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蛇足編
閑話 《ゴールドスライムその2》
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「まあ、とにかくすごいスライムが現れたのは分かったよ……じゃあ、用事も済んだし帰ろうか」
「帰るんですか!?」
「それはないでござるよ!!」
「私は賛成……砂漠は嫌い」
「ぷるぷるっ(同じく)」
何事もなかったかの様にレナは期間を提案するが、ハンゾウとエリナは驚愕した。しかし、コトミンとスラミンはレナの提案に賛成する。世にも珍しいスライムが現れた事は分かったが、レナとしては別に捕まえる理由はない。
「事情はよく分かったけど、そのゴールドスライムを捕まえる必要あるの?」
「一攫千金の好機なんですよ兄貴!?」
「ごめん、こう見えても金には困ってないから……」
「そういえばレナ殿は王族でござった!!しかもあのマリア殿の甥……お金に困るはずがないでござる」
「レナはお金持ち」
ゴールドスライムが黄金を生み出す存在だとしてもレナはあまり興味はなく、今現在の彼はそこらの貴族よりも裕福な生活を送っている。バルトロス王国の王族であり、ハヅキ家の一員であるレナは金銭面で困る事はあり得ない。
マリアと出会う前ならば何としても捕まえようとしたかもしれないが、今のレナはゴールドスライムと聞かされても興味があるのは見た目だけでゴールドスライムの生み出す金塊にはあまり興味はない。しかし、話に聞くところによるとゴールドスライムの生み出す金塊は魔法金属の性質に近く、滅多に手に入らない優れ物だとハンゾウは熱く語る。
「レナ殿!!ゴールドスライムが生み出す黄金はただの黄金ではないでござる!!世界一綺麗で価値を誇る黄金でござるよ!!」
「そ、そうなんだ……」
「その黄金を手に入れればレナ殿の能力であらゆる物を作り出せるでござる!!コトミン殿は欲しくないんでござるか!?黄金の指輪を!!」
「むうっ……レナの作った指輪なら欲しい」
「兄貴!!姫様のお土産として捕まえましょうよ!!姫様なら絶対に嬉しがりますから!!」
「それはそうだろうけど……」
たくさんの魔物を飼っているハルナならばゴールドスライムも連れて来れば喜ぶのは間違いないが、第三階層にはレナは良い思い出はない。砂漠は今のレナでも危険な場所であり、砂嵐にでも巻き込まれたら命も危うい。それにコトミンのような人魚族やスラミンは最悪の環境なので二人を無理に連れて行けない。
「面倒だな……そうだ、スラミンに金箔を塗ってゴールドスライムになってもらおう」
「ぷるるんっ(なんでやねん)」
「レナ、それは可哀想」
「それでは意味ないでござる!!」
「ちゃんと捕まえましょうよ!!」
「あ~……もう、うるさい奴等だな」
面倒に思ったレナはスラミンをゴールドスライムに仕立て上げようとしたが、流石にそれは駄目なので仕方なく最終手段に出る事にした――
――レナは塔の大迷宮に再び潜り込むと、大迷宮の管理者であるリーリスの元に訪れる。彼女はこの塔の管理を行っているため、第三階層に現れたというゴールドスライムの情報を知っているのではないかと考えてレナはリーリスの元に一人で訪れた。
「かくかくしかじかまるまるうまうまにゃあにゃあわんわんめえめえ……という事でここへ来た」
「長い長い、説明が長いですよ」
「第三階層と言えばホネミンのホームグラウンドだけど、今は何処にいるのか分からないからここへ来た」
「ふむ、外ではそんなに騒ぎになっていたんですか」
リーリスはレナにお茶を出しながら困った表情を浮かべ、彼女の反応から何か知っているのかと思ったレナはお茶を受け取ろうとした。しかし、彼がお茶を受け取る前に何者かがそれを受け取る。
「ぷきんっ」
「あ、こら!!それはレナさんのお茶ですよ!!」
「……ぷきん?」
お茶を奪われたレナは驚いて視線を向けると、そこには体調が2メートル近くはある巨大なスライムが存在した。しかも全身が金色に輝いており、頭に生やした二つの角の様な触手を伸ばしてお茶を掴む。
「こいつまさか……ゴールドスライム!?」
「あ、はい。実はこの子は私の作った実験体なんですよ。名前はゴルミンです」
「ぷきんっ(よろしく)」
ゴルミンと呼ばれたスライムは優雅にお茶をすすりながら挨拶し、それに対してレナは呆気に取られた表情を浮かべた。
「ゴルミン……もしかしてリーリスが飼ってるの?」
「はい、そうなんですよ。この子は私が初めて作り出した魔物で数百年の付き合いです」
「数百年!?」
「ぷきんっ(せやで)」
スライムは何百年何千年も生きると聞いた事はあるが、ゴルミンはリーリスの手で造り出された人工スライムらしく、数百年前から存在するらしい。どうして今まで姿を見かけなかったかというと、リーリスはゴルミンを封じていた事を話す。
「この子はわりとやんちゃで外の世界に出て行った事もあるんです。その度に世間で騒がれてここへ逃げ帰ってくるんですよ。全く、困った子ですよ」
「ぷきんっ」
「それってもしかして……」
これまで外の世界で発見されたゴールドスライムはゴルミンの可能性が高く、リーリスの作り出したゴルミンは大迷宮を逃げ出して外の世界で生きてきたらしい。しかし、最近になって戻ってきたという。
※すいません!!あと1話だけ続きそうです!!
