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腐敗竜編
勇者という存在
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「くそっ……何処だよあいつ等……役立たず共が……」
アルトたちがオーガと交戦中、ただ一人レッド・スライムを追ったカネキは完全に迷宮内に迷い込んでいた。最初の内は真っ直ぐに通路は進んでいたのだが、気が付いたら無数の道が入り組んでおり、帰り道さえ分からなくなる。
あの赤いスライムは外見では考えられないスピードで逃げ回り、既に見失ってしまった。枯葉悪態を吐きながらも元の場所に戻ろう歩き回るが、一行に見覚えのある景色にはたどり着けない。先ほどから迷宮内では振動が広がり、暗闇で覆われた場所に一人でいる事が無性に恐怖を感じ、彼は冷汗を流す。
「何でこんな目に……ゲームじゃ、こんな場所なかったぞ……」
カネキは周囲を警戒しながら歩み始める。長い間、この世界で過ごしてきたが単独でこのような危険地域に訪れたことは実は数えるほどしかない。
「くそっ……ステータス・オープン!!」
ブンッ――!!
突如、カネキの目の前の視界にゲームでいうところの「ステータスウィンドウ」と呼ばれる画面が出現する。
――最初にこの世界に召喚された勇者達はだけが扱える魔法であり、自分の正確な身体能力や魔力、さらには勇者には「レベル」という特殊な加護が授かれる。
ステータス画面の頭には「レベル:80」と表示されており、彼の頭の中で知っている「MSW(マジック・スキル・ワールド)2」というあるゲームの中では最高レベルだ。
カネキはこの世界に召喚された時、ある違和感を覚えた。それは自分が知っている現実世界の「オンラインゲーム」とよく酷似された世界観であり、その違和感は確信に変わったのは、ゲーム中に出てくるキャラクターやモンスターの存在を確認した時であり、彼は自分たちがゲームの世界に入り込んだと確信した。
ただ、彼の記憶通りとは知っているダンジョンの構造や、世界の地形が大きく違い、特に「M・S・W2」の世界では種族は無数に存在したはずだが、ドワーフや天人族(天使のように羽根が生えた種族)が既に絶滅している事は予想外だった。
それでも彼の知識はだいたい間違いは無く、すぐに経験値の高い魔物を優先的に倒してレベルを上げ続ける。この経験値というのは強い魔物を倒す事だけではなく、単純な鍛錬でも得られるが、彼は地道なトレーニングよりも魔物を倒すことで手っ取り早くレベルを上昇させる。
レベルが上がることに身体能力や魔力が上がり、さらには長い間この世界に居るが自分たちの外見が変化しない。身体は成長も老化もせず、勇者たちは何時までも召喚された状態のままだ。いくら体を鍛えこもうが、筋肉などは成長せず、試しに暴飲暴食をしてみたが体重も変化しない。
――カネキは勇者たちの中では自分が一番この世界に熟知していると思っていたが、どうやら他の面々もこの世界が「Ⅿ・S・W2」というゲームの世界と酷似している事を知っており、それぞれが活躍している。それがカネキが唯一気に入らない事であり、勇者として人々から讃えられるのは自分だけで十分だという歪んだ思いもある。
この世界に召喚された勇者の数は30名ほどであり、ほとんどが十代後半~二十代前半、カネキのように高校生もいれば、大学生や社会人も混じっている。カネキは勇者たちの中では戦士として活躍している事から「戦闘組」と呼ばれており、他にも魔術師として特化した者は「支援組」と呼ばれている。
