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真・最終章 七魔将編
玉座に座す者
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「玉座の間か……いかにも怪しそうな雰囲気だな」
「な、なあ……そろそろ他の皆を呼ばないか?きっと、皆も心配してるだろ?」
「その前に先に中を確認しよう」
レナが空間魔法を発動すれば別空間で待機しているコトミン達も呼び寄せられるが、その前にレナは先に玉座の間の確認を行う。ダインと共に慎重に扉を開くと、二人は中に入り込む。
「ここは……」
「王城の玉座の間と似てるな……うう、あの時の事を思い出すな」
帝城の玉座の間はかつてレナとダインが王妃とミドルと対峙した玉座の間と酷似しており、あの時の事を思い出すだけでダインは身体が震えた。レナとミドルの激戦は忘れられず、思い出すだけで身体が震えてしまう。
二人は玉座に視線を向けると、玉座には全体が白色に染まった甲冑が座り込んでいた。中身は入っているのかどうかは分からないが、少なくともレナは気配を感じなかった。
「何だこれ……玉座に座ってるぞ」
「気をつけて、もしかしたら甲冑型のゴーレムかもしれない」
玉座に座り込む甲冑に警戒しながら二人は近づくと、そろそろ他の仲間を呼ぼうとレナは空間魔法を発動させようとした。しかし、彼が魔法を発動させようとした瞬間、甲冑の目元が光り輝く。
「ウオオオオッ!!」
「うわぁっ!?」
「ダイン!!くそ、やっぱり動いたか!!」
予想はしていたが玉座に座り込んでいた甲冑が動き出し、真っ先に玉座の裏に隠していた戦斧を取り出す。戦斧も甲冑と同じく全体が白色の金属で構成され、それを見たレナは即座に空間魔法を発動させて他の仲間を呼び出す。
「皆、出番だよ!!」
「わあっ!?」
「こ、ここは!?」
「あれ?お城に戻ってきたの?」
「……違う、ここは王城じゃなさそう」
「「ぷるぷるっ?」」
黒渦の中から次々と仲間が飛び出し、最初にでてきたミナとジャンヌは甲冑の騎士を見て慌てて武器を構えた。その一方で他の者は周囲を見渡して不思議に思い、スライム達も興味津々に玉座の間を見渡す。
甲冑の騎士は唐突に現れた他の者を見ても特に動じず、恐らくは勇者の遺跡を守護していた戦人形と同じ存在だと思われるが、今回の相手は石像の類ではなく、甲冑の姿をしたゴーレムなのでどのような戦闘法を取るのか気になった。
「皆、油断しないでよ!!」
「うん!!」
「分かりました!!」
「なら、私達は後ろの方に下がってる」
「皆~応援してるからね~!!」
「じゃあ、僕も後ろに……あいてっ!?」
「「ぷるるんっ(そういうのいいから)」」
コトミンとティナは玉座の間に存在する柱の裏に避難し、さりげなく自分も避難しようとするダインをスライム達が体当たりして真面目に戦うように促す。一方でレナは退魔刀と鏡刀を取り出し、改めて甲冑の騎士と向き合う。
「オオオオッ!!」
「皆、来るよ!!」
「ここは私が!!」
「ううん、僕が行くよ!!」
甲冑の騎士が戦斧を構えると、両手に旋斧を構えたジャンヌが挑もうとした。しかし、彼女よりも早くにミナが動き出すと、彼女はお得意の戦技を繰り出す。
「螺旋槍!!」
「ウオッ!?」
甲冑の騎士の顔面に目掛けてミナは手元で回転させた槍を突き出す。回転を加える事で貫通力を増した槍が甲冑の騎士の顔面に繰り出され、避ける暇もなく彼女の槍は頭部に的中した。
