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ヒナ編
水晶の蔓
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水人華を拾い上げ、ヒナはさらに少し離れた木陰からも青い光に気が付き、試しに草むらを掻き分けて正体を確認すると、
「またか……」
草むらの影には別の水人華が落血ており、ご丁寧にさらに前方の樹木の傍にも3つ目の水人華が添えられている。明らかに何者かが水人華を道標のように地面に落としており、ヒナはそれらを回収しながら次の道標を探す。
慌てて彼女の行動を見守っていたゴンゾウとポチ子、そしてコトミが付いて行こうとするが、ヒナは振り返り、ここから先は単独行動の方が良い。
「1人で大丈夫……先に戻ってて」
「けど……」
「平気だって、森の中で私に勝てるの何て……案外いるかもしれないけど、大丈夫」
「……気を付けて」
反対しても聞かない事を悟ったのか、コトミたちは危険な目に遭いそうになったら転移結晶で逃げるように厳重に注意すると、そのまま彼女を見送る。森の中で一番に動けるのは森人族の血が流れる彼女だけであり、自分達が同行しても足手まといになるのは自覚している。
ヒナは周囲を確認しながら野生の魔物の気配に気を配り、水人華の道標を頼りに移動を開始する。既に時刻は夕方を迎えようとしていたが、地面に落ちている青く光り輝く水人華を頼りに進み続けた。
「この道は……」
最初の水人華を発見してから1時間ほど経過すると、何時の間にかまだ進んでいない場所にまで移動しており、どうやら森の中腹部に到達したようである。ここまで難なく移動し続けたが、どんどんと森の奥に進んでいる事に少々眉を顰めながらも、それでも進み続ける。
一体、どれだけの「水人華(道標)」を見つけたのかは分からないが、徐々に辺りが薄暗くなっていく頃に大きな「湖」に辿り着いた。ヒナは湖の様子を確認し、透き通った水が広がっているが違和感を感じる。
「この湖……綺麗すぎる」
眼の前に広がる湖を上から覗き込むと、異様なまでに透明度が高い。さらに言えば湖の中には魚の類が確認できず、何処となく「地下迷宮(ロスト・ラビリンス)」で水人華によって生み出された湖と似ている。
正確に言えば湖というよりは「泉」であり、よく観察すると泉の中から青く光り輝く水晶を想像させる植物が生えているのを確認し、間違いなく水人華の群生が水中に存在する。
この水人華は本来ならば完全に水没した状態で育つ植物であり、何者かが泉の中に潜って抜き取らない限りは外部に出現する事は有り得ず、確かに誰かがこの水中から水人華を回収して「道標」としてこの泉の場所まで誘導していたのは間違いない。
最も、その何者かは近くには存在しないのか、周囲を注意深く視線を巡らしても誰も見つからない。ヒナはどうするべきかと悩み込み、一応は転移結晶で拠点に戻る事は出来るが、ここで転移するともう一度この場所に戻ってくるのが面倒ではある。
「魔法が使えたらなぁ……」
この状態ではレノの転移魔方陣は扱えないため、いちいち移動も面倒臭い。転移結晶は特定の場所しか移動できないため、ここで使用してしまえば最初からこの泉に繋がる路を探さなければならない。
レノの状態ならばこの場所にマーキングを行い、転移魔方陣で帰還できるのだが、今のヒナは転移魔法を扱えない。仕方なく、何か目印なるような物がないかと探していると、
チャポンッ……
「……?」
不意に泉の方から何か水音が聞こえ、振り返ると泉の中央に大きな波紋が生まれている。上から何か落ちてきたのかと確認してみるが、雲一つない星空が広がっているだけだ。
泉の周囲には樹木の類は生えておらず、木の実や小動物の類が泉に落ちて来たとは考えにくい。一瞬、魚でも跳ねたのかと思ったが、この水中には魚の類は視認できなかったのは確認済みであり、一体何が原因で水面に波紋が発生したのかが分からない。
風が吹いているわけでもなく、周囲に危険な魔物の気配も無い。ならば何故、水面に波紋が生まれたのか。
「……何かいる?」
水中に魚以外の「何か」がいると直感が告げ、ヒナはその場をすぐに離れようとした時、
ドパァアアアッ!!
