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真・最終章 七魔将編
聖剣カラドボルグの真の力
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『ッ……!!』
「うわっ!?」
「ちぃっ!!」
「下がれ、押し潰されるぞ!!」
「はわわっ!?」
地竜の死体人形はレナ達に目掛けて巨体を生かして踏み潰そうとしてくるが、即座に剣聖組は反応して距離を取る。レナは縮地を発動させて高速移動を行い、その途中でホネミンの身体を掴んで彼女も避難させる。
死体人形は死霊人形とは異なり、死体を強制的に動かしているだけに過ぎない。だから攻撃を仕掛ける時も気配を感じさせないため、感覚を頼りに戦っている人間からすれば少々やりづらい相手だった。
「ちぃっ……こいつの動きは読みにくいな。気を付けろよおっさん!!」
「誰がおっさんだ!!貴様の方が年上だろうが!!」
「ホネミン、下がってろ」
「はいは~い!!」
レナはホネミンを安全な場所に移動させると退魔刀を構え、どのような手段で地竜を倒すべきかを考える。死体人形に有効的な攻撃は体内に聖属性の魔力を送り込む事だが、ガオウの時とは違って今回の相手は巨体過ぎてレナは倒しきれるか分からなかった。
(こいつの身体に退魔刀を突き刺して聖属性の魔力を送り込むしかないのは分かってるけど……それでいけるのか?)
地竜の体内にブラクの影が入り込んで内側から操作しているのであれば聖属性の魔力を送り込んで影を攻撃するしか倒す手段はない。しかし、地竜の巨体を見てレナは体内に潜む影を浄化するまで魔力を全身に送り込むのにどれだけの時間が掛かるか分からず、それでも他に方法がない以上は試すしかない。
「ロウガさん、シュンさん!!どうにか隙を作って下さい、後は俺が何とかします!!」
「よし、聞こえたな爺さん!!坊主を援護しろ!!」
「くっ……止むを得んか」
『ッ……!!』
シュンが得意とするのは風属性の魔法剣、ロウガに至っては友好的な攻撃手段を持ち合わせていないため、ここはレナに任せるしかないと判断した。個人的にはロウガはレナの事を敵視しているが状況的には彼に頼るしかない。
二人は地竜の注意を引くために左右に分かれると各々が戦技の準備を行う。この時にロウガは両足に力を込めると、シュンは風の魔法剣の準備を行い、二人は左右から全く同時に攻撃を仕掛けた。
「居合一式・斬!!」
「和風牙!!」
『オアッ……!?』
シュンはなんと彼の師匠であるハヤテが得意とするはずの剣技を発動させ、彼の剣から一際巨大な風の斬撃を生み出す。その一方でロウガは両手に剣を構えると空中に跳躍して身体を回転させながら地竜に突っ込む。
地竜はシュンの一撃を受けて全身を覆い込む岩石の外殻に亀裂が生じ、更にロウガが身体を高速回転させながら地竜の身体を切り裂く。二人の攻撃によって地竜の動作が一瞬だけ留まり、その隙を逃さずにレナは退魔刀を振りかざす。
(よし、ここだ!!)
地竜の正面に立ったレナは意識を集中させ、全身全霊の一撃を込めるために駆け出す。彼が得意とする最強の必殺剣を放とうとした時、地竜は大口を開いて予想外の攻撃を行う。
『ッ――!!』
「なっ!?」
「レナさん!?」
巨大な口から放たれたのは先ほど丸呑みされた狼車が吐き出され、レナに目掛けて狼車は向かってきた。それに対してレナは咄嗟に退魔刀を構えたが、この時にウルが駆け出して彼に飛んできた狼車に体当たりを行う。
「ウォンッ!!」
「うわっと……ありがとう相棒!!」
ウルが狼車を突き飛ばしたお陰でレナの進行方向に障害物は消え去り、ウルに感謝しながらレナは退魔刀を振りかざす。本来は「一刀両断」で止めを刺すつもりだったが集中力が乱れてしまったため、仕方なく彼は地竜の額に目掛けて退魔刀を振り下ろす。
「うおおおっ!!」
『ッ……!?』
「うおっ!?や、やったのか!?」
「いえ、まだです!!」
額に退魔刀が深々と突き刺さっても地竜は怯んだ程度で死ぬ様子はなく、そもそも肉体自体は死んでいるに等しい。いくら致命傷を与えようと体内の影を浄化しない限りは死体人形は停止しないため、ここでレナは両手で柄を握りしめて魔力を送り込む。
単純に聖属性の魔力を送り込むだけでは時間が掛かり過ぎるため、ここでレナは退魔刀をとある別の武器に造り替える事にした。その武器の名前は「カラドボルグ」かつて腐敗龍を倒す際にも利用した聖剣であり、そして都合がいい事にこの場所にはカラドボルグを扱える可能性を秘めた少女がいる。
「ハルナ!!手伝え!!」
「呼んだか!?」
レナの声に反応して即座にハルナは駆けつけ、先ほど彼女は地竜に吹き飛ばされたが特に怪我は負っておらず、全身から電流を迸らせながらレナの元に移動する。レナはハルナが雷属性の聖痕の所有者ならば彼女はカラドボルグを扱える可能性を見出して頼み込む。
「この剣にお前の魔力を送り込め!!」
「魔力?」
「電流の事だよ!!いいから早く!!」
「わ、分かった!!」
言われるがままにハルナは聖剣カラドボルグに変化した退魔刀を一緒に掴むと、彼女は雷属性の魔力を送り込む。レナが作り出す聖剣は本物と同じ性能を誇り、ハルナの雷属性の聖痕に反応して真の力を発揮した。
「うわっ!?」
「ちぃっ!!」
「下がれ、押し潰されるぞ!!」
「はわわっ!?」
地竜の死体人形はレナ達に目掛けて巨体を生かして踏み潰そうとしてくるが、即座に剣聖組は反応して距離を取る。レナは縮地を発動させて高速移動を行い、その途中でホネミンの身体を掴んで彼女も避難させる。
死体人形は死霊人形とは異なり、死体を強制的に動かしているだけに過ぎない。だから攻撃を仕掛ける時も気配を感じさせないため、感覚を頼りに戦っている人間からすれば少々やりづらい相手だった。
「ちぃっ……こいつの動きは読みにくいな。気を付けろよおっさん!!」
「誰がおっさんだ!!貴様の方が年上だろうが!!」
「ホネミン、下がってろ」
「はいは~い!!」
レナはホネミンを安全な場所に移動させると退魔刀を構え、どのような手段で地竜を倒すべきかを考える。死体人形に有効的な攻撃は体内に聖属性の魔力を送り込む事だが、ガオウの時とは違って今回の相手は巨体過ぎてレナは倒しきれるか分からなかった。
(こいつの身体に退魔刀を突き刺して聖属性の魔力を送り込むしかないのは分かってるけど……それでいけるのか?)
