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入学試験編
第58話 第二次試験
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――魔法学園から派遣された馬車に乗り込むと、レノ達は緊張を隠せなかった。キニクから前回の試験は魔物との戦闘経験を積ませるための訓練だとは明かされているが、正式に合格発表を聞くまでは安心できない。
「ううっ、ドキドキしてきた……」
「だ、大丈夫だって……あの筋肉先生が言ってただろ?前の試験はあくまでも訓練みたいなもんだって」
「筋肉じゃなくてキニクね」
「たくっ、緊張し過ぎだろ。あたしらが落ちるわけないじゃん」
「ぷるんっ……」
レノ達が若干緊張する中、ネココはスラミンを飼ってに座布団代わりに利用して座り込む。ネココに乗られたスラミンは困った表情を浮かべるが逃げる様子はない。そして話している間にも遂に馬車は魔法学園に到着した。
「着きましたよ。もう既に他の馬車は全部到着しているようですね」
「お、やっと着いたのか」
「はあっ……緊張してきた」
「うう、ちょっと怖いよ」
「大丈夫だって……よし、下りよう」
四人は降りると最初に視界に広がったのは巨大な門だった。巨人族でも通過できるほどの壮大な門の前には既に試験を受けていた他の子供達が集まっていた。彼等も緊張した様子で門の前に待機しており、どうやら中にはまだ入れない様子だった。
レノ達も集まると試験を受けた者が全員集まったことになり、扉が開かれて前回の試験で試験官を勤めたキニクが姿を現わした。彼は持ち前の筋肉で自分の何十倍の大きさを誇る扉を力ずくで押し開く。
「うおおおおっ!!」
『ええっ!?』
雄叫びを上げながら現れたキニクに子供達は驚愕するが、彼は扉を通過すると汗だくになりながらも背中に抱えていた巨大な羊皮紙を広げて全員に見せつけた。
「――おめでとう!!君達は合格だ!!」
羊皮紙には巨大な文字で「合格」と記されており、文字の横には花丸まで描かれていた。それを見た子供達は唖然とするが、自分達が試験に合格したと知って喜ぶ。
「や、やった!!」
「俺達も合格してたのか!?」
「森の外に出られなかったから落ちたと思ったのに……」
「ううっ、良かった。これで家に帰らずに済む」
生徒の中にはレノ達以上に不安を抱えていた生徒も多かったらしく、試験の前の説明では森から脱出すれば合格という内容だったが、結局は誰一人として森から脱出することはできなかった。
しかし、前回の試験場は岩山と結界に囲まれていたため、そもそも森から脱出できるはずがない場所だった。そのことを知っているのはどうやらレノ達だけであり、他の生徒は事情を知らない様子だった。
(やっぱり知ってたのは俺達だけだったか……皆、不安だっただろうな)
レノ達はミノタウロスという試験官のキニクにも予想外の存在に襲われたため、仕方なくキニクも彼等にだけは試験の事情を話した。もしもミノタウロスの存在がいなければレノ達も他の生徒と同様に前回の試験がただの訓練だとは明かされなかっただろう。
「これで君達は魔法学園の生徒だ!!さあ、私の胸に飛びこんで来い!!」
「せ、先生……いや、それはいいです」
「汗臭そう……」
「え、遠慮しておきます……」
「何故だ!?」
満面の笑顔でキニクが両腕を広げても子供達は引きつった表情を浮かべて近寄らず、門を開くだけで汗だくになった彼に抱きつくのは抵抗感があった。しかし、合格を確認したレノ達は手を合わせる。
「やったな!!遂に僕達も魔法学園の生徒だぞ!!」
「うん、良かったね」
「やったぁっ!!」
「うわっぷっ!?いきなり抱きつくなよ姉ちゃん……」
「ぷるるんっ(←嬉しそうに跳び回る)」
事前に言い聞かせられていたとはいえ、正式に合格を発表されたことでレノ達は喜ぶ。だが、そんな彼等に対してキニクは予想外の言葉を伝えた。
「では、これより第二次試験を行う!!皆の者、付いて来てくれ!!」
『えっ!?』
試験は合格して魔法学園の生徒として認めれられたと発言した直後、キニクは信じられない言葉を発した。第二次試験が行われるなど聞いておらず、レノは慌てて理由を尋ねた。
「ああ、前回の試験はあくまでもこの学園に入学するための試験だ。だが、これから行うのは君達の現時点の魔法能力を調べるために行う」
「ど、どういう意味ですか?」
「詳しいことはまだ話せないが、今から行う試験で君達の魔法の腕前を計らせてもらう。試験の結果によっては君達の教育方針が決定する重要な試験だと思ってくれ」
「そ、そんな……」
「また試験を受けるなんて聞いてないぞ……」
まさか今日も試験を受けさせられるとは思わずに生徒達は不安を抱きながらもキニクの後に続き、魔法学園の敷地に足を踏み入れた――