ちなみに一緒にやってきた「ミカ」は支援組であり、魔術師として様々な魔法を使える。レベルは60後半と聞いており、カネキにとっては外見は好みだが、生意気な学生時代の後輩だった。
「……ちっ……探索魔法ぐらい無いのかよ……」
レベルが上がれば勝手にステータス画面の「スキル」という欄に新しい魔法が追加され、スキルの隣には「熟練度」という数値があり、魔法を使用すればするほど熟練度は上がるシステムであり、威力が上昇する。
彼は「Ⅿ・S・W2」の知識を通して、様々な魔法(スキル)を使用するよりも、一定のスキルを使い続ける事で熟練度を上昇させる方が有利な事を知っていた。だからこそ、カネキは攻撃スキル系を中心に熟練度を強化しており、基本的にステータス上昇や回復系のスキルはあまり習得していない。支援組のミカならば周囲の状況を把握する探索魔法を覚えている可能性はあるが、彼女が自分のために探索魔法を使用してまで探し出すとは期待していなかった。
ズルッ……ズルッ……
「……ん?」
背後から先ほどまで聞き慣れた音が聞こえ、カネキは笑みを浮かべて振り返ると、
「……あ?」
予想に反し、そこには赤いスライムではなく、「銀色」のスライムがゆっくりとこちらに向かっていた。大きさは2メートル級であり、先ほどのレッド・スライムと比べては小ぶりであるが、外見は赤色から銀色に変わった程度である。
カネキの記憶には存在しないタイプのスライムであり、彼は笑みを浮かべて剣を構える。先ほどは油断したが、今度は間違わない様に魔法を使う準備を行う。勇者という存在は1人残らず魔力が多いため、無詠唱魔法を行える。詠唱を行うほうが魔力の消費は減るが、基本的に勇者達は詠唱しないで魔法を発動させる。
カネキは目の前のスライムを確認し、相手は銀色のため、弱点は掴みにくいが、適当に「炎」でも当てればいいだろうと安易な判断を下し、
「火竜円武!!」
ゴォオオオオンッ!!
刀身が炎を纏い、先端部から炎の「輪」が出現して銀のスライムに放たれる。彼の魔法(スキル)の中ではそれなりに熟練度は高いが、
ドガァアアアアンッ!!
炎の輪がスライムの身体に触れた瞬間に爆散し、黒い煙で覆われる。カネキはそれを見て笑みを浮かべるが、
――ズドンッ!!
「……あっ……?」
黒煙から銀色の塊が飛び出し、まるで弾丸のようにカネキの頭部を貫き、
ビシャァアアアッ……!!
夥しい血液を放出しながらカネキは膝を着き、
ドサッ……
その場に倒れこむ。最早、どのような魔法を施そうが既に手遅れの状態だった――
アルトたちがオーガと交戦中、ただ一人レッド・スライムを追ったカネキは完全に迷宮内に迷い込んでいた。最初の内は真っ直ぐに通路は進んでいたのだが、気が付いたら無数の道が入り組んでおり、帰り道さえ分からなくなる。
あの赤いスライムは外見では考えられないスピードで逃げ回り、既に見失ってしまった。枯葉悪態を吐きながらも元の場所に戻ろう歩き回るが、一行に見覚えのある景色にはたどり着けない。先ほどから迷宮内では振動が広がり、暗闇で覆われた場所に一人でいる事が無性に恐怖を感じ、彼は冷汗を流す。
「何でこんな目に……ゲームじゃ、こんな場所なかったぞ……」
カネキは周囲を警戒しながら歩み始める。長い間、この世界で過ごしてきたが単独でこのような危険地域に訪れたことは実は数えるほどしかない。
「くそっ……ステータス・オープン!!」
ブンッ――!!
