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英雄編
神木と世界樹
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カノンに彼女が操られていた時期の出来事を全て説明し終えると、案の定というべきかカノンはそのまま頭を抱えて深く落ち込んでしまう。
「わ、私がいない間にそんな事が……いや、問題は私の手で教え子たちに手を掛けるなんて……!?」
「全く覚えていないの?」
「も、申し訳ありません……はっ!?そう言えば私の魔銃は!?」
「この病棟では教会側の人間以外の武器の所持は認められませんので、カノン将軍の武器は王国側で管理しているはずですが……」
「ほっ……そうですか……」
自分の愛銃が無事だったことに安堵し、彼女はじっとレノの顔を見つめると、
「あの……1つ気になったんですが貴方はハーフエルフですか?」
「え」
「か、カノン将軍!?」
まさか人間であるカノンが一目で彼がハーフエルフだと気づいたことにセンリが驚愕し、森人族以外でレノの種族を見抜かれたのは初めてだ。基本的に初見の者には彼は「ダークエルフ(実際にリノン達も最初は勘違いしていた)」としか思われないが、何故気付かれたのか。
「あ、やっぱりそうなんですね。私も実はエルフの血が流れてるんですよ」
「エルフの?」
「は!?カノン将軍もハーフエルフだったのか!?」
「い、いや!!私の場合は曾祖父がエルフというだけで、ハーフではありません!!」
「それでも非常に珍しい事ですよ!?」
「これは……驚きましたね」
カノンの爆弾発言にセンリとテンは動揺し、レノとしては隠す必要もないので彼女の質問に肯定する。
「やはりそうでしたか……私の祖母もハーフエルフでしたが、色々と私に教えてくれました」
「お婆さんと曾お爺さんは生きてるの?」
「いえ、曾祖父は私が子供の頃に亡くなりましたが、祖母は元気です。未だに若々しい姿なので孫娘の私よりも若く見られますよ」
エルフの血が流れているならばその子孫は人間離れした寿命を持つが、世代を重なるごとに長寿の血は薄れていき、色々と問題が多い。下手をしたら自分の子供よりも長生きしてしまう可能性もあり、森人族が執拗なまでに他種族との交わりを禁止しているの要因の1つでもある。
ちなみにハーフエルフであるレノは普通のエルフと同じように生きられるが、彼、あるいは彼女の子供がエルフ同様の寿命であるとは限らない。だが、あくまでも他種族と結ばれた場合の話であり、仮にエルフと結ばれた場合は問題ない(ハーフエルフという種である以上、森人族と交わる可能性は限りなく低いが)。
「ですから安心してください。私は貴方がハーフエルフであろうと態度を変える事はしませんから」
「本当(マジ)で?」
「本当(マジ)です」
「ガチで?」
「ガチです」
「ほんまに?」
「ほんまです」
「おい……何時まで続ける気だい?」
「あまり病人に長話はどうかと……」
「私はもっと話したいな~」
センリが今更な言葉を告げると、レノはカノンに頭を下げてその場を立ち去る。扉を潜り抜ける際に手を振ってくる彼女に対し、思っていたよりも親しみを持ちやすい性格に安堵する。もしも「ハーフエルフには死を!!」などという極端な性格だった場合は対応に困ったが。
病棟の通路を移動中、テンはワルキューレ騎士団の訓練のために別れ、ヨウカはもう少しだけカノンと会話がしたいという事で残り、しばらくの間を無言でセンリと共に歩いていると、不意に彼女は立ち止まり、
「……話を戻しますが、そのエクスカリバーに関して質問したいことがあります」
「やっぱり、返却した方がいいかな?」
元々はアイリィがヨウカと結託して聖導教会から拝借した物であり、しかも勝手に改造を施して随分とデザインが変更している。さらに刀身の部分は未だにアイリィが管理しており、流石のセンリも容認しきれないかと思ったが、
「いえ、その事ではなく……少し気になったのですが、お借りしてもいいですか?」
「えっ……どうぞ」
素直にセンリに聖剣(エクスカリバー)の柄を手渡すと、彼女の掌に置いた瞬間に違和感を覚え、センリも何か確かめるように観察を行い、柄に埋め込まれた聖光石に視線を向けると、レノが持っていた時の輝きが消えている。
「まさかとは思いましたが……どうやらこの聖剣をレノさんから返却する必要は無くなったようですね」
「どういう事?」
「……信じられない事ですが、この聖剣はレノさんを主と認めています」
「えっ!?」