突然、激しい水飛沫が発生し、水中から蔦のような物が飛び出してくる。その数は尋常ではなく、ヒナに向かって飛びかかってくる。
「魔鎧(フラム)!!」
ボウッ!!
右腕全体に「蒼炎」を纏わせ、ヒナは自分に向かってくる蔦に向けて手刀を放つが、
ジュワァアアアッ!!
「くっ!?」
蔦に触れた瞬間に激しい蒸気が舞い上がり、蔦は一瞬にして蒸発してしまう。それでも全ての蔦を掻き消す事は不可能であり、右足に蔦が絡みつく。
ズザザザッ……!!
「うわっ!?」
右足を青く光り輝く「蔦」に引き込まれ、ヒナはすぐに抵抗を試みるが、異様なまでの力強さであり、このままでは引き込まれてしまう。
「負けるかぁっ!」
ブチィイイッ……!!
ヒナは渾身の力を込めて逆に蔦を引きちぎり、そのまま急いで後方に下がる。この状態ならばレノの時よりも身体能力が高く、瞬時に彼女は樹木の間を掻い潜って泉から逃れる。
「ふうっ……もう平気かな」
泉から10メートル以上離れると、水中から飛び出した蔦がうねうねと周囲を警戒するように蠢ているが、この距離までは届かない。ヒナは取りあえず樹木を盾に隠れながら右足首に絡みついた蔦を確認し、すぐに勘付いた。
「……水人華、なの?」
それは青く光り輝く「水晶」を想像させる植物が絡みつき、触れてみると水人華特有の氷のような冷たさが広がる。ヒナはすぐに足首に巻き付いたままでは危険と判断し、右腕に再度「魔鎧(フラム)」を発動させて完全に蒸発させる。
ジュワァアアアッ……!!
「……火に弱いのかな?」
右手に纏わせた蒼炎で蔦を完全に蒸発させ、どうやら火属性の魔法が相性が良いらしいが、どうして水人華と思われる植物が自分を襲ってきたのかが分からない。ヒナは樹木の間から泉の様子を確認し、どうやら「水晶の蔦」は彼女を狙うのは諦めたのかゆっくりと水中に潜り、水面に無数の波紋を生み出しながらも完全に消え去る。
(……生物?いや、食虫植物かな……)
恐らく、泉に近づいた獲物をあの水晶の蔦が掴みとり、水中に引きずり込んで栄養に変えるのかと思うのが、あれが植物型の魔物なのかは判断できない。
(水人華みたいな色艶の蔦、それにあの水人華の道標……罠か)
何者かがヒナをここまで誘導し、あの泉に潜んでいる植物の餌にでもしようとしたのは間違いないのだろうが、それにしては目的が分からない。どうしてヒナを狙ったのか、そもそも何者がこんな手の込んだ仕掛けを施したのか、色々と謎だらけだが今は一刻も早く戻らなければならない。
「転移結晶で……あれ?」
不意にヒナは自分の腰に付けていたはずの巾着袋が無くなっている事に気が付き、すぐに心当たりを思い出して恐る恐る泉の方を確認すると、案の定というべきか先ほどのやり取りで泉から3メートルも離れていない場所に巾着袋が落ちていた。
どうやら先ほど右足首を掴まれた際に落としてしまったようだが、あれがなければコトミたちの元に戻ることは出来ない。しかし、不用意に回収に向かえばあの植物が襲い掛かってくるのは間違いない。
「仕方ない……自力で戻るか」
随分と離れてしまったが、一応は森人族の血のお蔭で夜の森の中でも不安などは抱かず、むしろ異様な安心感で満たされる。周囲の植物から微弱だが魔力が送り込まれ、大人しく待機しているだけで魔力が回復していく感覚が広がる。
背中に掲げた「エクスカリバー」を確認し、今はまだこの剣を使う機会ではないと判断し、ヒナはゆっくりと音を立てない様にその場を離れた――
「またか……」
草むらの影には別の水人華が落血ており、ご丁寧にさらに前方の樹木の傍にも3つ目の水人華が添えられている。明らかに何者かが水人華を道標のように地面に落としており、ヒナはそれらを回収しながら次の道標を探す。
