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蛇足編
名刀集め
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「レナ殿、ただいま戻ったでござる」
「あ、ハンゾウ……何処行ってたの?」
「少し周囲を偵察してきたでござる。何体かオオツノオークの生き残りがいたので始末もしてきたでござる」
「ありがとう」
ハンゾウが今回も護衛役としてレナと同行しており、彼女の報告を聞くと改めてハンゾウは優れた忍者だと再認識する。兄弟子のカゲマルも優秀だが、ハンゾウも彼に負けないくらい有能な忍者だった。
「レナ殿、今回の依頼が終わったら次の依頼にすぐに移行して欲しいでござる。期限が迫っている依頼があるので冒険都市に戻る前に次の依頼の達成をしないと間に合わないでござる」
「しょうがないな……それで次はどんな依頼?竜種でも倒せばいいの?」
「いや、ある意味では竜種よりも厄介な依頼でござる」
「どういう意味ですか?」
竜種を倒すよりも困難な依頼と聞かされてリンダは疑問を抱き、ハンゾウはレナ達の前に巻物を広げた。何のつもりかとレナは不思議に思うが、巻物には紅色の刀が描かれていた。
「これは和国に伝わる名刀が全て描かれている巻物でござる」
「その巻物がどうかした?」
「実は今回の依頼人はヨシテル様でござる」
「ヨシテル!?確か闘技祭に出場していた和国の代表の……」
ヨシテルは和国の将軍にして最強の剣士であり、油断していたとはいえゴウライをあと少しで倒すとこまで追い詰めた剣士でもある。ヨシテルは闘技祭が終了後は和国へ戻ったはずだが、そのヨシテルから直々に依頼が届いていた。
「ヨシテル殿の依頼は和国から脱走した犯罪者が盗み出した名刀の回収でござる」
「名刀の回収?」
「七大聖剣や七大魔剣には及ばずとも、和国ではこれまで様々な名刀が作られてきたでござる。その中でヨシテル殿が管理していた名刀の「月華」が盗まれたそうで取り返してほしいとの事でござる」
「月華……美しい名前ですね」
「でも、そんなのどうやって見つけるの?」
和国から盗まれた名刀の奪還が依頼されたが、月華が誰に盗まれたのか現在は何処にあるのか分からなけば探し様がない。しかし、それを見越してマリアは手を打っていた。
「レナ殿は緑影を覚えているでござるか?」
「うん、何度も命を狙われたからよく覚えてる」
「それはもう許して欲しいでござる……彼等は現在はマリア殿の配下として働いているでござる」
「そういえばそんな話を聞いた気がする」
ハヅキ家の跡取りとしてマリアが正式に認められた後、緑影と呼ばれるヨツバ王国が裏で育て上げてて暗殺者部隊はマリアの配下となった。現在はマリアのために動いており、その彼等の力も借りて和国から盗まれた名刀の捜索を行っているらしい。
ハンゾウとシノビも加えて緑影は調査を行った結果、名刀の在り処は発覚した。しかし、現在の名刀「月華」の所有者は厄介な事にとある組織と手を組んでいる事が発覚した。
「名刀「月華」を盗んだ犯人は旧帝国の残党と手を組んでいるのが発覚したでござる」
「旧帝国!?まだ残党が残っていたのか!!」
「あの悪名高い組織ですか……」
「何度もレナたんの狙った悪い人たちだよね!?」
「ぷるぷるっ!!」
旧帝国の名前を聞いてレナは驚き、旧帝国を支配していた王妃はもう死んだので勝手に組織も解散していると思われた。しかし、ハンゾウの調査によると旧帝国の残党は集まって何か悪だくみを仕掛けようとしているらしい。
「奴等は世界各地で封印されていた神器を回収し、それらを利用して力を手に入れようとているようでござる。拙者の調査によればどのような手段かは不明でござるが奴等は鎧型の神器を回収しているそうでござる」
「鎧型の神器?」
「何でも全身が真っ赤に染まった鎧でござる。そういえば深淵の森にある遺跡に保管されていた物と似ていたような……」
「えっ……」
深淵の森の遺跡にてレナはアダマンタイトで構成された建造物を発見し、仲を確認すると全身が真紅に染まった鎧が保管されていた。その鎧はあまりにも重たすぎてしかも人間しか装備できなかったため、持ち帰るのは断念した事を思い出す。
その鎧の神器と同じ型の神器を旧帝国は回収したらしく、その話を聞いてレナはアイリスと交信を行う。もしも旧帝国が神器を手に入れたとしたら面倒な事態に陥る。
『アイス食べたいな』
『せめて名前はちゃんと言ってください。ちなみに私はソフトクリームが大好きです』
『俺は全部チョコでできているお菓子が好きだった』
『それアイスじゃありませんから、見た目だけですから』
恒例のやりとりを行った後、レナはアイリスに旧帝国が回収した鎧型の神器を尋ねる。
『それで旧帝国の奴等は今度は何を仕出かそうとしてるの?あいつらが回収した神器は何?』
『旧帝国の残党が回収したのはレナさんが知っている鬼武者の試作品です』
『鬼武者?確か深淵の森の遺跡で保管されていた神器の名前だっけ?』
『そうです。旧帝国が手に入れたのは鬼武者が制作される前に作り出された試作品……平たく言えば失敗作です』
旧帝国の残党が入手したのはレナが発見した鬼武者が制作される前に作り出された鎧型の神器だが、彼女によれば人が扱えるような代物ではなく、旧帝国の残党が手にしたとしてもどうしようもない代物だと判明した。
