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S級冒険者編
エクスカリバーの真の力
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聖剣エクスカリバーは所有者の魔力を吸収する事で光の刃を生み出し、相手に攻撃を仕掛ける能力を持つ。カラドボルグとは違い、この送り込む魔力に関しては所有者が自由に操る事が出来る。魔力を送り込んだ分だけ攻撃が行えるという点はカラドボルグと一緒だが、エクスカリバーの方が魔力を送り込んだ分だけ威力も上昇する。
カラドボルグは確かに聖剣の中では驚異的な破壊力を誇るが、使用する度に使用者の魔力を強制的に吸収して大きな負担をかけてしまう。一方でエクスカリバーの場合は使用者が送り込んだ分だけ攻撃できるため、破壊力には劣るかもしれないが消耗量や使い勝手はエクスカリバーの方が優れていた。
「こっちだ肥満トカゲ!!」
「オアッ!?」
エクスカリバーを振り抜き、光の刃を白竜の顔面へと叩き込む。結果的には白竜は額に傷を負い、傷口が誕生する。それを確認したレナは聖剣ならば白竜の頑丈な鱗を突破して傷つけられる事を確認すると、鏡刀を引き抜いて白竜の身体を駆け上がり、頭部を狙う。
「ガハァッ!!」
「いかん、槍を吐き出したぞ!?」
「レナ君!!」
「うおおおおっ!!」
口の中に入っていたレジェンドスピアを白竜は吐き出すと、レナに視線を向けて怒りの表情を抱き、今度こそ光線を放とうとした。しかし、既に白竜の身体を駆け上がっていたレナは鏡刀を構えると、エクスカリバーと重ね合わせて跳躍を行う。
わざわざ逃げ場が存在しない空中に移動したレナに対して白竜は一瞬戸惑ったが、すぐに本能が攻撃を優先させてレナに向けて光線を放とうとした。それに対してレナは二つの剣の刃を重ね合わせると、白竜に目掛けて自分の誇る最強の戦技を発動させる。
「アガァアアアアアッ!!」
「一刀、両断!!」
――洞窟内が閃光に包まれた瞬間、先ほどよりも規模は小さいが白竜の口元から光の吐息が放たれた。まるで光線を想像させる聖属性の魔力の吐息が正面からレナに迫るが、その攻撃に対してレナは逃げも隠れもせずに迎え撃つ。
レナが所持する鏡刀は魔法を跳ね返す性質を持ち、更にエクスカリバーは聖属性の魔力を取り込む力を持つ。エクスカリバーは所有者の魔力を吸い上げて光刃を生み出すが、今回の場合はレナの魔力を吸い上げるのではなく、白竜の放つ聖属性の魔力の集合体といっても過言ではない光線の力を吸収していく。
結論から言えば白竜の光線は鏡刀によって分散し、同時にエクスカリバーによって吸収されていく。レナの身体が光線に飲み込まれるどころか、徐々に白竜の身体に近付き、エクスカリバーから強烈な光が灯り、やがて白竜の胴体にに振り下ろされる。
「はあああああっ!!」
「ガアアッ……!?」
レナは咆哮と共に剣を振り抜いた瞬間、エクスカリバーから放たれる巨大な光の刃が白竜の身体を切り裂き、血飛沫が舞い上がる。だが、本来は両手で一つの剣を扱う戦技のため、残念ながら片手では本来の威力は発揮できず、絶命には追い込めなかった。
力を使い果たしたレナはそのまま空中に放り出され、落下するところを見たシズネとミナは慌てて駆けつけると、二人で同時にレナを抱きとめようとした。
「レナ!!」
「レナ君!!」
「ふんっ!!」
「「あれ!?」」
だが、事前に二人よりも先に着地点に移動していたゴンゾウがレナを受け止めると、二人は唖然とした表情を浮かべるが、ゴンゾウはレナが無事である事を確かめる。
「大丈夫かレナ?」
「ああ……何とかね、ありがとうゴンちゃん。やっぱりゴンちゃんは頼りになるな」
「気にするな、仲間同士は助け合うのが当たり前だからな」
「ゴンちゃん」
「え、ええっ……」
「……あと少し早く動いていたら」
レナを抱き上げたゴンゾウは笑みを浮かべ、そんな彼にレナも親指を突き立てる。二人の友情の絆が深まった素晴らしい光景だが、一方で助けようとしたミナとシズネは何とも言えない表情を抱く。
だが、いつまでも呆けているわけにもいかず、レナは白竜に視線を向けると先ほどの一撃で深手を負ったらしく、白竜は胴体と額に出来た傷口から血を流しながら苦痛の表情を浮かべ、動く様子がない。完全には決まらなかったとはいえ、一刀両断の戦技を受けて無事で済むはずもなく、白竜はレナ達を睨みつける。
「ガアアッ……!!」
「しつこい奴ですね、まだ諦めませんか」
「でも、痛そう……このままだと放っておいても助からないと思う」
「じゃ、じゃあ……僕達の勝ちか!?」
レナの元に他の3人も集まると、今にも倒れそうな白竜を見て自分達が勝ったのかとダインは喜び賭けるが、その直後に白竜は両翼を広げ、全身を煌めかせる。
