやポチ子やゴンちゃんも……ジャンヌやレミアもいるからこの国に居るんだと思う。だからさ……精一杯長生きしてよ」
寿命の差を考えても名前を告げた全員との死別は必須であり、いずれは必ず別れの時が訪れる。それでもレノは最期の時まで、彼等と共に過ごしたいという気持ちに嘘偽りはない。そんな彼の寂し気な言葉と表情にアルトは気が付き、少し困った風に口元に笑みを浮かべながら、
「ああ……約束しよう。きっと、歴代の王の中でも僕は生き延びてみせる」
「そっか……それを聞いて少し安心した」
安堵の息を吐くレノの姿に対し、アルトは意外にも彼が寂しがり屋な事に驚く一方、彼なりに悩んでいた事を理解した事で今までにない親近感を抱く。出来ればもう少し早く彼と打ち解けていたとしたら、剣乱武闘で醜態を見せずに済んだ事を悔やみながらも、そのまま王が待つ寝室へと戻る。
そんな彼の後姿を見送り、レノは自分の姿を確認し、もう既に肉体が一年前と比べても殆ど外見に変化がない事に気が付く。恐らく、森人族の血の影響で外見の変化が遅行化しており、周囲の人間が年老いていく中、数十年後でもレノはきっと同じ姿を保つだろう。そうなると今までの様な関係を続けられるのかと不安を抱くが、それでもある確信を抱いている。きっとリノン達ならばどれほどの時が経とうと自分を受け入れてくれるだろうと。
「……辛いなぁ」
それでも愛した人達よりも確実に長い時を生きるという事は悲しく、レノはその場で座り込む。ハーフエルフという立場上、同じ長寿の森人族からは忌み嫌われ、友達も作る事も出来ず、彼が抱いている想いはきっとリノン達には理解できないだろう。それが尚更辛く、それでもハーフエルフという種でなければきっと彼女達と出会えることは出来ず、全く別の人生を歩んでいただろう。そう考えるとハーフエルフに生まれた事も悪くなく、救いがあるように思えた。
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