地竜の体内にブラクの影が入り込んで内側から操作しているのであれば聖属性の魔力を送り込んで影を攻撃するしか倒す手段はない。しかし、地竜の巨体を見てレナは体内に潜む影を浄化するまで魔力を全身に送り込むのにどれだけの時間が掛かるか分からず、それでも他に方法がない以上は試すしかない。
「ロウガさん、シュンさん!!どうにか隙を作って下さい、後は俺が何とかします!!」
「よし、聞こえたな爺さん!!坊主を援護しろ!!」
「くっ……止むを得んか」
『ッ……!!』
シュンが得意とするのは風属性の魔法剣、ロウガに至っては友好的な攻撃手段を持ち合わせていないため、ここはレナに任せるしかないと判断した。個人的にはロウガはレナの事を敵視しているが状況的には彼に頼るしかない。
二人は地竜の注意を引くために左右に分かれると各々が戦技の準備を行う。この時にロウガは両足に力を込めると、シュンは風の魔法剣の準備を行い、二人は左右から全く同時に攻撃を仕掛けた。
「居合一式・斬!!」
「和風牙!!」
『オアッ……!?』
シュンはなんと彼の師匠であるハヤテが得意とするはずの剣技を発動させ、彼の剣から一際巨大な風の斬撃を生み出す。その一方でロウガは両手に剣を構えると空中に跳躍して身体を回転させながら地竜に突っ込む。
地竜はシュンの一撃を受けて全身を覆い込む岩石の外殻に亀裂が生じ、更にロウガが身体を高速回転させながら地竜の身体を切り裂く。二人の攻撃によって地竜の動作が一瞬だけ留まり、その隙を逃さずにレナは退魔刀を振りかざす。
(よし、ここだ!!)
地竜の正面に立ったレナは意識を集中させ、全身全霊の一撃を込めるために駆け出す。彼が得意とする最強の必殺剣を放とうとした時、地竜は大口を開いて予想外の攻撃を行う。
『ッ――!!』
「なっ!?」
「レナさん!?」
巨大な口から放たれたのは先ほど丸呑みされた狼車が吐き出され、レナに目掛けて狼車は向かってきた。それに対してレナは咄嗟に退魔刀を構えたが、この時にウルが駆け出して彼に飛んできた狼車に体当たりを行う。
「ウォンッ!!」
「うわっと……ありがとう相棒!!」
ウルが狼車を突き飛ばしたお陰でレナの進行方向に障害物は消え去り、ウルに感謝しながらレナは退魔刀を振りかざす。本来は「一刀両断」で止めを刺すつもりだったが集中力が乱れてしまったため、仕方なく彼は地竜の額に目掛けて退魔刀を振り下ろす。
「うおおおっ!!」
『ッ……!?』
「うおっ!?や、やったのか!?」
「いえ、まだです!!」
額に退魔刀が深々と突き刺さっても地竜は怯んだ程度で死ぬ様子はなく、そもそも肉体自体は死んでいるに等しい。いくら致命傷を与えようと体内の影を浄化しない限りは死体人形は停止しないため、ここでレナは両手で柄を握りしめて魔力を送り込む。
単純に聖属性の魔力を送り込むだけでは時間が掛かり過ぎるため、ここでレナは退魔刀をとある別の武器に造り替える事にした。その武器の名前は「カラドボルグ」かつて腐敗龍を倒す際にも利用した聖剣であり、そして都合がいい事にこの場所にはカラドボルグを扱える可能性を秘めた少女がいる。
「ハルナ!!手伝え!!」
「呼んだか!?」
レナの声に反応して即座にハルナは駆けつけ、先ほど彼女は地竜に吹き飛ばされたが特に怪我は負っておらず、全身から電流を迸らせながらレナの元に移動する。レナはハルナが雷属性の聖痕の所有者ならば彼女はカラドボルグを扱える可能性を見出して頼み込む。
「この剣にお前の魔力を送り込め!!」
「魔力?」
「電流の事だよ!!いいから早く!!」
「わ、分かった!!」
言われるがままにハルナは聖剣カラドボルグに変化した退魔刀を一緒に掴むと、彼女は雷属性の魔力を送り込む。レナが作り出す聖剣は本物と同じ性能を誇り、ハルナの雷属性の聖痕に反応して真の力を発揮した。
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