いったい何の真似をしているのかと思われたが、白竜は自分が天井に作り出した大穴から降り注ぐ日の光を浴びた瞬間、徐々に全身の発光が強まっていき、肉体に変化が訪れていた。その様子を見たリーリスは即座に注意を行う。
カラドボルグは確かに聖剣の中では驚異的な破壊力を誇るが、使用する度に使用者の魔力を強制的に吸収して大きな負担をかけてしまう。一方でエクスカリバーの場合は使用者が送り込んだ分だけ攻撃できるため、破壊力には劣るかもしれないが消耗量や使い勝手はエクスカリバーの方が優れていた。
「こっちだ肥満トカゲ!!」
「オアッ!?」
エクスカリバーを振り抜き、光の刃を白竜の顔面へと叩き込む。結果的には白竜は額に傷を負い、傷口が誕生する。それを確認したレナは聖剣ならば白竜の頑丈な鱗を突破して傷つけられる事を確認すると、鏡刀を引き抜いて白竜の身体を駆け上がり、頭部を狙う。
「ガハァッ!!」
「いかん、槍を吐き出したぞ!?」
「レナ君!!」
「うおおおおっ!!」
口の中に入っていたレジェンドスピアを白竜は吐き出すと、レナに視線を向けて怒りの表情を抱き、今度こそ光線を放とうとした。しかし、既に白竜の身体を駆け上がっていたレナは鏡刀を構えると、エクスカリバーと重ね合わせて跳躍を行う。
わざわざ逃げ場が存在しない空中に移動したレナに対して白竜は一瞬戸惑ったが、すぐに本能が攻撃を優先させてレナに向けて光線を放とうとした。それに対してレナは二つの剣の刃を重ね合わせると、白竜に目掛けて自分の誇る最強の戦技を発動させる。
「アガァアアアアアッ!!」
「一刀、両断!!」
――洞窟内が閃光に包まれた瞬間、先ほどよりも規模は小さいが白竜の口元から光の吐息が放たれた。まるで光線を想像させる聖属性の魔力の吐息が正面からレナに迫るが、その攻撃に対してレナは逃げも隠れもせずに迎え撃つ。
レナが所持する鏡刀は魔法を跳ね返す性質を持ち、更にエクスカリバーは聖属性の魔力を取り込む力を持つ。エクスカリバーは所有者の魔力を吸い上げて光刃を生み出すが、今回の場合はレナの魔力を吸い上げるのではなく、白竜の放つ聖属性の魔力の集合体といっても過言ではない光線の力を吸収していく。
結論から言えば白竜の光線は鏡刀によって分散し、同時にエクスカリバーによって吸収されていく。レナの身体が光線に飲み込まれるどころか、徐々に白竜の身体に近付き、エクスカリバーから強烈な光が灯り、やがて白竜の胴体にに振り下ろされる。
「はあああああっ!!」
「ガアアッ……!?」
レナは咆哮と共に剣を振り抜いた瞬間、エクスカリバーから放たれる巨大な光の刃が白竜の身体を切り裂き、血飛沫が舞い上がる。だが、本来は両手で一つの剣を扱う戦技のため、残念ながら片手では本来の威力は発揮できず、絶命には追い込めなかった。
力を使い果たしたレナはそのまま空中に放り出され、落下するところを見たシズネとミナは慌てて駆けつけると、二人で同時にレナを抱きとめようとした。
「レナ!!」
「レナ君!!」
「ふんっ!!」
「「あれ!?」」
だが、事前に二人よりも先に着地点に移動していたゴンゾウがレナを受け止めると、二人は唖然とした表情を浮かべるが、ゴンゾウはレナが無事である事を確かめる。
「大丈夫かレナ?」
「ああ……何とかね、ありがとうゴンちゃん。やっぱりゴンちゃんは頼りになるな」
「気にするな、仲間同士は助け合うのが当たり前だからな」
「ゴンちゃん」
「え、ええっ……」
「……あと少し早く動いていたら」
レナを抱き上げたゴンゾウは笑みを浮かべ、そんな彼にレナも親指を突き立てる。二人の友情の絆が深まった素晴らしい光景だが、一方で助けようとしたミナとシズネは何とも言えない表情を抱く。
だが、いつまでも呆けているわけにもいかず、レナは白竜に視線を向けると先ほどの一撃で深手を負ったらしく、白竜は胴体と額に出来た傷口から血を流しながら苦痛の表情を浮かべ、動く様子がない。完全には決まらなかったとはいえ、一刀両断の戦技を受けて無事で済むはずもなく、白竜はレナ達を睨みつける。
「ガアアッ……!!」
「しつこい奴ですね、まだ諦めませんか」
「でも、痛そう……このままだと放っておいても助からないと思う」
「じゃ、じゃあ……僕達の勝ちか!?」
レナの元に他の3人も集まると、今にも倒れそうな白竜を見て自分達が勝ったのかとダインは喜び賭けるが、その直後に白竜は両翼を広げ、全身を煌めかせる。
いったい何の真似をしているのかと思われたが、白竜は自分が天井に作り出した大穴から降り注ぐ日の光を浴びた瞬間、徐々に全身の発光が強まっていき、肉体に変化が訪れていた。その様子を見たリーリスは即座に注意を行う。
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