――魔法学園の生徒の数は今年入学する生徒を含めても数十名程度であり、教師や警備員を含めたとしても敷地内に居る人間は100人前後である。それだけの人数しかいないのに魔法学園の敷地は広大で下手をしたらレノが暮らしていた村よりも広い。
小さな村ならば丸ごと入るほど魔法学園の敷地は広く、利用している人数と比べて敷地が異様に広いのは理由があった。それは魔法学園は魔術師を育成するための施設であり、魔術師が魔法の練習を行う際に安全性を保つために敷地内には至る場所に特別な訓練器具が設置されていた。今回の試験ではそれらを利用して新入生の魔法の腕前を計ることをキニクは説明する。
「君達がこれから行う試験は至極単純だ。我々が用意した石板か木造人形のどちからに攻撃を加えるだけでいい」
「石板?」
「木造人形?」
「あそこに置かれてる奴の話じゃねえの?」
キニクは案内した場所は学園の裏手であり、そこには1メートル四方の大きさの石板が横一列に並べられており、反対方向には2メートル程度の大きさの木造製の人形が立たされていた。
石板は10メートルほど離れた位置に膝元に届くぐらいの小さな柵が設けられており、反対に木製人形の方は柵はないので自由に近づくことができた。キニクはこれらの訓練器具で試験を行うことを伝えた。
「石板か人形のどちからに魔法を当てることが今回の試験だ。事前に注意しておくが、魔法が当たるまでは試験は何度も挑戦できる。もしも試験の時間内に魔法を当てられなくても不合格になることはないから安心してくれ。但し、後日に再試験を受けてもらうことになるがな!!」
「な、何だ……そんなことでいいのか」
「結構離れてるけど、あれぐらいの距離ならわけないな」
「また森の中に放り込まれるかと思ったぜ……」
試験の内容を聞いて生徒達はあからさまに安堵した。前回の試験と比べれば自分達に危険はなく、やる気を出した生徒が騒ぎ出す。
「よし、それなら俺から行かせてもらうぜ!!」
「あ、ずるいぞ!!俺が先だ!!」
「ははははっ!!やる気があって結構だ!!だが、そう簡単に壊せるとは思わない方がいいぞ!!」
生徒達がこぞって魔法を試そうとする中、レノは他の生徒から離れた場所で様子を伺う。キニクの説明を聞いてレノは焦りを抱いていた。
(やばい……この杖だと絶対にどっちも壊せない)
石板にしろ人形にしろ、練習用の杖で生み出す火球で破壊できるはずがなかった。しかもレノは昨日から杖を使い始めたばかりであり、的に魔法を当てることも怪しい。そんな彼が焦っている間、最初に試験を受ける人間が決まる。
「ううっ、ドキドキしてきた……」
「だ、大丈夫だって……あの筋肉先生が言ってただろ?前の試験はあくまでも訓練みたいなもんだって」
「筋肉じゃなくてキニクね」
「たくっ、緊張し過ぎだろ。あたしらが落ちるわけないじゃん」
「ぷるんっ……」
レノ達が若干緊張する中、ネココはスラミンを飼ってに座布団代わりに利用して座り込む。ネココに乗られたスラミンは困った表情を浮かべるが逃げる様子はない。そして話している間にも遂に馬車は魔法学園に到着した。
「着きましたよ。もう既に他の馬車は全部到着しているようですね」
「お、やっと着いたのか」
「はあっ……緊張してきた」
「うう、ちょっと怖いよ」
「大丈夫だって……よし、下りよう」
四人は降りると最初に視界に広がったのは巨大な門だった。巨人族でも通過できるほどの壮大な門の前には既に試験を受けていた他の子供達が集まっていた。彼等も緊張した様子で門の前に待機しており、どうやら中にはまだ入れない様子だった。
レノ達も集まると試験を受けた者が全員集まったことになり、扉が開かれて前回の試験で試験官を勤めたキニクが姿を現わした。彼は持ち前の筋肉で自分の何十倍の大きさを誇る扉を力ずくで押し開く。
「うおおおおっ!!」
『ええっ!?』
雄叫びを上げながら現れたキニクに子供達は驚愕するが、彼は扉を通過すると汗だくになりながらも背中に抱えていた巨大な羊皮紙を広げて全員に見せつけた。
「――おめでとう!!君達は合格だ!!」
羊皮紙には巨大な文字で「合格」と記されており、文字の横には花丸まで描かれていた。それを見た子供達は唖然とするが、自分達が試験に合格したと知って喜ぶ。
「や、やった!!」
「俺達も合格してたのか!?」
「森の外に出られなかったから落ちたと思ったのに……」
「ううっ、良かった。これで家に帰らずに済む」
生徒の中にはレノ達以上に不安を抱えていた生徒も多かったらしく、試験の前の説明では森から脱出すれば合格という内容だったが、結局は誰一人として森から脱出することはできなかった。
しかし、前回の試験場は岩山と結界に囲まれていたため、そもそも森から脱出できるはずがない場所だった。そのことを知っているのはどうやらレノ達だけであり、他の生徒は事情を知らない様子だった。
