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第1夜 敗戦国

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「――だから、変身術の術式が二段目で色素変換に変わると、目と髪の色を変えることができるんだよね?」
 目を瞑って思いに耽っていたシアは、リディアの声で現実に意識を引き戻される。 
「え、ええ。そうです。基本の方程式は変わりませんが、その応用ですね」
 シアはリディアの家に招かれ、王立魔術学院の試験対策をしていた。
 魔術の基本は、七段の方程式で成り立っている。各段にどの要素を組み込むかによって術は変わり、同じ変身の術であってもどの部分が変化するか異なってくるのだ。
 今リディアに教えている変身の術は、数ある術の中でもっとも術者の力量が顕著に現れるものであり、失敗すると予期せぬところが変化する。例えば髪の性質を変えるつもりが禿げになったり、目の色が片目だけ違ったり。また、重ねがけはできない。うっかり二度掛けしようものなら、最悪元の姿に戻れなくなることもある。
 民の多くは予め術式が刻まれた魔石を使っている。面倒な術式を扱うのは開発者や魔術師だけだ。ファーレンは、この術式の開発に優れていた。
 この術式開発と魔石のおかげで、今では気軽に姿を変えられるし、遠隔地にいても連絡が取りあえる。更には食材の保存や保管、運搬などもできるのだから便利だった。
 また、それ自体に蓄積された強い魔力を使い、起爆剤や傷の応急処置として用いられる。生活に欠かせない重要な資源のため、各国はこぞって魔石獲得にいそしんでいる。
「試験って実技もあるんだよね? 私大丈夫かなあ。こんな高度な魔術、できっこないわよ。ねえシア。分かりやすいようにお手本見せてくれないかしら。目の前で実演してもらえたら、少しは要領を得て練習することができると思うんだけど……――」

 リディアの言葉が届いていないのか、シアの表情は次第に沈んでいく。

「やっぱり無理、かしら?」
「いえ、無理ではありませんが……」

 シアは不安げに長い睫毛を揺らす。
 ここで、変身の術を見せるのは非常にまずい。

「リディア。実際の実技試験は、そのような高度なものは要求されません。要はあなたに資質があるかどうかということだけを判断されるのです」
「それはどうやって判断されるの?」
「簡単な検査です。微力な魔力に反応して浮く魔石を用いて、浮いた石を試験官の言うとおりに操ればよいのです。大丈夫、小さな獣にもできるようなことですので、あなたなら必ずできますよ」
「なんだか、シアに言われると本当にできそうな気分になってくるわ」

 リディアは明るく笑い、シアに言った。
 しかしシアの表情は、沈んだままである。思考はどうしても、祖国の方向へと傾いてしまうのだ。

「ねえシア? 何か……悩んでない? 悩み事なら相談に乗るわ」
「リリー……ごめんなさい、気を遣わせてしまいましたね」
「そんな、違うの。私が勝手に心配しているだけで……。最近いつも浮かない顔しているから。婚約者様とうまくいっていないのかと思って」

 あながち見当はずれでもない。
 どうにか助けを求めようとしたが、婚約者のウィルは国内にいないというのだ。この、一大事に。
 国の中枢に関わる身分であるだけに、それを責めるつもりはない。それでも、もし傍にいてくれたらと思わずにはいられないのだ。
 それまで厚い雲で覆われていた空から、ポツリ、と滴が落ちる。やがて糸のように雨が降りだして、雨音が二人の空間を包み込む。

「……ごめんなさいね。今日はここまでにしましょうか」
「……ありがとう、シア。これ、よかったら持っていって。自信作だって言ってたわ。美味しいものを食べれば、元気が出ると思うの」