今現在のミナの実力ならば相手が遺跡を守護する戦人形程度の相手ならば一撃で頭を吹き飛ばせるはずだが、攻撃が当たった瞬間にミナは違和感を覚えた。まるで自分の力が吸い込まれるような感覚に襲われ、槍の回転が止まってしまう。
「えっ!?」
「フンッ!!」
「ミナさん、危ない!?」
回転が止まった事で甲冑の騎士の頭を吹き飛ばす事ができず、慌ててミナは槍を引き抜こうとした。しかし、その前に甲冑の騎士は彼女の身体に腕を伸ばし、頭を掴み上げる。
「ウオオオッ!!」
「うわぁあああっ!?」
「ミナ!!」
「ミナさん!!」
頭を掴まれたミナは凄まじい握力で握りしめられ、彼女は必死にもがくが甲冑の騎士は手を離さない。それを見ていたレナとジャンヌは旋斧と退魔刀を振りかざして甲冑の騎士に叩き込む。
「ミナを離せっ!!」
「はああっ!!」
「ウオッ!?」
退魔刀が胴体、旋斧がミナの頭を掴む腕に叩き込まれ、一瞬だが甲冑の騎士は怯んだ。だが、すぐに攻撃を仕掛けた二人は違和感を覚え、まるで攻撃した直後に衝撃が吸い込まれるような感覚を抱く。
(何だ、この感覚!?力が吸い込まれる!?)
相手を吹き飛ばす勢いで攻撃を仕掛けたにも関わらず、甲冑の騎士に触れた途端にレナもジャンヌも武器が振り切れずに止まってしまう。そのせいで甲冑の騎士に反撃の隙を与え、ミナの頭を掴んだ甲冑の騎士は彼女をジャンヌに叩きつけた。
「フゥンッ!!」
「わああっ!?」
「きゃあっ!?」
「ミナ!?ジャンヌ!?」
「レナ、離れろ!!僕の影魔法で拘束する!!」
ここで後ろで待機していたダインも動き出し、彼は影魔法を発動させて甲冑の騎士を捕えようとした。原理は不明だが甲冑の騎士には物理攻撃は通じず、彼の影魔法で拘束するしかないと思われた。
「な、なあ……そろそろ他の皆を呼ばないか?きっと、皆も心配してるだろ?」
「その前に先に中を確認しよう」
レナが空間魔法を発動すれば別空間で待機しているコトミン達も呼び寄せられるが、その前にレナは先に玉座の間の確認を行う。ダインと共に慎重に扉を開くと、二人は中に入り込む。
「ここは……」
「王城の玉座の間と似てるな……うう、あの時の事を思い出すな」
帝城の玉座の間はかつてレナとダインが王妃とミドルと対峙した玉座の間と酷似しており、あの時の事を思い出すだけでダインは身体が震えた。レナとミドルの激戦は忘れられず、思い出すだけで身体が震えてしまう。
二人は玉座に視線を向けると、玉座には全体が白色に染まった甲冑が座り込んでいた。中身は入っているのかどうかは分からないが、少なくともレナは気配を感じなかった。
「何だこれ……玉座に座ってるぞ」
「気をつけて、もしかしたら甲冑型のゴーレムかもしれない」
玉座に座り込む甲冑に警戒しながら二人は近づくと、そろそろ他の仲間を呼ぼうとレナは空間魔法を発動させようとした。しかし、彼が魔法を発動させようとした瞬間、甲冑の目元が光り輝く。
「ウオオオオッ!!」
「うわぁっ!?」
「ダイン!!くそ、やっぱり動いたか!!」
予想はしていたが玉座に座り込んでいた甲冑が動き出し、真っ先に玉座の裏に隠していた戦斧を取り出す。戦斧も甲冑と同じく全体が白色の金属で構成され、それを見たレナは即座に空間魔法を発動させて他の仲間を呼び出す。
「皆、出番だよ!!」
「わあっ!?」
「こ、ここは!?」
「あれ?お城に戻ってきたの?」
