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蛇足編
魔王VS剣鬼
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『くたばれ!!人間!!』
「くたばるのはそっちだ!!」
『何!?』
岩をも溶かす熱気を放ちながら迫る魔王に対し、距離を保っていたレナは敢えて自ら魔王に挑む。いくら熱耐性などの技能を習得しているとはいえ、不用意に魔王に近付けば肉体が溶かされかねない。だが、炎龍との戦闘以降でレナは炎や熱に対する敵との対抗策を編み出していた。
(魔鎧を全身に纏えば外部の影響は受けない!!)
かつてレナは深海にて魔鎧術を纏い、水圧を耐えきった事があった。魔鎧で全身を包み込めば外部の影響を受けず、魔力が保つ限りはどんな場所でも活動ができる。それこそ深海だろうと溶岩の中だろうと行動する事は可能なはずだった。
レナの全身が蒼炎に包まれ、それを見た魔王は驚愕した。魔王が猛威を振るった時代でも魔鎧を扱える人間は滅多におらず、しかもレナの年齢で全身に魔鎧をまとえる魔術師など滅多にいない。
『貴様!?魔鎧術を使えるというのか!?』
「うらぁっ!!」
魔鎧のお陰で魔王の放つ熱気をものともせず、レナは退魔刀を全力で振りかざす。魔王は咄嗟に退魔刀を両手で受け止めるが、本気で繰り出したレナの攻撃を完璧には抑えきれずに押し込まれる。
『ぐううっ!?』
「どうした!!熱を高めるのに夢中で防御が疎かになってるぞ!!」
『お、おのれ!!』
岩をも溶かす熱を生み出したせいで魔王の足元は溶け始め、踏ん張る事ができなくなったために簡単に押し込まれる。魔王は熱を放出するのを一旦やめると、退魔刀を抑えながらもレナに笑みを浮かべた。
『ならば貴様の魔力を奪うまでだ!!』
「うっ!?」
魔鎧術を発動させた事でレナは全身に魔力の鎧をまとっており、それを狙って魔王は片手で退魔刀を抑えながらもう片方の手で彼の身体に手を伸ばす。魔鎧に触れれば魔力を奪われてしまい、かといって魔鎧術を解除すれば魔王は再び熱を放射してレナは近づく事はできない。
魔王は遂に魔鎧術をまとったレナの身体に触れ、その魔力を奪おうとした。だが、魔力を奪おうとした瞬間にレナの瞳の色が紅色に変色し、蒼炎が紅色の魔力へと変化してレナは一瞬にして距離を取る。
『何だと!?』
「ふうっ……久々だな、この力を使うのは」
剣鬼の能力を使用してレナは身体能力を強化させるだけではなく、更に紅色の魔力を纏う事で高速移動を行う。この紅色の魔力は剣鬼状態でしか扱えず、魔力を纏っている間は普段以上に動きが早くなる。この魔力の正体は土属性の魔法であり、重力を操作する事ができる。
レナの魔法の適正属性は水属性と火属性だが、長年に「重力剣」や「重撃剣」といった土属性の魔法を利用して戦ってきた。そのお陰で彼は土属性の魔力の操作を極めており、剣鬼状態に陥れば自身にかかる重力を操作して一時的に高速移動が行える。
「まさかこの力をまた使う日が来るとはな……けど、今なら完璧に使えそうだな」
『な、何なんだお前は!?この時代の勇者なのか!?』
「生憎、もう今の時代だと勇者なんて時代遅れなんだよ」
既にこの世界では勇者を召喚する技術は失われており、今の時代には勇者を呼び出す事はできない。だが、レナは勇者の子孫にして長年の鍛錬で鍛えた力は勇者にも勝るとも劣らず、魔王を相手に一歩も引かずに戦う。
『貴様が勇者であろうとなかろうと関係ない!!その力を寄越せ!!』
「奪えるもんなら奪ってみろ!!」