まさかのセンリの発言にレノは目を見開き、その間にもセンリは聖剣の柄に嵌め込まれた聖光石を調べ上げ、
「いえ、正確に言うならば……聖剣自体がレノさんを認めるように改造されていると思います」
「どういう事?」
「私が知るエクスカリバーの素材には木材は使われてはいませんでしたが、この聖剣の柄は明らかに木製の感触です。しかも、ただの木材では無くて神木の素材が使用されていますね」
「神木……」
何度か聞き覚えのある単語であり、樹の聖痕の持ち主であるアルファが使用していた木刀も神木製だったはず。また、先の深淵の森の森人族の襲撃の際も神木製の武器を所持していた。
だが、よく名前に聞くだけで「神木」という素材の詳細をレノは知らず、幼少の頃にムミョウから森人族が最も大切にする樹木であり、世界でも数本しか存在しないという事ぐらいしか聞いていない。
「レノさんは神木の事を知っていますか?」
「少ししか……」
「そうですか……神木とは森人族が何よりも大切にする大樹の事です。どれもが樹齢1000年を軽くこえ、今尚も成長をし続けている神聖な物なのです」
「そんな素材が使われているのか……何処でくすねてきたのか」
「神木は世界で4つしか存在しないのですが、その内の1つが聖導教会が管理しているのです」
「何で!?」
神木という存在が森人族にとって途轍もない価値のある素材だとしたら、いくら友好的な関係を築いているといえ、人間が仕切っている聖導教会がその内の1つを管理しているという話に驚きを隠せない。
「正確に言えば私達が扱っている神木は「世界樹」と呼んでおります。この樹木は元々は聖導教会が魔術教会と呼ばれていた時代に管理されていた物です。これは英雄アイルが魔王となる前に育成していたのですが、彼女の死後、教会側で管理しています」
「他の3つの神木との違いは?」
「それは……人間が育てるのと森人族が育てるのでは大きな成長差があり、教会側が管理している世界樹は森人族の神木と比べても規模が小さいですね」
「世界樹か……」
それほどの樹木が存在するのならば一度見てみたいという願望が芽生えるが、流石に教会側も厳重に管理しているだろう。
「話を戻しますが、この聖剣に使用されている木材は恐らく教会側の世界樹で扱われている物でしょう」
「……何で言い切れるの?」
「それは神木にも種類という概念が存在するのです。森人族が管理している3つの神木、そして我が聖導教会が管理している世界樹にはそれぞれ別々の属性の魔力が宿っているのです」
「種類……?」
「レノさんは水人華という物を知っていましたよね?元々あれは人魚族と森人族が協同開発した樹木なのですが、水属性と樹木の両方の性質を持っています」
「ああ……」
確かに地下迷宮でもアイリィが育て上げた水人華も「樹の聖痕」に反応して植物として成長していた。どのような原理なのかは不明だが、センリの言う通りに水の性質を併せ持った植物とも言える。
「世界に存在する全ての神木にはそれぞれの属性が存在します。この教会が管理している世界樹は聖属性の力を宿し、森人族が管理している神木には風と水、そして現在で失われた魔法属性の土属性が存在します」
「土属性?」
初めて聞く五大属性(火・水・風・雷・無(聖)の5つ)ではない単語に首を傾げると、
「今から1000年前、魔族侵攻大戦が勃発していた時代に絶滅したと言われるドワーフが得意とする魔法です。この土属性に関しては我々も詳しくは分からないのですが、何でも大地の恵みを得られるという話です」
「大地の恵み……農作物が良く育つとか?」
「その可能性もありますね。ですが、教会に伝わる歴史書によればドワーフは土属性の魔法を使用して、土砂から武器を生み出し、様々な用途に使用したとか……彼等はこの力を錬金術とも言ってましたが」
何となくだがレノの頭の中に髭面の小さな老人が土の塊から他の物質に変換させる想像が浮かび上がり、恐らく土属性とは、今で言うところの無属性に近い能力なのだろう。
「ドワーフは既にこの世に存在しませんが、彼等の技術は今尚も伝わっており、鍛冶職人にとっては崇拝される存在です。そして、彼らにしか扱えないこの土属性の能力を宿した神木が存在します」
※世界樹――元々はアイリィが人工栽培で生み出した樹木。現在は教会が管理しており、その素材を使用して聖遺物を造られる事も多い。教会にとっては貴重な資金源でもあり、その素材は各種族との交易に利用される。
