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真・最終章 七魔将編
好敵手
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『では、行くぞぉっ!!』
「うるさい奴だ……さっさと来い」
ゴウライはデュランダルを振りかざすと、オウガは拳を握りしめて今度は攻撃を行う。刃と拳が交わり、その度に二人の重力を帯びた魔力が反発して周囲に衝撃波が広がった。
『うおおおおおっ!!』
「ぬおおおおおっ!!」
デュランダルを幾度も叩き付けるゴウライに対してオウガは両手で攻撃を弾き返し、衝撃波が幾度も発生して周囲の建物が巻き添えを喰らう。幸いにもオウガの襲来で住民達は別地域に避難しており、一般人が巻き込まれる事はない。
オウガとゴウライは幾度も刃と拳を交わせ、お互いに笑みを浮かべていた。ここまでの強敵は久しぶりであり、全力で戦える相手と巡り合えた事に喜び合う。
『ふははははっ!!楽しい、楽しいなっ!!』
「ふんっ……この俺と張り合えるとは、大した漢だ!!」
『んっ!?それは少し失礼だぞ!!』
自分の事を漢(男)だと勘違いしているオウガに対してゴウライは怒るが、正体を晒すと彼が逃げるかもしれないので兜を脱ぐ事はない。ゴウライはデュランダルを振りかざし、遂に戦技を発動させた。
『兜割りぃっ!!』
「ちぃっ!!」
ゴウライがデュランダルを振り落とした瞬間、反射的にオウガは横に跳んで攻撃を躱す。デュランダルが叩き付けられた地面はまるで地割れの如く亀裂が広がり、危うく二人とも地下の下水道に落ちるところだった。
『ほう、やるではないか!!』
「舐めるな……はああっ!!」
攻撃を回避したオウガにゴウライは感心したように声をかけると、そんなゴウライに対してオウガは掌底を繰り出す。咄嗟にゴウライは右腕で攻撃を受けようとした瞬間、掌が腕手甲に触れた途端に衝撃が内部に伝わって腕が痺れてしまう。
『ぬあっ!?』
「ごおおっ!!」
まるでリンダやアイラが扱う「発勁」のようにオウガはゴウライの甲冑の内部に衝撃波を送り込み、彼女の身体が派手に吹き飛ぶ。今のオウガの攻撃は発勁とは似ているが別の技であり、彼は内部に送り込んだのは重力その物である。
ゴウライはオウガと違って全身を魔力で包み込む「魔鎧術」を扱っているわけではなく、魔力を宿していない箇所を攻撃されるとまともに受けてしまう。吹き飛んだゴウライは近くの民家に突っ込み、この時に見んかは崩壊して大量の瓦礫がゴウライへと襲い掛かった。
「……この程度か、まあ楽しめた方か」
崩れた建物に視線を向けてオウガはゴウライに勝利したと判断したが、彼が立ち去る前に瓦礫の山からゴウライの腕が飛び出し、まるで埃を払うかのようにゴウライは瓦礫を軽々と押し退けて姿を現す。
『げほっ、げほっ……ふうっ、今のは痛かったぞ。痛かっぞぉおおっ!!』
「……本当に騒がしい奴だ」
巨人族をも殴り殺せる自分の攻撃を受けて「痛かった」で済ませるゴウライにオウガは呆れてしまうが、それでも彼女が立ち上がった事に素直に嬉しく思う。対等の相手と戦う事は久しぶりなため、彼は今度は本気で攻撃を繰り出すために右腕に魔力を集中させた。
「ならばこの一撃で終わらせてやろう……覚悟はいいな」
『望むところ!!』
ゴウライはオウガの雰囲気が変化した事を悟り、彼女も最高の一撃を繰り出すためにデュランダルを横向きに構えた。両者共に睨み合い、全く同時に踏み込む。
『撃剣!!』
「ごぉおおおお!!」
全身の筋力を利用して発動させる剣技を発動させたゴウライに対し、オウガは力強く踏み込んで拳を真っ直ぐに伸ばす。オウガの右腕には紅色の魔力が「竜」の形になっており、ゴウライの放つ剣に対して噛みつこうとするように竜は牙を剥く。
刃と竜が交わった瞬間、今日一番の衝撃が走って周囲の建物が崩れ去り、土煙が舞い上がる。ゴウライとオウガはあまりの衝撃に吹き飛んだ――
――同時刻、ゴンゾウとミレトは大量の土煙が舞い上がった場所を見て急いで駆けつけていた。二人はオウガの行方を捜索中、彼を見かけたという目撃者から話を聞いて彼の元へ向かっていた。
「ゴンゾウさん!!あれを見てください!!」
「あの土煙は……間違いない、オウガだ!!」
土煙が舞い上がった場所を見て二人はオウガが暴れているのだと判断し、急いで駆けつけようとした。しかし、辿り着いた場所はまるで大地震でも起きたかのように建物が崩れており、周囲に人影は見えない。
「こ、これは……いったい何があった!?」
「分かりません……」
二人は破壊された建物を見てオウガの仕業である事は見抜いたが、肝心のオウガの姿が見えない。土煙が完全に晴れるまで待っていると、瓦礫の山が盛り上がって内部から腕が出てきた。
「うぐぅっ……し、死ぬかと思ったぞ」
「あ、貴女は……」
「……ゴウライ!?」