剣鬼として覚醒したレナは縮地を発動させ、目にも止まらぬ速度で魔王の周囲を移動した。魔王の目には瞬間移動のようにレナの姿が消え、とても追いつけなかった。
『ば、馬鹿な!?なんだこの移動速度は……ぐあっ!?』
「はああっ!!」
死角から連続攻撃を繰り出し、魔王の破壊を試みるレナだったがどれだけの攻撃を喰らわせようと魔王の肉体には罅すら入らない。しかし、自分の退魔刀を信じてレナは攻撃を辞めずに狙いを一か所に絞って攻撃を喰らわせた。
「刺衝突!!」
『がはぁっ!?』
魔王の胸元に強烈な突きを繰り出すと、遂に魔王の肉体の表面に罅割れが入った。魔王は自分の身体が損傷を受けた事に動揺し、慌ててレナを止めようとした。
『ま、待て!?』
「待つわけないだろ!!」
一旦距離を取ったレナは退魔刀を振りかざし、正面から勢いよく突っ込んだ。それを見た魔王は目を見開き、レナは全力の一撃を叩き込もうとした瞬間に口元に笑みを浮かべる。
『馬鹿めっ!!』
「っ……!?」
レナが攻撃を繰り出した瞬間、魔王は自らの肉体を変形させて胸元の部分を鋭利な刺の様な形に変化させてレナに繰り出す。魔王が化けたのは女性の魔術師であり、乳房が大きかった。それを利用して魔王は胸元の部分を変化させて反撃を繰り出す。
まさかの魔王の攻撃にレナの身体は串刺しにされ、魔王の繰り出した刺は彼の心臓を貫通したと思われた。だが、魔王はレナの身体を刺したにも関わらずに手応えを感じず、それどころかレナの身体が透けて消え始めた。
『こ、これは!?』
「……残像だよ」
魔王は自分が攻撃したのがレナの残像だと悟り、そしてレナの本体は魔王の背後に移動していた。魔王の攻撃を予測していたレナは残像を生み出す速度で移動を行い、魔王の背中に強烈な一撃を繰り出す。
※もしも魔王がシズネやハヤテに変身していたらレナも反応できなかったかもしれません(戦慄)
「くたばるのはそっちだ!!」
『何!?』
岩をも溶かす熱気を放ちながら迫る魔王に対し、距離を保っていたレナは敢えて自ら魔王に挑む。いくら熱耐性などの技能を習得しているとはいえ、不用意に魔王に近付けば肉体が溶かされかねない。だが、炎龍との戦闘以降でレナは炎や熱に対する敵との対抗策を編み出していた。
(魔鎧を全身に纏えば外部の影響は受けない!!)
かつてレナは深海にて魔鎧術を纏い、水圧を耐えきった事があった。魔鎧で全身を包み込めば外部の影響を受けず、魔力が保つ限りはどんな場所でも活動ができる。それこそ深海だろうと溶岩の中だろうと行動する事は可能なはずだった。
レナの全身が蒼炎に包まれ、それを見た魔王は驚愕した。魔王が猛威を振るった時代でも魔鎧を扱える人間は滅多におらず、しかもレナの年齢で全身に魔鎧をまとえる魔術師など滅多にいない。
『貴様!?魔鎧術を使えるというのか!?』
「うらぁっ!!」
魔鎧のお陰で魔王の放つ熱気をものともせず、レナは退魔刀を全力で振りかざす。魔王は咄嗟に退魔刀を両手で受け止めるが、本気で繰り出したレナの攻撃を完璧には抑えきれずに押し込まれる。
『ぐううっ!?』
「どうした!!熱を高めるのに夢中で防御が疎かになってるぞ!!」
『お、おのれ!!』
岩をも溶かす熱を生み出したせいで魔王の足元は溶け始め、踏ん張る事ができなくなったために簡単に押し込まれる。魔王は熱を放出するのを一旦やめると、退魔刀を抑えながらもレナに笑みを浮かべた。
『ならば貴様の魔力を奪うまでだ!!』
「うっ!?」
