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ダイン 監獄都市編
必ず後で助けるからな!!
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「いかん、避けろお前達!!」
「うわぁっ!?」
「ぐふっ!?」
「ちぃっ!!」
影魔法によって裏口に存在した様々な道具が放り込まれ、暗殺者たちは車椅子に座り込んだグシャスを守るために盾となった。影魔法を解除したダインは他の者に声をかける。
「よし、今だ!!外へ向かおう!!」
「やるじゃないですか!!」
「よし、行くぞ爺さん!!」
「やれやれ、年寄りをまだ走らせるか……」
ダイン達はグシャスと彼の配下達が怯んでいる間に駆け抜け、裏口から外へ逃げ出そうとした。だが、裏口の外にもどうやらグシャスの配下が待機させられていたらしく、外に出た瞬間に今度は10人程度の囚人が待ち構えていた。
「逃がすか!!」
「全員、捕まえろ!!」
「くっ……ここは強行突破しかありませんね!!」
「それなら任せろ!!うおおおっ!!」
外に待機していた囚人達に対してマサルは突進すると、邪魔をする囚人達を蹴散らし、その後にダイン達は続く。だが、ここで老人であるドルトンだけは遅れてしまい、他の囚人に捕まってしまう。
「逃がすか!!」
「ぬあっ!?」
「爺さん!?」
「くそ、逃げろ坊主!!ここは俺達に任せろ!!」
「この野郎、てこずらせるな!!」
「おい、あそこにいるの手配書の奴じゃないか!?」
「本当だ!!こんな場所にいやがったのか!!」
先頭を走っていたマサルも数名の囚人に抑えつけられ、ダインとミイネに先に逃げる様に促す。騒ぎを聞きつけたのか宿舎の外に存在した別の囚人達もダイン達に気付き、駆けつけてきた。
この状況下ではドルトンもマサルも助ける事は出来ず、ダインは囚人達に捕まった二人を見て躊躇するが、そんなダインの腕を掴んでミイネは宿舎の裏の方へと駆け出す。
「呆けている場合じゃありませんよ!!あの二人の気持ちを無駄にしないでください、今はここから離れますよ!!」
「で、でも……」
「いいから早く!!ここで僕達が捕まったら全部終わりですよ!?」
「くっ……ちくしょう!!」
仲間を置いていく事にダインは悔しく思うが、ミイネの言う通りにこの状況下で捕まればダインの命はない。二人を置いてダインとミイネは駆け出すと、校舎の裏へと移動を行う。
「逃がすか!!」
「追えっ!!絶対に逃がすな!!」
「あいつらを捕まえれば幹部になれるんだ!!」
「銀貨100枚もだぁっ!!」
ダインとミイネの後方から数十名の囚人が追いかけ、その殆どが獣人族である。人間よりも運動能力が高い彼等は二人との距離を詰めていき、このままでは捕まるのは時間の問題だった。
「くっ……このままでは逃げ切れません!!ダインさん、影魔法で何とか出来ませんか!?」
「くそっ……なら僕にしっかり掴まってろよ!!」
「えっ……きゃっ!?」
走っている最中にダインはミイネの腰に手を伸ばすと、彼女を脇に担ぎ上げる。この時にミイネは女らしい悲鳴を上げたが、今はそれを気にしている暇はなく、ダインは囚人から逃げ出すために影魔法を発動させる。
少しでも足を止めれば追いつかれる状況のため、ダインは肉体に負担を掛ける事を承知で自分自身の影を利用し、肉体に纏わせる。右腕に影を覆い込む「黒腕」の要領でダインは両足に影を纏うと、そのまま信じられない速度で駆け出す。
「うおおおおっ!!」
「わわっ!?」
「な、なにぃっ!?」
「人間の癖に……なんて足の速さだ!?」
影魔法の応用で自分の両足を無理やりにダインは操作すると、信じられない速度で駆け出す。人間よりも運動能力が高い獣人族よりも更に早くダインは両足を動かして宿舎の裏側に回り込むと、そこには「防空壕」を想像させる地下に続く通路が存在した。但し、扉は閉め切られており、南京錠のような鍵も施されていた。
「お、おい!?扉閉まってるぞ!?」
「大丈夫です、あの鍵はもう……」
「ギギィッ!!」
何処からか聞き覚えがある鳴き声がすると、ダイン達とは別方向から口元に鍵を加えたゴブの姿が存在した。どうやら無事に囚人達から逃げ切れたらしく、さらに扉の鍵まで持って来たらしい。
「ゴブさん!!やっぱり無事だったんですね!!」
「お前、本当に出来るゴブリンだな!!」
「ギギィッ(照れるぜ)」
ゴブは先に防空壕へと辿り着くと南京錠を取り外し、扉を開いて中に招く。すぐにダインとミイネは扉の中に入り込むと、後を追いかけてきた囚人達が防空壕の中に逃げ込もうとする3人を見かけた。
「あ、あいつら!?あんなところにいるぞ!?」
「馬鹿な、まさか中に逃げ込むつもりか!?」
「止めろ!!死んじまうぞ!!」
「くそ、誰か止めろっ!!あの中に逃げ込まれたら打つ手がないぞ!?」
「えっ……死ぬ?」
「ダインさん、何してるんですか!!早く中に入って!!」
囚人達の言葉を聞いたダインは戸惑うが、ミイネに急かされて中に入り込むと、即座にゴブとミイネが扉を閉めた。外側から開かれないようにすぐに内側にゴブは南京錠を施し、これで外側から中に入る事は出来ない。
ダイン達が中に入った直後に扉の外側から大勢の囚人に声と、衝撃が走るが相当に頑丈な扉なのかびくともしない。これならば巨人族が追いかけてきても扉を壊す事は難しく、一先ずはダイン達は一息を付けた。
