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蛇足編
閑話 《リーリスの日常》
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――塔の大迷宮の守護者にして管理を行うリーリスは外の情報を得るため、複数体のアンドロイドを管理していた。彼女自身は塔を離れることはできないが、アンドロイドに意識を共有させることで外へ出向かせて情報収集や素材の調達を行う。
闘技祭に出場していた「イリア」はリーリスが開発した最初のアンドロイドであり、情報収集の他に戦闘に備えて様々な兵器を搭載していた。戦闘力自体は高いのだがその代わりにエネルギーの消費量が大きいことから長時間の活動には向かず、代わりに新しいアンドロイドを生み出した。それが「メタリン」だった。
「ふう、完璧なフォルムですね。この子なら何処へ行っても人気者になれるでしょう」
レナが捕縛した魔王スライムの話を聞いてイリアは特殊金属を加工して従来のアンドロイドとは異なる人形を作り出す。それがメタリンであり、スライムの特性を最大限に生かしていた。
「それにしても見れば見る程に素晴らしいですね。これなら私もペット枠としてレギュラー化できそうです。ん?急に何を言ってるんですかね私……」
自分の発言に首を傾げながらもイリアはメタリンを起動させる準備を行い、彼女はメタリンに接続することで意識を共有化する。
『むむむ……これは素晴らしい!!思っていた以上に快適です!!』
メタリンに意識を移したイリアは嬉しそうに飛び跳ねり、見た目は完全にスライムだった。意外と俊敏で動きやすく、高速に飛び跳ねる。
『おお、やはり銀色だと素早く動けますね。今なら魔法も効かない気がします……そうだ、ちょっと外に出て見ましょうか。ふふふ、この姿なら子供達のハートもキャッチできます』
メタリンになったリーリスは期待を胸に外へ赴く――
「――見つけたぞ!!あそこだ、あそこにいるぞ!!」
「絶対に捕まえろ!!」
「あいつを倒せば竜種一体分の経験値が手に入るぞ!!」
『ひいいっ!?』
外に出た途端にメタリンは数多くの冒険者に追い掛け回された。一般人には彼女はシルバースライムにしか見えず、シルバースライムを倒せば莫大な経験値が手に入るので冒険者は血眼になって追いかける。
「シルバースライムが出ただって!?」
「あいつを捕まえれば貴族が高く買い取るぞ!!」
「何としても捕まえろ!!」
『ちょ、待ってください!!私は悪いスライムじゃ……はひんっ!?』
冒険者の繰り出す石や矢を回避しながらメタリンは逃げ惑う。結局は塔の大迷宮に引き返すことになり、しばらくの間はリーリスはメタリンの姿で出かけることはなくなった。
闘技祭に出場していた「イリア」はリーリスが開発した最初のアンドロイドであり、情報収集の他に戦闘に備えて様々な兵器を搭載していた。戦闘力自体は高いのだがその代わりにエネルギーの消費量が大きいことから長時間の活動には向かず、代わりに新しいアンドロイドを生み出した。それが「メタリン」だった。
「ふう、完璧なフォルムですね。この子なら何処へ行っても人気者になれるでしょう」
レナが捕縛した魔王スライムの話を聞いてイリアは特殊金属を加工して従来のアンドロイドとは異なる人形を作り出す。それがメタリンであり、スライムの特性を最大限に生かしていた。
「それにしても見れば見る程に素晴らしいですね。これなら私もペット枠としてレギュラー化できそうです。ん?急に何を言ってるんですかね私……」
自分の発言に首を傾げながらもイリアはメタリンを起動させる準備を行い、彼女はメタリンに接続することで意識を共有化する。
『むむむ……これは素晴らしい!!思っていた以上に快適です!!』
メタリンに意識を移したイリアは嬉しそうに飛び跳ねり、見た目は完全にスライムだった。意外と俊敏で動きやすく、高速に飛び跳ねる。
『おお、やはり銀色だと素早く動けますね。今なら魔法も効かない気がします……そうだ、ちょっと外に出て見ましょうか。ふふふ、この姿なら子供達のハートもキャッチできます』
メタリンになったリーリスは期待を胸に外へ赴く――
「――見つけたぞ!!あそこだ、あそこにいるぞ!!」
「絶対に捕まえろ!!」
「あいつを倒せば竜種一体分の経験値が手に入るぞ!!」
『ひいいっ!?』
外に出た途端にメタリンは数多くの冒険者に追い掛け回された。一般人には彼女はシルバースライムにしか見えず、シルバースライムを倒せば莫大な経験値が手に入るので冒険者は血眼になって追いかける。
「シルバースライムが出ただって!?」
「あいつを捕まえれば貴族が高く買い取るぞ!!」
「何としても捕まえろ!!」
『ちょ、待ってください!!私は悪いスライムじゃ……はひんっ!?』
冒険者の繰り出す石や矢を回避しながらメタリンは逃げ惑う。結局は塔の大迷宮に引き返すことになり、しばらくの間はリーリスはメタリンの姿で出かけることはなくなった。
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