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真・最終章 七魔将編
怪物の正体
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「グオオオオッ!?」
「ぬうっ!?逃がさぬでござる!!」
炎に包まれた怪物は悲鳴を上げながら洞窟を駆け出し、それを見たハンゾウは背後から迫る。彼女は短刀を構えて止めの一撃を刺そうとした時、怪物の身体が変化を始めた。
「こ、これは!?」
「ッ――!!」
怪物の身体が炎に包まれた途端に溶け始め、やがて別の生物へと変化した。怪物の正体は獣のような生物ではなく、なんとスライムのような粘体生物である事が判明した。全身が黒色のスライムのように変化した怪物を見てハンゾウは驚く。
どうやら先ほどまで交戦していた怪物はスライムが擬態能力で化けていたに過ぎず、先ほど切り離された胴体も何時の間にか形を崩して黒色の塊へと変化していた。炎を浴びた事で正体を晒し、ハンゾウは止めの一撃を繰り出すために駆け出す。
「はぁあああっ!!」
スライムの後方から彼女は火鼠を突き刺すと、体内から発火させてスライムは打ちも外も熱で溶かされていく。どんな攻撃を受けても再生を果たすスライムだが、炎や熱に弱い弱点を突かれて身体が溶けていく。
「終わった……のでござるか?」
炎に包まれて溶けていくスライムを見てハンゾウは勝利したのかと思ったが、彼女は油断していた。先ほど彼女は切り離した怪物の胴体もスライムの一部であり、黒色の塊へと変化したスライムの分裂体が動き出す。
「クオオオッ!!」
「ぬうっ!?」
再び擬態能力で怪物へと変化したスライムはハンゾウの背後から襲い掛かり、彼女を仕留めようと舌を放つ。それを見たハンゾウは慌てて武器を構えようとした時、強烈な光が放たれてスライムが吹き飛ばされる。
「ギャアアアアッ!?」
「ぬあっ!?」
「ご無事ですか!?」
洞窟から現れたのはレミアであり、彼女が聖剣エクスカリバーを使用して光の斬撃を生み出す。漆黒のスライムはそれを受けると溶けて消えてしまい、それを見たハンゾウは驚愕の表情を浮かべた。
スライムだと思われた生物はどうやら本物のスライムではなく、先日にダインが倒したブラクのような闇属性の魔力の塊だと判明する。ブラクのように明確な意思があったのかは不明だが、レミアの攻撃で完全に消滅した。
「ハンゾウさん!!ご無事でしたか……」
「レミア殿、助かったでござる……しかし、どうしてここに?」
「黒色の門のような物が現れて、それを潜り抜けたらここへ到着したんです。道に迷っていたのですが、邪気を感じ取ってここまで来たらハンゾウ様が襲われていたので……」
レミアは別の空間から転移してきたらしく、彼女は最初に転移した空間で魔物を倒した後に出現した黒門を潜り抜けたらハンゾウが存在した空間に辿り着いたという。この空間はどうやら資料が支配する空間らしく、レミアがいなければハンゾウ大変な目に遭っていた。
聖剣を持つレミアだからこそ対処できたが、もしも聖属性の攻撃魔法やあるいは魔法剣が使えない人間がここへ到着していたらまずかった。ハンゾウは窮地を救ってくれたレミアに礼を告げると、彼女が訪れる際に利用した扉の事を尋ねる。
「レミア殿、本当に助かったでござる。この恩は必ず返すでござるが……レミア殿は先ほど門を通ったらここへ来たと言っていたでござるな?」
「ええ、私は人がいない街のような場所に転移していました。そこで現れた魔物を倒したら黒色の門が唐突に現れたのです」
「街?」
「街というよりは廃墟といった感じが正しいかもしれません」
レミアが最初に転移した場所は人が一人も暮らしていない廃墟しか存在しない街のような場所に転移したらしく、彼女は街の教会に存在した。その教会を出ていくとゴブリンキングと彼女は遭遇して交戦した。
「教会の外に出た途端に私はゴブリンキングに襲われました。苦戦は強いられましたがどうにか倒すと、急に地面から門のような物が現れて……それを潜り抜けると何時の間にかここにいたんです」
「ゴブリンキングを一人で討伐したのでござるか!?」
「ええ、武装もしていたので厄介でしたがどうにか倒せました」
街中で遭遇したゴブリンキングは武装した個体で聖剣を持つレミアでさえも苦戦を強いられたが、どうにか討伐に成功した。その後は黒門が現れて彼女は潜り抜けると洞窟に辿り着き、邪気を感じ取った彼女は洞窟を進んでハンゾウと合流した。
話を聞き終えたハンゾウは自分達が想像していたよりも厄介な場所に辿り着いた事を知り、同時に魔物を倒せば次の空間に繋がる出入口の扉が現れる事を知った。しかし、彼女は最初にレミアが訪れたという廃墟の街が気にかかり、次の空間に向かう前に念のために確かめる事を提案する。
「レミア殿、ここまでどうやって来たのか覚えているでござるか?そういえばレミア殿はこの暗闇でも拙者の姿が見えるのでござるか?」
「ええ、私は訓練で暗視を身に付けましたので……それに聖鎧を使えばこの程度の暗闇は照らせます」