(やっぱり知ってたのは俺達だけだったか……皆、不安だっただろうな)
レノ達はミノタウロスという試験官のキニクにも予想外の存在に襲われたため、仕方なくキニクも彼等にだけは試験の事情を話した。もしもミノタウロスの存在がいなければレノ達も他の生徒と同様に前回の試験がただの訓練だとは明かされなかっただろう。
「これで君達は魔法学園の生徒だ!!さあ、私の胸に飛びこんで来い!!」
「せ、先生……いや、それはいいです」
「汗臭そう……」
「え、遠慮しておきます……」
「何故だ!?」
満面の笑顔でキニクが両腕を広げても子供達は引きつった表情を浮かべて近寄らず、門を開くだけで汗だくになった彼に抱きつくのは抵抗感があった。しかし、合格を確認したレノ達は手を合わせる。
「やったな!!遂に僕達も魔法学園の生徒だぞ!!」
「うん、良かったね」
「やったぁっ!!」
「うわっぷっ!?いきなり抱きつくなよ姉ちゃん……」
「ぷるるんっ(←嬉しそうに跳び回る)」
事前に言い聞かせられていたとはいえ、正式に合格を発表されたことでレノ達は喜ぶ。だが、そんな彼等に対してキニクは予想外の言葉を伝えた。
「では、これより第二次試験を行う!!皆の者、付いて来てくれ!!」
『えっ!?』
試験は合格して魔法学園の生徒として認めれられたと発言した直後、キニクは信じられない言葉を発した。第二次試験が行われるなど聞いておらず、レノは慌てて理由を尋ねた。
「ああ、前回の試験はあくまでもこの学園に入学するための試験だ。だが、これから行うのは君達の現時点の魔法能力を調べるために行う」
「ど、どういう意味ですか?」
「詳しいことはまだ話せないが、今から行う試験で君達の魔法の腕前を計らせてもらう。試験の結果によっては君達の教育方針が決定する重要な試験だと思ってくれ」
「そ、そんな……」
「また試験を受けるなんて聞いてないぞ……」
まさか今日も試験を受けさせられるとは思わずに生徒達は不安を抱きながらもキニクの後に続き、魔法学園の敷地に足を踏み入れた――
――魔法学園の生徒の数は今年入学する生徒を含めても数十名程度であり、教師や警備員を含めたとしても敷地内に居る人間は100人前後である。それだけの人数しかいないのに魔法学園の敷地は広大で下手をしたらレノが暮らしていた村よりも広い。
小さな村ならば丸ごと入るほど魔法学園の敷地は広く、利用している人数と比べて敷地が異様に広いのは理由があった。それは魔法学園は魔術師を育成するための施設であり、魔術師が魔法の練習を行う際に安全性を保つために敷地内には至る場所に特別な訓練器具が設置されていた。今回の試験ではそれらを利用して新入生の魔法の腕前を計ることをキニクは説明する。
「君達がこれから行う試験は至極単純だ。我々が用意した石板か木造人形のどちからに攻撃を加えるだけでいい」
「石板?」
「木造人形?」
「あそこに置かれてる奴の話じゃねえの?」
キニクは案内した場所は学園の裏手であり、そこには1メートル四方の大きさの石板が横一列に並べられており、反対方向には2メートル程度の大きさの木造製の人形が立たされていた。
石板は10メートルほど離れた位置に膝元に届くぐらいの小さな柵が設けられており、反対に木製人形の方は柵はないので自由に近づくことができた。キニクはこれらの訓練器具で試験を行うことを伝えた。
「石板か人形のどちからに魔法を当てることが今回の試験だ。事前に注意しておくが、魔法が当たるまでは試験は何度も挑戦できる。もしも試験の時間内に魔法を当てられなくても不合格になることはないから安心してくれ。但し、後日に再試験を受けてもらうことになるがな!!」
「な、何だ……そんなことでいいのか」
「結構離れてるけど、あれぐらいの距離ならわけないな」
「また森の中に放り込まれるかと思ったぜ……」
試験の内容を聞いて生徒達はあからさまに安堵した。前回の試験と比べれば自分達に危険はなく、やる気を出した生徒が騒ぎ出す。
「よし、それなら俺から行かせてもらうぜ!!」
「あ、ずるいぞ!!俺が先だ!!」
「ははははっ!!やる気があって結構だ!!だが、そう簡単に壊せるとは思わない方がいいぞ!!」
生徒達がこぞって魔法を試そうとする中、レノは他の生徒から離れた場所で様子を伺う。キニクの説明を聞いてレノは焦りを抱いていた。
(やばい……この杖だと絶対にどっちも壊せない)
石板にしろ人形にしろ、練習用の杖で生み出す火球で破壊できるはずがなかった。しかもレノは昨日から杖を使い始めたばかりであり、的に魔法を当てることも怪しい。そんな彼が焦っている間、最初に試験を受ける人間が決まる。
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