「帰るんですか!?」
「それはないでござるよ!!」
「私は賛成……砂漠は嫌い」
「ぷるぷるっ(同じく)」
何事もなかったかの様にレナは期間を提案するが、ハンゾウとエリナは驚愕した。しかし、コトミンとスラミンはレナの提案に賛成する。世にも珍しいスライムが現れた事は分かったが、レナとしては別に捕まえる理由はない。
「事情はよく分かったけど、そのゴールドスライムを捕まえる必要あるの?」
「一攫千金の好機なんですよ兄貴!?」
「ごめん、こう見えても金には困ってないから……」
「そういえばレナ殿は王族でござった!!しかもあのマリア殿の甥……お金に困るはずがないでござる」
「レナはお金持ち」
ゴールドスライムが黄金を生み出す存在だとしてもレナはあまり興味はなく、今現在の彼はそこらの貴族よりも裕福な生活を送っている。バルトロス王国の王族であり、ハヅキ家の一員であるレナは金銭面で困る事はあり得ない。
マリアと出会う前ならば何としても捕まえようとしたかもしれないが、今のレナはゴールドスライムと聞かされても興味があるのは見た目だけでゴールドスライムの生み出す金塊にはあまり興味はない。しかし、話に聞くところによるとゴールドスライムの生み出す金塊は魔法金属の性質に近く、滅多に手に入らない優れ物だとハンゾウは熱く語る。
「レナ殿!!ゴールドスライムが生み出す黄金はただの黄金ではないでござる!!世界一綺麗で価値を誇る黄金でござるよ!!」
「そ、そうなんだ……」
「その黄金を手に入れればレナ殿の能力であらゆる物を作り出せるでござる!!コトミン殿は欲しくないんでござるか!?黄金の指輪を!!」
「むうっ……レナの作った指輪なら欲しい」
「兄貴!!姫様のお土産として捕まえましょうよ!!姫様なら絶対に嬉しがりますから!!」
「それはそうだろうけど……」
たくさんの魔物を飼っているハルナならばゴールドスライムも連れて来れば喜ぶのは間違いないが、第三階層にはレナは良い思い出はない。砂漠は今のレナでも危険な場所であり、砂嵐にでも巻き込まれたら命も危うい。それにコトミンのような人魚族やスラミンは最悪の環境なので二人を無理に連れて行けない。
「面倒だな……そうだ、スラミンに金箔を塗ってゴールドスライムになってもらおう」
「ぷるるんっ(なんでやねん)」
「レナ、それは可哀想」
「それでは意味ないでござる!!」
「ちゃんと捕まえましょうよ!!」
「あ~……もう、うるさい奴等だな」
面倒に思ったレナはスラミンをゴールドスライムに仕立て上げようとしたが、流石にそれは駄目なので仕方なく最終手段に出る事にした――
――レナは塔の大迷宮に再び潜り込むと、大迷宮の管理者であるリーリスの元に訪れる。彼女はこの塔の管理を行っているため、第三階層に現れたというゴールドスライムの情報を知っているのではないかと考えてレナはリーリスの元に一人で訪れた。
「かくかくしかじかまるまるうまうまにゃあにゃあわんわんめえめえ……という事でここへ来た」
「長い長い、説明が長いですよ」
「第三階層と言えばホネミンのホームグラウンドだけど、今は何処にいるのか分からないからここへ来た」
「ふむ、外ではそんなに騒ぎになっていたんですか」
リーリスはレナにお茶を出しながら困った表情を浮かべ、彼女の反応から何か知っているのかと思ったレナはお茶を受け取ろうとした。しかし、彼がお茶を受け取る前に何者かがそれを受け取る。
「ぷきんっ」
「あ、こら!!それはレナさんのお茶ですよ!!」
「……ぷきん?」
お茶を奪われたレナは驚いて視線を向けると、そこには体調が2メートル近くはある巨大なスライムが存在した。しかも全身が金色に輝いており、頭に生やした二つの角の様な触手を伸ばしてお茶を掴む。
「こいつまさか……ゴールドスライム!?」
「あ、はい。実はこの子は私の作った実験体なんですよ。名前はゴルミンです」
「ぷきんっ(よろしく)」
ゴルミンと呼ばれたスライムは優雅にお茶をすすりながら挨拶し、それに対してレナは呆気に取られた表情を浮かべた。
「ゴルミン……もしかしてリーリスが飼ってるの?」
「はい、そうなんですよ。この子は私が初めて作り出した魔物で数百年の付き合いです」
「数百年!?」
「ぷきんっ(せやで)」
スライムは何百年何千年も生きると聞いた事はあるが、ゴルミンはリーリスの手で造り出された人工スライムらしく、数百年前から存在するらしい。どうして今まで姿を見かけなかったかというと、リーリスはゴルミンを封じていた事を話す。
「この子はわりとやんちゃで外の世界に出て行った事もあるんです。その度に世間で騒がれてここへ逃げ帰ってくるんですよ。全く、困った子ですよ」
「ぷきんっ」
「それってもしかして……」
これまで外の世界で発見されたゴールドスライムはゴルミンの可能性が高く、リーリスの作り出したゴルミンは大迷宮を逃げ出して外の世界で生きてきたらしい。しかし、最近になって戻ってきたという。
※すいません!!あと1話だけ続きそうです!!
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