魔鎧術を発動させた事でレナは全身に魔力の鎧をまとっており、それを狙って魔王は片手で退魔刀を抑えながらもう片方の手で彼の身体に手を伸ばす。魔鎧に触れれば魔力を奪われてしまい、かといって魔鎧術を解除すれば魔王は再び熱を放射してレナは近づく事はできない。
魔王は遂に魔鎧術をまとったレナの身体に触れ、その魔力を奪おうとした。だが、魔力を奪おうとした瞬間にレナの瞳の色が紅色に変色し、蒼炎が紅色の魔力へと変化してレナは一瞬にして距離を取る。
『何だと!?』
「ふうっ……久々だな、この力を使うのは」
剣鬼の能力を使用してレナは身体能力を強化させるだけではなく、更に紅色の魔力を纏う事で高速移動を行う。この紅色の魔力は剣鬼状態でしか扱えず、魔力を纏っている間は普段以上に動きが早くなる。この魔力の正体は土属性の魔法であり、重力を操作する事ができる。
レナの魔法の適正属性は水属性と火属性だが、長年に「重力剣」や「重撃剣」といった土属性の魔法を利用して戦ってきた。そのお陰で彼は土属性の魔力の操作を極めており、剣鬼状態に陥れば自身にかかる重力を操作して一時的に高速移動が行える。
「まさかこの力をまた使う日が来るとはな……けど、今なら完璧に使えそうだな」
『な、何なんだお前は!?この時代の勇者なのか!?』
「生憎、もう今の時代だと勇者なんて時代遅れなんだよ」
既にこの世界では勇者を召喚する技術は失われており、今の時代には勇者を呼び出す事はできない。だが、レナは勇者の子孫にして長年の鍛錬で鍛えた力は勇者にも勝るとも劣らず、魔王を相手に一歩も引かずに戦う。
『貴様が勇者であろうとなかろうと関係ない!!その力を寄越せ!!』
「奪えるもんなら奪ってみろ!!」
剣鬼として覚醒したレナは縮地を発動させ、目にも止まらぬ速度で魔王の周囲を移動した。魔王の目には瞬間移動のようにレナの姿が消え、とても追いつけなかった。
『ば、馬鹿な!?なんだこの移動速度は……ぐあっ!?』
「はああっ!!」
死角から連続攻撃を繰り出し、魔王の破壊を試みるレナだったがどれだけの攻撃を喰らわせようと魔王の肉体には罅すら入らない。しかし、自分の退魔刀を信じてレナは攻撃を辞めずに狙いを一か所に絞って攻撃を喰らわせた。
「刺衝突!!」
『がはぁっ!?』
魔王の胸元に強烈な突きを繰り出すと、遂に魔王の肉体の表面に罅割れが入った。魔王は自分の身体が損傷を受けた事に動揺し、慌ててレナを止めようとした。
『ま、待て!?』
「待つわけないだろ!!」
一旦距離を取ったレナは退魔刀を振りかざし、正面から勢いよく突っ込んだ。それを見た魔王は目を見開き、レナは全力の一撃を叩き込もうとした瞬間に口元に笑みを浮かべる。
『馬鹿めっ!!』
「っ……!?」
レナが攻撃を繰り出した瞬間、魔王は自らの肉体を変形させて胸元の部分を鋭利な刺の様な形に変化させてレナに繰り出す。魔王が化けたのは女性の魔術師であり、乳房が大きかった。それを利用して魔王は胸元の部分を変化させて反撃を繰り出す。
まさかの魔王の攻撃にレナの身体は串刺しにされ、魔王の繰り出した刺は彼の心臓を貫通したと思われた。だが、魔王はレナの身体を刺したにも関わらずに手応えを感じず、それどころかレナの身体が透けて消え始めた。
『こ、これは!?』
「……残像だよ」
魔王は自分が攻撃したのがレナの残像だと悟り、そしてレナの本体は魔王の背後に移動していた。魔王の攻撃を予測していたレナは残像を生み出す速度で移動を行い、魔王の背中に強烈な一撃を繰り出す。
※もしも魔王がシズネやハヤテに変身していたらレナも反応できなかったかもしれません(戦慄)
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