 リディアから、家庭教師のお礼にと、焼きたての甘い香りのするマフィン――レノの手作りで『猫の眼』でも人気メニューだ――をもらい、シアはリディアの家を後にした。

 雨は、降り続いている。
 最近涼しくなったうえにこの雨だ。体温を奪われぬように、肩の黒いショールをかき寄せた。

 銀杏の並木道を過ぎると、開けた空間に出る。そこに見える煉瓦で造られた小さな家、それが今のシアの住まいだった。すぐそこは湖面となっていて、隣の家は大体歩いて数十分の距離にあり、この林に囲まれた土地辺りに住むのはシアのみで、たまに知人が訪れるくらいの、実に閑静な住宅地である。
 ウィストに帝国が侵攻を開始したと、報道されてからひと月。
 帝国は戦況をほとんど外部には漏らさず、ただ繰り返し、青い目の人間を平和的に保護するとだけ訴えている。それも、どこまでが本当なのか大変疑わしいものだ。しかし他国は、事態を静観することしかできない。
 こうしている間にも刻一刻と戦況は動いている。
 ――敗戦に向かって。
 圧倒的な戦力差である。方や実戦経験などないに等しい数万の兵、方や百戦錬磨の数十万の兵。勝てるはずがない。
 島の召喚士で、数十万の軍勢を相手にできるほどのものを召喚できる者はいない。
 竜を喚べるのは、竜の真名を知るその血脈のみ。
 自身の婚約者のウィリアムは、ファーレンの第二王子。未来の花嫁のためであれば中立国のファーレンといえど、ウィスト公国のために兵を貸してくれるかもしれない。
 だが、そうなればこのファーレンにも帝国の魔の手が及ぶ。否応なく戦火に巻き込んでしまうであろうことは、想像に難くない。
 この平穏なリッカも、ここで暮らすリディアやレノのような善良な市民も巻き添えになる。中立国が戦争に手を貸したとなれば諸国も黙ってはいないだろう。ファーレンの立場は危うくなる。
 これから起こることを考えると恐怖がシアの胸を埋め尽くし、何も手につかなくなる。
 遠く離れた大陸では何もできないのだ。せめてどうか皆無事でいてほしいと、祈らずにはいられない。
 シアは遠い地にいる家族のことを思い、胸の前で固く手を組んだ。
 兄は、ウィストが暴かれてしまうことを予見していたかのように、シアには帰らぬよう書をしたためた。
 そうまでして、己のことを守り抜こうとする家族たちや国のことを思うと今すぐにでも飛んで帰りたい。祖国に――家族に危害が及ぶくらいであれば、帝国の望むものはここにいると叫びたい。
 何もできない己を悔しく思う。
 奥歯を強く噛み締め、シアは苦渋の思いを抱えて日々を過ごしていた。
 ――何もせず、ただ待っていろと、帝国に荒らされ、祖国が消えゆくのを待てと? 
 彼らの目的が何か分かっているのに、ここで隠れていろと? 
 数十万の兵が今にもウィストを攻略せんと向かっている今、己にできることは、ここで隠れていることだと言うのか?
 捕まれば、どうなるかわからない。
 しかしここにいても、仕方ないのも事実。
 すぐに帰らねばならない。浅慮で愚かな行いであると誹られても。
 シアはひそかに、胸の内で決意を固めるのだった。

 ◇

 太陽が丁度南の空に昇った頃、反対側の丘に建つ煉瓦の時計台から、重厚な鐘の音が鳴る。正午を告げるその鐘の音色は、やけに悲壮感を漂わせて城下町に響き渡る。
 それもそのはず、ウィスト公国の首都ブルームは先日ついに帝国によって占拠された。大公一家は第二皇子によって殺されたのだ。貴族も騎士団や魔術師団も、帝国数十万の兵に最後まで必死の抵抗を続けたが、己の仰ぐべき主君を失うと士気は極端に低下し、圧倒的な戦力差の前についに城を明け渡すに至った。
 街のあちこちで黒い煙が細く立ち昇っている。かつては家屋であったそれらも今では瓦礫同然で、そこここに点在し、時折吹く風が粉塵を巻きあげていた。
 かつては美しく整備され多くの人々が行き交いし、賑わった白い石畳の街道――その面影をわずかに残した瓦礫の道は、以前の活気を失い、今では濃紺の軍服に身を包んだ帝国兵が闊歩している。
 道と道が交わる中央広場の天使を象った白い彫像は、無残にも左側だけ吹き飛ばされ、憩いの場として人々が集った噴水前には濁った赤茶色の水が溜まっていた。そして、行き場をなくした都市の人々が皆一様に陰鬱そうな表情でたむろしているのだ。
 その異国の荒廃とした様子を、丘陵の上に構えられたジェンシアナ城のバルコニーから眺めるのは、金色の糸で襟元に五つ星が刺繍されている濃紺の軍服に身を包んだ精悍な顔つきの青年だ。光が差すたびに右の瞳は焔のように揺れ左は青く陰る。その見事な金髪から各国で「金獅子」の異名を戴くセラフィト帝国の第三皇子、レグルスその人であった。
 大陸での季節は晩秋だというのに、この南の海の島国は汗ばむほどの陽気である。彼の額にも、うっすらと球のような汗が浮かんでいた。
 腹心であるルトの報告を一通り聞き、彼はため息交じりに口を開いた。