指先にレミアは魔力を込めると光が放たれ、洞窟を照らす。光は強いが不思議と眩しくはなく、聖属性の魔力の応用でレミアは洞窟内を照らす。
「ぬうっ!?逃がさぬでござる!!」
炎に包まれた怪物は悲鳴を上げながら洞窟を駆け出し、それを見たハンゾウは背後から迫る。彼女は短刀を構えて止めの一撃を刺そうとした時、怪物の身体が変化を始めた。
「こ、これは!?」
「ッ――!!」
怪物の身体が炎に包まれた途端に溶け始め、やがて別の生物へと変化した。怪物の正体は獣のような生物ではなく、なんとスライムのような粘体生物である事が判明した。全身が黒色のスライムのように変化した怪物を見てハンゾウは驚く。
どうやら先ほどまで交戦していた怪物はスライムが擬態能力で化けていたに過ぎず、先ほど切り離された胴体も何時の間にか形を崩して黒色の塊へと変化していた。炎を浴びた事で正体を晒し、ハンゾウは止めの一撃を繰り出すために駆け出す。
「はぁあああっ!!」
スライムの後方から彼女は火鼠を突き刺すと、体内から発火させてスライムは打ちも外も熱で溶かされていく。どんな攻撃を受けても再生を果たすスライムだが、炎や熱に弱い弱点を突かれて身体が溶けていく。
「終わった……のでござるか?」
炎に包まれて溶けていくスライムを見てハンゾウは勝利したのかと思ったが、彼女は油断していた。先ほど彼女は切り離した怪物の胴体もスライムの一部であり、黒色の塊へと変化したスライムの分裂体が動き出す。
「クオオオッ!!」
「ぬうっ!?」
再び擬態能力で怪物へと変化したスライムはハンゾウの背後から襲い掛かり、彼女を仕留めようと舌を放つ。それを見たハンゾウは慌てて武器を構えようとした時、強烈な光が放たれてスライムが吹き飛ばされる。
「ギャアアアアッ!?」
「ぬあっ!?」
「ご無事ですか!?」
洞窟から現れたのはレミアであり、彼女が聖剣エクスカリバーを使用して光の斬撃を生み出す。漆黒のスライムはそれを受けると溶けて消えてしまい、それを見たハンゾウは驚愕の表情を浮かべた。
スライムだと思われた生物はどうやら本物のスライムではなく、先日にダインが倒したブラクのような闇属性の魔力の塊だと判明する。ブラクのように明確な意思があったのかは不明だが、レミアの攻撃で完全に消滅した。
「ハンゾウさん!!ご無事でしたか……」
「レミア殿、助かったでござる……しかし、どうしてここに?」
「黒色の門のような物が現れて、それを潜り抜けたらここへ到着したんです。道に迷っていたのですが、邪気を感じ取ってここまで来たらハンゾウ様が襲われていたので……」
レミアは別の空間から転移してきたらしく、彼女は最初に転移した空間で魔物を倒した後に出現した黒門を潜り抜けたらハンゾウが存在した空間に辿り着いたという。この空間はどうやら資料が支配する空間らしく、レミアがいなければハンゾウ大変な目に遭っていた。
聖剣を持つレミアだからこそ対処できたが、もしも聖属性の攻撃魔法やあるいは魔法剣が使えない人間がここへ到着していたらまずかった。ハンゾウは窮地を救ってくれたレミアに礼を告げると、彼女が訪れる際に利用した扉の事を尋ねる。
「レミア殿、本当に助かったでござる。この恩は必ず返すでござるが……レミア殿は先ほど門を通ったらここへ来たと言っていたでござるな?」
「ええ、私は人がいない街のような場所に転移していました。そこで現れた魔物を倒したら黒色の門が唐突に現れたのです」
「街?」
「街というよりは廃墟といった感じが正しいかもしれません」
レミアが最初に転移した場所は人が一人も暮らしていない廃墟しか存在しない街のような場所に転移したらしく、彼女は街の教会に存在した。その教会を出ていくとゴブリンキングと彼女は遭遇して交戦した。
「教会の外に出た途端に私はゴブリンキングに襲われました。苦戦は強いられましたがどうにか倒すと、急に地面から門のような物が現れて……それを潜り抜けると何時の間にかここにいたんです」
「ゴブリンキングを一人で討伐したのでござるか!?」
「ええ、武装もしていたので厄介でしたがどうにか倒せました」
街中で遭遇したゴブリンキングは武装した個体で聖剣を持つレミアでさえも苦戦を強いられたが、どうにか討伐に成功した。その後は黒門が現れて彼女は潜り抜けると洞窟に辿り着き、邪気を感じ取った彼女は洞窟を進んでハンゾウと合流した。
話を聞き終えたハンゾウは自分達が想像していたよりも厄介な場所に辿り着いた事を知り、同時に魔物を倒せば次の空間に繋がる出入口の扉が現れる事を知った。しかし、彼女は最初にレミアが訪れたという廃墟の街が気にかかり、次の空間に向かう前に念のために確かめる事を提案する。
「レミア殿、ここまでどうやって来たのか覚えているでござるか?そういえばレミア殿はこの暗闇でも拙者の姿が見えるのでござるか?」
「ええ、私は訓練で暗視を身に付けましたので……それに聖鎧を使えばこの程度の暗闇は照らせます」
指先にレミアは魔力を込めると光が放たれ、洞窟を照らす。光は強いが不思議と眩しくはなく、聖属性の魔力の応用でレミアは洞窟内を照らす。
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