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第4夜 竜の教団、白の聖女

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 ウィストは西領と東領に大きく二分される。
 西領は、ブルームの西側に連なる山脈を超えた先の辺境の地である。
 東が港を中心に栄える国の玄関口ならば、西は裏で国を支える食糧庫だ。
 扇状に広がる土地では農耕が盛んに行われ、実にのどかな緑の景色が広がっている。扇中部に位置する区域は、現大公の兄、セドリック・ジェンシアナ=ウィストの後見人として、かつては大きな発言力のあった、バーベリド卿が治めていた。
 彼もまた、領内に大きな果樹園を所有しており、農繁期には自ら収穫に乗り出す。

 日除けの帽子をかぶり、木々の葉っぱについた害虫を魔石で焼いていたバーベリド卿は、上空に白い鳥の影を見上げると、にこやかな表情を浮かべてそれが下降する姿を見送った。
 大方虫が焼けた頃、ひとまず作業を切り上げ、馬車に乗り込むと屋敷へ急がせる。あぜ道を走るその揺れに身を任せ、彼は俯き考えた。 
 ――さてなんと切り出したらよいものか。

 屋敷の門をくぐり抜け、馬車を降りると同時に駆け寄ってきたのは、気品の漂う長身の男だ。さらりと流れた黒髪は長く艶やか、しかし適当に結わえてある。長い睫毛の下に隠された瞳は深海のように青く、憂いを帯びた表情は、男にしては惜しいほどに妖艶である。
 まじまじと観賞し、満足していたバーベリド卿は、彼が何か言いたげにしていることに気付き唇を引き結んだ。
 男の形の良い唇が力なく動く。

「バーベリド卿……」
「ああ、セディ様。お待たせして申しわけありませんでした」
「監視の目もないのに……指輪が嵌めてあった」
「左様ですか。姫様も、律義なお方ですからな」

 打ちひしがれるように、茫然と呟く男を面白そうに観察し、バーベリド卿は朗らかに笑った。

「本当に結婚してしまったんだな……」
「お辛いでしょうに……」
 
 バーベリド卿は、宥めるように彼の肩を叩いた。
 彼の背中を押し自室に入ると、バーベリド卿は彼に腰掛けるよう促した。侍女にあらかじめ用意させていた葡萄酒の栓を抜き、グラスへと注ぎ込んで彼へと渡す。手酌で自分のグラスにも同じものを注いだあと、彼は机上に散らばる書類を脇に揃え、椅子へと腰を付けた。

「ですが、陛下は後悔されていないご様子でしたが? ……強国と関係を結べたことは、好機と捉えるべきだと仰っておいででした」
「そんなこと……マリアの幸せになんの関係がある。気持ちが伴わない婚姻など、不幸を生むだけだ。特にマリアは昔から、自分の気持ちより国を優先させて……平気で自分を殺すんだ。分かっていたよ、こうなることは。だから、帰ってくるなと伝えたのに……!」

 吐き捨てるように言うセディに、バーベリドは苦笑を浮かべる。彼の言うことはいちいち正論ではある。
 周囲の誰も、彼女の婚姻を望まなかった。
 バーベリド卿も、最後まで反対した一人である。
 婚姻の成立は即ち、帝国の属国となるのと同義であった。
 しかし縁を結ばねば、一方的な帝国の支配が始まっていたのも事実。そうなれば、国の尊厳や威厳も踏みにじられ、民は奴隷のように扱われていたに違いない。
 ただここで暮らすもの達の生活を守るために、婚姻を了承したことは周知の事実。どんなに説得したところで、頑として撥ねつけられれば反対しても無意味であった。

 セディの言う通り、マリアベルは平気で自分を殺せるのだ。
 大公の娘、一人の女――公私の別なく全てはマリアベルに帰属する、そのどれもがかけがえのない自己である――そう考えているのだから、殺すというには語弊があるか。
 
 この婚姻を最大限に利用する――マリアベルの言葉を思い返しながら、バーベリド卿は葡萄酒のグラスを揺らした。
 今ではすっかり、冷淡な雰囲気が板についてしまったが、かつては誰よりも聡明で、優しく穏やかな姫だった。
 誰に対しても臆することなく率直であり、平等であった。今でも根本的には変わっていないと思う。
 彼女がああなった原因は、両親の壮絶な最期に因るものだと身近な者達は考えていた。