「……違う、ここは王城じゃなさそう」
「「ぷるぷるっ?」」
黒渦の中から次々と仲間が飛び出し、最初にでてきたミナとジャンヌは甲冑の騎士を見て慌てて武器を構えた。その一方で他の者は周囲を見渡して不思議に思い、スライム達も興味津々に玉座の間を見渡す。
甲冑の騎士は唐突に現れた他の者を見ても特に動じず、恐らくは勇者の遺跡を守護していた戦人形と同じ存在だと思われるが、今回の相手は石像の類ではなく、甲冑の姿をしたゴーレムなのでどのような戦闘法を取るのか気になった。
「皆、油断しないでよ!!」
「うん!!」
「分かりました!!」
「なら、私達は後ろの方に下がってる」
「皆~応援してるからね~!!」
「じゃあ、僕も後ろに……あいてっ!?」
「「ぷるるんっ(そういうのいいから)」」
コトミンとティナは玉座の間に存在する柱の裏に避難し、さりげなく自分も避難しようとするダインをスライム達が体当たりして真面目に戦うように促す。一方でレナは退魔刀と鏡刀を取り出し、改めて甲冑の騎士と向き合う。
「オオオオッ!!」
「皆、来るよ!!」
「ここは私が!!」
「ううん、僕が行くよ!!」
甲冑の騎士が戦斧を構えると、両手に旋斧を構えたジャンヌが挑もうとした。しかし、彼女よりも早くにミナが動き出すと、彼女はお得意の戦技を繰り出す。
「螺旋槍!!」
「ウオッ!?」
甲冑の騎士の顔面に目掛けてミナは手元で回転させた槍を突き出す。回転を加える事で貫通力を増した槍が甲冑の騎士の顔面に繰り出され、避ける暇もなく彼女の槍は頭部に的中した。
今現在のミナの実力ならば相手が遺跡を守護する戦人形程度の相手ならば一撃で頭を吹き飛ばせるはずだが、攻撃が当たった瞬間にミナは違和感を覚えた。まるで自分の力が吸い込まれるような感覚に襲われ、槍の回転が止まってしまう。
「えっ!?」
「フンッ!!」
「ミナさん、危ない!?」
回転が止まった事で甲冑の騎士の頭を吹き飛ばす事ができず、慌ててミナは槍を引き抜こうとした。しかし、その前に甲冑の騎士は彼女の身体に腕を伸ばし、頭を掴み上げる。
「ウオオオッ!!」
「うわぁあああっ!?」
「ミナ!!」
「ミナさん!!」
頭を掴まれたミナは凄まじい握力で握りしめられ、彼女は必死にもがくが甲冑の騎士は手を離さない。それを見ていたレナとジャンヌは旋斧と退魔刀を振りかざして甲冑の騎士に叩き込む。
「ミナを離せっ!!」
「はああっ!!」
「ウオッ!?」
退魔刀が胴体、旋斧がミナの頭を掴む腕に叩き込まれ、一瞬だが甲冑の騎士は怯んだ。だが、すぐに攻撃を仕掛けた二人は違和感を覚え、まるで攻撃した直後に衝撃が吸い込まれるような感覚を抱く。
(何だ、この感覚!?力が吸い込まれる!?)
相手を吹き飛ばす勢いで攻撃を仕掛けたにも関わらず、甲冑の騎士に触れた途端にレナもジャンヌも武器が振り切れずに止まってしまう。そのせいで甲冑の騎士に反撃の隙を与え、ミナの頭を掴んだ甲冑の騎士は彼女をジャンヌに叩きつけた。
「フゥンッ!!」
「わああっ!?」
「きゃあっ!?」
「ミナ!?ジャンヌ!?」
「レナ、離れろ!!僕の影魔法で拘束する!!」
ここで後ろで待機していたダインも動き出し、彼は影魔法を発動させて甲冑の騎士を捕えようとした。原理は不明だが甲冑の騎士には物理攻撃は通じず、彼の影魔法で拘束するしかないと思われた。
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