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ダイン 監獄都市編
これが最終決戦だ!!
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「今度はこっちの番だな!!」
「抜かせ、小僧がっ!!」
ダインは杖を振りかざすと、それに対してガルルは咄嗟に腹筋に力を込める。ダインは杖の先端部をガルルの胴体に向けて放つが、当たった瞬間にまるで金属の塊に杖を叩きつけたような感覚が襲い掛かった。
「うなっ……!?」
「ふん、人間如きに俺の腹筋が貫けると思ったか!?」
懲罰房に閉じ込められている間、鍛錬に勤しんでいたガルルは以前よりも無駄な肉が無くなり、肉体も引き締まっていた。最近は自分に歯向かう者も現れなくなったため、戦う機会がないせいで身体が訛っていた。
しかし、ダインに懲罰房に送り込まれてから彼は一から鍛え直し、以前よりも肉体を仕上げた状態で出てきた。ガルルは巨人族が扱う「硬皮」の戦技を発動させ、全身を鋼鉄の塊のように肉体の硬度を上げる。
(これで終わりだ!!)
ガルルは硬度を発動させた状態で右腕を「貫手」に変化させると、ダインの顔面に目掛けて放つ。ガルルの貫手は畳どころか鉄板を貫く威力を誇り、もしもダインの顔面に的中すれば命はない。だが、ダインの顔面に触れる前にガルルは腕を止めた。
「ぐうっ!?」
「どうしたガルル!!何故、攻撃を止める!?」
「へっ……止めたんじゃない、僕が止めさせたんだよ!!」
ダインの顔面にガルルの貫手が触れる直前で彼は動きを止め、いつの間にかガルルの全身に影の触手が拘束していた。その様子を見てグシャスは驚き、ダインの様子を見ていたが彼が影魔法を扱う暇などなかったはずである。
(馬鹿な!?どうやって影魔法を……まさか!?)
グシャスはダインの一挙一動を注意深く見つめていたが、月に照らされた彼の影には変化はない。しかし、ダインがガルルに向けて繰り出した杖を見てみると、杖が触れた箇所から影の触手が出現し、いつの間にかガルルの肉体を拘束していた。
先ほどのダインの攻撃はガルルに損傷を与えるためではなく、彼の動きを拘束するために杖を突き出した事が発覚した。その様子を見ていた他の者達は驚愕の表情を浮かべ、一方でガルルの方は顔を紅潮させて怒鳴りつける。
「き、貴様ぁああっ!!」
「はっ、僕に怒鳴ってもそいつは外れないぞ!!どんな力持ちだろうと僕の影魔法の拘束からは逃れられないんだよ!!」
「灯りを当てなければ……なっ!!」
「ダインさん!!気を付けてください!!」
動きを拘束されたガルルは必死に振りほどこうとするが、力ずくでは決してダインの影魔法を解除する事は出来ない。しかし、影魔法の特性を知っているグシャスはすぐに配下が所持していた松明を取り上げると、ガルルに向けて放り込む。
「ガルル!!その影は光を当てると消える!!」
「何っ!?」
「ちょ、それ反則だろ!?」
松明を手にしたグシャスはガルルに向けて躊躇なく投げ込み、それを見たダインは慌てて離れると、ガルルの足元に松明が転がる。この時に影の触手は松明の火の光を浴びた瞬間に消え去り、ガルルは自由を取り戻す。
「うおっ!?身体が楽に……そうか、まさか光を当てるだけで消えるとはな」
「く、くそっ……卑怯だぞ!!」
「そうだそうだ!!男らしく戦いやがれっ!!」
「ふん、ふざけた事を抜かすな!!」
「この爺……余計な真似をしてくれましたね」
「ギギィッ(卑怯者!!)」
松明を手にしたガルルは笑みを浮かべ、一方でダインの方は冷や汗を流す。影魔法の弱点は光その物であり、強い光を当てられると影は消えてしまう。弱点を知られた以上は戦い方を変えねばならない。
「どうやら本当にこいつが弱点のようだな……なら、こいつを持っていればお前の魔法も恐れる必要はないわけだ」
「な、舐めるなよ……僕にはまだ奥の手があるんだ!!」
「ほう、ならさっさと試したらどうだ?」
ガルルは松明を手にしてダインに近付こうとすると、それに対してダインは杖を振り回して彼を近づけさせない様にする。その様子を見てガルルはダインの言葉が虚言だと判断し、次の攻撃で仕留めるために松明を握りしめた。
確実に次の一撃でダインを仕留めるため、ガルルは右腕に力を込める。血管が浮き上がるほどにガルルは拳を強く握りしめると、その様子を見ていた他の者達は圧倒される。
「ま、まさかガルル……あの技を使うつもりか!?」
「坊主!!逃げろ、そいつの得意技は拳だけじゃ……!!」
「黙ってろ!!」
ガルルの行動を見てグシャスとギルは焦った声を上げ、いったい彼が何を仕出かすつもりなのかとダインは焦ると、ミイネが後ろから注意した。
「ダインさん!!その右手に気を付けてください!!そいつは通当てと呼ばれる戦技を使えるんです!!」
「通当て!?」
「もう遅いっ!!」
ダインは通当てという単語に驚き、ヨツバ王国の姫であるティナの護衛役のリンダも得意とする戦技をガルルは発動させる。ガルルが掌を開いて右腕を突き出した瞬間、拳の形をした衝撃波がダインに襲い掛かった。
「抜かせ、小僧がっ!!」
ダインは杖を振りかざすと、それに対してガルルは咄嗟に腹筋に力を込める。ダインは杖の先端部をガルルの胴体に向けて放つが、当たった瞬間にまるで金属の塊に杖を叩きつけたような感覚が襲い掛かった。
「うなっ……!?」
「ふん、人間如きに俺の腹筋が貫けると思ったか!?」
懲罰房に閉じ込められている間、鍛錬に勤しんでいたガルルは以前よりも無駄な肉が無くなり、肉体も引き締まっていた。最近は自分に歯向かう者も現れなくなったため、戦う機会がないせいで身体が訛っていた。
しかし、ダインに懲罰房に送り込まれてから彼は一から鍛え直し、以前よりも肉体を仕上げた状態で出てきた。ガルルは巨人族が扱う「硬皮」の戦技を発動させ、全身を鋼鉄の塊のように肉体の硬度を上げる。
(これで終わりだ!!)