「あ、ハンゾウ……何処行ってたの?」
「少し周囲を偵察してきたでござる。何体かオオツノオークの生き残りがいたので始末もしてきたでござる」
「ありがとう」
ハンゾウが今回も護衛役としてレナと同行しており、彼女の報告を聞くと改めてハンゾウは優れた忍者だと再認識する。兄弟子のカゲマルも優秀だが、ハンゾウも彼に負けないくらい有能な忍者だった。
「レナ殿、今回の依頼が終わったら次の依頼にすぐに移行して欲しいでござる。期限が迫っている依頼があるので冒険都市に戻る前に次の依頼の達成をしないと間に合わないでござる」
「しょうがないな……それで次はどんな依頼?竜種でも倒せばいいの?」
「いや、ある意味では竜種よりも厄介な依頼でござる」
「どういう意味ですか?」
竜種を倒すよりも困難な依頼と聞かされてリンダは疑問を抱き、ハンゾウはレナ達の前に巻物を広げた。何のつもりかとレナは不思議に思うが、巻物には紅色の刀が描かれていた。
「これは和国に伝わる名刀が全て描かれている巻物でござる」
「その巻物がどうかした?」
「実は今回の依頼人はヨシテル様でござる」
「ヨシテル!?確か闘技祭に出場していた和国の代表の……」
ヨシテルは和国の将軍にして最強の剣士であり、油断していたとはいえゴウライをあと少しで倒すとこまで追い詰めた剣士でもある。ヨシテルは闘技祭が終了後は和国へ戻ったはずだが、そのヨシテルから直々に依頼が届いていた。
「ヨシテル殿の依頼は和国から脱走した犯罪者が盗み出した名刀の回収でござる」
「名刀の回収?」
「七大聖剣や七大魔剣には及ばずとも、和国ではこれまで様々な名刀が作られてきたでござる。その中でヨシテル殿が管理していた名刀の「月華」が盗まれたそうで取り返してほしいとの事でござる」
「月華……美しい名前ですね」
「でも、そんなのどうやって見つけるの?」
和国から盗まれた名刀の奪還が依頼されたが、月華が誰に盗まれたのか現在は何処にあるのか分からなけば探し様がない。しかし、それを見越してマリアは手を打っていた。
「レナ殿は緑影を覚えているでござるか?」
「うん、何度も命を狙われたからよく覚えてる」
「それはもう許して欲しいでござる……彼等は現在はマリア殿の配下として働いているでござる」
「そういえばそんな話を聞いた気がする」
ハヅキ家の跡取りとしてマリアが正式に認められた後、緑影と呼ばれるヨツバ王国が裏で育て上げてて暗殺者部隊はマリアの配下となった。現在はマリアのために動いており、その彼等の力も借りて和国から盗まれた名刀の捜索を行っているらしい。
ハンゾウとシノビも加えて緑影は調査を行った結果、名刀の在り処は発覚した。しかし、現在の名刀「月華」の所有者は厄介な事にとある組織と手を組んでいる事が発覚した。
「名刀「月華」を盗んだ犯人は旧帝国の残党と手を組んでいるのが発覚したでござる」
「旧帝国!?まだ残党が残っていたのか!!」
「あの悪名高い組織ですか……」
「何度もレナたんの狙った悪い人たちだよね!?」
「ぷるぷるっ!!」
旧帝国の名前を聞いてレナは驚き、旧帝国を支配していた王妃はもう死んだので勝手に組織も解散していると思われた。しかし、ハンゾウの調査によると旧帝国の残党は集まって何か悪だくみを仕掛けようとしているらしい。
「奴等は世界各地で封印されていた神器を回収し、それらを利用して力を手に入れようとているようでござる。拙者の調査によればどのような手段かは不明でござるが奴等は鎧型の神器を回収しているそうでござる」
「鎧型の神器?」
「何でも全身が真っ赤に染まった鎧でござる。そういえば深淵の森にある遺跡に保管されていた物と似ていたような……」
「えっ……」
深淵の森の遺跡にてレナはアダマンタイトで構成された建造物を発見し、仲を確認すると全身が真紅に染まった鎧が保管されていた。その鎧はあまりにも重たすぎてしかも人間しか装備できなかったため、持ち帰るのは断念した事を思い出す。
その鎧の神器と同じ型の神器を旧帝国は回収したらしく、その話を聞いてレナはアイリスと交信を行う。もしも旧帝国が神器を手に入れたとしたら面倒な事態に陥る。
『アイス食べたいな』
『せめて名前はちゃんと言ってください。ちなみに私はソフトクリームが大好きです』
『俺は全部チョコでできているお菓子が好きだった』
『それアイスじゃありませんから、見た目だけですから』
恒例のやりとりを行った後、レナはアイリスに旧帝国が回収した鎧型の神器を尋ねる。
『それで旧帝国の奴等は今度は何を仕出かそうとしてるの?あいつらが回収した神器は何?』
『旧帝国の残党が回収したのはレナさんが知っている鬼武者の試作品です』
『鬼武者?確か深淵の森の遺跡で保管されていた神器の名前だっけ?』
『そうです。旧帝国が手に入れたのは鬼武者が制作される前に作り出された試作品……平たく言えば失敗作です』
旧帝国の残党が入手したのはレナが発見した鬼武者が制作される前に作り出された鎧型の神器だが、彼女によれば人が扱えるような代物ではなく、旧帝国の残党が手にしたとしてもどうしようもない代物だと判明した。
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