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真・闘技祭編
レミアと聖剣
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――同時刻、城内に存在する大将軍専用の訓練室にてレミアは緊張した面持ちで正座していた。彼女の前には木箱が存在し、やがてレミアは覚悟を決めた様に蓋を開くと、そこには本物の「カラドボルグ」と「エクスカリバー」そして「レーヴァティン」が存在した。
七大聖剣にも数えられる聖剣が自分の前に存在する事にレミアは冷や汗を流し、この3つの聖剣はかつてレナが手にした代物だが、現在は王国に返却されている。元々はマリアが管理していたのだが、イレアビトがいなくなった以上はこの3つの聖剣は王城内に封印する事が決まった。
ゴウライが所有するデュランダルも元々は王国が管理していた代物だが、彼女の場合はその力を使いこなせない。理由としては聖剣が扱えるの勇者の血筋の人間であり、そしてレベルが70を超えた人間にしか本来は扱えない代物だった。しかし、カラドボルグを筆頭にレナの能力によって聖剣の制約が解除された事により、今現在ではレベルの制約は存在しない。
「……やはり、私が扱えるのはこの聖剣だけですね」
レミアは迷わずに聖剣エクスカリバーに手を伸ばした瞬間、柄に触れた瞬間に刀身が光り輝き、まるで彼女を主人と認めるようにエクスカリバーは光を放つ。その光景を見てレミアはあまりの美しさに圧倒されるが、彼女はまるで昔から扱っていたかのように手に馴染む聖剣に戸惑う。
彼女の家系のルトリア家は代々「聖騎士」の職業の人間を産出し、本来ならば王家しか所有を許されていない「聖光石」の管理も行っている。子供の頃にレミアは母親が体内に宿っていた聖光石の欠片を受け継いだことで聖騎士の称号を手に入れた。
ルトリア家はバルトロス王族とは親戚関係でもあり、国王の妻として迎え入れられたルトリア家の女性も多く、生まれてきた子供が女児の場合は王女ではなく、ルトリア家の跡取りとして育てられる事も多い。そのためにレミアにも勇者の血筋である事は間違いなく、彼女はエクスカリバーを手にして自分の力で操れる事が出来ると確信した。
「素晴らしい……この聖剣の力があれば、私は更に高みに至れます」
聖騎士の職業の彼女は生まれた時から膨大な聖属性の魔力を持ち合わせ、聖属性の大聖剣と呼ばれるエクスカリバーとは相性が非常に良かった。レナが手にしたときは聖剣の力を引き出す事は出来ても、聖剣本来の能力を発揮する事は出来ず、送り込んだ魔力を「光刃」へと変換させる程度の事しか出来ない。
しかし、聖剣と相性が良いレミアの場合は手にしただけで刃が光り輝き、無限に力が湧き出るような感覚へと陥る。理由は彼女の中の魔力が聖剣に刺激されるように活性化され、今まで以上に力が沸き上がる感覚へと襲われた。レミアはこの聖剣ならば自分は更に強くなれると確信する。
「ナオ王女様のため……そして王国のため、私は負けられない」
国に忠義を誓ってから10年以上の時が流れ、レミアは自分は大将軍の役職に就きながらもその役目を果たしていないという負い目を感じていた。ミドルが健在の時は彼一人が国を支え、レミアの場合は実戦の場に出る事も滅多になかった。イレアビトが意図的に王族に忠誠を誓うレミアを政治から遠ざけていたのだが、レミアとしては自分が亡き母親や祖母と比べて力足らずだからと思い込んでいた。
その考えは先のレナとの対戦で敗れた事で一気に重くなり、自分は本当にこの国を支えるだけの人間なのかと疑問を抱く。しかし、そんな時にナオはレミアの前に現れ、この聖剣を使用する許可を与える。
『レミア大将軍、貴女の気持ちは私もよく分かる。私だって女王という座に就いたが、本来ならば私のような未熟者が国を率いる立場に立つ事など許されない』
『女王様……』
『しかし、王族である以上は私はこの国を守る責任がある。まだ幼い妹達や色々と苦労させたレナにこの王座を譲り渡す事は出来ない、貴女は自分の事を未熟だと思っているが私だって未熟な女だ。だから一緒に歩もう、共に成長してこの国をより豊かな国家へと変えていこう』
『はっ!!このレミア、ナオ女王様に生涯の忠誠を誓います!!』
レミアはナオの言葉を聞いて感動し、同時に苦しんでいるのは自分だけではない事を悟ると、より一層に彼女はナオのために強くなることを誓う。未熟な王と家臣同士、お互いに色々と通じる面があるらしく、レミアとナオの仲は深まった。
ナオは立派に国政を行い、少しずつではあるがバルトロス王国も活気を取り戻していた。そして今回の闘技祭を機に再び他国にバルトロス王国がどれほどの優れた人材を抱えているのかを示すためにレミアは誓う。