突如、カネキの目の前の視界にゲームでいうところの「ステータスウィンドウ」と呼ばれる画面が出現する。
――最初にこの世界に召喚された勇者達はだけが扱える魔法であり、自分の正確な身体能力や魔力、さらには勇者には「レベル」という特殊な加護が授かれる。
ステータス画面の頭には「レベル:80」と表示されており、彼の頭の中で知っている「MSW(マジック・スキル・ワールド)2」というあるゲームの中では最高レベルだ。
カネキはこの世界に召喚された時、ある違和感を覚えた。それは自分が知っている現実世界の「オンラインゲーム」とよく酷似された世界観であり、その違和感は確信に変わったのは、ゲーム中に出てくるキャラクターやモンスターの存在を確認した時であり、彼は自分たちがゲームの世界に入り込んだと確信した。
ただ、彼の記憶通りとは知っているダンジョンの構造や、世界の地形が大きく違い、特に「M・S・W2」の世界では種族は無数に存在したはずだが、ドワーフや天人族(天使のように羽根が生えた種族)が既に絶滅している事は予想外だった。
それでも彼の知識はだいたい間違いは無く、すぐに経験値の高い魔物を優先的に倒してレベルを上げ続ける。この経験値というのは強い魔物を倒す事だけではなく、単純な鍛錬でも得られるが、彼は地道なトレーニングよりも魔物を倒すことで手っ取り早くレベルを上昇させる。
レベルが上がることに身体能力や魔力が上がり、さらには長い間この世界に居るが自分たちの外見が変化しない。身体は成長も老化もせず、勇者たちは何時までも召喚された状態のままだ。いくら体を鍛えこもうが、筋肉などは成長せず、試しに暴飲暴食をしてみたが体重も変化しない。
――カネキは勇者たちの中では自分が一番この世界に熟知していると思っていたが、どうやら他の面々もこの世界が「Ⅿ・S・W2」というゲームの世界と酷似している事を知っており、それぞれが活躍している。それがカネキが唯一気に入らない事であり、勇者として人々から讃えられるのは自分だけで十分だという歪んだ思いもある。
この世界に召喚された勇者の数は30名ほどであり、ほとんどが十代後半~二十代前半、カネキのように高校生もいれば、大学生や社会人も混じっている。カネキは勇者たちの中では戦士として活躍している事から「戦闘組」と呼ばれており、他にも魔術師として特化した者は「支援組」と呼ばれている。
ちなみに一緒にやってきた「ミカ」は支援組であり、魔術師として様々な魔法を使える。レベルは60後半と聞いており、カネキにとっては外見は好みだが、生意気な学生時代の後輩だった。
「……ちっ……探索魔法ぐらい無いのかよ……」
レベルが上がれば勝手にステータス画面の「スキル」という欄に新しい魔法が追加され、スキルの隣には「熟練度」という数値があり、魔法を使用すればするほど熟練度は上がるシステムであり、威力が上昇する。
彼は「Ⅿ・S・W2」の知識を通して、様々な魔法(スキル)を使用するよりも、一定のスキルを使い続ける事で熟練度を上昇させる方が有利な事を知っていた。だからこそ、カネキは攻撃スキル系を中心に熟練度を強化しており、基本的にステータス上昇や回復系のスキルはあまり習得していない。支援組のミカならば周囲の状況を把握する探索魔法を覚えている可能性はあるが、彼女が自分のために探索魔法を使用してまで探し出すとは期待していなかった。
ズルッ……ズルッ……
「……ん?」
背後から先ほどまで聞き慣れた音が聞こえ、カネキは笑みを浮かべて振り返ると、
「……あ?」
予想に反し、そこには赤いスライムではなく、「銀色」のスライムがゆっくりとこちらに向かっていた。大きさは2メートル級であり、先ほどのレッド・スライムと比べては小ぶりであるが、外見は赤色から銀色に変わった程度である。
カネキの記憶には存在しないタイプのスライムであり、彼は笑みを浮かべて剣を構える。先ほどは油断したが、今度は間違わない様に魔法を使う準備を行う。勇者という存在は1人残らず魔力が多いため、無詠唱魔法を行える。詠唱を行うほうが魔力の消費は減るが、基本的に勇者達は詠唱しないで魔法を発動させる。
カネキは目の前のスライムを確認し、相手は銀色のため、弱点は掴みにくいが、適当に「炎」でも当てればいいだろうと安易な判断を下し、
「火竜円武!!」
ゴォオオオオンッ!!
刀身が炎を纏い、先端部から炎の「輪」が出現して銀のスライムに放たれる。彼の魔法(スキル)の中ではそれなりに熟練度は高いが、
ドガァアアアアンッ!!
炎の輪がスライムの身体に触れた瞬間に爆散し、黒い煙で覆われる。カネキはそれを見て笑みを浮かべるが、
――ズドンッ!!
「……あっ……?」
黒煙から銀色の塊が飛び出し、まるで弾丸のようにカネキの頭部を貫き、
ビシャァアアアッ……!!
夥しい血液を放出しながらカネキは膝を着き、
ドサッ……
その場に倒れこむ。最早、どのような魔法を施そうが既に手遅れの状態だった――
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