ガルルは硬度を発動させた状態で右腕を「貫手」に変化させると、ダインの顔面に目掛けて放つ。ガルルの貫手は畳どころか鉄板を貫く威力を誇り、もしもダインの顔面に的中すれば命はない。だが、ダインの顔面に触れる前にガルルは腕を止めた。
「ぐうっ!?」
「どうしたガルル!!何故、攻撃を止める!?」
「へっ……止めたんじゃない、僕が止めさせたんだよ!!」
ダインの顔面にガルルの貫手が触れる直前で彼は動きを止め、いつの間にかガルルの全身に影の触手が拘束していた。その様子を見てグシャスは驚き、ダインの様子を見ていたが彼が影魔法を扱う暇などなかったはずである。
(馬鹿な!?どうやって影魔法を……まさか!?)
グシャスはダインの一挙一動を注意深く見つめていたが、月に照らされた彼の影には変化はない。しかし、ダインがガルルに向けて繰り出した杖を見てみると、杖が触れた箇所から影の触手が出現し、いつの間にかガルルの肉体を拘束していた。
先ほどのダインの攻撃はガルルに損傷を与えるためではなく、彼の動きを拘束するために杖を突き出した事が発覚した。その様子を見ていた他の者達は驚愕の表情を浮かべ、一方でガルルの方は顔を紅潮させて怒鳴りつける。
「き、貴様ぁああっ!!」
「はっ、僕に怒鳴ってもそいつは外れないぞ!!どんな力持ちだろうと僕の影魔法の拘束からは逃れられないんだよ!!」
「灯りを当てなければ……なっ!!」
「ダインさん!!気を付けてください!!」
動きを拘束されたガルルは必死に振りほどこうとするが、力ずくでは決してダインの影魔法を解除する事は出来ない。しかし、影魔法の特性を知っているグシャスはすぐに配下が所持していた松明を取り上げると、ガルルに向けて放り込む。
「ガルル!!その影は光を当てると消える!!」
「何っ!?」
「ちょ、それ反則だろ!?」
松明を手にしたグシャスはガルルに向けて躊躇なく投げ込み、それを見たダインは慌てて離れると、ガルルの足元に松明が転がる。この時に影の触手は松明の火の光を浴びた瞬間に消え去り、ガルルは自由を取り戻す。
「うおっ!?身体が楽に……そうか、まさか光を当てるだけで消えるとはな」
「く、くそっ……卑怯だぞ!!」
「そうだそうだ!!男らしく戦いやがれっ!!」
「ふん、ふざけた事を抜かすな!!」
「この爺……余計な真似をしてくれましたね」
「ギギィッ(卑怯者!!)」
松明を手にしたガルルは笑みを浮かべ、一方でダインの方は冷や汗を流す。影魔法の弱点は光その物であり、強い光を当てられると影は消えてしまう。弱点を知られた以上は戦い方を変えねばならない。
「どうやら本当にこいつが弱点のようだな……なら、こいつを持っていればお前の魔法も恐れる必要はないわけだ」
「な、舐めるなよ……僕にはまだ奥の手があるんだ!!」
「ほう、ならさっさと試したらどうだ?」
ガルルは松明を手にしてダインに近付こうとすると、それに対してダインは杖を振り回して彼を近づけさせない様にする。その様子を見てガルルはダインの言葉が虚言だと判断し、次の攻撃で仕留めるために松明を握りしめた。
確実に次の一撃でダインを仕留めるため、ガルルは右腕に力を込める。血管が浮き上がるほどにガルルは拳を強く握りしめると、その様子を見ていた他の者達は圧倒される。
「ま、まさかガルル……あの技を使うつもりか!?」
「坊主!!逃げろ、そいつの得意技は拳だけじゃ……!!」
「黙ってろ!!」
ガルルの行動を見てグシャスとギルは焦った声を上げ、いったい彼が何を仕出かすつもりなのかとダインは焦ると、ミイネが後ろから注意した。
「ダインさん!!その右手に気を付けてください!!そいつは通当てと呼ばれる戦技を使えるんです!!」
「通当て!?」
「もう遅いっ!!」
ダインは通当てという単語に驚き、ヨツバ王国の姫であるティナの護衛役のリンダも得意とする戦技をガルルは発動させる。ガルルが掌を開いて右腕を突き出した瞬間、拳の形をした衝撃波がダインに襲い掛かった。
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