「この聖剣で私は優勝を果たし、世界に示す。私こそが女王を守る剣である事を――!!」
エクスカリバーを掲げた瞬間、刀身から光が放たれて部屋の中を光が飲み込む――
七大聖剣にも数えられる聖剣が自分の前に存在する事にレミアは冷や汗を流し、この3つの聖剣はかつてレナが手にした代物だが、現在は王国に返却されている。元々はマリアが管理していたのだが、イレアビトがいなくなった以上はこの3つの聖剣は王城内に封印する事が決まった。
ゴウライが所有するデュランダルも元々は王国が管理していた代物だが、彼女の場合はその力を使いこなせない。理由としては聖剣が扱えるの勇者の血筋の人間であり、そしてレベルが70を超えた人間にしか本来は扱えない代物だった。しかし、カラドボルグを筆頭にレナの能力によって聖剣の制約が解除された事により、今現在ではレベルの制約は存在しない。
「……やはり、私が扱えるのはこの聖剣だけですね」
レミアは迷わずに聖剣エクスカリバーに手を伸ばした瞬間、柄に触れた瞬間に刀身が光り輝き、まるで彼女を主人と認めるようにエクスカリバーは光を放つ。その光景を見てレミアはあまりの美しさに圧倒されるが、彼女はまるで昔から扱っていたかのように手に馴染む聖剣に戸惑う。
彼女の家系のルトリア家は代々「聖騎士」の職業の人間を産出し、本来ならば王家しか所有を許されていない「聖光石」の管理も行っている。子供の頃にレミアは母親が体内に宿っていた聖光石の欠片を受け継いだことで聖騎士の称号を手に入れた。
ルトリア家はバルトロス王族とは親戚関係でもあり、国王の妻として迎え入れられたルトリア家の女性も多く、生まれてきた子供が女児の場合は王女ではなく、ルトリア家の跡取りとして育てられる事も多い。そのためにレミアにも勇者の血筋である事は間違いなく、彼女はエクスカリバーを手にして自分の力で操れる事が出来ると確信した。
「素晴らしい……この聖剣の力があれば、私は更に高みに至れます」
聖騎士の職業の彼女は生まれた時から膨大な聖属性の魔力を持ち合わせ、聖属性の大聖剣と呼ばれるエクスカリバーとは相性が非常に良かった。レナが手にしたときは聖剣の力を引き出す事は出来ても、聖剣本来の能力を発揮する事は出来ず、送り込んだ魔力を「光刃」へと変換させる程度の事しか出来ない。
しかし、聖剣と相性が良いレミアの場合は手にしただけで刃が光り輝き、無限に力が湧き出るような感覚へと陥る。理由は彼女の中の魔力が聖剣に刺激されるように活性化され、今まで以上に力が沸き上がる感覚へと襲われた。レミアはこの聖剣ならば自分は更に強くなれると確信する。
「ナオ王女様のため……そして王国のため、私は負けられない」
国に忠義を誓ってから10年以上の時が流れ、レミアは自分は大将軍の役職に就きながらもその役目を果たしていないという負い目を感じていた。ミドルが健在の時は彼一人が国を支え、レミアの場合は実戦の場に出る事も滅多になかった。イレアビトが意図的に王族に忠誠を誓うレミアを政治から遠ざけていたのだが、レミアとしては自分が亡き母親や祖母と比べて力足らずだからと思い込んでいた。
その考えは先のレナとの対戦で敗れた事で一気に重くなり、自分は本当にこの国を支えるだけの人間なのかと疑問を抱く。しかし、そんな時にナオはレミアの前に現れ、この聖剣を使用する許可を与える。
『レミア大将軍、貴女の気持ちは私もよく分かる。私だって女王という座に就いたが、本来ならば私のような未熟者が国を率いる立場に立つ事など許されない』
『女王様……』
『しかし、王族である以上は私はこの国を守る責任がある。まだ幼い妹達や色々と苦労させたレナにこの王座を譲り渡す事は出来ない、貴女は自分の事を未熟だと思っているが私だって未熟な女だ。だから一緒に歩もう、共に成長してこの国をより豊かな国家へと変えていこう』
『はっ!!このレミア、ナオ女王様に生涯の忠誠を誓います!!』
レミアはナオの言葉を聞いて感動し、同時に苦しんでいるのは自分だけではない事を悟ると、より一層に彼女はナオのために強くなることを誓う。未熟な王と家臣同士、お互いに色々と通じる面があるらしく、レミアとナオの仲は深まった。
ナオは立派に国政を行い、少しずつではあるがバルトロス王国も活気を取り戻していた。そして今回の闘技祭を機に再び他国にバルトロス王国がどれほどの優れた人材を抱えているのかを示すためにレミアは誓う。
「この聖剣で私は優勝を果たし、世界に示す。私こそが女王を守る剣である事を――!!」
エクスカリバーを掲げた瞬間、刀身から光が放たれて部屋の中を光が飲み込む――
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