神木――森人族にとって最も大切な存在であり、神木で生産された武器は世界各地の森人族の「族長」に与えられている。が、中には神木の種子を盗み出し、長い時を掛けて神木を育成している輩も居る(ムメイもこの方法で神木を内密に育てており、武器を製造していた)。
「わ、私がいない間にそんな事が……いや、問題は私の手で教え子たちに手を掛けるなんて……!?」
「全く覚えていないの?」
「も、申し訳ありません……はっ!?そう言えば私の魔銃は!?」
「この病棟では教会側の人間以外の武器の所持は認められませんので、カノン将軍の武器は王国側で管理しているはずですが……」
「ほっ……そうですか……」
自分の愛銃が無事だったことに安堵し、彼女はじっとレノの顔を見つめると、
「あの……1つ気になったんですが貴方はハーフエルフですか?」
「え」
「か、カノン将軍!?」
まさか人間であるカノンが一目で彼がハーフエルフだと気づいたことにセンリが驚愕し、森人族以外でレノの種族を見抜かれたのは初めてだ。基本的に初見の者には彼は「ダークエルフ(実際にリノン達も最初は勘違いしていた)」としか思われないが、何故気付かれたのか。
「あ、やっぱりそうなんですね。私も実はエルフの血が流れてるんですよ」
「エルフの?」
「は!?カノン将軍もハーフエルフだったのか!?」
「い、いや!!私の場合は曾祖父がエルフというだけで、ハーフではありません!!」
「それでも非常に珍しい事ですよ!?」
「これは……驚きましたね」
カノンの爆弾発言にセンリとテンは動揺し、レノとしては隠す必要もないので彼女の質問に肯定する。
「やはりそうでしたか……私の祖母もハーフエルフでしたが、色々と私に教えてくれました」
「お婆さんと曾お爺さんは生きてるの?」
「いえ、曾祖父は私が子供の頃に亡くなりましたが、祖母は元気です。未だに若々しい姿なので孫娘の私よりも若く見られますよ」
エルフの血が流れているならばその子孫は人間離れした寿命を持つが、世代を重なるごとに長寿の血は薄れていき、色々と問題が多い。下手をしたら自分の子供よりも長生きしてしまう可能性もあり、森人族が執拗なまでに他種族との交わりを禁止しているの要因の1つでもある。
ちなみにハーフエルフであるレノは普通のエルフと同じように生きられるが、彼、あるいは彼女の子供がエルフ同様の寿命であるとは限らない。だが、あくまでも他種族と結ばれた場合の話であり、仮にエルフと結ばれた場合は問題ない(ハーフエルフという種である以上、森人族と交わる可能性は限りなく低いが)。
「ですから安心してください。私は貴方がハーフエルフであろうと態度を変える事はしませんから」
「本当(マジ)で?」
「本当(マジ)です」
「ガチで?」
「ガチです」
「ほんまに?」
「ほんまです」
「おい……何時まで続ける気だい?」
「あまり病人に長話はどうかと……」
「私はもっと話したいな~」
センリが今更な言葉を告げると、レノはカノンに頭を下げてその場を立ち去る。扉を潜り抜ける際に手を振ってくる彼女に対し、思っていたよりも親しみを持ちやすい性格に安堵する。もしも「ハーフエルフには死を!!」などという極端な性格だった場合は対応に困ったが。
病棟の通路を移動中、テンはワルキューレ騎士団の訓練のために別れ、ヨウカはもう少しだけカノンと会話がしたいという事で残り、しばらくの間を無言でセンリと共に歩いていると、不意に彼女は立ち止まり、
「……話を戻しますが、そのエクスカリバーに関して質問したいことがあります」
「やっぱり、返却した方がいいかな?」
元々はアイリィがヨウカと結託して聖導教会から拝借した物であり、しかも勝手に改造を施して随分とデザインが変更している。さらに刀身の部分は未だにアイリィが管理しており、流石のセンリも容認しきれないかと思ったが、
「いえ、その事ではなく……少し気になったのですが、お借りしてもいいですか?」
「えっ……どうぞ」
素直にセンリに聖剣(エクスカリバー)の柄を手渡すと、彼女の掌に置いた瞬間に違和感を覚え、センリも何か確かめるように観察を行い、柄に埋め込まれた聖光石に視線を向けると、レノが持っていた時の輝きが消えている。
「まさかとは思いましたが……どうやらこの聖剣をレノさんから返却する必要は無くなったようですね」
「どういう事?」
「……信じられない事ですが、この聖剣はレノさんを主と認めています」
「えっ!?」
まさかのセンリの発言にレノは目を見開き、その間にもセンリは聖剣の柄に嵌め込まれた聖光石を調べ上げ、
「いえ、正確に言うならば……聖剣自体がレノさんを認めるように改造されていると思います」
「どういう事?」