「うわぁっ!?」
「ぐふっ!?」
「ちぃっ!!」
影魔法によって裏口に存在した様々な道具が放り込まれ、暗殺者たちは車椅子に座り込んだグシャスを守るために盾となった。影魔法を解除したダインは他の者に声をかける。
「よし、今だ!!外へ向かおう!!」
「やるじゃないですか!!」
「よし、行くぞ爺さん!!」
「やれやれ、年寄りをまだ走らせるか……」
ダイン達はグシャスと彼の配下達が怯んでいる間に駆け抜け、裏口から外へ逃げ出そうとした。だが、裏口の外にもどうやらグシャスの配下が待機させられていたらしく、外に出た瞬間に今度は10人程度の囚人が待ち構えていた。
「逃がすか!!」
「全員、捕まえろ!!」
「くっ……ここは強行突破しかありませんね!!」
「それなら任せろ!!うおおおっ!!」
外に待機していた囚人達に対してマサルは突進すると、邪魔をする囚人達を蹴散らし、その後にダイン達は続く。だが、ここで老人であるドルトンだけは遅れてしまい、他の囚人に捕まってしまう。
「逃がすか!!」
「ぬあっ!?」
「爺さん!?」
「くそ、逃げろ坊主!!ここは俺達に任せろ!!」
「この野郎、てこずらせるな!!」
「おい、あそこにいるの手配書の奴じゃないか!?」
「本当だ!!こんな場所にいやがったのか!!」
先頭を走っていたマサルも数名の囚人に抑えつけられ、ダインとミイネに先に逃げる様に促す。騒ぎを聞きつけたのか宿舎の外に存在した別の囚人達もダイン達に気付き、駆けつけてきた。
この状況下ではドルトンもマサルも助ける事は出来ず、ダインは囚人達に捕まった二人を見て躊躇するが、そんなダインの腕を掴んでミイネは宿舎の裏の方へと駆け出す。
「呆けている場合じゃありませんよ!!あの二人の気持ちを無駄にしないでください、今はここから離れますよ!!」
「で、でも……」
「いいから早く!!ここで僕達が捕まったら全部終わりですよ!?」
「くっ……ちくしょう!!」
仲間を置いていく事にダインは悔しく思うが、ミイネの言う通りにこの状況下で捕まればダインの命はない。二人を置いてダインとミイネは駆け出すと、校舎の裏へと移動を行う。
「逃がすか!!」
「追えっ!!絶対に逃がすな!!」
「あいつらを捕まえれば幹部になれるんだ!!」
「銀貨100枚もだぁっ!!」
ダインとミイネの後方から数十名の囚人が追いかけ、その殆どが獣人族である。人間よりも運動能力が高い彼等は二人との距離を詰めていき、このままでは捕まるのは時間の問題だった。
「くっ……このままでは逃げ切れません!!ダインさん、影魔法で何とか出来ませんか!?」
「くそっ……なら僕にしっかり掴まってろよ!!」
「えっ……きゃっ!?」
走っている最中にダインはミイネの腰に手を伸ばすと、彼女を脇に担ぎ上げる。この時にミイネは女らしい悲鳴を上げたが、今はそれを気にしている暇はなく、ダインは囚人から逃げ出すために影魔法を発動させる。
少しでも足を止めれば追いつかれる状況のため、ダインは肉体に負担を掛ける事を承知で自分自身の影を利用し、肉体に纏わせる。右腕に影を覆い込む「黒腕」の要領でダインは両足に影を纏うと、そのまま信じられない速度で駆け出す。
「うおおおおっ!!」
「わわっ!?」
「な、なにぃっ!?」
「人間の癖に……なんて足の速さだ!?」
影魔法の応用で自分の両足を無理やりにダインは操作すると、信じられない速度で駆け出す。人間よりも運動能力が高い獣人族よりも更に早くダインは両足を動かして宿舎の裏側に回り込むと、そこには「防空壕」を想像させる地下に続く通路が存在した。但し、扉は閉め切られており、南京錠のような鍵も施されていた。
「お、おい!?扉閉まってるぞ!?」
「大丈夫です、あの鍵はもう……」
「ギギィッ!!」
何処からか聞き覚えがある鳴き声がすると、ダイン達とは別方向から口元に鍵を加えたゴブの姿が存在した。どうやら無事に囚人達から逃げ切れたらしく、さらに扉の鍵まで持って来たらしい。
「ゴブさん!!やっぱり無事だったんですね!!」
「お前、本当に出来るゴブリンだな!!」
「ギギィッ(照れるぜ)」
ゴブは先に防空壕へと辿り着くと南京錠を取り外し、扉を開いて中に招く。すぐにダインとミイネは扉の中に入り込むと、後を追いかけてきた囚人達が防空壕の中に逃げ込もうとする3人を見かけた。
「あ、あいつら!?あんなところにいるぞ!?」
「馬鹿な、まさか中に逃げ込むつもりか!?」
「止めろ!!死んじまうぞ!!」
「くそ、誰か止めろっ!!あの中に逃げ込まれたら打つ手がないぞ!?」
「えっ……死ぬ?」
「ダインさん、何してるんですか!!早く中に入って!!」
囚人達の言葉を聞いたダインは戸惑うが、ミイネに急かされて中に入り込むと、即座にゴブとミイネが扉を閉めた。外側から開かれないようにすぐに内側にゴブは南京錠を施し、これで外側から中に入る事は出来ない。
ダイン達が中に入った直後に扉の外側から大勢の囚人に声と、衝撃が走るが相当に頑丈な扉なのかびくともしない。これならば巨人族が追いかけてきても扉を壊す事は難しく、一先ずはダイン達は一息を付けた。
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