「……それで、やはり魔女はどこにもいないと?」
「ええ。城内をくまなく捜索しましたが、それらしき者は発見できなかったと……」
「そうか、それは困ったな」

 言葉とは裏腹に、対して困った風でもなく彼は呟く。
 そもそも、魔女の外見など全く分からない。
 青い目の女、多分髪は銀に近い――それだけの断片的な情報でどうやって特定城というのか。第一、この国の民の瞳は青い。銀の髪は珍しいかもしれないが、隅々まで調べるとなると骨が折れる。
 しかも情報の出どころが不確かだ。ベリアード難民の話を当てにするならば、白竜召喚は銀髪の少女によってなされたと言う。
 よって、かの召喚士――もとい魔女が、今まで特定不可能であったこの島に逃れている可能性は高く、見つかり次第竜とその召喚士を連れ帰るようにと念を押されていた。
 存在も定かではない者を探し出せと命じられ、レグルスのやる気は彼方へ飛んで行った。
 それならば、いっそ国家解体の方へ熱意を向けるというものだ。
 第二皇子麾下曰く、大公家は必死で何かを匿おうとしているそぶりを見せ続けたという話だった。まるで城の中に大切なものを隠しているかのように見えたと聞いたのだ。
 魔女を隠していたのかもしれない。
 しかし、どれだけ探しても魔女の姿はどこにもない。
 魔女は既に自害したか、それとも――。

「どういたしますか、殿下」

 レグルスはしばらくの間俯いて思案してから呟くように言った。

「なあルト。お前は、大公家の肖像画を見たか?」
「はぁ……」

 ルトは、間の抜けた声を上げ、レグルスの唐突な質問に口ごもる。
 レグルスは手すりにもたれかかり、眼下に咲く竜胆の庭を見下ろした。

「飾ってあっただろう? 回廊の途中に。あの第二皇子にしては珍しく破壊していなかった、唯一の代物だ」
「ああ、そういえば。見たような気もしますね。大公の御一家らしき肖像画」
「瑠璃の瞳を持つ大公、大公妃、子息、そして――ひとりの息女が描かれていた」
「ええ……そういえばそうだったような気もしますが。あれ、でもあの絵画、何か、変……でしたよね?」
「ああ、そこに描かれていた娘だけ――」

 そう言いかけた時、荒々しい足音が回廊から響いてくるのを感じたレグルスは口をつぐむ。
 ――これは厄介な人物が来た。
  勢いよく、バルコニーへと通じるガラスの扉が開かれ――レグルスは硝子が飛び散るのではないかと心配した――兄である第二皇子、ルークが飛び込んでくる。
 レグルスは柔らかな笑みを浮かべ、兄に対峙する。

「これは兄上。このような場所にまで御足労いただきまして。もう御帰還の準備をされていると伺いましたが、どうかされたのですか?」 
「レグルス、魔女は見つかったのか! 何故貴様が後を引き継ぐのだ!」

 その問いにレグルスは肩をすくめる。

「それについては、私も困っているのです。何の手掛かりも得られない上、魔女は隠れるのが余程お上手らしい。兄上ほどのお方が見つけられなかったのに、私のような若輩者が偉大なる兄上の後任が務まるとも思えないのですが……こればかりは勅命ゆえ致し方ありません。陛下も本当に底意地が悪い」

 レグルスは含み笑いを浮かべ、憮然とした表情の兄を見つめた。

「そうだな、あれだけ探しても見つけられなかったのだ。魔女など初めからこの国にはいなかったのだ」
「私も、兄上と同じ見解です。魔女はこの国にいない――。さすが兄上ですね」

 ――魔女が生きているとすれば、それは国外だ。
 城内にいるようなそぶりを見せ、外に目がいかないようにしたのだろう。
 国外にいるとすれば帝国も連合も手の出せないような、中立を誓う国。
 それか、普通の人間ではたどり着けないような場所。
 空にあるという伝説の都市。
 だが、皇帝が命じたのはウィスト公国で魔女を捜索することであり、国外で魔女を探すことではない。国外での捜索は、帝国のみならず各国が抜け目なく行っているのだ。
 ――知ったことではない。
 兄皇子は、吐き捨てるように言った。 

「とんだ茶番に付きあわされたものだ。国内にいるようなそぶりなど見せたばかりに、あ奴らは死んだのだからな」
「兄上の、大公処刑の英断には感服いたします。とても私には真似できぬことにございますれば」

