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真・闘技祭 本選編
光の斬撃、紫電の拳
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「お前のその剣技、鞘から抜かないと出来ないんだろ!?」
『なっ!?』
大盾を囮にしてハルナはハヤテが攻撃を繰り出す寸前で回避すると、彼女に向けて拳を振り下ろす。その攻撃に対して咄嗟にハヤテは刃で受けようとしたが、寸前でハルナは拳を開くと彼女の刃を生身で受け止める。
「うおおおおっ!!」
『がはぁっ!?』
ハヤテの刃を右手で握りしめたハルナは彼女に向けて反対の腕を伸ばすと、掌底を食らわせて場外へ向けて吹き飛ばす。彼女の攻撃でハヤテは青嵐を手放して吹き飛ぶと、場外へと落ちてしまう。その様子を確認したハルナは手にした刃を手放すと、右手から血が流れている事に気付いて痛そうに抑えた。
「はっ……何度も見せすぎなんだよ、その技」
「見事ですね、本当にお強い……しかし、これで終わらせましょう」
「……一番厄介なのが残っていたな」
ヨシテルの声を聞いてハルナは振り返ると、彼は既に鞘に納めた刀に手を伸ばしていた。大盾を失った以上はハヤテを倒した手段は使えず、ここからは自分の力だけに頼るしかなかった。掌が切れた拳は力を込めると血が滲んでしまい、仕方なくハルナは左拳を構える。
彼女はここで初めて拳法家のような構えを取り、左拳を腰の一に構え、右手を開いた状態で照準を計る様にヨシテルへと向けた。予選と本選を含めても初めて構えを取った彼女に誰もが視線を向け、ヨシテルも余裕が消えたのか真剣な表情で身構えた。
「この一撃に俺の全てを賭ける……はぁあああっ!!」
「これは……!?」
『ハルナ選手の身体が紫色の電流を帯びました!!これはいったいどういう事でしょうか!?』
『分かりません、こんな色合いの雷属性の魔法は私の知る限りでは存在しません!!』
ハルナの身体から紫色の電流が迸ると、誰もがその光景を見て戸惑い、ヨシテルも気を引き締め直す。ハルナは精神を集中させるように目を閉じると、次の一撃で終わらせるために拳を強く握りしめた。
「紫電……一閃!!」
「参の太刀、斬――!?」
ヨシテルの視界からハルナが消え去り、彼は咄嗟に最強の剣技で迎撃しようと剣を抜き放とうとした。だが、最高加速したハルナはヨシテルが刃を抜く前に到達すると、彼女は拳を叩きつけたのはヨシテルではなく、彼が手を伸ばした刀に放つ。
「だああっ!!」
「なっ!?」
鞘から刀を引き抜かれる前にハルナは拳を柄に叩き込むと、強烈な衝撃と紫色の電流が流れ込み、刀の柄は崩壊して刀身と鞘も黒焦げと化して地面へと落ちる。この際にヨシテルも電流を浴びて悲鳴を上げる事も出来ず、試合場の床に倒れ込む。
その様子をハルナは全身から汗を流しながら見下ろすと、彼女は紫電の影響で殆どの魔力を消耗し、膝を着く。しかし、自分の勝利を確信したように腕を上げる。その様子を見てすぐにホネミンが宣言した。
『勝者!!ハルナ選手!!』
「……しゃあっ!!」
ハルナは拳を握りしめ、自分の勝利を実感して嬉しそうな表情を浮かべると、ここで倒れていたヨシテルが口をパクパクと開く。その様子を見てハルナは何か言いたいことがあるのかと耳を寄せると、ヨシテルの戸惑いの言葉が返ってきた。
「ど、どうして……私ではなく、鞘を狙ったのですか……」
「何だ、そんな事か……鞘から刃を引き抜かれたら私が負ける。そう思っただけだよ」
「そん、なっ……」
先日の予選と試合でハルナはヨシテルが繰り出す剣技を見た時、自分が仮に「紫電」を発動させて最高速度で動いて挑んたとしても彼の攻撃は避けられないと判断した。それならば狙うべきはヨシテルではなく、彼が攻撃をする瞬間を見極め、彼女は動く。
あまりに近付きすぎると刀の間合いに入った瞬間に切り伏せられる。そう考えたハルナは離れた位置から準備を整え、自分の最高の技で仕留める事にした。彼女は今までのヨシテルの試合を見て彼の動作を見極め、刀を抜く時にヨシテルの筋肉の動きを見てどの段階で仕掛けるのかを予想する。いくら刀を抜いた後に凄まじい攻撃が出来るとしても、刀を抜け切る前に仕掛けられればヨシテルでもどうしようもなかった。
「私の勝ちだ、結婚はこれで無しだな……ていうか、こんな事で嫁なんか決めるなよ」
「……諦めませんよ、ここまで負かされては貴方を何としても欲しいと思いました」
「何だそりゃ……言っておくが、俺は自分より弱い男の嫁なんてならねえよ」
「…………」
「ありゃ、気絶したか……俺も、限界だな」
ハルナも紫電を発動させただけで魔力も体力も大幅に消耗し、その場に寝転がる。慌てた様子で試合場に兵士達が駆けつけ、彼等の介抱を行う。こうして黄の組の勝者はハルナと決まり、遂に最後の4人試合が行われようとしていた。