慌てて彼女の行動を見守っていたゴンゾウとポチ子、そしてコトミが付いて行こうとするが、ヒナは振り返り、ここから先は単独行動の方が良い。
「1人で大丈夫……先に戻ってて」
「けど……」
「平気だって、森の中で私に勝てるの何て……案外いるかもしれないけど、大丈夫」
「……気を付けて」
反対しても聞かない事を悟ったのか、コトミたちは危険な目に遭いそうになったら転移結晶で逃げるように厳重に注意すると、そのまま彼女を見送る。森の中で一番に動けるのは森人族の血が流れる彼女だけであり、自分達が同行しても足手まといになるのは自覚している。
ヒナは周囲を確認しながら野生の魔物の気配に気を配り、水人華の道標を頼りに移動を開始する。既に時刻は夕方を迎えようとしていたが、地面に落ちている青く光り輝く水人華を頼りに進み続けた。
「この道は……」
最初の水人華を発見してから1時間ほど経過すると、何時の間にかまだ進んでいない場所にまで移動しており、どうやら森の中腹部に到達したようである。ここまで難なく移動し続けたが、どんどんと森の奥に進んでいる事に少々眉を顰めながらも、それでも進み続ける。
一体、どれだけの「水人華(道標)」を見つけたのかは分からないが、徐々に辺りが薄暗くなっていく頃に大きな「湖」に辿り着いた。ヒナは湖の様子を確認し、透き通った水が広がっているが違和感を感じる。
「この湖……綺麗すぎる」
眼の前に広がる湖を上から覗き込むと、異様なまでに透明度が高い。さらに言えば湖の中には魚の類が確認できず、何処となく「地下迷宮(ロスト・ラビリンス)」で水人華によって生み出された湖と似ている。
正確に言えば湖というよりは「泉」であり、よく観察すると泉の中から青く光り輝く水晶を想像させる植物が生えているのを確認し、間違いなく水人華の群生が水中に存在する。
この水人華は本来ならば完全に水没した状態で育つ植物であり、何者かが泉の中に潜って抜き取らない限りは外部に出現する事は有り得ず、確かに誰かがこの水中から水人華を回収して「道標」としてこの泉の場所まで誘導していたのは間違いない。
最も、その何者かは近くには存在しないのか、周囲を注意深く視線を巡らしても誰も見つからない。ヒナはどうするべきかと悩み込み、一応は転移結晶で拠点に戻る事は出来るが、ここで転移するともう一度この場所に戻ってくるのが面倒ではある。
「魔法が使えたらなぁ……」
この状態ではレノの転移魔方陣は扱えないため、いちいち移動も面倒臭い。転移結晶は特定の場所しか移動できないため、ここで使用してしまえば最初からこの泉に繋がる路を探さなければならない。
レノの状態ならばこの場所にマーキングを行い、転移魔方陣で帰還できるのだが、今のヒナは転移魔法を扱えない。仕方なく、何か目印なるような物がないかと探していると、
チャポンッ……
「……?」
不意に泉の方から何か水音が聞こえ、振り返ると泉の中央に大きな波紋が生まれている。上から何か落ちてきたのかと確認してみるが、雲一つない星空が広がっているだけだ。
泉の周囲には樹木の類は生えておらず、木の実や小動物の類が泉に落ちて来たとは考えにくい。一瞬、魚でも跳ねたのかと思ったが、この水中には魚の類は視認できなかったのは確認済みであり、一体何が原因で水面に波紋が発生したのかが分からない。
風が吹いているわけでもなく、周囲に危険な魔物の気配も無い。ならば何故、水面に波紋が生まれたのか。
「……何かいる?」
水中に魚以外の「何か」がいると直感が告げ、ヒナはその場をすぐに離れようとした時、
ドパァアアアッ!!