 レグルスはその笑みを深めた。

「そうか、吾の崇高なる行為を理解できるのは、やはりお前だけだなレグルスよ。まこと、頼りになる奴よ」
「私のような者に信頼を置いていただけるとは、光栄です兄上。兄上のために、これからも尽力いたしましょう」 

 その言葉に気をよくしたのか、第二皇子は大義そうに頷いた。

「うむ。では吾は、先に帝都へ帰還する。雑魚の処理は貴様に任せる。精々励め」

 第二皇子が立ち去った後。
 ルトを振り返ると、呆れたような目でその背中を見送っていた。

「あの方、本当になんていうか……」
「言うな。誰が聞いているか分からぬ。不敬罪で打ち首にされても文句は言えんぞ」
「殿下も、何というか本当に……」

 ルトの言葉を遮るように、レグルスは「そういえば」と口を挟む。

「肖像画を見ていて気付いたんだが、娘のみ、描き直されているんだ。塗り直しの跡がある」
「そ、そんな細かいところまで見ていたのですか……?」
「ああ、なかなかの美少女だったからな。成長すれば間違いなく、誰もが目を惹かれる女性になるだろう。亡くしてしまうにはあまりにも惜しいな」
「それで、それがどうされたのですか?」
「何故塗り直す必要がある?」
「さあ……? 失敗したのでは?」

 ルトは気のない返事をする。心底どうでもよさそうだ。

「それより殿下。国家解体の草案をまとめなければ、復旧に早々に取り掛かれませんよ。何とかしましょう」
「だから、何とかしようとしている」
「遊んでいる場合ではないのですよ? 指示をください」

 レグルスは指示を急かすルトに命じた。

「宮廷魔術師を呼べ」
 ルトはすぐさま、青い魔石を取り出すと石に向かって一言囁いた。すると、石は急激に明るい光を発し、その場の白い壁に、痩せた少年の姿が立体的に映し出される。少年はとろんとした眼を擦り、レグルスを見て首を傾げた。
 レグルスは少年に向かって言った。

「白の魔女の居場所を突き止めろ」
「で、殿下!? 魔女捜索はもう終わりなのではないのですか?」

 ルトが後ろで服を引っ張っているが、レグルスは気にも留めず少年に向かう。
 少年は言葉を選ばず即答した。

「それは無茶です、殿下」
「何故無茶なのだ。お前ならできるだろう」
「かの魔女は姿をくらます術にたけております。これまでこの国を隠し通せたのは、彼女の力あってこそ。魔術に頼らず、地道に探すことをお勧めいたします」

 余程眠いのだろう、少年は欠伸交じりに言うと、一方的に映像を切った。
 もはや何をしても全く変化を見せない魔石を茫然と握りしめ、ルトはその場に立ちすくむ。

「……殿下を前にしてあの態度とは。いつもながら不敬な奴」
「仕方ない、あちらはもう夜も遅いのだろう。それに、あいつのああいうところ、俺は嫌いではないぞ」

 苦笑を浮かべるレグルスにルトは訊ねた。

「ところで、魔女のことはもう諦めたのでは?」
「……何故大公達は城の中に魔女がいるようなそぶりを見せ、必死になって隠そうとしたと思う? 普通、たかが魔女にそこまでするのか?」
「それは、親しい間柄だったのではないですか?」

 レグルスは首肯する。
 そう、親しい間柄――家族だったかもしれない。
 それが己の娘なら、尚更彼らは、守ろうとしていたのかもしれない。
 つまり、大公家の息女は……生きているかもしれないのだ。そして彼女こそがおそらく。
 ――白の魔女。

 ◇

 帝国とファーレンの国境付近。
 構えられた関所に、ファーレン方面からひとりの華奢な女がやってきたのは、丁度午後の日差しが強くなりはじめてからであった。
 女は腰まである、艶やかで豊かな黒髪をなびかせ、黒いドレスに黒いショールを羽織っていた。眼鏡の奥の理知的な瞳には静かな決意の炎がともり、形の良い唇をわずかに引き結び、じっと帝国領土を睨みつけている。

「はあ? お前が大公の娘だと?」

 彼女は、銀のフレームの眼鏡を外してから指を鳴らした。すると、瞳は黒から彼女本来の色――海の底の青へと変わる。

「これでもまだ、わたくしが大公の娘であると信じてはいただけませんか」

 その瞳の色は、今は亡き大公一族のものと同じ、青。言葉を失った関所の兵に、彼女は毅然と言い放つ。

「わたくしこそがあなた方の求める者。ウィスト大公、アルタイル・ジェンシアナ=ウィストの娘です」

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