瓦礫の山から抜け出したのは甲冑が壊れて中身が露わになったゴウライであり、彼女がここに居る事にゴンゾウとミレトは驚くが、すぐに瓦礫の中から彼女を救い出す。
「うるさい奴だ……さっさと来い」
ゴウライはデュランダルを振りかざすと、オウガは拳を握りしめて今度は攻撃を行う。刃と拳が交わり、その度に二人の重力を帯びた魔力が反発して周囲に衝撃波が広がった。
『うおおおおおっ!!』
「ぬおおおおおっ!!」
デュランダルを幾度も叩き付けるゴウライに対してオウガは両手で攻撃を弾き返し、衝撃波が幾度も発生して周囲の建物が巻き添えを喰らう。幸いにもオウガの襲来で住民達は別地域に避難しており、一般人が巻き込まれる事はない。
オウガとゴウライは幾度も刃と拳を交わせ、お互いに笑みを浮かべていた。ここまでの強敵は久しぶりであり、全力で戦える相手と巡り合えた事に喜び合う。
『ふははははっ!!楽しい、楽しいなっ!!』
「ふんっ……この俺と張り合えるとは、大した漢だ!!」
『んっ!?それは少し失礼だぞ!!』
自分の事を漢(男)だと勘違いしているオウガに対してゴウライは怒るが、正体を晒すと彼が逃げるかもしれないので兜を脱ぐ事はない。ゴウライはデュランダルを振りかざし、遂に戦技を発動させた。
『兜割りぃっ!!』
「ちぃっ!!」
ゴウライがデュランダルを振り落とした瞬間、反射的にオウガは横に跳んで攻撃を躱す。デュランダルが叩き付けられた地面はまるで地割れの如く亀裂が広がり、危うく二人とも地下の下水道に落ちるところだった。
『ほう、やるではないか!!』
「舐めるな……はああっ!!」
攻撃を回避したオウガにゴウライは感心したように声をかけると、そんなゴウライに対してオウガは掌底を繰り出す。咄嗟にゴウライは右腕で攻撃を受けようとした瞬間、掌が腕手甲に触れた途端に衝撃が内部に伝わって腕が痺れてしまう。
『ぬあっ!?』
「ごおおっ!!」
まるでリンダやアイラが扱う「発勁」のようにオウガはゴウライの甲冑の内部に衝撃波を送り込み、彼女の身体が派手に吹き飛ぶ。今のオウガの攻撃は発勁とは似ているが別の技であり、彼は内部に送り込んだのは重力その物である。
ゴウライはオウガと違って全身を魔力で包み込む「魔鎧術」を扱っているわけではなく、魔力を宿していない箇所を攻撃されるとまともに受けてしまう。吹き飛んだゴウライは近くの民家に突っ込み、この時に見んかは崩壊して大量の瓦礫がゴウライへと襲い掛かった。
「……この程度か、まあ楽しめた方か」
崩れた建物に視線を向けてオウガはゴウライに勝利したと判断したが、彼が立ち去る前に瓦礫の山からゴウライの腕が飛び出し、まるで埃を払うかのようにゴウライは瓦礫を軽々と押し退けて姿を現す。
『げほっ、げほっ……ふうっ、今のは痛かったぞ。痛かっぞぉおおっ!!』
「……本当に騒がしい奴だ」
巨人族をも殴り殺せる自分の攻撃を受けて「痛かった」で済ませるゴウライにオウガは呆れてしまうが、それでも彼女が立ち上がった事に素直に嬉しく思う。対等の相手と戦う事は久しぶりなため、彼は今度は本気で攻撃を繰り出すために右腕に魔力を集中させた。
「ならばこの一撃で終わらせてやろう……覚悟はいいな」
『望むところ!!』
ゴウライはオウガの雰囲気が変化した事を悟り、彼女も最高の一撃を繰り出すためにデュランダルを横向きに構えた。両者共に睨み合い、全く同時に踏み込む。
『撃剣!!』
「ごぉおおおお!!」
全身の筋力を利用して発動させる剣技を発動させたゴウライに対し、オウガは力強く踏み込んで拳を真っ直ぐに伸ばす。オウガの右腕には紅色の魔力が「竜」の形になっており、ゴウライの放つ剣に対して噛みつこうとするように竜は牙を剥く。
刃と竜が交わった瞬間、今日一番の衝撃が走って周囲の建物が崩れ去り、土煙が舞い上がる。ゴウライとオウガはあまりの衝撃に吹き飛んだ――
――同時刻、ゴンゾウとミレトは大量の土煙が舞い上がった場所を見て急いで駆けつけていた。二人はオウガの行方を捜索中、彼を見かけたという目撃者から話を聞いて彼の元へ向かっていた。
「ゴンゾウさん!!あれを見てください!!」
「あの土煙は……間違いない、オウガだ!!」
土煙が舞い上がった場所を見て二人はオウガが暴れているのだと判断し、急いで駆けつけようとした。しかし、辿り着いた場所はまるで大地震でも起きたかのように建物が崩れており、周囲に人影は見えない。
「こ、これは……いったい何があった!?」
「分かりません……」
二人は破壊された建物を見てオウガの仕業である事は見抜いたが、肝心のオウガの姿が見えない。土煙が完全に晴れるまで待っていると、瓦礫の山が盛り上がって内部から腕が出てきた。
「うぐぅっ……し、死ぬかと思ったぞ」
「あ、貴女は……」
「……ゴウライ!?」
瓦礫の山から抜け出したのは甲冑が壊れて中身が露わになったゴウライであり、彼女がここに居る事にゴンゾウとミレトは驚くが、すぐに瓦礫の中から彼女を救い出す。
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