 前大公は首なしのまま、大公妃は皮一枚で繋がったまま、死体を馬にくくりつけられて市中を引きずりまわされた。その生首は城門に一週間もの間晒されたのだ。

 死者への冒涜に他ならないその行為を命じたのは、狂皇子ルークだ。自らの非道さを主張する彼は、人として大切な何かが欠落している。
 何が彼を狂気に駆り立てるのか分からぬが、その精神は常軌を逸している。
 そんな辱めを受けながらも、前大公達は埋葬すら許されず、死体は海に投げ捨てられた。
 それを知ったマリアベルは、声が枯れるまで泣き続けた。
 死してなお、魔力の強く残る躯は妖魔や魔物の餌食となりやすい。
 弔いの前に彼らに身を喰らわれると、死後の国へは行かれず、永遠に虚無の世界を彷徨うのだと伝えられている。報われない魂は、やがてその身を魔に落とし、生者を脅かす亡者になる。
 何も知らぬ者の手で、前両陛下は海へ捨てられた。最早、拾い上げることはできない。
 マリアベルは、両親を愛していた。
 誰よりも敬愛していた。
 だからこそ、魂を貶められるのは我慢ならず、密かに墓石を立てたのだ。
 墓の存在は、レグルスでさえ知らぬはず。元々、そこは古くからの墓場だった。墓標の一つや二つ、増えたところで誰も気には留めないだろう。
 最も、知ったところで荒らされるとも思えない。あの皇子は意外と義理堅い。
 
 ――マリアベルは帝国をどう利用するつもりだろう。
 傾けるのか、それとも強国を後ろ盾に、敗戦により急激に弱体化した我が国を建て直すか。
 ……どちらもあり得そうである。
 マリアベルが島に招いた側室は、扱いによっては帝国の脅威となろう。
 最も、今の帝国を傾けるなど無謀な話である。
 現皇帝が築いた強固な礎を崩すのは、彼が帝国の頂点に君臨する限り不可能なことだ。
 だが、彼が退位すれば多少望みはあるかもしれない。
 とにかく、レグルスとの婚姻には大きな意味があった。それを考えると、ただ闇雲に反対もできず、最終的には承服する他なかったのだ。

 目の前で項垂れる男は、レグルスとの結婚だけは納得できないと、最後まで憤っていた。
 ――これ以上、妹を国の犠牲にするなど、馬鹿げている!
 今にも飛び出していきそうな彼を留めるのが、どれほど大変だったことか。バーベリド卿は苦笑を浮かべた。

「表情が殆どなかった。以前、貴公は言っていたな。心を凍らせているようだと。本当にそんな感じだったよ」

 幼少時より二人をよく知るバーベリド卿もつられて頷く。

「昔は、笑顔の愛らしいお方でしたのに。よく話し、見知らぬものにも興味津津で……」

 長年閉ざされていた門を通って、ある日突然やってきた彼の者に対しても、すぐに懐いていたのに。
 セディは、握りしめた拳を机に叩きつけた。
 
「あれでは人形と同じだ。いつか、あの子の感情が消えてしまいそうで、ぞっとした。始終監視されている環境におかれて、愛してもいない相手と四六時中一緒では当たり前だ! 一刻も早く助け出したい」
 
 とは言え、無理矢理なわけではなく、姫は全て承知の上だと返したところで、セディの神経を余計逆撫でするだけなのだろう。
 落ち着かない様子で手にしたグラスを揺らすセディに、バーベリドはついに話を切り出した。
 
「それで、陛下には何とお伝えしてきたので?」
「いつでも会いに行けると」
「そうですか。さぞや、お喜びでしたでしょうな」
「うん、手紙を受け取った時、ようやく表情を動かしてくれたよ」
「それは、ようございましたね、セドリック様」

 無邪気に笑う彼を眺め、バーベリド卿は満足げに白いひげを撫でつけた。

 ◇

「これだけは覚えておかれよ。どこにいようと、私は必ず貴女を見つけましょう」

 いつものような、甘い笑みを浮かべてのたまう彼の人は、オッドアイを眇めた。それは暗に、常にマリアベルを監視し続けていると、表明するのと同じであろう。
 ――籠の鳥。
 彼が言うように。大人しく従っていれば、一生、この国から出られずに終わるはず。
 そして次第に死んでゆく心は、やがて何の感情も生みださなくなるのだろう。時々溢れる切なさも愛おしさも、やがて消えるのだと思うと、足元から闇の底へ吸い込まれるような虚無感に襲われる。
 
(……籠の鳥ですって)

 毎日通う両親の墓石は、マリアベルにとって唯一、静かに過ごせる場所であった。迷いの森に一度入ってしまえば、レグルスのつけた監視を巻くのは容易いことである。
 監視の目は、確かにマリアベルを籠の鳥たらしめている。しかし――。

(わたくしを囲うには、少々不十分な鳥籠です。貴方も、詰めが甘い)