「私が知るエクスカリバーの素材には木材は使われてはいませんでしたが、この聖剣の柄は明らかに木製の感触です。しかも、ただの木材では無くて神木の素材が使用されていますね」
「神木……」
何度か聞き覚えのある単語であり、樹の聖痕の持ち主であるアルファが使用していた木刀も神木製だったはず。また、先の深淵の森の森人族の襲撃の際も神木製の武器を所持していた。
だが、よく名前に聞くだけで「神木」という素材の詳細をレノは知らず、幼少の頃にムミョウから森人族が最も大切にする樹木であり、世界でも数本しか存在しないという事ぐらいしか聞いていない。
「レノさんは神木の事を知っていますか?」
「少ししか……」
「そうですか……神木とは森人族が何よりも大切にする大樹の事です。どれもが樹齢1000年を軽くこえ、今尚も成長をし続けている神聖な物なのです」
「そんな素材が使われているのか……何処でくすねてきたのか」
「神木は世界で4つしか存在しないのですが、その内の1つが聖導教会が管理しているのです」
「何で!?」
神木という存在が森人族にとって途轍もない価値のある素材だとしたら、いくら友好的な関係を築いているといえ、人間が仕切っている聖導教会がその内の1つを管理しているという話に驚きを隠せない。
「正確に言えば私達が扱っている神木は「世界樹」と呼んでおります。この樹木は元々は聖導教会が魔術教会と呼ばれていた時代に管理されていた物です。これは英雄アイルが魔王となる前に育成していたのですが、彼女の死後、教会側で管理しています」
「他の3つの神木との違いは?」
「それは……人間が育てるのと森人族が育てるのでは大きな成長差があり、教会側が管理している世界樹は森人族の神木と比べても規模が小さいですね」
「世界樹か……」
それほどの樹木が存在するのならば一度見てみたいという願望が芽生えるが、流石に教会側も厳重に管理しているだろう。
「話を戻しますが、この聖剣に使用されている木材は恐らく教会側の世界樹で扱われている物でしょう」
「……何で言い切れるの?」
「それは神木にも種類という概念が存在するのです。森人族が管理している3つの神木、そして我が聖導教会が管理している世界樹にはそれぞれ別々の属性の魔力が宿っているのです」
「種類……?」
「レノさんは水人華という物を知っていましたよね?元々あれは人魚族と森人族が協同開発した樹木なのですが、水属性と樹木の両方の性質を持っています」
「ああ……」
確かに地下迷宮でもアイリィが育て上げた水人華も「樹の聖痕」に反応して植物として成長していた。どのような原理なのかは不明だが、センリの言う通りに水の性質を併せ持った植物とも言える。
「世界に存在する全ての神木にはそれぞれの属性が存在します。この教会が管理している世界樹は聖属性の力を宿し、森人族が管理している神木には風と水、そして現在で失われた魔法属性の土属性が存在します」
「土属性?」
初めて聞く五大属性(火・水・風・雷・無(聖)の5つ)ではない単語に首を傾げると、
「今から1000年前、魔族侵攻大戦が勃発していた時代に絶滅したと言われるドワーフが得意とする魔法です。この土属性に関しては我々も詳しくは分からないのですが、何でも大地の恵みを得られるという話です」
「大地の恵み……農作物が良く育つとか?」
「その可能性もありますね。ですが、教会に伝わる歴史書によればドワーフは土属性の魔法を使用して、土砂から武器を生み出し、様々な用途に使用したとか……彼等はこの力を錬金術とも言ってましたが」
何となくだがレノの頭の中に髭面の小さな老人が土の塊から他の物質に変換させる想像が浮かび上がり、恐らく土属性とは、今で言うところの無属性に近い能力なのだろう。
「ドワーフは既にこの世に存在しませんが、彼等の技術は今尚も伝わっており、鍛冶職人にとっては崇拝される存在です。そして、彼らにしか扱えないこの土属性の能力を宿した神木が存在します」
※世界樹――元々はアイリィが人工栽培で生み出した樹木。現在は教会が管理しており、その素材を使用して聖遺物を造られる事も多い。教会にとっては貴重な資金源でもあり、その素材は各種族との交易に利用される。
神木――森人族にとって最も大切な存在であり、神木で生産された武器は世界各地の森人族の「族長」に与えられている。が、中には神木の種子を盗み出し、長い時を掛けて神木を育成している輩も居る(ムメイもこの方法で神木を内密に育てており、武器を製造していた)。
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