※し、しまった!!間違えて公開ボタンを二度押ししてました(´;ω;`)
『なっ!?』
大盾を囮にしてハルナはハヤテが攻撃を繰り出す寸前で回避すると、彼女に向けて拳を振り下ろす。その攻撃に対して咄嗟にハヤテは刃で受けようとしたが、寸前でハルナは拳を開くと彼女の刃を生身で受け止める。
「うおおおおっ!!」
『がはぁっ!?』
ハヤテの刃を右手で握りしめたハルナは彼女に向けて反対の腕を伸ばすと、掌底を食らわせて場外へ向けて吹き飛ばす。彼女の攻撃でハヤテは青嵐を手放して吹き飛ぶと、場外へと落ちてしまう。その様子を確認したハルナは手にした刃を手放すと、右手から血が流れている事に気付いて痛そうに抑えた。
「はっ……何度も見せすぎなんだよ、その技」
「見事ですね、本当にお強い……しかし、これで終わらせましょう」
「……一番厄介なのが残っていたな」
ヨシテルの声を聞いてハルナは振り返ると、彼は既に鞘に納めた刀に手を伸ばしていた。大盾を失った以上はハヤテを倒した手段は使えず、ここからは自分の力だけに頼るしかなかった。掌が切れた拳は力を込めると血が滲んでしまい、仕方なくハルナは左拳を構える。
彼女はここで初めて拳法家のような構えを取り、左拳を腰の一に構え、右手を開いた状態で照準を計る様にヨシテルへと向けた。予選と本選を含めても初めて構えを取った彼女に誰もが視線を向け、ヨシテルも余裕が消えたのか真剣な表情で身構えた。
「この一撃に俺の全てを賭ける……はぁあああっ!!」
「これは……!?」
『ハルナ選手の身体が紫色の電流を帯びました!!これはいったいどういう事でしょうか!?』
『分かりません、こんな色合いの雷属性の魔法は私の知る限りでは存在しません!!』
ハルナの身体から紫色の電流が迸ると、誰もがその光景を見て戸惑い、ヨシテルも気を引き締め直す。ハルナは精神を集中させるように目を閉じると、次の一撃で終わらせるために拳を強く握りしめた。
「紫電……一閃!!」
「参の太刀、斬――!?」
ヨシテルの視界からハルナが消え去り、彼は咄嗟に最強の剣技で迎撃しようと剣を抜き放とうとした。だが、最高加速したハルナはヨシテルが刃を抜く前に到達すると、彼女は拳を叩きつけたのはヨシテルではなく、彼が手を伸ばした刀に放つ。
「だああっ!!」
「なっ!?」
鞘から刀を引き抜かれる前にハルナは拳を柄に叩き込むと、強烈な衝撃と紫色の電流が流れ込み、刀の柄は崩壊して刀身と鞘も黒焦げと化して地面へと落ちる。この際にヨシテルも電流を浴びて悲鳴を上げる事も出来ず、試合場の床に倒れ込む。
その様子をハルナは全身から汗を流しながら見下ろすと、彼女は紫電の影響で殆どの魔力を消耗し、膝を着く。しかし、自分の勝利を確信したように腕を上げる。その様子を見てすぐにホネミンが宣言した。
『勝者!!ハルナ選手!!』
「……しゃあっ!!」
ハルナは拳を握りしめ、自分の勝利を実感して嬉しそうな表情を浮かべると、ここで倒れていたヨシテルが口をパクパクと開く。その様子を見てハルナは何か言いたいことがあるのかと耳を寄せると、ヨシテルの戸惑いの言葉が返ってきた。
「ど、どうして……私ではなく、鞘を狙ったのですか……」
「何だ、そんな事か……鞘から刃を引き抜かれたら私が負ける。そう思っただけだよ」
「そん、なっ……」
先日の予選と試合でハルナはヨシテルが繰り出す剣技を見た時、自分が仮に「紫電」を発動させて最高速度で動いて挑んたとしても彼の攻撃は避けられないと判断した。それならば狙うべきはヨシテルではなく、彼が攻撃をする瞬間を見極め、彼女は動く。
あまりに近付きすぎると刀の間合いに入った瞬間に切り伏せられる。そう考えたハルナは離れた位置から準備を整え、自分の最高の技で仕留める事にした。彼女は今までのヨシテルの試合を見て彼の動作を見極め、刀を抜く時にヨシテルの筋肉の動きを見てどの段階で仕掛けるのかを予想する。いくら刀を抜いた後に凄まじい攻撃が出来るとしても、刀を抜け切る前に仕掛けられればヨシテルでもどうしようもなかった。
「私の勝ちだ、結婚はこれで無しだな……ていうか、こんな事で嫁なんか決めるなよ」
「……諦めませんよ、ここまで負かされては貴方を何としても欲しいと思いました」
「何だそりゃ……言っておくが、俺は自分より弱い男の嫁なんてならねえよ」
「…………」
「ありゃ、気絶したか……俺も、限界だな」
ハルナも紫電を発動させただけで魔力も体力も大幅に消耗し、その場に寝転がる。慌てた様子で試合場に兵士達が駆けつけ、彼等の介抱を行う。こうして黄の組の勝者はハルナと決まり、遂に最後の4人試合が行われようとしていた。
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