 マリアベルは、レグルスへと背を向けた。
 翻った白銀は、その刹那に黒へ。 
 その様を眺める男は、何故かひどく落胆したようなため息をつく。

「他の者に見られては確かにまずい。その色で出歩くのは軽率ですね」
「……分かっております」
 
 常は黒を選んでいるが、墓の前でだけは、生来の色でありたい。せめて、亡き両親の前ではありのままの姿でいたいと願うのは、傲慢なのだろうか。

「……殿下こそ、この朝早くから何をなさっているのです?」

 活動するには、少々早い時間帯である。
 それに、レグルスの部屋の明かりは、大抵遅くまで灯っていることをマリアベルは知っていた。
 あまり睡眠もとれていないのだろうか。そっと顔色を伺うが、いつもより若干頬が上気している程度で、具合が悪いわけでもなさそうだ。
 ひとまず安心し、じっとレグルスを見つめれば、彼は気まずそうに長い睫毛を伏せた。

「愛しい姫君に会いに」
「……離宮は逆方向ですが」
「……何故そこで離宮が出てくるのだ」

 よもや、自分の姿を追ってきたなどと思わないマリアベルは、レグルスの言葉に怪訝する。
 彼の魔女嫌いは既に迷宮で明るみになっている。それでも尚、虚言を吐き続けるのは、余程心を開きたくないからだろう。
 いや――心を閉ざす魔女に、心を開きたくないと思うのも、当然のこと。
 マリアベルは内心苦笑する。
 再び歩き出したマリアベルの後を、レグルスの硬質な足音が追う。

「よくよく、側室の姫君方は貴方を語るとき必ずおっしゃいます。『愛していると言ってくださる』と」
「……どこでそれを」
「直接、姫君方の口から」

 質問に答えれば、レグルスは閉口した。

「どなたにも、平等に接していらっしゃるようで何よりです。貴方が有能な方ゆえ、ある程度信頼して離宮を任せられます」
「……夫が他の女と閨を共にすることを、貴女は何とも思わないのか?」

 若干苛立ちを含んだ口調でレグルスは返した。しかしマリアベルにはその苛立ちの意味が分からない。

「わたくしが彼女たちを呼んだ理由は、貴方も理解しているものだと思っておりました」

 静かに返せば、レグルスはまた黙りこむ。沈黙を肯定と受け取ったマリアベルは、そのまま言葉を続けた。

「何が不満でしょう? 貴方は姫君方で欲求が満たされているでしょうに」
「ははっ、欲求が満たされる……ね」

 レグルスの乾いた笑い声が、朝焼けの回廊に響いた。
 直後、軽い衝撃がマリアベルの背を伝う。

 気付いたその時には、壁際に追い込まれ、両腕で身体を囲われていた。
 静かに真正面から見上げれば、今度はあからさまに不愉快そうに、レグルスはその柳眉を寄せた。
 マリアベルに覆いかぶさるレグルスの金髪が、朝日に反射して眩しい。

「貴女は私のことを、性欲の塊か何かだと思っていらっしゃるのか? 多くの側室がいるから? 毎日違う側室を抱くから?」
「思っておりません。貴方は存外、女性に対して冷淡です。愛していると囁きながら、他の女性の元へ通い、側室を煽る。寵を争う愛妾を、嘲っていらっしゃるのではありませんか?」

 レグルスは、冷やかに目を眇めた。冷酷な獅子の目に、マリアベルの鼓動はとくん、と跳ねる。

「わたくしが申し上げる欲求とは、生理的な欲求のことです。殿方は、憎しみを抱いている女であっても、その身を貫くことができると伺っております。貴方の愛の言葉の真意はわたくしには測りかねます。けれど、その言葉一つだけで側室を繋ぎ止められるなら、それに越したことはありません。例え、それが偽りであっても」
 
 レグルスはため息をつき、マリアベルから離れた。そして、ふと切なさのこもった笑みを漏らす。

「……冷淡なのは、貴女も同じだろう」



 ◇
 

 レグルスと別れた後、それまで黙していたカイムが、そういえばと切り出した。
 
「奴は、やはり側室の元を暫く訪れていないようですが」
「どのくらいでしょう?」
「七日でしょうか」

 マリアベルは立ち止り、顎に手をあて逡巡する。
 マリアベルは、レグルスの日々の動向を逐一報告させていた。そのなかでも側室への渡りは、重要な案件である。彼の行動如何で、今後国がどこへ向かうべきか決まると言っても過言ではない。
 側室達をこちら側に引き込むことができれば、帝国とも対等に渡り合える――マリアベルはそう考えていた。ある意味体の良い人質であり、協力者となりえる者たちである。