突然、激しい水飛沫が発生し、水中から蔦のような物が飛び出してくる。その数は尋常ではなく、ヒナに向かって飛びかかってくる。
「魔鎧(フラム)!!」
ボウッ!!
右腕全体に「蒼炎」を纏わせ、ヒナは自分に向かってくる蔦に向けて手刀を放つが、
ジュワァアアアッ!!
「くっ!?」
蔦に触れた瞬間に激しい蒸気が舞い上がり、蔦は一瞬にして蒸発してしまう。それでも全ての蔦を掻き消す事は不可能であり、右足に蔦が絡みつく。
ズザザザッ……!!
「うわっ!?」
右足を青く光り輝く「蔦」に引き込まれ、ヒナはすぐに抵抗を試みるが、異様なまでの力強さであり、このままでは引き込まれてしまう。
「負けるかぁっ!」
ブチィイイッ……!!
ヒナは渾身の力を込めて逆に蔦を引きちぎり、そのまま急いで後方に下がる。この状態ならばレノの時よりも身体能力が高く、瞬時に彼女は樹木の間を掻い潜って泉から逃れる。
「ふうっ……もう平気かな」
泉から10メートル以上離れると、水中から飛び出した蔦がうねうねと周囲を警戒するように蠢ているが、この距離までは届かない。ヒナは取りあえず樹木を盾に隠れながら右足首に絡みついた蔦を確認し、すぐに勘付いた。
「……水人華、なの?」
それは青く光り輝く「水晶」を想像させる植物が絡みつき、触れてみると水人華特有の氷のような冷たさが広がる。ヒナはすぐに足首に巻き付いたままでは危険と判断し、右腕に再度「魔鎧(フラム)」を発動させて完全に蒸発させる。
ジュワァアアアッ……!!
「……火に弱いのかな?」
右手に纏わせた蒼炎で蔦を完全に蒸発させ、どうやら火属性の魔法が相性が良いらしいが、どうして水人華と思われる植物が自分を襲ってきたのかが分からない。ヒナは樹木の間から泉の様子を確認し、どうやら「水晶の蔦」は彼女を狙うのは諦めたのかゆっくりと水中に潜り、水面に無数の波紋を生み出しながらも完全に消え去る。
(……生物?いや、食虫植物かな……)
恐らく、泉に近づいた獲物をあの水晶の蔦が掴みとり、水中に引きずり込んで栄養に変えるのかと思うのが、あれが植物型の魔物なのかは判断できない。
(水人華みたいな色艶の蔦、それにあの水人華の道標……罠か)
何者かがヒナをここまで誘導し、あの泉に潜んでいる植物の餌にでもしようとしたのは間違いないのだろうが、それにしては目的が分からない。どうしてヒナを狙ったのか、そもそも何者がこんな手の込んだ仕掛けを施したのか、色々と謎だらけだが今は一刻も早く戻らなければならない。
「転移結晶で……あれ?」
不意にヒナは自分の腰に付けていたはずの巾着袋が無くなっている事に気が付き、すぐに心当たりを思い出して恐る恐る泉の方を確認すると、案の定というべきか先ほどのやり取りで泉から3メートルも離れていない場所に巾着袋が落ちていた。
どうやら先ほど右足首を掴まれた際に落としてしまったようだが、あれがなければコトミたちの元に戻ることは出来ない。しかし、不用意に回収に向かえばあの植物が襲い掛かってくるのは間違いない。
「仕方ない……自力で戻るか」
随分と離れてしまったが、一応は森人族の血のお蔭で夜の森の中でも不安などは抱かず、むしろ異様な安心感で満たされる。周囲の植物から微弱だが魔力が送り込まれ、大人しく待機しているだけで魔力が回復していく感覚が広がる。
背中に掲げた「エクスカリバー」を確認し、今はまだこの剣を使う機会ではないと判断し、ヒナはゆっくりと音を立てない様にその場を離れた――
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