 彼女たちは親の思惑により、皇子たるレグルスへと嫁いだに相違ない。皇子の外縁ともなれば得られる蜜は甘かろう。権力争いでも有利に働く。
 しかし、娘の使い道はそれだけではない。
 自らの子を差しだすことは、皇族への恭順の意も示している。ある意味では人質。……その中で軽んじられがちな榛色の皇子を選んだ。
 そもそも、魔力が権力の位階制ヒエラルキーを示す全てであるのならば、レグルスの国での立場は、限りなく弱かったはず。
 その第三皇子に、自身の娘を嫁がせた――彼らは、レグルス自身の力を見込んだに他ならず、彼に恭順することを選んだのだ。
 レグルスに嫁いだ以上、彼女達はレグルスのものだ。
 そして姫と繋がりを持つことは、帝国を支える諸侯と繋がることに他ならない。
 マリアベルは、それを期待し、彼女たちを呼んだ。
 賢明なレグルスである。すぐにマリアベルの思惑に、気付いていたことだろう。
 当初は新婚であるが故の世間体を理由に、側室の元へ通わないのではと危惧した。
 しかしそれも杞憂に終わる。
 レグルスは暫くしてから彼女たちの元へ渡りだし、順調に姫君を悦ばせていたのだ。
 ――やはり禁欲生活が辛かったのだろう。
 律儀に側室の元へ渡るレグルスの報告を受けるたび、哀れに思っていた。
 
 レグルスは、最近側室の元へ渡っていない。だが、彼が不調であるという報告は受けていない。
 姫達の話では、一定の間隔をおいて、律義に通ってくるという話であったのに。近頃は騎士達を相手に、剣術に打ち込んでいたと専らの噂だった。
 マリアベルも何度か、彼が剣を振るう姿を見掛けている。
 戦地より離れて久しいが、その鋭い剣さばきには戦慄したものだ。
 その鋭利さは、マリアベルに見せようとする一面とはまた異なり、軽薄なレグルスの印象を払拭するには十分すぎた。

(何か心境に変化があった?)

 そういえばあの夜も、レグルスは側室の離宮へ渡らなかった。


 マリアベルが彼を自身の迷宮に閉じ込めている間、側室達の不満は高まる一方であったと聞く。
 何故、殿下の渡りがないのか、殿下はどちらに行っているのか。異国の地に連れて来られ、不安なのはよく分かる。宥めるために若い騎士を送り、相手をさせれば少々静かになったが、それでも不満は解消されていないだろう。
 寵を失ったと思いこみ、半ば狂乱していた姫君もいたらしい。そこまで思わせるレグルスに、マリアベルは彼の魔性を感じた。
 ようやくレグルスが迷宮から帰還し、放っておけば姫たちの相手をするだろうと静観していれば。一向に渡りの報告は来なかったという。

(このままでは……彼女たちの心は、離れてしまう)

 皇子に愛されているという自信が、彼女たちをこの地に留めている。
 愛する皇子がいるからこそ、異国の地に彼女たちはやってきた。
 その皇子に振り向いてもらえないのなら……。いつ帰ると言いだしてもおかしくない。

(それは困る)

 これから、協力を仰ごうというのに。レグルスが鎖となっているからこそ、彼女たちはここへ留まっているのだ。楔がなくなれば姫達は帝国へと逃げ帰るだろう。

 最近のレグルスは、予想の範疇を超える行動が多い。先ほどのことも、マリアベルには正直意味が分からなかった。
 いきなり触れられたり、突然憤ったり。
 内心困惑しきりであったが、それを見せまいと無表情を何とか貫いた。
 今朝、レグルスが指で触れた唇をなぞる。あのように異性に触れられることなど、久しくなかった。
 相変わらず、良く分からない甘言で彼はマリアベルを惑わせ、煽る。
 彼が何を目論んでいるのか測りかねていた。迷宮では魔女だなんだと我が影を罵っておいて。現実に戻るや否や平常通り接してくる彼の気がしれない。
 世間体というものを考慮して、わざわざ絡んでくるのだろうか。

(変なところで、律儀)

 結婚して以来、彼を近づけることはなかったし、彼に近づくこともなかった。
 それで良いはず。大公が拒絶する限り、子を為す義務はない。
 帝国の系譜を継ぐ跡目など不要だ。魔女をどうやら深く憎んでいるらしいレグルスも、マリアベルには近づかぬはずと踏んでいた。

(……朝のあれは何? 何故、厭う相手に触れるのかしら)

「一種の嫌がらせなのでしょうか……」
「はあ……姫様の思惑に、奴が気付いたと?」

 ひとりごちたマリアベルへ、カイムが律儀に返す。
 束の間の涙を見られていたと知らぬマリアベルは、心底不思議にレグルスのことを思った。
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